楠木建のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「戦略」を持って会社を経営、事業を進めることがどれだけ大事かを痛感させられる内容だった。本書は決して明日からすぐ使えるハウツー本ではなく、戦略を作ることの考え方やスタンスを提示してくれている。業務ではじめて戦略を意識した業務に就くことになる自身にとって、「戦略を持つこと」がなぜ重要で、どんなふうに考えて作ると良いかの解像度が高まった。
戦略の方向性の定義として、SP(何を選択し何を捨てる)や、OC(組織力強化、仕組みづくり)、ストーリ戦略の5C、whyがつなぐ因果論理など…戦略を作る上で必要となる要素やその意義など、目から鱗な学びが多かった(今までいかに戦略という言葉をわかったふりをしてきたか…!)。
特に、コンセプトを定義することとは、「本当のところ(見たままではなく)、誰に何を売っているのか」の問いに答えたものである必要があり、それは人間の変わらぬ本性の部分に刺さるものであるという考えは大切にしていたい考え方。顧客がお金を払うのは、そのモノ自体ではなく、モノから得られる価値、もっというと「普遍的な価値」である。それを見つけることができるように、日常の仕事や生活の小さな疑問に「なぜ」を考えるようにしたい。 -
Posted by ブクログ
きっかけ
興味のある戦略×本の紹介となっていて次の読書の参考にもなるなと思って読んだ本
内容
経営戦略を得意とする著者がその目線で見た千差万別の本の紹介?説明をしている
感想
読み始めはボリュームが多く全然読み進まないと思っていたが、内容が軒並み面白くて寝る前の読書の楽しみにまでなっていた。
戦略とはいいつつも、概要の説明のために著者の趣味や体型や本の読み方など人柄も知れて、それこそ本文中にあるトリップ(著者との対話や追体験)に入り込めて読みながら読書の楽しさを再認識することができた。
特に読みたいなと思ったのは「直球勝負の会社」と「一勝九敗」、どちらも日本の起業家の本だけどその他にも紹介されてる本の幅が多く、タイトル確認するために目次見直しただけでもこれも読んでみたいな〜!ってワクワクした。
あとロングインタビューにあった「読書の合間に読書をする」という概念がやったことあったけど、何故できたのか何がどういう仕組みだったのかを言語化してくれてて会得したって感じがした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ幼少で夢ができたときに、ふたつの夢から抽象化して一般化したというのだから驚いた。
本書を通して、楠さんはものごとを深く考えているなと思うが、これが好きなのだろう。
ビジネスに関してだと趣味と仕事の違いの説明はとてもしっくりきた。グラデーションで捉えていたが、仕事は顧客を儲けさせること。ぼかした言い方だと、ベクトルが顧客に向いていることだと認識した。
仕事をする上での大きな基準となりそうだ。
良し悪しと好き嫌い、自分はどちらの傾向も持っていそうだが、どちらかと言えば好き嫌い族かな?
