青柳碧人のレビュー一覧
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青柳碧人の新シリーズの1作目。こちらがあとの掲載になったのは、この本が地元の本屋で手に入らなかったから。
家庭の事情で、高校に入ってからアルバイト生活を送っていた池谷美咲は、友人のすすめで演劇部に入部する。生徒から「変人の巣窟」と言われるだけあって、一癖も二癖もある人間ばかり。しかも誘ってくれた幼なじみは、闘病生活を送ることになった。岬は彼女のかわりに「舞台監督」という重責を担うことになる。果たして彼女は、彼らをうまく御することができるのか?
「幕が上がる」のヒットに触発されたのかも知れないが、専門用語もきちんと詳しく書いてくれているので、演劇を知らない人間も、すんなりと理解できる。作者も出版 -
Posted by ブクログ
ネタバレ青柳碧人による数学ミステリーシリーズ第5弾。
本作ではモンティ・ホール問題というクイズ番組から生まれた数学の確率論や折り紙と数学の関連性、バーゼル問題や音楽と数学の関連性など、いろんなテーマで物語を構築している。最終章のようにミュージカル仕立ての章などもあり、バラエティーに富んでいて、かつ相変わらずの軽妙な文体で非常に読みやすい。
数学にまつわる解説もたとえ話や図などをうまく使って非常にわかりやすくまとめてあり、数学が苦手な人でもきちんと理解できるように配慮されているあたりはシリーズ通しての特徴だろう。
本作ではドクター・ピタゴラスがあまり登場しなくなり、キューティー・オイラーらシリーズ通して -
Posted by ブクログ
ネタバレ俺内で妹にしたい子ナンバーワン、浜村渚ちゃん。
計算ノートシリーズは6冊目です。
このシリーズ楽しいなぁ面白いなぁで済ませてきたけど昨今の事件から科学は暴走しやすい、ということに今更ながら注目してみた。
このシリーズの世界では、全てを正しいか正しくないかで科学分野は人間教育にふさわしくない、よって義務教育で科学分野を教えることを禁止する。
禁止された数学復権のために数学テロを起こす集団、黒い三角定規と、それを解決する浜村渚の話が物語の主題である。
さて、科学は暴走しやすい、と書いた。昨今の事件とはもちろんSTAP細胞の論文偽造の話である。
この事件で科学分野全体の権威は地に落ちただろう -
Posted by ブクログ
数学を愛する中学二年生の少女、浜村渚が(警察と共に)数学テロリストに立ち向かう、シリーズ第六弾です。前の巻の終わりに、テロリスト集団「黒い三角定規」を率いていたドクター・ピタゴラスの死が知らされます。ドクター・ピタゴラス亡きあと、組織は新たな代表をたて、さらに数学テロを推し進めていくのですが、新たな代表となった人物は、なんと武藤刑事のかつての知り合いだった…。というところから始まり、浜村渚の数学愛があふれた内容となっています。
数学は相変わらずまったく分からないし、数式を見てもちんぷんかんぷんなのですが(笑)、図や表に助けられ、各章での言いたいことは何となく分かりました。黒い三角定規と関係なく