池永陽のレビュー一覧

  • となりの用心棒

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    婿養子に入った勇作は商店街に空手道場をオープンしたのはよかったが経営方針は妻のいいなり。
    そのうえ門下生は集まらず妻はピリピリ。
    商店街の事情のある人たちに相談ばかり持ちかけられて頭を抱える毎日。

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    2018年08月12日
  • 指を切る女

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    池永陽『指を切る女』講談社文庫。

    短編集。『骨のにおい』『真夜中の紙芝居』『悲しい食卓』『指を切る女』の4編を収録。

    『骨のにおい』。思い切りが良くて男に依存しがちな女と思い切れない男のスレ違い。主人公の節子の旦那の不倫によるゴタゴタに振り回される伊原が情けなく見える。

    『真夜中の紙芝居』。これもまた不倫の話。世の中にはそんなにも不倫に走る男女がいるのだろうか。

    『悲しい食卓』。この作品が一番しっくりきた。不倫も描かれるが、夫婦関係、旦那の実母と嫁との関係がリアル。身勝手な男たちの姿は反面教師となる。

    『指を切る女』。表題作。泥々した女の情念を描いた迫力のある作品だが、好みではない。

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    2018年06月09日
  • となりの用心棒

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    この著者は性描写がかなり入っている。人の心とはこんなものなのかと思わされる作品。しかし、文章は読みやすい。

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    2018年01月06日
  • コンビニ・ララバイ

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    最後救われたみたいだけど、なんとなく救われない感じ。
    なんか幸せが少ないというか…なんとうか
    優しい話なんだけど、ちょっと心が重くなった。

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    2017年12月12日
  • でいごの花の下に

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    失踪した恋人の消息を追って、沖縄に飛んだフリーライターの耀子。現地で知り合う人々の過去と現在に触れて、失った愛の真実を確かめる彼女の純愛小説。
    池永作品は常に生命と死、そして宿命がテーマ。本作の死は壮絶だ。特に太平洋戦争の終戦間際での沖縄の地獄は、正視できない。浅はかな印象の耀子の存在は、沖縄の真実を理解できない我々本土の人間であるように思う。

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    2017年08月01日
  • 珈琲屋の人々

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    「すきま風」だけはいただけない物語だった。浮気の挙句に要介護の悦子に殺意をいだくなんて。人としての反応すらしなくなった人を介護する辛さはこういうことなのかな。介護される側は感情を持たない物体になり、介護する側も殺意をいだく人間以外のものになってしまうということなのか。
    オイラの嫁はたぶんボケると思う。両親がボケたし、本人もそうなることを自覚してると思う。ガキたちもそうなるだろうと思っている。オイラは人間でいられるのかな。そう思うとこの物語は切なくてやり切れなさが残った。

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    2017年06月29日
  • 漂流家族

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    いちばん近いのに理解できないことも多い家族とは何なのか。様々な家族の情景を切り取った短編集。
    人間は裏表二つの顔を持つ。その上、行動は約束できても感情は約束できない。家族という、ひとつの組織もそんな脆さをあわせ持つ人間で成り立っている。いずれの物語も苦味が濃い。でも、この苦さがクセになる。

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    2017年06月20日
  • 珈琲屋の人々 : 2 ちっぽけな恋

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    前作も気に入って、今作も読みましたがやっぱり面白い!
    大なり小なり色んな事件に心優しい行介さんと、その仲間達(?)が解決したり助け合ったり心温まる話しです。

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    2017年06月11日
  • 珈琲屋の人々 : 2 ちっぽけな恋

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    1冊目はまさにアツアツのブレンド
    この2冊目はアメリカン

    そんな感じ。

    アメリカンも悪くないけど、
    ブレンドの後だと違いがくっきりする。

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    2017年04月09日
  • コンビニ・ララバイ

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    短編集。
    「向こう側」感想
    人には簡単に諦めちゃいけないことが絶対にある。
    本当に大切で、自分にとって何よりも大事なことはけっして諦めちゃダメなんだと思う。
    八坂はどうしてあんなに性急に答えを出してしまったんだろう。
    もっとちゃんと言葉で伝え合うことが出来ていればと残念でならない。
    ホームレスのおじいさんとマル。治子と八坂。
    たとえ言葉は通じなくても、おじいさんとマルの間には強い絆があった。
    大切なことは急いじゃダメなんだ。
    ゆっくりと時間をかけなければ育たないものだってあるのだから。
    切なくて哀しすぎる結末に胸が痛くてたまらない。

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    2017年03月04日
  • 漂流家族

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    家族をテーマにした短編集。
    ホロリとくるものもあれば、ゾクッとするものまで。
    家族や夫婦、親子って一体なんだろう?と思わず考えてしまう。

    2017.2.27

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    2017年02月27日
  • 珈琲屋の人々 : 2 ちっぽけな恋

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    『珈琲屋の人々』の続編。
    ある事情により人を殺めてしまった過去を持つ行介が営む、商店街の珈琲屋。
    そこには幼馴染みの冬子や島木のほかに、商店街の悩みを抱えた人達が次々とやって来る。
    誰もが行介が人を殺めた過去を知っているのに、その行介のお店にやってきて珈琲を飲む。
    きっと、自分の罪を未だに許せていない行介の真摯な気持ちを誰もが感じるからかもしれない。
    そして、行介の温かさ。
    この物語を読むと、きっと行介のことが好きになる!

