大倉崇裕のレビュー一覧

  • 犬は知っている

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    《ピーボは何だって、知っている。》p.62。
    《あんた、ピーボがいないと、まるでダメなんだな》p.221。
    〔Ⅰ〕ファシリティドッグのピーボとハンドラーの笠門は警察病院に勤務し患者たちの心を解しつつ、併設された特別病棟に入れられている囚人たちの秘め事を犬の癒し力を利用して聞き出し事件を再捜査する。そもそもそちらのほうが上司の須脇の狙いのようだが、笠門には忸怩たる思いもある。
    〔Ⅱ〕第三話「犬が寄り添う」ては内外のライバル登場? 第四話「犬が見つける」はコロンボふう。
    〔Ⅲ〕ピーボが信頼している総務部の動物好きの二人とかいうのは「いきもの係」の人かしら?

    ■ファシリティドッグと特別病棟について

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    2025年10月22日
  • 怪獣殺人捜査 高高度の死神

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    ネタバレ

    【収録作品】三三〇〇〇フィートの死神/赤か青か/死刑囚とモヒカン/エピローグ

    怪獣省の第一予報官・岩戸正美&警察庁公安部怪獣防災法専任調査部筆頭捜査官の船村が活躍する、「怪獣捜査」シリーズ第2作。

    岩戸を怪獣殲滅に専念させてやれよと思う。
    それだけでも相当のストレスなのに、背景に政治屋たちの覇権争いが絡んで邪魔をする。現場へのしわ寄せが半端ない。そこをなんとかするのが上司だろうと思うが、上司もそっち側なので、孤立無援。

    岩戸たち現場が頑張れば頑張るほど、嫌な未来を招き寄せているのが皮肉である。

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    2025年10月14日
  • 白戸修の事件簿

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    お人好しな大学生・白戸修が、数々の事件に巻き込まれてしまう様子を描いた連作短編集。

    主人公はちょっと頼りないけど、一生懸命頑張っているところが良いですね。

    ドタバタ感も面白いし、全体的に感じるほのぼのとした雰囲気も好印象。

    続編もあるようなので、そちらも楽しみです。

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    2025年09月24日
  • 琴乃木山荘の不思議事件簿

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    ネタバレ

    第一話は、琴乃木山荘の窓から見えた奇妙な光が話の中心。
    人魂のようなその光は、幽霊ではないかと周囲をざわつかせる。
    何が原因で光が生じたのか、その背後にある真相が探られる。
    第二話は、雪に閉ざされた離れの部屋で男性が倒れているのが見つかる。
    周囲には足跡がなく、完全な密室状態。
    どうやってこの状況が生まれたのか、謎が解き明かされる。
    第三話は、登山者が駐車場に停めた車が、戻ってきたときには別の場所に移動していたという事件。
    車は施錠されており、誰がどうやって動かしたのかが問われる。
    第四話は、登山道の指導標が3年連続で動かされているという不可解な出来事。
    誰が何のためにそんなことをしているのか

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    2025年09月16日
  • ゾウに魅かれた容疑者 警視庁いきもの係

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    ネタバレ

    警視庁「いきもの係」のオアシス、田丸弘子が行方不明になった。
    弘子の自宅を捜索した須藤は、動物園のチケットを発見し、それが弘子からのメッセージだと確信する。
    薄に連れられ動物園に向かうと、弘子は休日にゾウを見に来ていたことがわかった。
    どうやら動物園で親しくなった女性に間違われて拉致されたらしい。
    偽造パスポートまで使って連れ去られた先は東南アジアのラオス。
    薄と須藤は弘子を救うべく、現地へ向かう。
    てか、薄さんがめっちゃ腹立つ!
    度が過ぎると良くない。
    1番最初はこんなひどくなかったはず。

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    2025年08月21日
  • スーツアクター探偵の事件簿

