青柳碧人のレビュー一覧
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ネタバレこの作品に出会えて、本当に幸せだった。
ここまでリアルな伝記を、痛切に訴えかけてくる人々の熱い思いを…小説で体験できる日が来るなんて思いもしなかった。
早稲田の蕎麦屋三朝庵で偶然出会った太郎(乱歩本名)と千畝。ふたりは同じ愛知五中の出身から意気投合する。当時太郎は職を転々として、千畝は金銭面が貧しく留学ができずお互い苦しんでいた。しかし食事を終え外に出ると太郎の顔に『官費留学生候補ヲ求ム』の公告が飛んでくる。そこから千畝の外交官としての道が開けたのだった…
その出会いからふたりは親交をしていき、乱歩は執筆で紆余曲折あったが小説という道で、千畝は外交という道で生き続けた。途中戦争がふたりの分か -
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ネタバレ涙あり笑いありで最初から最後まで飽きずにぐいぐい引っ張っていってくれるお話。最高のエンタメ小説でした。直木賞候補の中で1番興味惹かれたので手に取ったけど、読んでよかった〜
岡本太郎の親父出てきたところ、あまりにもびっくりおもろかった。というか、諸々どこまで史実通りなの…?出てくる著名人は知ってたり知らなかったり色々だったけど、特に探偵小説界隈の知識あればより楽しい感じだったね。これやから歴史(改変)小説はやめられねえ!
中盤の怒涛の有名人登場ラッシュ、興奮しまくってた。夢野久作も絡んできた!おもろ!みたいな。あとはじめましての史実ネタ(だよね多分?)「萩原朔太郎とゲイバー」。いやなにごと?深 -
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ああ…良いわ、良い話だわ…。
もう直木賞、これで良かったわ。
これで良かったじゃない。ブレイクショットも捨て難いけどこれで良かったやん…解せん!!
とは言えこれは私の意見。大分贔屓目が入っています。
何故ならば、私は杉原千畝さんを大尊敬しているのだ!!
まさか杉原さんが主人公の小説に出会えるとは!それだけで青柳さんに土下座したい。しかも江戸川乱歩との夢のコラボ。
面白くないわけがない、と思っていたらやっぱり面白かった。
江戸川乱歩はもう今更説明も要らないので、杉原千畝さんについて少し。(知ってるわい!な方は読み飛ばして下さいね。←既に少しにするつもりが無い)
父親の希望で医大を受験するも -
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ネタバレ同じ高校と大学を卒業している江戸川乱歩と杉原千畝を主人公にした近代史小説。
史実上2人の接点はなさそうなので、IF小説ではあるが、まるで実際にあったかのようなリアリティがあって、非常に面白かった。
史実に沿った出来事、千畝のユダヤ人亡命にビザを発給し続けたことや、乱歩のミステリー傾倒や創作、評論活動など、を巧みに盛り込み、その合間に架空のはずの2人の友情譚を挟んでいく、その整合性がミステリーでトリックを構築していく巧みさにも似ている。
と言っても核心は謎解きやSFのような異世界譚ではなく、二人の友情を中心とした、温かな人間ドラマ。
2人の奥さん、乱歩の妻隆子も、千畝の妻、クラウディアも幸子 -
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巨匠・江戸川乱歩と、ユダヤ人を救った外交官・杉原千畝。まだ何者でもなかったふたりは希望と不安を抱え、浅草の猥雑な路地を歩き語り合い…。斬新な発想で描く波瀾万丈の物語。
最初のページから穴八幡、三朝庵…懐かしい地(店)名が登場する。愛知五中から早大という同じコースを辿った6歳違いの2人の波乱に富んだ人生を時代背景とともに描く壮大なフィクション。同時代の横溝正史や古関裕而、松本清張らも登場し賑やかな展開で飽きさせない。2025年上期の直木賞は受賞ならなかったけど、「直木賞のすべて」で知った選考委員たちの選評は興味深く、三浦しをんと角田光代は「2人が本当に親交あったのかと信じてしまった」と。ちなみ -
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日本文化×ミステリー。
日本大好きなLA出身の留学生が探偵役という設定や、コミカルな雰囲気の装丁、それに青柳碧人って、赤ずきんとか昔ばなしシリーズとか書いてる人だし、キャラクターで攻める、コメディ調のライトミステリーなのかな…
…とか思っていたが、読み始めたら全然違った!
日本文化を題材にした短編集で、割としっかりした(?)殺人事件が起きたり、随所に散りばめられた伏線がキレイに収斂されていったり、紛れもない本格ミステリーだった。
青柳先生、ごめんなさい。。
登場人物も皆それぞれ魅力があるし、ライトな感じのやり取りも楽しめる。
大学生たちの青春を感じるところもあり、全てがバランスよく調和さ