青柳碧人のレビュー一覧

  • 浜村渚の計算ノート 3と1/2さつめ ふえるま島の最終定理

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    ネタバレ

    本作は数学ミステリシリーズの番外編にして初の長編。
    キューティー・オイラーの挑発を受けて、瀬戸内海のとある島に向かうはずが、途中で合流した岡山県警の捜査員に連れられ、全く別の増留間島(ふえるまじま)に到着してしまった渚たち一行。そこではある女性が不審の死を遂げており、その真相を巡って渚たち一行が活躍することになる。
    本作では珍しく、武藤刑事が推理をし、真相に迫るという番外編ならではの展開もあり、もちろん、数学にまつわるウンチクも盛り沢山で、渚たちが泊まることになったホテル・ド・フェルマーもこれでもかというほどの数学尽くしだったりと、シリーズ好きにはたまらない仕掛けがたくさん盛り込んである。一方

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    2014年01月05日
  • 浜村渚の計算ノート 3さつめ 水色コンパスと恋する幾何学

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    ネタバレ

    数学が義務教育から外され、ドクター・ピタゴラスのせいで危険な学問ということにされてしまった世界で、ドクター・ピタゴラス率いる「黒い三角定規」に対して天才的な数学力で謎を解いて行く女子中学生・渚の活躍を描くシリーズ第3弾。
    本作ではやや難しいネタがストーリーの軸となっていて、実際図を書いて見ないと何のことやらわからないものもあったりして、文字面だけ読んでる身としてはちょっと辛かった。しかし、解決編できちんと図を使って説明されているため、なんとなくわかった気にさせられるあたり、作者の思う壺かもしれない。
    それにしても、五稜郭、過去旅行で見たことはあるが、数学的にそんなにも美しい建造物だったとは思い

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    2014年01月05日
  • 双月高校、クイズ日和

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    外連味のない見事な青春小説。
    キャラクターは作っているにしても、余計な誇張やデフォルメもない。テーマがクイズではなくても成り立つ話ではありますが、クイズがテーマ故の役には立たない雑学の知識も得られて、ちょっと美味しいです。
    解説を福留さんが書いていて、アメリカ横断ウルトラクイズが観たくなること請け合いです。

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    2013年03月03日
  • 怪談青柳屋敷

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    実話怪談の良いところは不完全燃焼が残るところだと思っています。
    オチはないのかよ、と思ってしまうような内容にこそリアリティがあって、不気味で面白い。意味が分からないからこそ噛めば噛むほど味がする。
    青柳先生が怪談を好んでいるというのは知らなかったので、とても楽しく読ませていただきました!
    個人的に五千年生きてる人が面白すぎて声を出して笑ってしまいましたね、あれは何のジャンルに入るのでしょうか。ヒトコワなのかしら。

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    2025年12月19日
  • 赤ずきん、イソップ童話で死体と出会う。

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    ネタバレ

    世界のいろいろな国で事件を解決してきた赤ずきん。
    そんな「赤ずきんシリーズ」の第4弾が登場!
    今作では「うさぎとかめ」「オオカミ少年」「アリとキリギリス」といった教訓話で知られるイソップ童話の世界で事件が起き、赤ずきんはこれまで同様死体と出会います。

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    2025年12月18日
  • 霊視刑事 夕雨子1 誰かがそこにいる

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    ネタバレ

    【あらすじ】
    警視庁・中野警察署に勤務する大崎夕雨子には霊が見える。巣鴨で和菓子屋を営む両親も兄の清太もその事を理解してくれないが、夕雨子より力をもった祖母の千羽子は夕雨子に協力し、ストールに念を込めてストールを巻いてるときは霊が見えないようにしてくれていた。夕雨子が高校3年生の時に千羽子は死んでしまい、夕雨子が警察学校を終えてから成仏してしまった。夕雨子は13年前に群馬の榛葉村で行われた子どもキャンプで荒木公佳と遭難し、その後荒木だけが行方不明になったことで、荒木の遺体を探すために警察官になったのだった。本庁で問題を起こして中野警察署に異動してきた野島友梨香と殺害された幽霊と一緒に夕雨子は事

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    2025年12月14日
  • 赤ずきん、アラビアンナイトで死体と出会う。

