【感想・ネタバレ】浜村渚の計算ノート 3と1/2さつめ ふえるま島の最終定理のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2022年11月13日

浜村渚シリーズ第四作目。初の長編、最高だった。「フェルマーの最終定理」と聞けば、数学好きは興奮する。そして、孤島・館はミステリ好きにはたまらない。また、数学用語のオンパレード。フェルマーの最終定理はもちろん、クラインの壺、パスカルの三角形、フェルマー数、アルキメデスの原理、等々。さらに、読者への挑戦...続きを読む状付き。最後のトリックの証明は、見事な伏線回収だった。数学・ミステリ好きは、必読の書。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年02月14日

相変わらずすいすいと読み進めることができて、なおかつ知的にも満足させられる作品シリーズである。
今回のテーマはフェルマーの最終定理。
数学に詳しくない人でもなんとなく耳に覚えはあるかもしれない。自分は数学なんてからっきしだったが、それでもうっすら聞いたことはあるのである。
個人的には定理の内容そのも...続きを読むのよりも、それに付随する証明するには余白が狭すぎるとか言ってしまうくだりなんかが記憶に残っているのだが、肝心の中身はさっぱりである。そんでもってこの定理の中身そのものは、正直言って事件とはあまり関係ない。
だが、そこかしこに散りばめられた数学ネタや知識が、なんだか読み終えた自分を2レベルくらい上げてくれたような気にさせてくれるのである。
個人的にはミステリーの中で数学をうまく絡めたマステリーとでも呼びたくなるシリーズなのである。

0

Posted by ブクログ 2019年12月04日

瀬戸内海に浮かぶ島で起きた事件が「黒い三角定規」に関係しているようだ、との事で現地に向かう渚ちゃん達御一行。なのに岡山県警の寺森に別の島の数学好きしかいない数学要素満載の「ホテル・ド・フェルマー」に連れて行かれここで起きた密室状態での転落死事件とホテル前オーナーが残した遺産の在処の謎に挑む事になる。...続きを読む今回は簡単な謎々から結構難しめの数学ネタも出てくるけど数学好きの皆様の愛に溢れた解説が丁寧で楽しく読める。謎はパズル的要素強めだけどその分上手く数学と絡み合っており理解した瞬間のスッキリ感が気持ちいい。学生時代に読んでいたらもう少し数学好きになれたかも、と思える一冊。

0

Posted by ブクログ 2017年08月16日

「浜村渚の計算ノート」シリーズ3と1/2さつめです。
今回は「フェルマーの最終定理」をテーマに、シリーズ初の長編になっています。「4さつめ」になっていない理由は、今回の事件が数学テロ集団「黒い三角定規」によって直接引き起こされたものではないため、本筋からやや離れているからだそうです。

瀬戸内海の小...続きを読む島「増留間(ふえるま)島」にあるホテル・ド・フェルマーを舞台にした密室殺人事件に挑む浜村渚&「黒い三角定規」特別対策本部(主には武藤刑事と大山刑事)の活躍が描かれるのですが、今回のこだわりはフランスの数学者です。

ホテルの支配人はパスカル、副支配人はルネ、女性バーテンダーはソフィ、シェフはガロア、フロント係はニコラとブルバキの双子と言った感じで、徹底してフランスの数学者にこだわったネーミングです。本編の中で武藤刑事が調べたデータベースの形でそれぞれの数学者の横顔については紹介されていますので、これらの名前を全く聞き覚えのない方でも大丈夫です。
また、今回も数学ネタは随所にちりばめられていますので、考えながら読み進んでいくと2倍・3倍に楽しめます。

「フェルマーの最終定理」については、ワイルズが解決して以降、教育現場でも紹介される機会が少なくなっているようですが、ワイルズの証明方法は、数学のいろいろな方面の成果を取り入れたものと言えます。この本の中でキューティー・オイラーが
 「ワイルズ先生より、もうちょっとシンプルな証明を見つけたんだ」
と述べているように、よりシンプルな証明が見つかる可能性は捨てきれません。
もともとフェルマーが本の余白の書き込みで宣言している「驚くべき証明」は、ワイルズの証明よりシンプルなのかもしれません(フェルマーの勘違いではという声もありますが)。
その意味では、いまだに「フェルマーの最終定理」の教育的価値は失われていないと思いますし、学校などでももっと紹介してほしいと思います。

