青柳碧人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
終わらないシリーズ14巻目、17年間中学生のまま。
今巻で取り上げるのは”和算”。
全国各地で爆弾設置予告があり、それの犯人が黒い三角定規の5人組、白浪五心男。
そのたびに呼び出される浜村渚は学校に行く余裕もないが、出される問題に本人は楽しそうだ。
しかし冒頭で死んだはずの犯人が残した大規模爆弾が東京のどこかに仕掛けられたままカウントダウンを開始した。
この問題を解くことができるのか?
気になったけれど、和算って算用数字じゃないから
「願いましては~一足す一」
とか、どういうふうに数式を書いていたんだろう?
と思って調べてみたら、和算の表記法ってあるのね。
へぇ~。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ童話や昔話のパロディという枠組み自体は、正直に言えば手垢の付いた手法であり、既視感もあり、最初は手に取るのを躊躇していました。
しかし、実際に読んでみますと、しっかりとしたミステリ仕立てになっていて面白かったです。
本作の魅力は、パロディとしての切り込み方の斬新さにあります。
つまり、誰もが知っている昔話の世界で殺人事件が発生し、論理的に犯人探しを行うという、「ありそうでなかった」絶妙なコンセプトは、単なるパロディの枠を超えた一種の「特殊設定ミステリ」として機能しており、非常に読み応えがありました。
各エピソードの完成度も際立っています。
特に第三話「つるの倒叙がえし」は独創的なギミックが鮮烈で再読必至、短編ミステリとして極めて高い完成度だと思います。
タイトルから分かるように、秀逸な倒叙ミステリですが、叙述トリックも効いています。
最終話「絶海の鬼ヶ島」では、緻密な伏線回収と趣向を凝らした解決のアプローチにより、本格ミステリとしての醍醐味を存分に味わえました。
しかも、「桃太郎」だけでなく、アガサ・クリスティの名作も彷彿とさせる展開になっています。
また、他の作中で登場した印象的なアイテムを使うことにより、全話を有機的に結びつける試みも一興です(やや軽めの繋がりですが、全体を通した趣向として楽しめます)。
第二話「花咲か死者伝言」は、ダイイングメッセージの解読もの、しかも探偵役は犬という面白い組み合わせです。
あの世界線では、という前提付きながら、フェアな解明ではありますが、ちょっと尾を引いてしまうぐらい、悲しい物語でした。
第一話「一寸法師の不在証明」は、広義でのアリバイトリック、第四話「密室龍宮城」は、タイトルの通り密室トリックで、それぞれオリジナルの世界観を守りながらもなかなかの本格派です。
総じて、単に昔話のパロディにとどまらず、謎解きの面白さも含め、読後に深い余韻を残してくれる一冊だと思います。 -
Posted by ブクログ
虚構と史実を入れ混ぜて(おそらくおお方が虚構だとは思うのだけれど)、江戸川乱歩と杉原千畝の接点と交流を描いている。杉原千畝の功績も丁寧に描きながら、江戸川乱歩を初めとするミステリ愛に満ちた作品。政治家としては広田弘毅、松岡洋右などが登場し、作家では横溝正史や松本清張、ちょい役では三島由紀夫、美空ひばりなど錚々たる登場人物。
読み始めは、作り物めいているのが鼻についた。特に、乱歩と千畝が一緒にいる時に飛んできた紙が千畝の顔に張り付いてしまう場面。その紙が外交官募集のチラシだったこと。それがきっかけで、医者になりたくなかった千畝が外交官への道へ歩みだすきっかけになったと。
しかし読み進むに連れて引き込まれていき、虚構だとは分かっていながらも、ワクワクさせてくれた。