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    ネタバレ

    怪獣映画の撮影現場を舞台に、スーツアクターの凸凹コンビが事件を解決するミステリー小説。
    主人公の椛島雄一郎は、怪獣専門のスーツアクターを目指すも、事故のトラウマで着ぐるみに入れなくなった青年。
    相棒の太田太一は、天然ボケだが天性の演技力を持つ新人。
    ひょんなことからコンビを組んだ二人が、映画撮影所で次々と起こる不可解な事件に挑む。
    物語はオムニバス形式で、撮影現場でのトラブルや謎を解決していく。
    たとえば、怪獣スーツの破損、スタッフの不審な行動、撮影中の事故など、特撮業界ならではの設定を背景に、椛島が体力と度胸で真相を追う。
    ミステリー要素は軽めで、特撮映画の裏側やスーツアクターの苦労、情熱を

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    2025年08月17日
  • BLOOD ARM

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    「怪獣殺人捜査 殲滅特区の静寂」が面白かったので、その解説に、この作者さんが『着実にこちら方面でも、実績を残している』と書かれていた二冊の内からこの本を注文してみた。

    ガソリンスタンドで働く沓沢はタイヤの配達を命じられ山を越えた隣町へ向かったが、そこで彼が目にしたのは破壊された集落の光景だった…、というところから展開するお話。
    見えない何かが襲ってくるホラー調の出だし。光の粒が無数の触手になって、謎の女が登場してからは触手の親玉のテリトリーからの脱出劇。スピーディーな展開でズンズン読める。
    秘密結社やマッドサイエンティストっぽい爺さん、女性の体のラインがくっきり浮かび上がるボディースーツやB

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    2025年07月20日
  • 怪獣殺人捜査 高高度の死神

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    今回も楽しかった

    スーパーマン船村のイメージが何となく浮かぶのに、ヒロイン岩戸のビジュアルが脳内に浮かばないのが難点だが、それが作品の楽しさを損なうことはない。

    とにかく怪獣が脇役になる緻密さより単純明快さを優先したあっと驚く物語は読んでいて時間を忘れることができるまさに読書の醍醐味だ。

    初代ガメラのお話とか、銀色に赤のストライプ等のスパイスもよく効いている。もっと読みたいな。

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    2025年05月24日
  • 怪獣殺人捜査 高高度の死神

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    シリーズ第二巻。
    「3300フィートの死神」「赤か青か」「死刑囚とモヒカン」の3話構成。相変わらず岩戸予報官は船村捜査官の捜査に付き合わされている。"怪獣襲来が普通に起きる世界"という特殊設定が当たり前になると、何が起きてもおかしくないと感じるようになるから不思議だ。
    本作でウケたのは第二話。核汚染を回避する手段としての『Zプラン』の説明。
    "1966年。カメ型怪獣をドーム型推進器に誘導して宇宙に打ち上げた。打ち上げた推進器は小天体に激突して粉々になった"ってところ。アレですね(笑)

    小ネタは色々あって楽しいんだけど『情報共有スピードの異常なまでの速さ

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    2025年05月05日
  • 殲滅特区の静寂 警察庁怪獣捜査官

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    著者は1968年生まれ。「ウルトラマン•マックス」や「名探偵コナン」等の脚本にも参加している。なるほどね。

    物語の舞台は怪獣が普通に襲来する日本。怪獣庁予報官•岩戸正美は怪獣の進行方向を予測したり誘導したりする『第一予報官』だ。そんな岩戸が警察庁怪獣防災法専任捜査官•船村秀治とバディを組んで捜査をする。特殊な設定に基づいた"犯罪捜査もの"だ。
    「風車は止まらなかった」「殲滅特区の静寂」「工神湖殺人事件」の3話構成。

    "日本が最初の怪獣災害に見舞われたのは1954年"とか、"岩戸は1999年に京都駅の崩壊で家族を失っている"とか、怪

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    2025年05月05日
  • 福家警部補の挨拶 福家警部補シリーズ1

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    初作家さん作品でした。
    倒叙形式で4つのお話が入っていました。

    最初に犯人も犯行も分かった状態なので、徐々に犯人を追い詰めていく様が読んでいておもしろい部分でした。

    気軽に読めるので、はじめてミステリに挑戦する人などにおすすめな作品だど思います。

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    2025年04月30日
  • 殲滅特区の静寂 警察庁怪獣捜査官

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    怪獣をモチーフにしたミステリーですよね。
    怪獣という要素が無ければ面白くない内容でした。
    SFかミステリーか微妙ですが面白ければそれでいいのかな。
    次もありそうですね。

