楠木建のレビュー一覧
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タイトルで損してるせいで遠ざけがちな一冊。でも本当は、全人類が読むべき一冊。
一見、怪しげなビジネス書の類に見えがちだが、そんなことは決してない。心理学アプローチから、社会科学的・論理的に、重厚な論理展開を用いて、「情けは人のためあらず」で日本人にはおなじみの、利己的・他己的志向の違いがもたらす影響を語られている。
ふだん生活を送る中で考えることの多いテーマだけに、ここで示された結論の鮮やかさに、かなりの衝撃を受けた。なるほど!の連発。
著者の主張は、決して難しいお勉強の世界でのみ作用する話ではなく、幼稚園児以上の人類に皆あてはまる程、普遍的なお話。話し方もとても分かりやすい展開となっているので、高校の教材としてもぜひ使ってほしい。
さすが最年少終身教授、鮮やかで温かい、人間味溢れた論理展開、心地いい。今後のご活躍も期待しております。 -
Posted by ブクログ
相変わらずの楠木節炸裂といったところでしょうか。著者の作品を読むのは3冊目、ようやく気がつきました。芸風が合うんだなと。
携帯電話の契約手続きの超煩雑さという、供給側視点サービスへの不満とった部分だけでなく、理論(セオリー)よりも論理(ロジック)を好み、学問的な部分よりも実際の思考探求を好む事。それはスキルとセンスを分けて考えた場合のセンスに大きく依存する。さらに、スキルを身に付けましょう、とフォーカスされがちな昨今は、センスの議論があまりに少ない事。そして成功した経営者や著名人、歴史上の人物にはやはりスキルもセンスも両方優れていたわけで。
私はHow To本が溢れる書店の一角だ大嫌いなのだが、まあそういう事ですね。読書とは何か?と友人に聞かれ、人の人生に出会う事だと答えていた20代前半の私であるが、著者の読書の中では、同じストーリーかそこには流れている(=トリップ)と感じ、嬉しくなった次第。
ちなみに、宣教師が報告した日本人の長所と短所を内容を読んだとき、目頭が熱くなる想いが・・・。日本人として、当然ですけど。 -
Posted by ブクログ
経営するのは、スキルだけではできない。
経営は特殊解なので、センスが必要だよ。
ダケド、この本は、マニュアル本ではないので、
センスは、どう磨くのかということは、書いていない。
だいたい、センスなんて教えることはできない。
そんなもん自分で磨くもんじゃろ。
センスがあれば、自分で事業をしているわい。
ということを、いうために書かれた。
こういう切り口の本も、ノリがあって、いいねぇ。
このセンセイは、弁舌爽やか、結構毛だらけ猫灰だらけ。
煙に巻く 能力がある。
その煙に巻かれるのも、悪くない。
好きなことを言って、知らない間に、読み終わる。
読んだあとに、『センスだよね』と、うなづかせる。
わかったようで、わかっていない、迷路のような本である。
答えが、ないことが、優れている。 -
Posted by ブクログ
身体的反応の大切さを山口周が言及していたり、「何をインプットすべきかは先生から教わるべきではない」という教えを紹介していたり、共感するポイントも沢山あった。そして、「理解負債」という概念は初めて知った。紹介されている書籍を何冊か面白そうだと購入した。
読む価値はあったかなとは思うけど、これも、一種のハウツー本。ハウツーの部分はAIに取って代わられるだろうと言っている割には、結局は、「ハウツー」を求めている人のための本になっているような気がした。でも、そのためには、何をすればいいんだろう?と考えさせられるつくりにはなっている。
二人とも知識が豊富でよく考えているから、二人の対談は楽しく、お互いに刺激を受けるものだったに違いない。けれど、きっと、二人は自分たち自身、こういう種類の本を読みたいと思わないのではないか?
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Posted by ブクログ
楠木建さんと山口周さんの対談形式の本。
二人の思考・実践を通して、「情報を価値にする知の工程」を紐解く。
序章の生成AIについては考えながら読んだので時間がかかったが、それ以降の「入力」「保存」「変換」「出力」はすんなり読めた。
知的生産では、スキルよりも「センス」が重要だという。スキルの多くはAIが担えるようになるが、生成AIは「アジェンダ設定」や「仮説構築」が不得意で、そこに人間のセンスが必要になるという。
お互いの質問も「それ、自分も知りたい」と思うものが多かった。
特に、AIがさらに増えていく未来を二人がどう見ているのか、それぞれの見解が参考になった。