なお、今回の物語のうってつけの「副読本」は、『フェルマーの最終定理』(新潮文庫)です。この本と重複するトピックもいくつかあり、より詳しく知りたい方はこちらを読んでみるとよいでしょう。また、すでに『フェルマーの最終定理』を読んだ方は、本書の物語世界をより楽しめると思います。

さらにワイルズの証明のより詳しい概略を知りたい方は『数学ガール フェルマーの最終定理』が良いでしょう。数式が少々出てきても大丈夫な方にはこちらもオススメです。

なにはともあれ、本書は「フェルマーの最終定理」をより身近かに感じさせてくれる傑作です。
ぜひご一読を! Have a nice math.

0

Posted by ブクログ 2017年03月26日

黒の三角定規の出る幕のない数学休暇ともいえる話。

面白そうなホテルだと思うが、自分はとてもじゃないがその話題について行けない。
数学雀も複雑すぎてよく分からない。

黒の三角定規に属さなくても数学を愛する人はいることを実感できた。

今回の事件がすれ違いによって巻き起こされた悲劇だと思うと悲しい。...続きを読む
最後のお年玉のくだりで、渚の数学以外は普通の中学生の女の子なところがかわいらしい。

青柳さんの超低姿勢な挑戦状に思わず笑ってしまった。

キューティー・オイラーも楽しい夏休みを過ごしたようで何より。マダム・エミーが徹子の部屋にしか見えない。

0

Posted by ブクログ 2016年08月20日

クローズドサークルって訳ではないですが、島に行って事件を解決っていうのがものすごくツボでした。雰囲気が最高でした。
あの刑事さんがメインだったっていうのもよかったです。あるゲームを思い出しました。
(2013/03/18)

0

Posted by ブクログ 2015年11月09日

シリーズ4冊目。シリーズ初の長編。
個人的に、ここまでのシリーズでベスト。
この作品の魅力を説明するには、私の表現力は足りなすぎる。

0

Posted by ブクログ 2014年10月08日

シリーズ初の長編。
長編だけあってミステリー、人間ドラマ共にボリュームがあった。もちろん数学も!!笑

そして最後に明かされる伏線、真実…
数学の美しさ、ミステリーの面白さが本当に伝わる一冊だと思います!!

0

Posted by ブクログ 2014年04月22日

長編。 でも、密度もユーモアも今までと負けず劣らずです!
作者の青柳さんからの推理の挑戦状には驚きました。
ちなみに私は負けた!(笑)
とても面白かったです。推理もだけど、数学も。ストーリーも。


「数学が人をダメにする」って方針を打ち出した国家に対して反発した組織「黒い三角定規」だけれど、今回は...続きを読む彼ら(彼女)が誰よりも人間らしい一面を見せた気がした。

思い過ごしだといいのだけれど、作中に出てくるヤギは、青柳さんと掛かっているのだろうか・・・? ちがうか!(笑)

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2014年01月05日

本作は数学ミステリシリーズの番外編にして初の長編。
キューティー・オイラーの挑発を受けて、瀬戸内海のとある島に向かうはずが、途中で合流した岡山県警の捜査員に連れられ、全く別の増留間島(ふえるまじま)に到着してしまった渚たち一行。そこではある女性が不審の死を遂げており、その真相を巡って渚たち一行が活躍...続きを読むすることになる。
本作では珍しく、武藤刑事が推理をし、真相に迫るという番外編ならではの展開もあり、もちろん、数学にまつわるウンチクも盛り沢山で、渚たちが泊まることになったホテル・ド・フェルマーもこれでもかというほどの数学尽くしだったりと、シリーズ好きにはたまらない仕掛けがたくさん盛り込んである。一方で、本作で始めてシリーズを読んだというひとでも違和感なく物語世界に入れるような配慮や、数学はちょっと苦手という人でも、その魅力の一端が覗けるような気配りがなされ、かと言って、実際のところどうなの?と思う読者にはより深い所への誘いも含め、ちょんとわきまえられているあたりは、この作者はホントに数学が好きなんだなあと、むしろ微笑ましくなるほどである。
フェルマーの最終定理は名前くらいは聞いたことがあるし、それが世界中の数学者たちを悩ませてきた超難問の一つということはしっていたが、さらに深く知りたくなってくる、そんな副作用も本作にはある。

