あらすじ
「うん、確かにスティーブ(・ジョブズ)はイカれてる。でも最後は正義が勝つんだ」ーーアップル社でiPodとiPhoneの開発チームを率いた伝説のエンジニアが明かす、最高のチームを築き上げ、画期的なイノベーションを起こすための極意。解説/楠木建
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
4.5 - iPod, 初期のiPhoneの開発をリードし、また自分でもスマートホームのメーカーを起業しGoogleに売却した著者による自伝。自身の経験からくるモノの作り方、チームの作り方、会社の作り方等のtipsがまとまっており、非常に分かりやすく、面白かった。今年読んだベストの1つかも
Posted by ブクログ
起業家、iPodの開発責任者でiPhone開発にも携わり、ネスト社の創業者で今は「資金付きのメンター」として活躍するトニー・ファデル氏によるシリコンバレー事業の「ガイドブック」とも言える1冊。
少し甘めだけど☆5つ。アメリカ的観点・環境下のアドバイスではありますが、日本でも十分参考になるあるべき仕事の流儀がたっぷり盛り込まれています。
1. 日本流経営も盛り込まれているのでは?
2. かたやアメリカ的ノウハウは根幹をなしている
3. 所々でジョブズのエピソードも面白い
1. 日本流経営も盛り込まれているのでは?
読んでいて思ったのは、これはアメリカ企業としては異質な要素もあるのでは、ということ。日本の失われた30年を踏まえてやっぱりアメリカから学ぼう…という向きはあると思うのですが、日本企業がなくしちゃいけないものがまだまだあるように感じました。
・会社を辞める時に「後任にきちんと引き継ごう」
・新卒を育成する
・取締役会の議論内容を全社に共有する(取締役への事前説明はアメリカ的な風習なのかどうか…)
2. かたやアメリカ的ノウハウは根幹をなしている
アメリカンドリームの体現者たる著者のスタンス、あるべき振る舞いが広く共有され、皆がそれを学び追い付こうとするという本著の在り方が非常にアメリカ的だなと。。
個別のノウハウについても、例えば「ビジョンとデータをいつ、どのように意思決定の拠りどころとすべきか」など大事なポイント。iPod開発の場面で、スティーブ・ジョブズのビジョン「Macを売るためのiPod」を、データを元にWindowsに対応させたのは、それが適切なタイミングで行われたから(初代iPodの顧客データが集まって、2代目以降はビジョンの優先順位が下がったから)というのは取り入れるべきロジックだと感じました。
3. 所々でジョブズのエピソードも面白い
ジョブズのテクニックで挙げられたものとして、著者が名付けた「疑念のウイルス」は、聴衆の今の状況への不満を喚起する技として非常に効果的だと感じました。(しかしネストの火災報知器にせよ、アメリカ製品の品質の低さ(すぐ誤動作)がITによる解決策を産んだ面はありますね…)
あと、人への当たりがキツいクズのような人の中に「ミッション邁進型クズもどき」というとことん仕事に情熱を燃やす人がいるぞ…というのは、誰のコトかすぐわかりますね(笑
細かいところで、過去マックワールドが1月に開催されていた理由(ホリデーシーズン直後で安く借りられた)は、どっかのお台場のイベントに似てるなぁと(笑
あと「危機が迫っていることに気づいたら、必ずメンターと話してみよう。取締役会、あるいは投資家でもいい。」(P.290)の「取締役会」は「(社外)取締役」を指すのかなと思いました。Boardの訳かなと思いつつ、いきなり付議はしないだろうと。。
分量が結構多いのですが、シリコンバレーのCEOの「ガイドブック」として必要な情報が網羅されている印象。もちろん私にそんな大それた志向がある訳ではないのですが、下位互換の面はあるので、有難く勉強して活かしていければと思います。。
Posted by ブクログ
心のこもったメッセージがたくさん詰まった良著
一つずつの話がコンパクトにまとまっており、読みやすくて良い。
時間がある時にもう一度読んでみたい
エピソードもすごく参考になる。
メモ
・辞めます
ミッションに情熱を感じられなくなった
手は尽くした
・最初の冒険
意思決定に必要なツール
ビジョン、顧客の情報、データ
・最高のアイデアには次の三つの要素が揃う
なぜへの答えがある。なぜ顧客がそれを求めるか
多くの人が日常生活の中で直面する課題を解決する
