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Posted by ブクログ
大手ゼネコンで営業部員として働く主人公・野口は、市の体育館建設を巡って一般競争入札が行われる予定の書類を作っていた。常務、課長は、市民運動グループを主宰していた市会議員、市長の元片腕であったフィィクサー的な存在の男らと組んで、指名競争入札という名の談合へと画策しようとする。談合というものを背景に、過労自殺、パワー・ハラスメント、名ばかり管理職など数年前からもTVのニュースを賑わせた社会の問題点などを浮き彫りにさせて描かれていく。
実は、物語の導入部で主人公・野口は既にこの世には存在しないのである。たった一人から何故死んだのか真相究明のため、妻は会社に対し勇気ある闘いを挑んでいく。夫の名誉を守ろうとする妻。会社の利益を守ろうとする常務や課長。寄り添うようにゴーストとなった彼は俯瞰する視点で、上司、同僚の心の裏表とか様々な事実を知っていく。そして、彼の死はラストで詳らかに・・・。
悪徳商人が、菓子箱の底に賄賂の小判を忍ばせて悪代官に渡すと、「お主もワルよのぅ」っていうシーンが、よくむかしの時代劇とかであったが、現代版のそんなような場面も書かれている(^_^;)
昨今、一部上場会社のある企業がグループ会社からの個人的な使途不明とも思われる巨額の借入れとか、あるいは粉飾決算というような損失隠しが発覚したり、企業論理が問われる事件もあり・・・働くとは?人間の誇りとは?そして家族とは?これはまさに心に問う一冊であった。
Posted by ブクログ
【企業戦士】 江上剛さん
A市の建設業界最大手・大稜建設、その大稜建設で営業を勤める野口哲也。彼は気がつくと死んでいた。。っというのも彼の意識だけが残っており
自分が何故死んだかというコトを全く覚えていなかったからだった。。
警察ではどうやら自殺と断定したらしいが、それすらも全く覚えていない。
妻の佐代子は僕の死に納得がいかなかったようだ。僕は死ぬ数日前から
会社に泊り込みで仕事をしており、それまでも深夜遅くに帰宅するコトが日常化していたからだった。
妻は過労死を訴え、僕が毎日会社で何をしていたのかを知りたがった。
しかし、会社は妻の訴えに対して協力的ではなかった。佐代子は僕の会社での毎日を知るために大稜建設を相手に労災申請と損害賠償請求を起こしたが、大稜建設は一女性が争うにはあまりにも大きな相手だった。。大稜建設を相手に戦う妻を僕はただ見守ることしか出来ない・・・・
☆
談合を主題にした本と言えば池井戸さんの「鉄の骨」が一番に思い浮かびます。この本は少し異なりますが、面白く読めました。談合は「必要悪」なのか?? 地元の工事は、やっぱり地元の業者が請け負うべきだと思います。
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