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    ですます調の語り、オノマトペ、独特の言い回しなど、節々から童話みを強く感じる。やっぱり青柳さんは文章がうまいなあ。魔人や呪い、クジャクの布、虹色の鳥の羽など、ファンタジー要素をうまく使ったトリックで話のおもしろさがマシマシになってる。とくに好きなキャラはシンドバッド。底抜けにポジティブで、「すべての出会いは、都合よくできている」って言葉がめちゃくちゃ刺さった。この言葉を忘れずに行きていきたい――そう思うほど、刺さった。

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    2025年12月13日
  • 乱歩と千畝―RAMPOとSEMPO―

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    江戸川乱歩の人となりが良い加減で楽しい
    一方杉原千畝の現実的な外交官の対比も面白い
    実際の接点は虚構だろうが、周囲の人物がまた読ませる
    妻子から有名無名な人たち、北里柴三郎博士、岡本一平、横溝正史
    乱歩は探偵小説を書けなくなっても少年小説で流行作家となり、後進作家たちを助けていく
    千畝は外交官として軍部に利用されながらもユダヤ人のためのビザを発行し続ける
    それを助けるのが乱歩と横溝というのも嬉しい
    没後の二人の間柄を思わせる結末も感動

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    2025年12月11日
  • 赤ずきん、ピノキオ拾って死体と出会う。

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    知っている童話ばかりで、話がすっと入ってきた。流れも分かりやすくて、赤ずきんシリーズでは1番好きです。

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    2025年12月09日
  • 赤ずきん、イソップ童話で死体と出会う。

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    赤ずきんシリーズ。今度はイソップ童話ですね。
    前回のアラビアンナイトの続きになりますが、せっかく手に入れた魔人の指輪をなくしてしまうんですね。確かにそれあるとナンデモ設定になっちゃうから原点回帰なんでしょうか。
    個人的には前回のアラビアンナイトより、こっちの方が童話っぽくて読みやすかったです。
    赤ずきんはこのまま無事に家に戻れるのか。それともまた一悶着あるのか。。もう少し読みたいような気もするので出たらまた読みます。

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    2025年12月06日
  • 赤ずきん、イソップ童話で死体と出会う。

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    「赤ずきん」シリーズ、第4弾らしい。
    この本が初めてなので、新鮮だった。

    「うさぎとかめ」は昔話だと思っていたら、イソップ童話だったんだ。

    「不実」を働く者を次々凍らせるイソップは、善か悪か?

    「杜撰な犯罪ならしないほうがマシ」
    なかなかの名言。

    大人が楽しめる、イソップ物語だった。

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    2025年12月03日
  • オール電化・雨月物語

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    変なタイトルと思ったけれど、“オール電化”して近未来SFになった“雨月物語”だった。表紙のネオン感がドンピシャ。なのに雨月物語の質感があるんだよね。前の短編にできたアイテムが再登場して面白い。お気に入りは教授の神隠し「アオズキン」かも。

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    2025年11月25日
  • 赤ずきん、イソップ童話で死体と出会う。

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    ネタバレ

    赤ずきんシリーズ第4弾⟡.·
    今回はイソップ童話の世界のお話です( ˙˘˙ )ノ
    やっぱり赤ずきんは死体と出会いまた事件を解決していきます。さすがの名探偵。いつもの決めゼリフも健在です⟡.·

    とりあえずイソップさんが怖すぎるのよ。。
    真面目に生きていただけに北風の力を手に入れてしまったんだよね…。

    アリとキリギリスのお話で、会話が詩になってて歌いながら喋ってるもんだから面白い(笑)でも毎度それで返事されたらうっとおしくなるかもww
    そして不実はあった、、。

    イソップ童話なので教訓をしみじみ感じる。
    オオカミ少年や金の斧も出てきたり。
    真面目なイソップさん最後苦しんでたけど赤ずきんやみんな

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    2025年11月21日
  • 赤ずきん、イソップ童話で死体と出会う。

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    イソップさんのおかげで、ユーミンのBlizzard を脳内再生しながら読みました。
    気づいたらユーミン声が出ていたようで、子どもから「ママ、なにそれ?どうしたの」と聞かれました。

