江上剛のレビュー一覧

  • 住友を破壊した男 伊庭貞剛伝

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    私が、某銀行の日本橋支店に配属になり、大口現金の受け取り先が、住友銀行人形町支店でした。石作りの店と行員のエリート振に圧倒され、住友は、お客様のためになんでもする。と教えられました。貞剛イズムが浸透していたのかと、今納得しました。

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    2021年08月10日
  • 銀行支店長、泣く

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    銀行支店長の貞務さんシリーズ。
    頭取の久木原の命を受けて、謎の不審死があった銀行員の支店に赴任する。疑心暗鬼の銀行で、相棒の雪乃や勇次、藤堂と新薬ビジネスが絡んだ事件に関わっていく。

    本作のもうひとりの主人公と言うべき榊原聖仁の生き方にも同情を禁じえませんが、亡くなった神崎と分かりあえて良かったなと思います。

    茶谷の非道ぶりが目に付きましたが、全体を通して、組織で権力を持つものは政治にしろ、会社経営にしろ、ろくでなしの者が多いなと感じました。

    こちらの世界観にもコロナ禍が入り込み、生き難い世の中だなと改めて思います。

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    2021年07月03日
  • 銀行支店長、走る

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    銀行が舞台の小説というと池井戸潤のイメージが自分の中では強かったけれどまた違った感じが楽しめた。銀行で働くということは相当の覚悟が必要だな、と思ってしまうけれど小説のような話は全くないわけではないけれどドラマティックな話は稀なんだろうなとも思ってしまう。だから小説の中で楽しめればいいのだ。

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    2021年06月01日
  • 百年先が見えた男

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    クラレの創業者 大原總一郎の生涯を描いた作品。「世の為、人の為、他人のやらないことをやる」を信条とし終戦後、共産主義と資本主義が対立する中、日本の政治では杳として結論が出せない時代に、1人の経済人として米国と交渉し中国へビニロンの製造プラント輸出を実現する。信条を貫くため常に恬然とした態度で事に当たる様は胸のすく思いであった。タイトルの通り100年先を見て利殖よりも世界の安定・協調に尽力した人生だったのだろう。58歳という年齢で没してしまうが実に惜しい。合掌。

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    2021年05月19日
  • 銀行支店長、走る

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    銀行を舞台にした小説。
    50歳台中盤の主人公が、そろそろ他所へ出向かと言われているところで、支店長に抜擢されるところから始まり、支店の謎を暴いていくというストーリー。ご都合主義的なところもあるのかも知れないけど、一気読みさせる面白さはあったと思う。
    そのくだり必要??っていうセクハラ表現があり、おっさんとしても解せなかったので★マイナス1。

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    2021年04月29日
  • 銀行支店長、走る

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    同じ銀行を舞台にした小説なら半沢直樹あるけどそれと同じくらい面白かったですね。
    変にリアルじゃないのが良いのかな。

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    2021年04月20日
  • 再建の神様

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    再建の神様、早川種三を縦軸に会津の旅館再生物語。先週行ったばかりの鶴ヶ城の桜が目に浮かぶ。「希望を見つけようとする能力」「同じ世界の人としか交わらないため人間に対する見方が狭くなっている。違う世界で暮らす人たちと親しくすることが大事」「一見、無駄だと思えることをするのが人間である証明」「リーダーシップというのは強いばかりじゃない。弱さも大事。人間としての自分の弱さを自覚してこそ多くの人を導く事ができる」

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    2021年04月17日
  • 再建の神様

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    会津のグループ旅館3件を再建する話。みんなの努力のせいもあり再建の目処が立ってきた時に、あの福島原発事故。緊急避難により行く場を失った人々に対して、旅館が無料で受け入れを選択する。困った時はお互い様というがなかなかできることでは無い。後に福島原発が収まってきた時に、当時お世話になったと旅館に来てくれる。こんな嬉しい事はないだろう。

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    2021年03月21日
  • 56歳でフルマラソン、62歳で100キロマラソン

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    マラソンは人生。年齢に関係なく実績を残す筆者のラン歴にはおおいに刺激を受ける。

    金融業界の波乱の中に正に巻き込まれた筆者。唯一の安寧の場は朝ラン。ランで得た仲間の協力で大会にも出場し完走する。

    凝り性ということもあろうが素質もあるのか、業務多忙な中でのこの実績は疑ってしまう。それぐらい素晴らしい記録。

    走っている中での恍惚感、ランナーズハイの思考が良く描かれている。

    ランナーにオススメの一冊であること間違いなし。

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    2021年02月22日
  • 企業戦士

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    過労死問題に焦点を当てた企業小説。
    死んでしまった「僕」の視点で、会社と戦う妻や可愛い我が子の姿、そして会社のその後を見つめていくというユニークな話だった。
    テレワークなどで働き方改革がより進んだ今だからこそ、改めて過労死について考えることは必要だと思う。

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    2021年01月14日
  • 円満退社

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    定年退職日に次々と事件や不祥事が暴かれたり、イヤイヤ中々無いだろーって、ツッコミ満載だがとても面白かった。