0

Posted by ブクログ 2023年11月06日

今回は長編。
ちょっと数学が理解できて読みながら勉強もできました笑
むかし好きだった算数、数学。
天秤問題とか読みながら考えた〜。兄弟への分配問題、あれって別の解き方ありますよね?笑

0

Posted by ブクログ 2023年03月22日

今回も大変面白く読ませていただきました。相変わらず数学部分は飛ばし読みです。初めての長編と言う事でしたが、どちらかというと短編が長く成っただけと言う感じでした。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年03月11日

数学は嫌いだし苦手だけどミステリーが好きだから読み進めてるシリーズ。
今回は渚ちゃん夏休みでホテルを舞台に繰り広げられる話で面白かったー!

0

Posted by ブクログ 2022年12月03日

とても、良かった
今までフェルマーの定理は名前だけ知ってるって感じだったけれど、読んでいてこれがフェルマーの定理なのかと、思った。数学好きにはたまらない作品だった。

0

Posted by ブクログ 2020年10月07日

シリーズ初の長編で、これまでで最も数学的要素が多い。
しかし、第3巻までを読んだ人であれば、数学の楽しさがわかっていて(もしくはわかってきて)、のめり込める作品になるはずだ。

最大のテーマはタイトルの通り「フェルマーの最終定理」だ。
それにまつわる理論やら逸話やらをまとめて味わえる。

ミステリ作...続きを読む品としても傑作だと思う。
なにしろ途中で著者が「読者への挑戦」をやってのけているくらいだ。

これまでのシリーズで一番の出来だと思う。

0

Posted by ブクログ 2018年08月15日

黒い三角定規を直接的には追わない番外編にして、初の長編。

サイモン・シン著の「フェルマーの最終定理」が
大学生の頃に流行っていた記憶があるけれど、
その作品の中で描かれるドラマに対して
本作品の登場人物は共感し、愛し、崇拝しているのだろうなーと。

0

Posted by ブクログ 2016年08月02日

浜村渚たちがなんと行き先を間違えてしまい、その結果数学に囲まれて3日過ごすこととなってしまった。ところが、その泊まった「ホテル・ド・フェルマー」というホテルは、数学で暮らしている人たちが居た。そしてその渚を連れてきた人たちが、なんとあの人だった。

0

Posted by ブクログ 2016年05月25日

作者さん、勉強してるなあ。
最初は簡単な数学が多かったのに、ついにはフェルマーの最終定理まで!
このまま、数学ガールの「ゲーデルの不完全性定理」まで行くのか? いや、それは素人も手に取りやすいこのシリーズには似つかわしくないのでやめて欲しい。

0

Posted by ブクログ 2016年01月18日

初めての長編。
数学好きだらけのホテルで、夏休みで、ピンクの水着で、渚ちゃんご機嫌で可愛らしさ増し増し!
武藤さんは大活躍!

0

Posted by ブクログ 2015年12月18日

シリーズ初の長編。

この作品では、渚はあまり活躍しない・・・と言うか、武藤が活躍します。彼の語りで物語も進みますしね。

いやぁ、それにしても、、フェルマーの最終定理をテーマに小説にするとはね。凄いです。著者が、どこまでフェルマーの最終定理を理解しているのかわかりませんが、それでもある程度は理解し...続きを読むていないと、こんなの書けないですよね。

中々面白かったです。

0

Posted by ブクログ 2014年04月12日

番外編ということもあり、渚は基本的には数学してるだけ。反面シリーズ中随一のミステリーに仕上がっていると思います。変な建物が物語のキーでもあるから、変建的な要素もありで。

