青柳碧人のレビュー一覧
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ネタバレ江戸川乱歩(平井太郎)と杉原千畝の前途多難な人生と、その友情を描く物語。
歴史に弱く、何がフィクションで、どれが史実通りなのかを判断できなかったので(知ってるのは千畝がビザを発行したことと、乱歩が作家ってことだけ)、すべてフィクションだと思いながら読みました。
三朝庵という蕎麦屋ではじめて太郎と千畝は出会うが、じつはその9年前に出会っていたという運命的な話や、太郎のどうしようもない生活など、最初のほうは平和でほのぼのとした展開が多く、後半は一変、戦争の鬱々とした話が続く。とくに千畝のターンはやきもきする展開も多く、おそらく史実どおりなのはこちらのほうでしょう。戦争やら、国の情勢やら難しい話も -
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ネタバレ二人の男の壮大なストーリー。
⭐︎4か5で迷ったが、後半にいくにつれて二人の絆が深まっていくのを感じ、感動したので⭐︎5
探偵小説家江戸川乱歩も命のビザを書いた杉原千畝も、もちろん名前もその功績も知っていたが、いざ二人がどんな人生を歩んだかというと、考えたこともなかった。
早稲田の先輩後輩という関係の二人が、もし蕎麦屋で出会っていたら…これぞ小説の醍醐味!という設定に心が躍る。
大筋としては現実に起きたことに忠実でありながら、二人の人生の重要な局面で、時には外国と日本という離れたところにいながらも二人は影響し合っていく。
全く違う職業の二人だが生き方には通ずるものもあって、その生き様はかっこ -
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若き日の、杉原千畝と江戸川乱歩が、こんな出会いをするとは、発想が斬新すぎる!
え?たまたま風が吹いて、乱歩の顔にかかった新聞から、とんとん話が進んできて、もう目が離せない!
杉原千畝は、歴史上、大勢のユダヤ人を救った素晴らしい外交官としか知識がなかった。
フィクションとはいえ、一人の人間として、生き生きと描かれていて、すごく魅力的に描かれている。
江戸川乱歩は、映像化されたものしか記憶にないが、
松田優作の「陰獣」や美輪明宏の「黒蜥蜴」が印象深い。
いつものごとく、岡本一平や松本清張、横溝正史などなど、有名著名な登場人物たちに、読んでいてほんと楽しかった。
そして、クラウディア、隆子、 -
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ネタバレ創作の赤ずきん話だと思っていたものが、実は現実の話だったことが、大胆だなと思った。知ってる〜っていう名前の人達や場所がたくさん出ていて流れるように読めた!相変わらず赤ずきんの、推理は綺麗だったし、語尾の、「〜なのよ」とか、「〜なのね」という言葉が可愛かった。
小さくなった赤ずきんが夜空に、指をビシッとしている所を想像したら、かわいいけど、ちょっと面白いなと思った。シャハリアール王は、王女の話にものすごく入り込んでいたから、赤ずきんが本当に存在する人で、会うことができたなんてと、言葉にならないくらい喜んでいたのも、納得。私も会いたい!! -
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『似てるんだよ。進む道は違えど、似てるんだ。だから私たちは生涯に、数えるほどしか会わなかったとしても、心が離れることはなかった』推理怪奇小説界の巨匠、江戸川乱歩にこう言わせた相手は、何千人ものユダヤ人の命を救った外交官、杉原千畝。
二人の大物たちを作者は繋いでいきます。
こんなこといったい誰が考えるでしょう。作者の青柳碧人さんは「みなが知る人のイメージをずらしたり、語られていない部分に想像を膨らませたりする話を作るのが好きなんです」とおっしゃる。
フィクションなのに、読者もなんの違和感もなく読み進めてしまうのは、“あり得る話”だからでしょう。
実際二人は同じ大学、 同じ中学の出身であり、中 -
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ネタバレいくら賢い赤ずきんでもイソップや北風はかなりの強敵だし、頭脳でどうにかなるのか?って不安でした…まさかの度胸で乗り越えてしまった!さすがです!やっぱ赤ずきんかっこいい!
普通、目の前で知り合いが凍らせられたら怖すぎるのに…
名探偵は頭脳だけじゃなくて度胸も必要なんですね!
「うさぎとかめ」が特に好きでした!
のんびりしてるかめが、まさかナイフを振り回すとは…(笑)しかもすばやいのが面白かったです。
人を殺してしまうほどの情熱でリンコーに恋してたのも、人は見た目だけじゃ分からないものだなあと…(かめだけど)
びっくりだけじゃなく学びもありました!
船には乗れたけど、まだ家に帰るとこまで見届け -
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ネタバレヤンキー、ミステリと出会う(青柳碧人)
実態はどうであれ、暴れウサギの異名は可愛い。
うまいこと被害者の性格を利用しての犯行で面白かった。
でも「琥珀のタマナ」が何とも言えない気持ちになる。
将棋部、無実を証明せよ(秋木真)
そこまで見て聞いたなら気になりますよね。何がったのか。
絵を簡単に辞めたのは理解できなくても、やってはいけないんですよね。
どんな理由であれ話が違う。
屋上の雪融け(相沢沙呼)
かっこいい探偵だ。
どのタイミングでどこまで見通したのか。
聞いていないようでちゃんと聞いてくれている。
優しいね。
学生時代の母の原稿(似鳥鶏)
凄い。出来てた二つの話を娘に合わせて混ぜた