自分を深く知るための新しい軸になると思うので、生活の中で「今の良し悪しだな」、「これは好き嫌い族っぽいぞ」と言うように気づけると面白そう。 -
購入済み
オリジナリティは選択である。
オリジナリティは選択である。という主張がとても響いた。オリジナリティは何か持って生まれたものではなく,それを成長させることができるというものである。また,多くのことは自分で制限をもうけてしまっていることも思いあたることがあった。
また,同じ街や時代など同じ環境でも異なる行動をする人の違いに,親が子に説明をしたかどうかがかかわているという部分はとても興味深かった。親が子に対し,「説明を理解できると信じること」という態度をとることがオリジナリティを生み出す人たちの共通点というのを調べていく著者の研究心がすごいと思った。
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Posted by ブクログ
経営学者 楠木建氏が、スカイマークの機内誌『空の足跡』をはじめとする雑誌等に掲載されたエッセイをまとめた本。「ストーリとしての競争戦略」、「絶対悲観主義」など楠木建氏の本には感銘を受けたが、本書のエッセイを読んでいくと楠木氏の考え方が見えてくる。面白い。
「「そんなにイイか?」という自問はだいたいにおいて「そうでもないな」という回答になります」p13
「日本人の多くは死ぬときにいちばん多くのお金を持っています」p22
「独りご飯はご馳走であってはなりません。独りご飯ならではの「日常の美味しさ」というものがあります。そのど真ん中を突いてくる串カツ田中。これから四半期に一度は行くことでしょう」p24
「経済には好循環か悪循環しかありません。ただのバラマキでは動きが生まれない。個々の事業者が儲からないことには話が始まりません」p31
「降ってくる仕事を待っているだけではつまらない。自分から能動的に仕事をつくっていくに越したことはない」p47
「平等に与えられた24時間を何に消費するか。これによってひとりひとりに大きな差がついていきます。しかもそれが毎日繰り返される。その差がどんどん蓄積されボディブローのように効いてくる。成熟した社会の基準は時間消費の質にあります」p97
「名著『美について』で美学者の今道友信は「美の究極は自己犠牲にある」と結論しています。単に言葉や態度で他者に配慮するだけでなく、他者の利益のために自己を犠牲にする行動、これが最も美しい。まったくもってその通り。自分の生活があまり美しくないことを思い知ります」p121
「ピンチの裏にチャンスあり。トラブル対応にこそ顧客満足獲得のカギがあります」p159
「仕事生活は長く続く。とくに若い人であれば、10年、20年後に自分が何をもってお客に価値を与えられるか、そんなことがわかるわけがない。キャリアは滑った転んだの経験の中から事後的に見えてくるものだとしか言いようがない」p164
「負けは負けでわりと滋味がある。「そうは問屋が卸さない、か。」などと呟きつつ、うまくいかなかった理由に思いをめぐらせるのはしみじみと味わい深いひとときだ」p167
「自分自身が実務の道からアカデミックなコミュニティに入って気づいたことは、なんと狭いオーディエンスに対して、どれほどマニアックな議論をしているのか、ということでした。それは、80%答えが見えるはずの議論を100%に磨き込むために途方もない労力をかける作業です」p178
「「仕事ができる」とはどういうことか。あっさりいえば「頼りになる」ということです。「安心して任せられる」「この人なら何とかしてくれる」、もっといえば「この人じゃないとだめだ」、そう思わせる人が本当の意味で仕事ができる人です」p214
「人間は変化を嫌う生き物であり、その蓄積としての社会はさらに変化に抗うという本性を持っている。社会全体レベルの変化は漸進的にしか進まない。根本的な解決というのはあり得ません」p275 -
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ネタバレ有り体に言って、とても面白かった。30代前半の自分にとって、自省しつつ、これからの心の持ち方を考えさせられた。
1番響いたのは「ゆっくりと」。ドラスティックな変化や覚醒を期待して、日々悶々と仕事に取り組んでいるような自分の今を振り返ってドキリとした。
まだまだ人の目(会社や上司の評価も含む)は気になるし、他人にも未来にも期待を持っては失望したり後悔したり、を繰り返しているし、いざとなれば世間や時代のせいにしている自分がいる。
ときにはダメな自分も怠惰な自分も許しながら、受け入れながら、ゆっくりと気の持ちようも変えていこうと思う。 -
Posted by ブクログ
・攻撃してくるのは暇な連中。外野の声は一切気にしなくていい。
・具体と中小の往復運動の起点となる具体的断片としては、「好きなこと」よりも「嫌いなこと」のほうが有効。「好きなようにしてください」は「嫌いなことをしないでください」に同義