    赤ずきんは相変わらず賢いですね。
    命を賭けるシーンが何度かあり、頼もしさが増しています。

    イソップ童話を久しぶりに読みたくなりました。
    北風と太陽は、なんだかしみます。傷口にしみる感じです。
    太陽に憧れながらも、いつも北風になってしまう自分を反省。

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    2025年11月19日
  • 乱歩と千畝―RAMPOとSEMPO―

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    江戸川乱歩こと平井太郎と「東洋のシンドラー」杉原千畝は同郷で、高校、大学の先輩後輩だった。

    この意外な事実のみを手掛かりに作り上げた二人の(架空の)交遊録。

    作者の手にかかると、千畝の人生の重大な岐路には太郎が、太郎のものには千畝が関わっていることになっている。

    本書は同時に乱歩の千畝の評伝にもなっていて、特に乱歩が日本のミステリー界に残した偉大な足跡は第七話だけでもそれと知れるし、乱歩の破天荒な性格や語学に長けた千畝の生きざまも生き生きと感じ取れる。

    作家たるもの、見てきたような嘘をつくものだなあ。

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    2025年11月16日
  • むかしむかしあるところに、死体があってもめでたしめでたし。

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     こぶとりじいさん、太ってるわけじゃない、なんていうダジャレをつい思い出すもののどんな話だったかすっかり記憶が上書きされて思い出せない。コブは取ってつけられるんだっけ?と真面目に悩んでしまった。
     今時は鬼といえば人を食うのが定番だけど、むかしむかしの鬼たちは人にも情が厚かったと思う。それどころか非力な人の方が情け容赦なく退治するとか。鬼も人もときと共に変化している。
     舌切り雀のつづらとおばあさんの性格は読んでみて原作を思い出した。安楽椅子に三年も石の代わりに椅子なのを理解するのに少し時間がかかってしまった。
     鬼滅の刃でもインディジョーンズシリーズでも限りなく生き続けられる欲望はよく聞く動

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    2025年11月16日
  • むかしむかしあるところに、死体がありました。

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    上手にまとめられたミステリーで、頭を空っぽにして読めてリフレッシュできた。
    表紙の雰囲気から子供向けかと思っていたけれど、まったくそんなことはなくしっかり面白い。
    どの話もラストに意外性があり、よく練られた作品だった。
    誰もが知っている昔話をオマージュしているので親しみやすく、飽きずに読み進められた。

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    2025年11月15日
  • 乱歩と千畝―RAMPOとSEMPO―

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    この本はノンフィクション?と、わからなくなってしまう位、リアリティ溢れる大作。
    乱歩と千畝が本当に出身校が同じというのはビックリ。あまりに生きる世界が違う人だから、今までそんな共通点を感じることかなかったので。
    2人以外にも作家、歌手など有名人がこっそりと多数登場。それがさらっと出てくるので、「あれ?本当に関わりがあるの?」と感じてしまう。

    読み終えて…二人がもしリアルに交わっていたら間違いなくソウルメイトだったのではと思う。
    読者にこう思わせられるのは、青柳碧人さんの筆力なんだろうな。
    そして、乱歩と千畝にまつわる本が読みたくなってしまった。

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    2025年11月15日
  • 乱歩と千畝―RAMPOとSEMPO―

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    瑞陵高校四天王が2人、江戸川乱歩と杉原千畝がダブル主人公とは贅沢すぎる!(うち1人はヒロアカの堀越耕平先生)各々の史は大体知ってるけれど、重なるところが楽しいね。

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    2025年11月14日
  • クワトロ・フォルマッジ

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    あるピッツェリアを舞台に、店長が留守の夜、4人の従業員がいる中で突然殺人事件が起きる。

    …起きるんだけど、殺人事件がメインではない面白さがあった。

    この一つの殺人事件をめぐる出来事を、従業員4人のそれぞれの視点で描いていく、面白い手法だった。

    とても読みやすくてさくさく進んだ。

    後半は、まるで三谷幸喜さんの映画を見ているような、真面目なシーンなのに、えっ?!って思うような笑える設定だったり、吹き出してしまうようなセリフがあったりと、とても楽しかった。

    展開も早くて面白かったので、本好きの友だちにも貸そうかな!

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    2025年11月13日