あなたにつきまとって離れない。リサーチし、知識を得て、試してみた結果、どれだけ実現困難かわかってもそのアイデアのことが頭から離れない
・優れた判断をするには遅い思考を実践する。スローダウンが必要。
Posted by ブクログ
【はじめに】
トニー・ファデル。この本を読むまでその名前を知らなかったのだが、AppleでiPodとiPhoneの開発をリードし、米国で一世を風靡したサーモスタットのNESTを創業(最終的には2013年にGoogleに32億ドルで売却)したこの上なく素晴らしい実績を残した人だということを知った。大失敗に終わった伝説のゼネラルマジック社でエンジニアとして働き、フィリップスでのビジネス向け携帯端末プロダクトマネージャ(CTOの一人)を経て、AppleとNESTでの成功を築いたスター経営者だ。エンジニアからマネージャを経て経営者になるというとても分かりやすいが言うほどには簡単ではないキャリアを重ね、今では次世代経営者に向けてのメンターと資金提供を行っている。
成功者自身による成功譚は大変に面白い。そこに熱量や本人にしかわからない事実や感情が乗っかってくるからだ。NIKEの創業者フィル・ナイトの『シュー・ドッグ』、Google Mapのもととなったキーホールの共同創業者ビル・キルデイの『NEVER LOST AGAIN』、Apple共同創業者スティーブ・ウォズニアックの『アップルを創った怪物』などいくつもその例を挙げることができる。さらに本書は、著者の経験を軸にして、そこから得られたビジネスマン、特にプロダクトマネージャやプロダクトを届ける企業の経営者が持つべき資質や能力に関する洞察が融合されている。その点において、Intel創業者のアンディー・グローブの『パラノイアだけが生き残る』や『HIGH OUTPUT』にも比肩する本だと思う。
副題は”An Unorthodox Guide to Making Things Worth Making”~ 「真に価値あるものをつくる型破りなガイドブック」とあるが、まさにここに自伝ではなくガイドとして読まれたいという著者の意志がこめられている。読まれるべき名著。
【ゼネラルマジックからApple、そしてNESTへ】
ゼネラルマジック社のプロジェクトは(彼からすると)突然に終わりを迎えた。その経験を買われて情報端末を作るために入社したフィリップスを辞め、その後のリアルネットワークスはすぐに退社した。その後創業したスタートアップが瀕死の状態のときにAppleから声がかかり、その入社からわずか10か月で初代iPodを販売開始まで持っていった。スティーブ・ジョブズのもと、彼にしかできない芸当としか思えない。そこから18世代にもわたるiPodの開発チームを率いたあと、伝説のプロダクトでもしかしたら至上もっとも多く売れたプロダクトかもしれないiPhoneの開発を主導した。このAppleでの輝かしい9年を経て、NESTを創業する。このストーリーをなぞるだけでも心が躍るようなストーリーになりそうだ。彼は自らが世に送り出すプロダクトによって、何度か多くの人の生活に大きなインパクトを与えてきた。そこにはつねに明確な「なぜ」があった。
前半では、まずはゼネラルマジックやフィリップスでの失敗の経験から学ぶことの重要性が綴られる。そのことを著者は、「社会に出るとは、いつの日にか多少うまくやれるようになるまで、ひたすら失敗を重ねていくチャンスを手にすることだ」と表現する。他の個所でも、失敗をしていないのは、十分に挑戦していないからだともいう。どんな仕事に就いてもいいが大手戦略コンサルにはなってはいけないと言う。そこには失敗できる要素がないからだ。また会社には挑戦を邪魔する多くのクズがいるとして、ご丁寧にその分類と対処策を教えてくれる。著者は基本的には辛口で、一緒に働くとどうも大変そうだが、書きっぷりは面白い。
そのキャリアの中で、著者が本気で取り組むべきものは大きくぶれなかったこともわかる。
「あなたが本気で好きになれる仕事、最終的に成功者となれるようなキャリアを見つける一番の方法は、自然と興味を惹かれるものを追いかけ、どこで働くかを決める段階でリスクを取ることだ」
ゼネラルマジックを選んだこと自体は決して失敗ではなく、取るべきリスクであり、それは著者の人生の中で十分に報いられたとも言える。