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    2025年04月27日
  • 名探偵コナン から紅の恋歌 1

    匿名

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    ビルからの脱出で服部がコナンを頼りにしててコナンも当然助けに行っていい関係ですね😄和葉ちゃんあの抱え方で降りるの怖すぎるだろうな🤪

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    2025年04月27日
  • 福家警部補の再訪 福家警部補シリーズ2

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    倒叙ものの推理小説だとスパッとぶった斬るような結末が魅力的である。本作もそうした倒叙ものの流れを汲んでいる。
    各話、犯人のキャラクターが実に面白い。彼らに共通しているのが「殺人をせざるを得ない状況」に陥ってしまう事だ。
    対する福家警部補は警察官(それも刑事)に見えないと言われながら懐に潜り込んで真相に迫っていく。ハッキリ言うとマンネリなのだが、様式美的に楽しさがあるから読んでいて飽きない。一作目はそこまで面白いとは思えなかったが、こちらはなかなかに楽しめた。

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    2025年04月15日
  • 天使の棲む部屋~問題物件~

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    ちょうどドラマも最終回を迎え、同時に読み終えることとなった。ドラマの方が幾分好みだが、この原作の無駄の無い整った文体と海外小説のようなユーモアが良い配分で施された物語に大いに魅せられた。別の作品も読んでみたい。

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    2025年03月29日
  • 福家警部補の挨拶 福家警部補シリーズ1

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    ネタバレ

    倒叙形式ミステリは犯行がバレていく過程が
    我が事の様に辛くて苦手である
    本作品はコロンボシリーズに傾倒した二人の
    作家の合作だと後書きに書いてあり驚く
    著者名が一人だというところから岡島二人と
    かエラリークイーンとか連想しつつ、だから
    名作なのだなと妙な理屈が浮かんだ

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    2025年03月27日
  • 天使の棲む部屋~問題物件~

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     「問題物件」シリーズ第2弾。今回も設定は前回と同じ。表題作含む4編で構成されている。表題作は、前作の終わりに登場した物件。この物件だけ設定がアメリカとなっているが、なぜか登場人物全員に日本語が通じているので、あまりアメリカ感はない。
     本作もぶっ飛んだ設定ながら、しっかり事件を解決するストーリーはなかなか面白い。本格推理ではないが、気楽に楽しめる作品に思う。

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    2025年03月19日
  • 問題物件

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     登場人物の設定は現実離れしているが、不動産にまつわる謎は起こり得なくもない。そんな謎を5編詰め込んだ連作短編集。
     設定がそもそも奇抜なので、脱力系ミステリーといった趣。住人が立て続けに失踪する部屋、住人が立て続けに死んでしまう部屋など、タイトルを見ただけでは一瞬オカルト的な要素かとも思うが、そうした内容はほとんどなく、しっかり事件として解決していく。

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    2025年03月14日
  • 怪獣殺人捜査 高高度の死神

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    ネタバレ

    怪獣省所属の女性予報官・岩戸正美。彼女が遭遇する怪獣にまつわる3件の事件を収録。
    アメリカに向かう米国国務長官を乗せた航空機の中で、アメリカ人のビジネスマンが毒殺された。同乗した岩戸は捜査に関わることになるが、犯人はなぜ機内で、どうやって殺したのか…『三三〇〇フィートの死神』。
    ロシア国内に出現した赤と青の怪獣2体が日本の領海内へ侵入。うち一体が核兵器を飲み込んでいるという。赤だと言うロシアからの情報を信用してよいのか、岩戸は情報を持つ怪獣チェイサーに接触することに…『赤か青か』。
    ある弁護士から呼び出された岩戸。7年前、岐阜県で5人が死亡する火災が発生し、集落の男性が逮捕された。この事件が実

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    2025年03月08日
  • 犬は知っている

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    2025.02.15
    良作。
    しかし、アイデアを盛り込んだはいいものの結末がバタバタした作品もあった。ページ数の都合でやむをえなかったのだと思うが、アイデアの良さと丁寧な描写とのバランスが今ひとつのものが含まれる。

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    2025年02月15日