江上剛のレビュー一覧

  • コンビニの神様 二人のカリスマ(下)

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    上巻はイトーヨーカ堂の創始者を、下巻はセブンイレブンを立ち上げた鈴木氏をモデルにし、流通業界の変遷を描いたビジネス大河小説。スーパーマーケットからコンビニ、そして今はドラッグストアがスーパーマーケット化している流通業界。作者は、生き残る経営者、生き残る経営とは何かを探りたいと考えたとしている。人々のニーズに柔軟に対応したカリスマたち。そしてカリスマの身の引き方についても描く。生き残ることばかり考えては発展しない。冒険も必要だが生存しなければ意味がない。成功を求められる経営者の苦悩。ライバル経営者との比較、時代背景を通して明暗を描いており、ついついフィクションであることを忘れ引き込まれていた。

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    2025年01月17日
  • スーパーの神様 二人のカリスマ(上)

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    イトーヨーカ堂創業者をモデルに、流通の頂点に立つ人たちの姿を描いた大河小説。正直な商売が一番だよ。商売とは自分の利益だけを考えるものではない。薄利多売主義。アメリカのスーパーマーケットに出会ったときに「ローコスト・マス・マーチャンダイジングの技術が米国の豊かな社会を支えている」と聞く。マスマーチャンダイジング(Mass Merchandising)とは、「簡単にいうと品質を保ったままにコストダウンを図れる「量」の担保に立脚した商品化を計画すること」らしい。また、
    「ドミナント戦略」とは、特定のエリアに集中して出店する戦略の事で、「ドミナント(dominant)」は、「支配的な」「優勢な」「優位に立つ」という意味を持つ言葉。特定のエリアへの集中的な出店で、競合より強い存在感の確立を狙うための戦略となっており、集中的な出店を行うことで、そのエリアの消費者の囲い込みを行うことができ、消費者との信頼関係を結ぶことができれば、競合が参入しづらいという点も大きなポイントなのだそうだ。ここにコンビニが加われば、個人経営は敵わない。その先は不便さかと思えば、ネット通販が現れて、個性的なものが売れる。あゝ、豊かさってなんだろうって考えさせられる。

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    2025年01月13日
  • 王の家

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    ネタバレ

    小説宝石の連載にて

    あまり普段読まない系統で面白かった
    大塚家具のお家騒動がモチーフかな
    企業小説って敬遠してたけどこれは一気読みできそう

    三姉妹、各々の夫たち、不倫相手や取り巻きなど、周囲の人間それぞれの思惑が非常に打算的であけすけで自分のことしか考えていない

    三女は例外だが、果たしてどうなるか…
    三姉妹の意志を聞く聴聞会で、なんと三女がしくって、社長のお父様と訣別してしまう

    おそらく周囲の理解者と協力して反撃していくのかなぁと
    次女は最初、悪意がなくてただのお嬢だった(名家に生まれて、経営だの権力闘争に楽に生きていきたい気持ちは分かる)が、投資ファンドと結託している夫に泣きつき、乗っ取りを策略中

    天狗の長女が今後いかにギャフンと言わされるかが見どころ→案の定、最終話で、取締役会で解任され、しかし敵対的TOBを仕掛けてくる…
    最後が擦り切れトンボというかもっと決着つけるところまで連載して欲しかったなぁ

    次女も次女旦那も長女旦那も、女帝に振り回されて可哀想すぎる お金持ちのお家ってそういう人大体いるよね…我儘極まれり

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    2025年01月02日
  • 告発者

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    貸し渋り・貸しはがし。密告者探し。情報操作…。欲望、嫉妬、裏切りが渦巻く世界が企業のリアルだとするのならばこういう人間たちが『エリート』として社会を牽引している事に違和感を覚えるのは僕だけでしょうか?




    僕は前々から江上剛さんの本は気になっていたので、これがいい機会だなと思ったので読んでみることにしました。一読して思ったことはエリート社会っていうのはやることが陰険だなぁ、ということでした。

    これがいわゆるガテン系の会社だと当事者同士の殴り合いの喧嘩で収まるような派閥争いが、あらゆる権謀術数を尽くして展開される姿に唖然とせざるを得ませんでした。

    帯では『超リアル企業小説』というコピーが銘打たれておりますけれど、残念ながら僕はこういう大企業には勤めたことがないので、実際のところはどうなのかは知る由がないんですけれど、もし仮にそうだとするのならば、おそろしいなぁと、読んでいて非常に空恐ろしくなりました。

