【感想・ネタバレ】浜村渚の計算ノート 8さつめ 虚数じかけの夏みかんのレビュー

あらすじ

横浜で謎解きイベント「私立赤煉瓦学園」にエントリーした渚と武藤。街中に隠されたヒントを探し、盗まれた「学びの夏みかん」を奪還するゲームだ。イベントの主催者は、悪名高いドクター・ピタゴラスの教え子。そして「黒い三角定規」首領が追う、あの男も横浜に……。数学的大事件が起きる予感が!全3編。

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ネタバレ

数の砂漠をはるばると
 二次方程式の解き方はなるほどどいったところ。開き方も確かに納得がいくものだ。xの項が-の時はどう考えればいいのだろう?そこだけは気になった。自分で考えなければ。

高塚十兵衛最後の事件
 友愛数がモチーフという変わった事件。一番数学というよりサスペンス要素が強い一作。聞いたことがあるような友愛数。絆モチーフの数学的帰納法みたいに、青柳碧人さんは文学も好きなんだなぁと思わせてくれる作品。

回るヨコハマ捜査線
 浜村渚シリーズで一番好きな作品になった。ωや複素数平面、虚数とかの漠然としたところが一気にこれでわかりやすくなった。僕がこれを高2のときに読んでいたら人生は変わっていたのかも。僕はこのシリーズを「理系への未練」と思っていたが、いやいやまだまだ勉強し直せるかもしれない。数Ⅲの教科書はある。やってみるか。1、ω、ωの2乗の意味がこうもはっきりとわかるのは青柳さんの説明の上手さを感じさせる。ポタージュスープでの伏線が回収された感じもあって、これもミステリーなんだよって微笑まれたように思う。

 アドミラル・ガウスの逮捕、ドクター・ピタゴラスの復活、「赤黒つける」などここにきてさらに大きく話が動いた。つるかめ一族を経てからの赤黒。さぁ次が楽しみだ。
 ヨコハマ捜査線の最初のシーンは「羊たちの沈黙」のオマージュ!?それは気づきたかった!!マジで!?「長いお別れ」のオマージュといい、読書のセンスが案外近い!?

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2023年06月23日

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 中学生の浜村渚が数学テロリスト集団、黒い三角定規に挑む計算ノートシリーズ9巻目。

 対策室の武藤は渚に、横浜で開催される謎解きイベントへの参加を誘われる。
 ただしそのイベントは、黒い三角定規の前総統ドクターピタゴラスの研究室出身者が主催者だった。
 謎を解いて先へと進んでいった先で見つけたのは、水槽に浮かぶ主催者の死体だった。
 黒い三角定規の総統アドミラルガウスはレンガ倉庫に人質を取り、リーマン予想を研究する謎の数学者の論文を要求した。
 虚数iと1の虚数3乗根ωを用いた複素数平面で浜村渚が事件に迫る。

 ほか、正方形の面積を用いて二次方程式を解くアラビア数学に鳥取砂丘で挑み、
 名刑事の引退直前の事件では友愛数が使われる。
 全3編。

 
 二次方程式では解の公式が一般的な解法だけど、公式丸暗記でなぜそうなるかはわからないんだよね。
 というか、覚えてないし。

 今回紹介されてる二次方程式を正方形の面積を用いた解法は、ビジュアル的に分かりやすい。
 この解法を利用して、さらに平方根を計算する方法が巻末に紹介されている。
 へぇ~こんな解法があるのか。正方形の面積でザクっと差っ引くのね。

 とまぁ、毎回新しいことを学べる楽しいシリーズ。
 次巻も期待。

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2017年10月28日

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読むと必ず数学やりたくなる〜!!

