あらすじ
裁判がテレビ中継されるようになった日本。中継から誕生した裁判アイドルは全盛を極め、裁判がエンタテインメントとなっていた。そんな中、裁判員として注目の裁判に臨むことになった生野悠太だったが!?
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Posted by ブクログ
文句なしに面白かったです!法廷ものとしても十分楽しめるのですが、裁判が完全にエンターテイメント化して、テレビ中継されている世界なので、3人の裁判官と6人の裁判員が3ヶ月(1クール)にわたって一つの事件を担当し、法廷からの生中継で高視聴率をかせぎだします。
テレビ中継に至る経緯にはなるほどと思わせる説得力があり、読んでいて引き込まれました。もしもテレビ中継されることになれば、書かれているような展開になるのかもしれません。よい面もわるい面も含めて、人が人を裁くということを、改めて考えさせられました。
Posted by ブクログ
浜村渚の計算ノートを書かれた作者さんの作品。裁判の中継がテレビでエンタメ化され、キャラのある裁判員さんは芸能界に入る世界(パラレルワールド)。アイドルグループもCSB法廷8。完全に48グループの流れですよね。いやー、面白い。
Posted by ブクログ
ラノベっぽいので一瞬敬遠したのですが、
東川篤哉さんの帯に釣られて買ってしまいました。
(「東川作品よりこっちの方が面白そう!」って奴です)
それと前にいた職場で法律を扱っていたもので、
法律関係の小説にはついつい手を出してしまうという点も
購入を後押ししたのでした。
まぁ、設定から主人公の行動、各キャラの言動にいたるまで、
全くもってリアリティのかけらもなく、
完全なるフィクションだなぁという感じですが、
法廷をエンタテイメントにするという発想を突き詰めたのは
単純に面白かったですね。
行列のできる法律相談所という番組が
ほとんど法律を扱わないのが不満だった自分としては、
こういう法律バラエティがあってもいいなぁと
普通に思った次第です。
ま、法務省が認めるわけないとは思いますけど。
しかし面白い設定を思いついたものだなぁと思います。
法務省が法曹ならぬ放送とタッグを組み、
国民が興味を持つ事件について1クール12回で番組にするという
ふざけた設定ながら、実際にあったら面白そうな、
そんな設定なのです。
そこに法廷アイドルとして、
CSB法廷8(しーえすびーほうていえいと)なる
アイドルグループが絡んでくるあたり、
悪ノリもいいところなのですが、
まぁ設定が設定だけにそれすらも受け入れられちゃいます。
実際の裁判員制度とはかなり異なる描写だらけでしょうけども、
ちょっと裁判員制度に興味があるというレベルの方であれば、
面白半分で読んでみても良いかなとは思います。
Posted by ブクログ
裁判がリアリティショー化してワンクール3ヶ月でテレビ中継。そこから誕生した裁判アイドル(裁ドル)グループ「CSB法廷8」も人気絶頂。
裁判員として招集された会社員・生野悠太もマスコミに追いかけられ、プライバシーが無くなってくる。
裁判員は6人で「12人の怒れる男」を原型とした展開、市民感覚とは何か、加熱するマスコミ、ネットでの叩き、そして基本的人権。コメディタッチの作風だが、真面目な内容で、とても面白かった。
Posted by ブクログ
実に青柳碧人らしい作品。現状では写真撮影すら許されない法廷を、まったく逆のTVエンタメにしてしまう発送がすごい。それも徹底的にバラエティにしてしまっている。一見するとおちゃらけたコメディ作品ですが、それでいて司法制度に対する皮肉も混じっているようで、全体として緩急の効いた作品に仕上がっていました。
これは映像化してほしいな。法廷8はAKB48からの選抜とかで。