土方奈美のレビュー一覧
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企業だけでなくあらゆる組織が大きくなるにつれて、組織間の交流が減り、日本語でいうところの「タコつぼ」(英語ではサイロ)が構築されていきます。これは高度に分業・専門職化が進んだ現代社会では避けられない事象ですが、サイロがあまりに強固すぎるとチャンスやリスクを見逃し、場合によっては組織の存亡を揺るがすような事態に陥ることがあるわけです。本書では、サイロが弊害をもたらした事例として、ソニー、UBS、世界金融危機時の経済学者を第1部で紹介し、第2部では、サイロの弊害をいかに克服するかという「サイロバスターズ」の事例として、シカゴ警察、フェイスブック、クリーブランド・クリニックをとりあげ、さらに他社のサ
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その指標とはバスの重要な座席のうち、そこにふさわしい人材で埋まっている割合
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経営で1番大切なのは人材。
素晴らしいアイデアを凡庸な人に任せたら凡庸になるが、凡庸なアイデアを素晴らしい人に任せたら素晴らしいモノが生まれる。
アイデアありきだと変化できない。
いい人を集めるて大きな仕事を与えることが成長の好循環
リーダーシップとは、部下にやらなければならないことをやりたいと思わせる技術である
この定義には重要な点が3つある。
第一に、やらなければならないことを見極めるのはリーダーの役目だ。…
第二に、重要なのはやらなければいけないことをやらせることではなく、やりたいと思わせることだ。
第三 -
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組織に所属するメンバー全員が、目標に向かって前進するために有効な手法の一つであるOKRを紹介している書籍。
Objectives Key Results 目標と主要な結果 を意味する頭文字がOKRだ。
目標管理制度と似たものだが、人事処遇とは切り離して運用する点が大きく違う。とはいえ、目標管理制度のまま本書の手法を活用することもできると感じた。
もう一つの特徴は、全従業員のOKRは公開されており、従業員であれば誰のOKRでも見ることができること。
企業での導入実績が紹介され、後半でOKR活用時の留意事項や陥りやすい失敗事例が学べる。
このOKRを運用する上で、車の両輪ともいえるものがCFRだ。 -
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本書の結論は、「知能は特定の個人ではなく、コミュニティの中に存在する」です。
個人は驚くほど無知であり、人類を発展させたのは、集団(コミュニティ)がもっている知性であることをいっています。
巻末に、本書の三つの主題、「無知」、「知識の錯覚」、「知識のコミュニティ」が書かれています。
「無知」
・個人が処理できる情報量には重大な制約がある
・人間は、自分がどれほどわかっていないかを自覚していない
・知識を全て足し合わせると人間の思考は驚嘆すべきものとなる、ただ、それは、コミュニティとしての産物であり特定の個人のものではない。
・たった一つのモノについてさえ、そのすべての側面に精通することは不可 -
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タイトルから自分が勝手にイメージした内容とは異なっていましたが、「読んでよかった」と思えた本です。
「ヒトは、自分自身が思っているほど、物事を理解していない」ということについては、自分自身のこととしても何度も体験したことがありますし、他人を見ていても何度も経験したことがあるので、ヒトにはそういう傾向がある、と思ってはいましたが、もっと一般的というか普遍的であることを、この本を通して確認できました。
そもそも、人間どうしがコミュニケーションに使う道具である「言葉(言語)」自体も、まだまだ完成してはいないことを考えると、ヒトが物事をあまり理解していないことについては、まったく違和感ありません。
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Posted by ブクログ
ドラッカーの「現代の経営」、ゴールドラットの「ザ・ゴール」と同じように何度も読み返し、使いこなすべきマネジメント本を読んでしまった!
重要なことにフォーカスして成果を上げ続ける仕組みを具体的に例示した本としては、最強かもしれない。
スタンフォード大学の学生だったラリーペイジとセルゲイブリンがGoogleを立ち上げたばかりの頃に、1千万ドルの小切手を切った伝説のベンチャーキャピタリスト、ジョンドーア。彼が彼らに指南したマネジメント手法こそ、本書で解説されるOKRだ。
著者は、テクノロジービジネスの実務に詳しく、金だけでなく、人的にも投資先をサポートしている。それだけに投資先のOKRの実例を -
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異なる民族や文化のことを深く理解する人類学の手法が、今日の企業の商品開発や社会問題の解決にも活かせることを、著者自身の経験や多くの実証的な事例を元に明らかにした一冊。
人類学者が異なる文化を持つ民族が暮らす実生活の場に身を置き、その文化に自ら「浸る」ことで本質を理解しようとする「エスノグラフィー」という研究手法は、企業の顧客ニーズの分析や、エボラ対策といった医療現場でも成果を上げている。著者はこのような人類学者の思考法は、文化の多様性を偏見なく受容することにつながるとともに、翻って自らの特異性に気づく機会にもなり、そのためには集団において誰もが当たり前すぎて口にしないこと(社会的沈黙)に気づ -
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