今回も満足感のある1冊だった。
でも特にアラビア数字の所は難しいかな?って思うところもあって数学嫌いな人(そもそも数学嫌いがこの本読むのか謎だけど)には辛そう…

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2023年08月08日

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ネタバレ

苦手だったはずの複素数とここで再開するとは思わなかった。ガリレオシリーズでも虚数が素敵な使われ方をしていたなと思い出した。これだけでもう一度数IIの教科書を開いてみようと思えるから不思議。

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2022年08月10日

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前巻からの続きのように2乗すると-1になる虚数iとガウス平面が登場。小見出しの<cos度数+i sin度数>はオイラーの公式というところまでは分かったが、いつものように番号になるのかは分からず。弧度法ラジアンではなく度数法を使ったのは、その後のωでも数直線・平面を120度で回ることを読者に理解しやすいようにとの工夫なのだろう。皆藤ちなみが安楽椅子探偵のポジションとして活躍するかと思ったが、ドクター・ピタゴラス復活でそれも怪しくなってきた。そうだ『時計じかけのオレンジ』を読んでみよう。

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2022年04月15日

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この巻の後半は横浜が舞台です。地元民の私にとって横浜というと横浜駅周辺なんですが、他県の方の横浜のイメージはやはりみなとみらいや中華街のほうなんですね。
ちなみに物語の中の第4チェックポイントへのヒントは、ちょっと難易度が高すぎじゃないですかね。

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2021年04月16日

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ネタバレ

このシリーズは娘が中学生の頃に読み始め、私も一緒に読みました。
今はもう大学生。私だけが読んでます(^^;)

これの前に『虚数のきほん』を読んだので、虚数続き。
渚さんの説明はわかりやすかったです。

毎度、数学に絡めながら、続き物のストーリーを考えられるなんて、すごいなぁと感心しています。

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2018年07月01日

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ネタバレ

いつも通り終わるかと思いきや、最後の最後で急展開が。長く続いてきたシリーズも最終章突入、という感じなんですかね。次巻が楽しみです。

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2018年03月17日

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久しぶりな気がする数学の時間です。     
アラビア式数学。友愛数。複素数。        
今回のはなかなか難易度が高かった気がする。    
数学って難しいね。      
段々複雑になってきたけど(数学要素が)、長編は楽しみですね。一年は余裕で待てますよ。

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2017年11月28日

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虚数がテーマの話ではガウス平面とかω(1の3乗根)とか、そういえばあったなと。こうして渚に教わると複素数ってすごいなとあらためて感じました。

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2021年11月18日

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これまでは数学の話と本編のストーリーがどちらも面白く両立していたが、今回はストーリーがいまいちで数学も無理矢理こじつけた感じだった。

特に「高塚十兵衛最後の事件」は東角がなぜ約数が好きなのか、数学的なつながりがよくわからなかった。
それに浜村渚よりも高塚刑事が前に出すぎていて、このシリーズとは別の作品のように感じられてしまった。

「回るヨコハマ捜査線」は、私が横浜に行ったことがないせいもあるだろうが、なかなか横浜らしさを味わうことができなかった。
「横浜には、複素数がよく似合う」という文句も無理があると思う。

それにしてもアドミラル・ガウスは何がしたかったのか・・・。
数学の謎を解き明かすためには手段は選ばない、数学愛が極端な人間というだけならよかった。
しかし、裏切り者を殺すことに一生懸命で、余計なことばかりやっている印象を受けた。

ラストからは新たな展開が予想されるが、そろそろ決着していいと思う。

数学的逸話がまだあるのなら読みたいが、ストーリーとうまく両立するようによく練ってほしい。

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2020年10月07日

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2編の短編と、1篇の中編。

アラビアだから、なのは分かりますが
怪しすぎる犯人登場w
ラクダ使ってる時点であれですけど…。
攻撃方法もあれですけど。
彼の数学内容は分かったのですが、開き方はさっぱり!
それを言うなら、次の犯人の『お友達』の数字も。
最初の犯人の方がインパクトがありすぎて
普通、な感じがします。

そして前後編になっている、中編。
イベントに対して、すごい参加資格です。
くるくると悪魔の周りを回る数字。
図面にすると分かりやすいですが、そうまでして
回らなくても、とかうっかり思ってしまいます。
それはそれで、この考えを全否定…いけないいけない。
ついにあの人も再登場! となりましたが
お兄ちゃんはどうなるのでしょう?

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2018年01月17日

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■回るヨコハマ捜査線!

横浜で謎解きイベント「私立赤煉瓦学園」にエントリーした渚と武藤。街中に隠されたヒントを探し、盗まれた「学びの夏みかん」を奪還するゲームだ。イベントの主催者は、悪名高いドクター・ピタゴラスの教え子。そして「黒い三角定規」首領が追う、あの男も横浜に……。数学的大事件が起きる予感が!全3編。

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2017年12月18日

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