    そして、男が抱く『嫉妬』という感情の醜さにも執拗に書かえており、名誉欲や男女のことに関するそれが自分の中にもあり、いかに強い負の感情であるかがわかりすぎるくらいにわかっているので、それを陰険この上ない態度で表に出す登場人物が余計に憎らしかったです。

    肝心の内容ですが、『ハメたつもりがハメられた』という話を地でいくもので、企業同士の話の中にある男女のことや復讐…。そういった要素が強い小説でした。

    日ごろ見ることができないものを見させてもらったという点では面白かったのです、しかしここではあんまり言及しませんが、ラストがすんなりいってしまったことが唯一不満といえば不満なところです。

    ※追記
    本書は2014年6月10日、『告発者 ((幻冬舎文庫))』として改題文庫化されました。

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    2024年11月26日
  • 凡人田中圭史の大災難

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    主人公の田中さん、私からみたら凡人じゃないですね。十分エリートと思いました。
    ストーリーも良く一気に最後まで読み切りました。

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    2024年11月09日
  • 絆

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    読み物として面白かったこともありますが、バブルの時の話など、銀行や銀行業務の歴史を学ぶ上でも、大いに一助となるな、と思いました。
    書いてあることはフィクションですが、事実や史実に忠実な感じ・誠実な感じを受けました。
    この本をきっかけに、バブルの頃の勉強や、今後の教訓について、もう少し理解を深られたらと思いました。

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    2024年11月01日
  • 金融庁覚醒 呟きのDisruptor(ディスラプター)

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    初めて読んだジャンル。
    金融機関や政府組織の仕組みを理解することも出来る作品。
    パンデミック最中の政府と銀行、国民のもがき苦しむ様子がリアルに描かれている。
    最後はハッピーエンド。

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    2024年09月23日
  • 告発者

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    権力に負ける
    「信義ね。関口さんは、銀行員にしては珍しい考えの持ち主ですね」と経営者トップの発言。不景気になると融資側に対し銀行は姿勢態度を一変する。「貸し渋り・貸しはがし」と言われた強硬姿勢で自己保守に走り、融資側の立場など考慮しない。この小説はそんな銀行の慣行と頭取のスキャンダルでの広報の役割、銀行を守る為の行動、さらに人としての「信義」を問う、実際に起きた「プライムローン事件」「路チュー事件」を模索したビジネス小説だ。 現実、政治家、大手企業、官庁などに対する「信義」(政治家、上司、会社を守る「嘘」)が問われる事件事故が多い。それによって「嘘・疑惑」ストレスを持ったまま自殺した事件も多く、勇気を持って「告発」すべきだと誰もが思う。「悪いのは自分では無くその悪意を権力で責任を負わせた上司であり、政治家である」ことを自責はないと自覚すべきだ。

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    2024年09月12日
  • 金融庁覚醒 呟きのDisruptor(ディスラプター)

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    コロナ禍における、銀行や金融庁を描いた作品。若干、メガに厳しい気もするけど…
    花影総理のキャラが、最後に豹変したのはちょっとビックリ(無理やり)。
    流動性リスクには触れず、信用リスクに拘り続けるのは、仕方ないか…

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    2024年08月27日
  • 小説 ゴルフ人間図鑑

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    ゴルフ場では殺人が起こる!(注:個人的な感想です)とドキドキしながら読み始め、こんなにズルい奴が(-.-;)とか、コイツ酷い!ヽ(`Д´#)ノ ムキー!!と読み進むうちにキタッ!殺人!でもなんか殺されて良かったね感が…(・_・;)アリャッ?そして最後のお話はええ話しやった〜。・゚・(ノ∀`)・゚・。

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    2024年07月16日
  • 住友を破壊した男

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    住友がなぜ新居浜という地を特別なものとしているのか、脈々とつながる理念を感じる。
    逆命利君謂之忠。覚悟をもって事に臨むことがいかほど大切が。よく分かった。

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    2024年07月14日
  • 家電の神様

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    たまたま本屋さんで目に留まり購入しました。
    街の電気屋と家電量販店の戦いを描いた作品。
    期待を裏切ることのない王道な展開で、リズム良く話は進み、とても面白かったです。

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    2024年06月29日
  • 住友を破壊した男 伊庭貞剛伝

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    住友グループの史実に基づいた小説でした。戦前にこのような人が存在したとは知りませんでした。最後に参考文献が載っているけど、これだけ調べたからこそ、重厚な内容になったのかなと思いました。