0

Posted by ブクログ 2014年04月21日

シリーズ初の長編。冒頭に見取り図もあり、読者への挑戦状もあり、見えている謎のほかにもう一つ謎があって、犯人あてのあと、その謎が明かされます。ミステリーとして楽しめる内容であり、なおかつ浜村渚らしさも十分味わうことができました。

0

Posted by ブクログ 2013年10月25日

シリーズ初の長編です。
数学者についての雑学は、面白いです。
知的好奇心を満たしつつミステリーを楽しめます。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2016年03月18日

2016.03.12
古本屋で購入した本。
数学は全く分かりませんが、このシリーズは好きです。
この巻はシリーズ初の長編。
最後に出てきた女性幹部さんはもしや変装して……?
うーむ、これはもっと読む必要がありそう(^^♪

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2014年09月18日

今までと違い、一冊かけて一つの事件を掘り下げていて、面白かった!屋根のヤギ、双子、寺森…最後に、全ての伏線が繋がった時、爽快だった。

0

Posted by ブクログ 2014年07月05日

シリーズ4冊目ですが、一応番外編。初の長編でしたが、わたしは長編の方が好きかもしれない。
数学の島に行ったということで、いつもよりもさらに数学濃度が濃かった気がします。どこに行っても数学だらけで、渚ちゃんたのしそう。ミステリとしては普通でした。作者の挑戦とかそういうのはほんと答えがわからないので、う...続きを読むんうん唸ってしまいました。このシリーズを読むと、数学って素敵だなぁと思います。数学はなんとなく苦手意識があるけど、これを読むたびに数学を学びたくなる。学生の頃に出会ってたら違ったのかな。解決編後のソフィとパスカルの話が好きです。また、伏線が大量に残された気がするのでそれが どう消化されるのかたのしみです。

0

Posted by ブクログ 2014年06月09日

「昔の人と今の人をつなぐだけじゃなくて、今の人と今の人もつないでくれて、そして誰が何と言おうと正しいんです。悲しいときも、私が何かにムカついているときも、ちゃんと正しくそこにいてくれるんです。すごく優しいんですよ数学って」
(P.147)

0

Posted by ブクログ 2014年05月19日

浜村渚の計算ノート3と1/2さつめ~瀬戸内の島で黒い三角定規によるテロ予告があり,浜村渚は大山と武藤に連れられてやってきたが,岡山県警の2課の寺森が案内したのはふえるま島というホテル一軒だけの離島。3階の部屋から転落した事故が事件ではないか,調べて欲しいらしい。ホテル従業員は青い三角定規とは無縁だが...続きを読む,中国で企業相手の法律顧問をやっていた,塩沢が開館し,従業員全員が数学好きだという変わったホテルだ。浜村渚は支配人のパスカルらと数学談義に華を咲かせ,推理は武藤の仕事となった。空いている(2p+1)号室からは黒い三角定規のカードが発見され,3階の厨房から2階の玄関脇に降りるリフトや2階と3階の間に,書庫に使用されている空間があって,β室から支配人のパスカル氏とバーテンのソフィア氏の部屋の下まで続いている。塩沢氏の遺言は浜村渚によって解き明かされる~本として9冊目なので,フェデリコ・フェリーニ監督の8と1/2を真似,マルコヴィッチ監督の7と1/2のアイディアを貰ったらしい。初の長編

0

Posted by ブクログ 2014年05月17日

シリーズ初の書き下ろし長編ミステリ。フェルマーの最終定理やパスカルの三角形などを組み合わせたトリックとは。


フェルマーの最終定理を主なテーマにして、孤島のホテルで起こった事件を描く。

数学の定理を組み合わせたトリックは手が込んでいて面白い。
普段の連続短編もいいけれど、長編の方が好みかも。

...続きを読む読者への挑戦状がしつこい気もするけれどそこはご愛嬌。

0

Posted by ブクログ 2014年04月12日

シリーズ初の長編。モチーフはフルマーの最終定理?パスカル?
いつも通りペンとノートを脇に置いて読み進めました。
ミステリーとしては多少ガチャガチャした感じはしますが、相変わらず数学ネタを仕入れるには最適。今回はフェルマー数を覚えました。

0

「小説」ランキング