あらすじ
球場が数学テロ集団『黒い三角定規』にジャックされた! 黒い三角定規捜査班と浜村渚たちは、無理やり「リアル野球盤」をプレイする羽目に。もちろん、それはただの野球盤ではない。得点は数式によって導き出されるのだ――「log10.ルース・アーロンゲーム」
その他、浜村さんが大活躍の全4編を収録!講談社文庫書下ろし。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
今作も数学とそれを純粋に愛するが故にテロリストさえも魅了する渚ちゃんの魅力が溢れてました。
ねじれ、が大きなテーマの一冊でしたが、終盤にテロリストであるキューティー・オイラーと渚ちゃんの“浜村渚”に対する評価の軸こそが一番ねじれているなあと感じましたね。
それでも好きなものが否定されている世界でもその好きなものを好きと言う渚ちゃんは、強いよ
Posted by ブクログ
最初の物語で渚が言う「整数の性質に意味なんて求めませんよ。ただ、面白いから考えるんです」が、このシリーズで扱われる数学全てに通底する考えなのだ。「クッキーが左から順に(中略)だとしたら差は「1」です」の「差」に翻弄され、ずっと甘・中・苦に数を代入して苦悶してしまった。加法の公理から数の代入は意味をなさないのだな。エッシャーのだまし絵は好きだ。それがペンローズ・タイルという数学に落とし込まれることに驚いた。渚の数学に対する純粋さが、最後に武藤と瀬島を救った。あわや黒い三角定規に入らされる寸前の逆転劇だった。
Posted by ブクログ
何回読んでも数学が美しいし、渚ちゃんは可愛い。自分の好きなものを心から信じ続けることが純粋で心が温まる。好きを愛するばかり、エゴを押し付けて罪を重ねるのではなく静かに自身の中で愛し続けたい。
Posted by ブクログ
迷わず購入するシリーズの一つ。変わらぬ前髪とシャーペンとノートとの再会。愉快な仲間たちとも久々の再会。
今回の最初のステージは球場だった。野球の心得がない人でも大谷翔平のニュースに関連する情報でベーブ・ルースやハンク・アーロンという名前を聞いたことがあるかもしれない。そんな2人と数学が関連してるとは初めての認識だった。
確率の問題は数学のカテゴリーの中でも苦手だったのを思い出した。パターンの候補数を伝達の手段として活用するとは、何かで真似たくなるような楽しさも覚えた。
二次元と三次元の違いをズルく活用すると人の目を欺く形が描けるのは不思議な感覚である。エッシャーさんの絵はずっと眺めていられる不思議な空間だし、メビウスさんの輪は子供にはハズレなく驚きをもたらす。
推しの対象が同じ同士を見つけると即座に仲間になる気質はオタクの良いところなのではないかと思う。敬いを携えて仲間意識を持つと不思議と犠牲を払ってでも防衛する姿勢に変貌するところなどは罪の重さから重力を奪う。
また、数学がもたらす楽しいひと時が得られる再会を楽しみにしています。
Posted by ブクログ
数学テロ集団『黒い三角定規』と渚達とのリアル野球盤等今回も楽しめた。だまし絵の数学的構造等新たな数学に関する知識も得られ苦手なはずの数学が少しわかったような気持ちになる。大好きなシリーズ。
Posted by ブクログ
今回も楽しい数学の世界に引き込まれました。
エッシャーのだまし絵が数学的だったこと、ペンローズの三角形、ペンローズタイルなど、また新しい数学の知識をいただきました。
ストーリーは実際にはありえない世界だけど、現実味があって、数学がちょっとわかった気がして、ハッピーエンドで終わる、安心して読める数学ミステリー。
渚ちゃん、良いですね!
Posted by ブクログ
2025年6冊目
シリーズの新刊が出てるのに気づかず、発売から2ヶ月も経ってから購入
1冊ぐるっと繋がってるのは久しぶりなのでは?
ねじれにねじれた最終話がかなり面白い
瀬島さんのがサウナで整いまくってそうなのに実際は武藤さんなの可愛い