iPodやiPhoneの開発エピソードからは、プロダクトを生み出すまでの具体的な苦労が語られるが、そこからはストーリーの重要性や顧客に向き合うこと、そして「なぜ」に立ち帰ることの重要性が語られる。
スティーブ・ジョブズのプレゼンがスムーズで人の印象に強く残るのは、彼がそのストーリーをそれまでに社内で何度も何度も繰り返して語り続けてきたからだという。そしてそのストーリーの最初に来るのが「なぜ」だ。なぜ、このプロダクトが存在する必要があるのか。なぜ重要なのか。なぜ人はそれを必要とするのか。なぜ夢中になるのか。「何を」に囚われることなく、その前提になる「なぜ」にこだわることが必要なのだ。そして優れたアイデアには、その「なぜ」への答えが含まれているのだ。
そのストーリーはプロダクト開発の最初に考えられるべきものである。そのためにプレスリリースを開発の前に考えるべきだというのが著者のアドバイスだ。このリリースノートを書くというのは、IT界隈では有名な話になっていて、自分も書くように言われたことがあった。難しく、またそれが重要であることはよくわかる。
そして、それをどう伝えるのかもまた重要である。
「メッセージこそがプロダクトだ」と著者は言う。
顧客にとってのアナロジーの重要さは、iPodの「1000曲をポケットに」がとても強力なメッセージとなって果たした役割からよくわかるという。このメッセージによってiPodはその圧倒的な価値を端的に示すことができた。
iPod/iPhoneの開発譚では、そこから得られるプロダクトマネージャのあるべき姿に対する分析と指摘が白眉とも言える。
曰く、
「プロダクトだけがプロダクトなのではない。ユーザーのエクスペリエンス全体、つまりユーザーがあなたのブランドを始めて知ったときから、返品するか捨てるか、友人に売ったり中身をリセットするなどして別れを告げるまでの一連のプロセスが、あなたのプロダクトなのだ」
プロダクトマネジメントについての語りは深くて同時に説得力がある。プロジェクトマネジメント、採用とチームビルディング、リスクマネジメント、グロースマネジメント、マーケティングなどの役割と意味を教えてくれる。プロダクトマネジメントとプロダクトマーケティングは一体であり、ひとつの仕事であるべきだとも。
またプロダクト主導を進める上で、「従来型の歩合制は過去の遺物だ。時代遅れで最悪の行動を助長する」としする。セールスとマーケティングは違うとドラッカーが言ったことをとても説得力ある形で理解して腑に落ちることができたのがこの点だ。コミッションの文化、セールスの文化が会社自体を害すると。これは本当に難しい問題ではある。
NESTに関しては、新しいプロダクトを作って市場で既存プレイヤから顧客を奪うということと、その後のGoogle売却の顛末がとても興味深いエピソードで満載になっている。NESTのプロダクトで自前工事の取付用ドライバを付属させたエピソードが効いている。ドライバがストーリーの一部になった。こういうところこそが重要なのだ。
(NESTについては、サーモスタットの北米でのポジションを知っている必要があるかもしれない。日本でサーモスタットと言ってもほとんどだれもピンとこない。でも、当時はスマートホーム・ホームIoTの文脈でとても有名な事例だった)
ここでの体験から、会社を作るとはどういうことか、CEOになるとはどういうことか、取締役会はどうあるべきか、会社を売ることもしくは買うこととはどういうものなのか、そしてCEOを辞めるとはどういうことなのかが丁寧に書かれる。
【まとめ】
この本では、著者の何人とも代えがたい体験に裏打ちされた素敵な内容が目白押しで出てくる。そこで使われる言葉もまたとても素敵だったりする。おそらくは著者のメッセージをいかに伝えるのかに心を砕き続けたことが、使う言葉も含めて染みついているのだろう。
起業や買収売却、そうでなくても大きな意思決定について、曰く、
「完璧なデータをそろうのをまってはいられない。そんなものは存在しないからだ。腹をくくって未知の世界に一歩踏み出すしかない。学んできたすべてを動員し、次に何が起こるかを知恵を絞って予想しよう。人生とはそういうものだ。決断を下すとき、データは参考になるが答えをくれるわけではない」
また同じく、
「これは冒険だ。冒険が計画どおりにいくわけがない。だから楽しい。だから怖い。だからやる価値がある。だから深呼吸して、最高の仲間を集め、荒野に向けて歩き出すのだ」
また曰く、
「顧客を抜きにした数字は空疎であり、コンテキストを抜きにした事実には意味がない」