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    2024年04月25日
  • 再建の神様

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    お勧めポイントは、会社としての存在価値について述べているところ。 会社というのは、1人ではできない社会への貢献を多くの人が集まることによって可能にする存在である。関わるすべての人が、社会を豊かに幸せにするために集まっている。
    確かに、社会のために誰かのために役にたちたいという気持ちが生き甲斐に繋がると思います。

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    2024年04月14日
  • 非情人事

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    江上剛さんが著した短編集。

    銀行に勤めていた著者。銀行というところは非常にドライに捉えられがちな業種ではあるが、その実、減点主義であったり人事制度については非常にウェットなところがある。その中枢部で活躍してきた著者だからこそ描ける、企業内外に絡まる人事、駆け引き、情実。そういったところを、シチュエーションの違う五編の短編小説にまとめている。

    そこに通底するのは、企業によるドライな人事と、それを甘受しようとする組織人の葛藤。そしてたとえその人事が間違っていたとしても、従わざるを得ない現実。しかし最後に大逆転劇までは行かないが、ささやかな反抗を潜り込ませる辺りが、著者の人間に対する望みというか希望を表している気がしてならないし、そこが江上ワールドの支持される理由なのだと思う。

    非情に面白い。

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    2024年03月23日
  • 小説 ゴルフ人間図鑑

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    ゴルフはやったことないが興味もあり読みました。
    紳士のスポーツと言われる理由が分かると共にだの節も読みやすくあっという間に読み終えて良き一冊なした。

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    2024年03月23日
  • 銀行員 生野香織が許さない

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    あの多加賀主水シリーズのスピンオフ。
    今回はあの銀行員・正野 香織が大活躍。

    香織の友人・稲葉 麗子が結婚式を間近に控えて亡くなった。
    自殺、事件、事故など様々なケースが考えられたが、依然として死の真相は不明。

    そして、婚約者の安井と香織は、事件の真相を探るべく動き出す。
    会長・社長の確執やパワハラ問題、裏金疑惑や不正選挙疑惑など、あらゆる問題が一気に噴き出すことに。
    最後は、スカッと一気に解決ですね。

    今回、主水さんの出番は少ないですが、要所要所にキッチリ登場します。

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    2024年03月20日
  • 家電の神様

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    大型量販店 vs 街の電器屋さん

    主人公は、大手家電メーカーをリストラされて、実家の電器屋へ戻って来る。
    設定は、東京やけど、この家電メーカーは、大阪のP社のような…

    うちの近所も、
     Joshin、
     ヤマダ電機、
     エディオン、
     ケーズデンキ
    と大型店舗が色々ある。

    でも、近所にひっそりとやけど、街の電器屋さんみたいなのも健在。
    電器屋のおばちゃんも知ってるけど、やっぱり顔広いわ〜
    公園での花見みたいなのも主催側でやってるし、そういう繋がりで、何とかなってんのやろな。
    高齢化社会やから、うちの近所もお年寄り多いし、蛍光灯交換から何から何までしてそう。
    もう、価格だけでの勝負では勝てんし、こういう付加価値で、勝負やねんな。

    この話でも、町おこしで、神社のお祭り復活にも協力してた。そういう地元愛も必要かな。

    出身地(まぁ、電車で30分程で行けるけど)にある神社のお祭りは、まぁまぁ大きいから、まだ、廃れる事は今のところないけど、かけ馬とかは、後継者おらんて困ってたな。(確か、舎人親王祀ってた)

    大きいとこは、大きいとこで、小さいとこは、小さいとこで、色々苦労はあると思うけど、共存共栄というか、相互補完ができると、尚ええな。

    まぁ、現実は、結構キツいやろうけどね〜。頑張り!


    ちょっと、癒し…

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    2024年02月23日
  • 小説 ゴルフ人間図鑑

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    後半尻すぼみしたけど、ゴルフをしない人にもゴルフの奥深さの一端が理解できる面白い本だった。ヒューマンストーリーだから惹きつけられるのかな。ふふふ

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    2024年02月22日
  • 二人のカリスマ 上巻 スーパーマーケット編

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    人物像や葛藤が良く書かれていて面白い。戦後の日本の成長と発展を体感できる。戦争を体験した人が抱える思いは自分は自分のものではないということなのだろうか?

    今読んでも仕事のヒントになることが沢山ある。

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    2024年02月08日