    2017.1.17

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    2017年01月17日
  • 珈琲屋の人々 : 2 ちっぽけな恋

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    続編が出ているとは…。珈琲屋に通う人々、一人一人の悲喜交交、、。二人の距離は相変わらずなんだねぇ♪。

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    2016年11月11日
  • コンビニ・ララバイ

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    小さな町の小さなコンビニ、ミユキマート。
    オーナーの幹郎は妻子を事故で亡くし、幸せにできなかったことを悔やんでいた。
    店には、同じように悩みや悲しみを抱えた人が集まってくる。
    堅気の女性に惚れてしまったヤクザ、声を失った女優の卵、恋人に命じられ売春をする女子高生…。
    彼らは、そこで泣き、迷い、やがて、それぞれの答えを見つけていく―。
    温かさが心にしみる連作短編集。

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    2016年10月26日
  • 珈琲屋の人々 : 2 ちっぽけな恋

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    ネタバレ

    シリーズ第2弾。世の中人の数だけ悩みも生き方もそれぞれ。最後は自分で決めるしかないけど、その途中では色んな人を巻き込んでもいいんじゃないかな~と思わせてくれます。

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    2016年04月10日
  • 珈琲屋の人々 : 2 ちっぽけな恋

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    前回同様、主人公の行助が人を殺したことによって一目置いて?過ぎなところにとても違和感があるが、冬子や島木とともにいいキャラ作りが出来ていて楽しく読めます。
    ラストは冬子がとんでもないことになるんだけど、もちろん続きがあるんですね。
    本を読んでいると無性に熱いコーヒーが飲みたくなりますね。
    次回も読みたいとおもいます。

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    2016年03月13日
  • 漂流家族

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    ネタバレ

    以前読んだ本だったという事に最後まで気がつかなかった。
    さまざまな家族を書いた8つの短編集。
    親の土地をあてにする娘は父親の再婚を認めたくなかった。
    宝くじに当たった父親に、子供たちの心は揺れる。
    他に不倫や、母親の恋など。

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    2016年03月13日
  • コンビニ・ララバイ

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    妻と子供を事故で失った男が経営する個人経営のコンビニに、色々な過去を負った人々が訪れる。借金で首の回らないホステス。店員に惚れるやくざ。万引き常習の女子高性。皆このコンビニの薄暗い優しさに惹かれて足を向けるのだった。

    珈琲屋の人々でも感じた人生のレールを外れてしまった、心弱い人々への優しさを感じます。でもどの登場人物も心の奥底に消しきれないドロドロとした情念が燃えているのを描いています。そう、何歳になっても欲望も恋情も有るはずですよね、諦めてしまうだけで。
    点数に反映できない魅力のある本でした。

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    2016年02月11日
  • コンビニ・ララバイ

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    優しすぎるコンビニオーナーと、その周りの人たちの話。

    最後に亡くなった息子と妻が出てくるところはほっこり。

    コンビニオーナーは、若い頃は浮気もたくさんして、息子が死んで変わったようだが、人間はそう簡単に変わらないと思うし、いまはいい人だけど奥さんかわいそうだなと思った

    その分、いろんなひとを救っているのかな

    性的表現や男女の愛情表現が全話共通で何かを表現してるみたいだけど、よくわからん。

    2016.1.23

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    2016年01月23日
  • コンビニ・ララバイ

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    小さなコンビニで起こる、事件(とまではいかない、日常の一コマ)を連作で書かれた本。
    大事件は起きないけど、だからこそ小さなよくある風景が短に感じておもしろいなと思う。妻と子供を失った店長が淡々とこなす毎日。
    好きなのは、最後の「ベンチに降りた奇跡」「パンの記憶」かな。
    ベンチの方は、結婚はしていない老夫婦の奇跡を描いたもの。こんなことはないけど、素敵だなと思う。
    パンも記憶はまったく違う話だけど、自分を変えて再生させるという意味では、なにも言わずにそばにいてくれた店長の存在がありがたいなーって思う。

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    2015年12月29日