さらには、
「ソニーはiPodを笑った。ノキアはiPhoneを笑った。ハネウェルはネスト・ラーニング・サーモスタットを笑った」
こんなことを言えるのは著者だけかもしれない。かっこいい。
最後に著者は、
「突き詰めると、重要なものは二つしかない。プロダクトと人だ。「何を」つくるか、そして「誰と」つくるかだ」
という。
この本の中では、著者がビジネスの上で関係をもった多くの人が出てくる。もちろんスティーブ・ジョブズもその一人だし、Googleのセルゲイ・ブリンやラリー・ペイジもそうだ。Androidを作ったアンディ・ルービンもゼネラルマジックでの同僚でAppleに買わないかと持ち掛けてきたというエピソードで出てくる。そこからは人、そしてチームの重要性が強調される。当たり前ではある。でも、簡単ではない。自分ももっと積極的に人に絡んでいくべきなんだろうなと思った。
そして、この本の中心でもある「プロダクト」は一連のエクスペリエンスだということが何度も強調される。自分もある新製品のプロダクト開発の責任者(たぶんプロダクトマネージャの位置づけだったのだと思う)になったことを思い出して、知識は薄っぺらだったし、考えも甘かったということを痛感した。
何か新しいことをしたいと思う人、特に若い人には、まずもって面白いので手にとって読んでほしい。
Posted by ブクログ
昔のアップル社の話題が満載で、個人的にノスタルジックな感情で楽しめました。経営者、管理職、将来管理職のポストを狙ってる方だけでなく、一般社員の方も開発部の方には特に読んでいただきたい。トニーがハードウェア開発部にいた頃のアップルが懐かしい。iTunes, iPod, iPad, iPhone が次々と発表されたいい時代でした。
Posted by ブクログ
500ページ弱を読み終えて理解、これはガイドブックである。全てのものづくりを行う人へのガイドブックだ。
AppleでiPodのローンチを経験し、ネストというサーモスタット(家の温度を調節する機械)を開発する会社を起業、Googleに買収され色々あって離れ、2022年時点でスタートアップに投資と助言をしているトニー・ファデルが執筆している。
今はまだ働いてすぐだから、ピンと来ない章もある(特に後半)。だが、この本を読破してしまったから、道に迷ったらまた読みに来ればいいとわかった。
自分のキャリアを考えている人に特に読んで欲しい。長くて正直読むのは大変かもしれないが、興味のあるところだけでも読むことは有益だと思う。
結局、仕事で大切なことは「なぜ?」をみつけて、困ってることを解決するものを作ることなんだな。最近「なぜ」と考えることが非常に重要だと気づいた。
以下、読書メモ雑多書き、ネタバレ含む(加工済み)
ーーーーーーーーーーーーーー
p.46
「あなたが何かに夢中になったら、いつか途方もなく大きな問題を解決できるかもしれない何かに夢中になったら、しがみつこう。」
この言葉を大事に胸に刻む。
でも目標は持つべきだ。自分がどこにいきたいのか、誰と働きたいのか、何を学びたいのか、何者になりたいのか。そこから出発すれば、きっと自分が作りたいものを作る方法が少しずつわかっていくはずだ。
p.81
「エンジニアしか信用しないエンジニアは多い。」
「みんな自分と同じようなモノの考え方をする人が好きなのだ。」
逆に言えば、違う部門の人と交流できるというのはスキルになるのだ。だからそれが出来るXXXさんはすごい。
メモ:
いつかマネージャーを身近に感じたら、「第五章 マネージャーになる」を読み返す。
1on1でも議題と目的をはっきりさせるべき。部下は自分の働きぶりを上司に評価してもらう機会。上司はプロダクトの開発について必要な情報を得る機会。気を抜くと無意味な雑談になる。お互いにとって有益な時間としたい。
p.86
「チームはリーダーの気分を増幅するものだ。」
リーダーのイライラは10倍となってチームから放出される。
「マネージャーとして、チームと共有できる部分を見つける必要がある。どうすればあなたの情熱をチームに伝え、彼らのモチベーションを高められるだろうか。
その答えはやはりコミュニケーションに尽きる。チームに「なぜ(Why)」を説明しなければならない。なぜ自分はこんなにアツくなっているのか。なぜこのミッションにそれほど意味があるのか。
みんながどうでもいいと思っているこのささやかなディテールに、なぜ自分はこれほど真剣になるのか。」