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    2021年01月12日
  • 帝都を復興せよ

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    2020/10/09 後藤新平◎ 江上剛
    前半の歴史は面白い 関東大震災と政治の空白 日本の宿命か
    後半、復興の権限を巡る暗闘史はいささか辟易 読み飛ばしてしまった

    1923年9月1日12時関東大震災 死亡14万人 罹災者340万人
    この時、日本に内閣は無かった 山本権兵衛が組閣を目指したが、ならず
    翌日、「戦時内閣」として組閣 内務大臣に後藤新平 「帝都復興大臣」へ

    都市計画は 台湾の台北市、中国の大連市で経験済み
    政治の構想=都市計画  明治維新の賊軍-医師としての気概もあり
    伊藤博文に見出される 帰還兵の検疫 
    しかし伊藤博文をロシアに送る途中、暗殺事件に巻き込まれる 痛恨

    「戒

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    2020年12月31日
  • 病巣 巨大電機産業が消滅する日

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    某大手電機メーカー(帯にも後付にも「東芝」とはっきり書いているが...)の不祥事を題材にしたフィクションであるが、他書と同様、江上氏の文章は巧く、一気に読み通せる。

    この件は連日のように報道されたのだが、日経新聞の記事を読むたびに「まるっきし粉飾じゃないか」と思ったものだ。確かあの時は監査法人が意見差し控えを匂わせたようだが、意見差し控えは不適正意見に等しい(と、大学学部時代に監査論の授業で習った)。

    フィクションなので少々オーバーに書いてはいるが、これじゃあコーポレート・ガバナンスも何もあったもんじゃないだろうというのが率直な感想(だからモデルの某社は特設注意市場銘柄となって、その後東証

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    2020年12月30日
  • 合併人事 二十九歳の憂鬱

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    現代日本の象徴、大企業内部の男社会の構図を、主人公の女性日未子目線で描いた作品。
    社内政治や、合併前の出身企業による対立やしがらみ、そこで見える男性特有の?野心といった会社の様子が、女性の目を通して描かれていて、すーっと読めた。
    さすがに現実にはこんなに色々起こらないだろう、というほど事件だらけではあることや、時折ロマンチックが過ぎる描写はあったけれど、全体通してすごく読みやすかったし、ヨガに関する部分は、一度立ち止まって自分を見直すべきことに気づかせてくれた。
    全ての物事に意味があるから、その理由を考えなさい。そして全てを受け入れなさい。という教え、全ての宗教に通じる部分じゃないかな。

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    2020年12月19日
  • 家電の神様

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    両親も大きな買い物で取り付けが必要なものは、まちの電気屋さんにお願いしています。
    大型店は安いけど、家に入るのか確認してくれないから不安だそうです。
    わかるわーって思いながら読んでいました。

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    2020年11月20日
  • リベンジ・ホテル

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    老舗のホテルに就職した主人公。実は経営が傾いていた。新人らしい情熱と意欲でホテルを良くしょうと考え、上司や支配人の後押しもあり経営難を脱出する。トントン拍子に進むほど甘くないのが現実ですけどね。

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    2020年11月18日
  • 断固として進め

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    急速なデジタル化が進み、カメラのフィルムが時代とともに消滅する危機を迎えた富士フィルムが、新規に化粧品事業に乗り出す話。会社というものは同じことをしていると50年で倒産すると言われていて、まさにその通りで実話に基づき成功を収めたのはさすがである。もちろん化粧品事業には今までのノウハウが相当生きている。

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    2020年11月17日
  • クロカネの道をゆく 「鉄道の父」と呼ばれた男

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    幕末「長洲ファイブ」の一人でありながら、伊藤博文らとは別の道を歩んだ井上勝の生涯を描く感動の長編小説。国禁を犯して渡英した伊藤博文、井上馨、山尾庸三、遠藤謹助、らと共に「長洲ファイブ」と呼ばれ、「日本鉄道の父」と呼ばれた弥吉(井上勝)という魂の技術者の物語。

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    2020年11月09日
  • 病巣 巨大電機産業が消滅する日

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    ネタバレ

    希望を持って入社した瀬川大輔。夢を持ってミャンマーで見積した案件が上層部のライバル会社への対抗心からありえない金額で受注が決まり納得が行かない。それどころか会計処理も社内ルールが守られない。「間違ってる」と発言した事で監査部へ左遷させられるがそこで同じ思いの人と会話し、間違いは氷山の一角と知るが会社と戦う勇気がなく自らの命と引き換えに瀬川に託す。会社を愛してる人が居続けられない会社はおかしい。誰か1人でも芽の小さいうちに間違いと止めめらればここまでの惨事にならなかったと思う。
     瀬川の事を心配した同僚が協力し秘密裏に行動を起こす。最後は協力者にも助けられ再生へのスタートをきる。協力者が経営者に

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    2020年10月28日
  • ラストチャンス 再生請負人

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    誠意は必ず通じている。何が成功で何が失敗かは誰にもわからない。ただ誠意をつくすこと…
    人生、七味唐辛子、うらみ、つらみ・・・も何がスパイスで何ご辛いかもわからない。結局は自分次第かな。

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    2020年08月09日