青柳碧人のレビュー一覧
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乱歩先生と杉原千畝に交流があったなら、という設定での物語。
ミステリー仕立てなのかと思えば、それぞれの半生をなぞりながら、節目節目で二人が再会したり互いのことを考えたりする展開。
外交官らしからぬ優しさを持っている千畝と、何でも途中で投げて逃げ出す乱歩が、それぞれの道を突き進む姿が濃密なのにテンポ良く描かれている。
人付き合いが苦手な乱歩先生だが、彼の影響でたくさんのミステリー作家が生まれる様はワクワクしたし、千畝のビザを繋いだのに乱歩サイドのあの人が絡むというのも小説とはいえ嬉しかった。そのきっかけは犬神家だし。
それにしても二人が同じ中学、大学に通ったという共通点でここまでの物語にし -
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オーソドックスなミステリの短編集!
フー、ハウ、ホワイダニットと叙述トリックとは、こんな作品です!っと自己紹介してくるようなそれぞれのお話は、短いのにしっかりと要点が詰められていて、最後まで読むとちゃんとミステリとしての驚きが込められた内容でした!
ミステリ初心者でこれからどんなミステリを読もうかなと悩んでる方にはこの本を読んで、自分の好きな作品を見つける手がかりに出来るのではないか?と思える作品。
勿論、ミステリ好きの方にもココ最近の練りに練られたトリックとは真逆のスタンダードな直球トリックを久々に味わえる良い作品だと思います。
シンプルなのに充分にミステリを堪能出来る作品でした! -
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ネタバレ主人公の赤ずきんが、アレンジされた童話の中の事件を解決していく物語。
どうやら続編のようだったが、初めてでもスラスラと読めた。
そしてイソップが悪者っていう笑
イソップは過去の悲しい出来事により、「北風と太陽」の北風の能力を手に入れる。これは北風どころではなく、氷雪嵐[ブリザード]という何でも氷漬けにできる能力。
不実な者には相応の報いを!をモットーにどんどん氷漬けにしていく。
うさぎとカメ、アリとキリギリス、金の斧銀の斧、オオカミ少年、犬と肉、北風と太陽の物語が上手にサスペンスの中に取り込まれていて感心。
金の斧銀の斧システムをトリックに使うとは!赤ずきんもなかなかのキレのものだった。 -
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むかしむかしシリーズの第一弾。
先日ずいぶん間が空いてから第二弾を読んだので、再読です。
よく知ってる昔話を題材にしたミステリー。
本巻は、一寸法師、花咲か爺さん、鶴の恩返し、浦島太郎、桃太郎がモチーフになってますね。
昔話では善良な人たちが、このお話では悪い側になっていて、ちょっとやるせない気持ちになります。
謎を解き明かす「探偵」にクローズアップした感のある第二弾に比べ、この初弾は話の流れの中で真相が明らかになっていくつくりになっているかな。どちらも読みやすく、ミステリー初心者にピッタリです。
本巻の方がちょっとダークな雰囲気ですね。 -
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むかしむかしの殺人?事件。
よく知る御伽話が一新されるこのシリーズは、面白おかしく読めていいですね。
今回は、竹取物語、おむすびころりん、わらしべ長者、さるかに合戦、カチカチ山、ブンブク茶釜が出てきます。どれも子供の頃から馴染みのある話で、そこに事件が起こる展開は、不思議な感覚。
でも、解説の方でもお話されてますが、御伽話自体、結構残酷なんですよね。
お話の一つ一つに「探偵」らしい頭のいいキャラがいて事件を解明していく流れで、今回はそこに月面人やらタイムリープやらの要素が入り、少し不思議(SF)な世界観。そこも気張らず読めていいです。
ミステリーはあまり読まないですが、このシリーズを取っ -
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もしも江戸川乱歩と杉原千畝が友人だったら?
「日本探偵小説の父」江戸川乱歩(本名:平井太郎)と「東洋のシンドラー」杉原千畝(ちうね)。二人は、旧制愛知五中及び早稲田大学の同窓生だった。若かりし日に二人は出会い親交を深める。やがて時代に翻弄されながらも探偵小説作家として、外交官として大成していく…
20代から晩年までおよそ40年間もの長スパンを描いており、飛び石で進むプロット。
明治末期から昭和中期にかけて、多くの歴史上人物が登場する。このような物語で読むと教科書では学べない因果関係や空気感が学べるので、日本史を勉強している中高生に読んでほしい。
ミステリ(探偵小説)好きな私は、乱歩の執筆史