昨日(2026/05/26)のXXXさんによるXXXチームのオンボーディングはこれが体現されていた。なぜなぜ分析が示されていて猛烈にモチベが上がった。すごい。
第七章 クズ
これすごいな。クズの種類と対処法を1章かけて説明している。まだそんなクズに出会ったことないからあんまり想像できなかった。いつかクズに出会ったら読み返そう。
仕事抜きで新しい関係をつくるべきだ。新しいタイプの人に会おう。ネットワーキングは就職先に満足している時でも絶えず取り組むべきことだ。
これしよ。
第三部 プロダクトをつくる
第十章 なぜストーリーテリングが必要なのか
疑念のウイルス
なにか物を売る時、最初に聴衆の頭に入り込み、日々抱いてた不満を思い出させ、あらためてもううんざりだと思わせる。実はもっと改善できるのでは?と思わせる。これにより、自分のソリューションを受け入れさせる素地が整う。
p.203
ひとは次に何が起きるか分かっていると安心感を抱く。
第15章 最高のアイディアをどう見つけるか
これは起業するときに見返す。
最近は…
p.243
「種結晶とはとびきり優秀で、とびきり人に愛される人材、それゆえにたった一人でも組織を立ち上げることのできるタイプだ。その多くは経験豊富なリーダーだ。大規模なチームのマネージャー、あるいは誰もが自然と耳を傾ける司令官タイプだ。彼らが会社に入ってくれると、たいていは同じように優秀な人材が雪崩をうって入社してくる。」これになりたい。
p.340
プロセスをデザインする。
そのために、あらゆる段階で「なぜ?」と問いかけてみる。
やっぱり、「なぜ?」と考え続けることが大事なんだな。
問題に気づくには、脳の若さを保つことが大切。
p.416
起業家はその会社の親。ときに我が子のように会社を大事にする。しかし親というのはいつまでも子供を心配し、尻を叩くものだ。親の仕事は子供の友達でいることではない。自立した思慮深い大人に育てることだ。だから子供が嫌なことも時には言わなくてはならない。
失敗しないのは大した挑戦をしていない証拠だ。
p.450
一 人は自分がお金を払ったモノに価値を感じる。無料のモノには価値がない。だから社員が常に利用できる特典は無料ではなく、会社が一部を補助するかたちにすべきだ。
二 たまにしか起こらないことには特別感がある。同じことが日常化すれば、特別感は消失する。
だからたまにしか提供しない特典は無料でも構わない。ただ期間限定であることを明確にして、サプライズ感が失われないように内容を変えるべきだ。
Posted by ブクログ
IPodの生みの親の本。自分の作りたい良い物を作るために会社との付き合い方、起業の考え方など。ビジネスのための組織の作り方というより、良い物を作るためにいかに組織と付き合うか、組織を作るか、どうチームを組むかという本だと思った。どこか勇気の出る本だった。
Posted by ブクログ
すべての職業人に関係する、プロダクト作りのすべて。
LLMやエージェントが普及する世界でも、変わらない本質。
プロダクトをつくり、売り、育てるために必要なことが、恐らく全て書かれている。
プロダクトと言うと、SaaSや実体のある製品を思い浮かべるかもしれないが、それはサービスも含まれる。
その意味で、全ての職業人に関係する。
この本は自己啓発書ではない。
かといって、ノウハウが書かれたビジネス書でもない。
経験を踏まえた反省からなるティップスとその心構えについて書かれている。
これを私が読んですぐに使えるか?と言われれば、そうではない。
経営陣でも創業者でもマネージャーでもないから。
その意味で、読むタイミングが早かった気もする。
しかし、これを読む必要に迫られたときには、この心構えから入るような本を読むのはまどろっこしく思うだろう。
そもそも余裕がないと思う。
その意味で、今余裕のあるときに読んどいて良かったと思う。
私はプロダクトマネージャーだが、LLMとエージェントの普及によって、プロダクトマネージャーはなくなりはしないが、人間なら割と誰でもできるようになると思う。
そんな世界でも、「何を、誰と、何故つくるのか?」という問いはプロダクト作りでなくなることはない。
むしろ重要性は高まるだろう。
そんな世界でも役立つ本だと思う。
最後に、こんな風に仕事に燃えられるのは幸せだろうなと羨ましく思ったし、まだ諦めることもしたくないなと思った。