大倉崇裕のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
落語専門誌の編集部員を主人公にした連作ミステリ短編集。巧いですな。よどみなくスラスラと読ませる文章です。落語とミステリは相性もいいですしね。でも物足りなさも感じるんです。推理の筋道が飛躍しすぎているようにも感じるんですよ。探偵役の考え方に共感し得ない部分がある為でしょうかね。それとも落語という「芸」に対しての価値観や考え方の違いなのか。でも、この作家の他の作品も読んでみたくなったのも正直なところ。結局は面白かったということかね。創元推理のお得意の「日常の謎」系かと思えば、するりと血なまぐさい話をもってくるところなんかも、油断ならない感じで面白いですしね。
-
Posted by ブクログ
《ピーボは何だって、知っている。》p.62。
《あんた、ピーボがいないと、まるでダメなんだな》p.221。
〔Ⅰ〕ファシリティドッグのピーボとハンドラーの笠門は警察病院に勤務し患者たちの心を解しつつ、併設された特別病棟に入れられている囚人たちの秘め事を犬の癒し力を利用して聞き出し事件を再捜査する。そもそもそちらのほうが上司の須脇の狙いのようだが、笠門には忸怩たる思いもある。
〔Ⅱ〕第三話「犬が寄り添う」ては内外のライバル登場? 第四話「犬が見つける」はコロンボふう。
〔Ⅲ〕ピーボが信頼している総務部の動物好きの二人とかいうのは「いきもの係」の人かしら?
■ファシリティドッグと特別病棟について -
Posted by ブクログ
ネタバレ第一話は、琴乃木山荘の窓から見えた奇妙な光が話の中心。
人魂のようなその光は、幽霊ではないかと周囲をざわつかせる。
何が原因で光が生じたのか、その背後にある真相が探られる。
第二話は、雪に閉ざされた離れの部屋で男性が倒れているのが見つかる。
周囲には足跡がなく、完全な密室状態。
どうやってこの状況が生まれたのか、謎が解き明かされる。
第三話は、登山者が駐車場に停めた車が、戻ってきたときには別の場所に移動していたという事件。
車は施錠されており、誰がどうやって動かしたのかが問われる。
第四話は、登山道の指導標が3年連続で動かされているという不可解な出来事。
誰が何のためにそんなことをしているのか -
Posted by ブクログ
ネタバレ怪獣映画の撮影現場を舞台に、スーツアクターの凸凹コンビが事件を解決するミステリー小説。
主人公の椛島雄一郎は、怪獣専門のスーツアクターを目指すも、事故のトラウマで着ぐるみに入れなくなった青年。
相棒の太田太一は、天然ボケだが天性の演技力を持つ新人。
ひょんなことからコンビを組んだ二人が、映画撮影所で次々と起こる不可解な事件に挑む。
物語はオムニバス形式で、撮影現場でのトラブルや謎を解決していく。
たとえば、怪獣スーツの破損、スタッフの不審な行動、撮影中の事故など、特撮業界ならではの設定を背景に、椛島が体力と度胸で真相を追う。
ミステリー要素は軽めで、特撮映画の裏側やスーツアクターの苦労、情熱を -
Posted by ブクログ
「怪獣殺人捜査 殲滅特区の静寂」が面白かったので、その解説に、この作者さんが『着実にこちら方面でも、実績を残している』と書かれていた二冊の内からこの本を注文してみた。
ガソリンスタンドで働く沓沢はタイヤの配達を命じられ山を越えた隣町へ向かったが、そこで彼が目にしたのは破壊された集落の光景だった…、というところから展開するお話。
見えない何かが襲ってくるホラー調の出だし。光の粒が無数の触手になって、謎の女が登場してからは触手の親玉のテリトリーからの脱出劇。スピーディーな展開でズンズン読める。
秘密結社やマッドサイエンティストっぽい爺さん、女性の体のラインがくっきり浮かび上がるボディースーツやB -
Posted by ブクログ
シリーズ第二巻。
「3300フィートの死神」「赤か青か」「死刑囚とモヒカン」の3話構成。相変わらず岩戸予報官は船村捜査官の捜査に付き合わされている。"怪獣襲来が普通に起きる世界"という特殊設定が当たり前になると、何が起きてもおかしくないと感じるようになるから不思議だ。
本作でウケたのは第二話。核汚染を回避する手段としての『Zプラン』の説明。
"1966年。カメ型怪獣をドーム型推進器に誘導して宇宙に打ち上げた。打ち上げた推進器は小天体に激突して粉々になった"ってところ。アレですね(笑)
小ネタは色々あって楽しいんだけど『情報共有スピードの異常なまでの速さ