・本当に優れた仕事をして認められているひとは、みんな最初のところで自分以外の誰かのためになろうと思って仕事をしている
・気楽に考えて、内なる声に忠実に、好きなようにしてください
・ひとが勉強する目的:自分の頭で考え、自分の意見を持ち、それを自分の言葉で表明する。自分なりの価値基準を持って生きられるようになるといってもよい
・担当がないのが経営者
・仕事はアウトプットがすべて。ただし、アウトプットのうち、「成果」と言えるのは客が評価するものだけ。
・客側で記録に残る成果の集積を「仕事の量」という。これに対して、客の記憶に残る仕事が「仕事の質」
・そもそも「努力しなきゃ」と思うということは、必要とされているアウトプット水準と自分の現状との間に乖離があることを意味しています
・「ブレイク」といっても、あるときあなたが突然伸びる、ということではありません。あるときに、周囲のひとが積もり積もった変化の大きさに気づく、これが周りから見ると「あのひとはブレイクしたね」ということになるのです
・他人との比較が不幸を作る
・若さの弱点は、至高の時間軸が短くなってしまうことにあります。自分の中に歴史がない。どうしても近視眼的になる。若いときほど今この瞬間での良し悪しや満足・不満足で頭がいっぱいになってしまう
・自分を変える方法は3つしかない。時間の使い方を変える。付き合う相手を変える。住む場所を変える。一番意味がないのが「変わるぞ!」という決意だ
・本当に立派な人は「自分はまだまだだめだ」と心底思っている。だからまるで威張らない。
・掛け算をすればするほど視点が経営者のそれに近づいてきます。あらゆることに手を突っ込み、あらゆる可能性を捉えて、売上を上げるかコストを下げるか、もしくはその療法を一挙にやるしかありません。稼ぐ力、それは丸ごと全体を扱う総合芸術です
・「うちの会社にはろくなやつがいない」という前提で動いている組織では、嫌でもマネジメントが発達します
・事前に企業の拠り所になるものはなにか。それは「論理的な確信」にしかない。
・今ご説明いただいた戦略、ご自身では面白いですか?
・スキルというのは「マイナスをゼロのレベルまで持っていく」ためのもの。その先のゼロからプラスを創るのはなにか。「このひとに頼もうかな」とか、「こいつはいいな」と思わせるのはなにか。どんな分野でも、その道のプロが一番大切に懐に抱えているのは、誰もが使えるスキルやツールではなく、フォームなのです
・自分が面白くて重要で、どうしても人に伝えたい、わかってもらいたいということを書く -
Posted by ブクログ
ー経営センスの論理
センスがある人に経営を任せ、ない人は一切関わらない方が良い。
自分がどんなセンスがあるのかに敏感になること。
ではどうすればセンスが磨かれるのか。もちろん即効性のある答えはない。しかし、物事に対する好き嫌いを明確にし、好き嫌いについての自意識をもつ。これがセンスの基盤を形成するということは間違いない。ありとあらゆる事象に対して自分の好き嫌いがはっきりしている。そして、その好き嫌いに忠実に行動する。ジョブズさんはその典型だろう。
好き嫌いにこだわる
優れたリーダーは自らやる
優れたリーダーは何をやらないのかがはっきりしている
競争戦略の本質は『違いを作ること』
イノベーションとは非合理から生まれる。
合理的なことは誰かがやるし、誰でも思いつくのである。
他社との違いを明確にして、自社独自の戦略を打ち出して競争に打ち勝つ。それが経営者の仕事だ。
簡単に真似されるような戦略は戦略とは言えない。複合的に出来上がる物。
ということで、経営にとって大切なのは「長期利益」という結論になる。長期にわたってしっかり儲ける。これが商売の本筋である。銭ゲバというのではない。経営者がこの本筋に沿って考えたり判断したり行動していれば、 ICESの各方面でさまざまな「良いこと」を同時に起こしやすくなる。
具体も抽象もどちらも大切。より正確に言うと、抽象的な思考がなければ具体についての深い理解や具体的なアクションは生まれない。抽象と具体との往復運動を繰り返す、このような思考様式がもっとも「実践的」で「役に立つ」というのが僕の見解である。
しばしば「あの人は地アタマがいい」というような言い方をする。抽象と具体を行ったり来たりする振れ幅の大きさと往復運動の頻度の高さ、そして脳内往復運動のスピード。僕に言わせれば、これが「地アタマの良さ」の定義となる。
人間が情報に対してなんらかの注意をもつからこそ、情報がアタマにインプットされ、脳の活動を経て、意味のあるアウトプット(仕事の成果)へと変換される。組織論の分野で活躍し、ノーベル経済学賞を受賞したハーバート・サイモンは、「情報の豊かさは注意の貧困をもたらす」という名言を残している。「情報」が増えれば増えるほど、一つひとつの情報に向けられる「注意」は減るわけだ。
洪水のような情報量の増大が果てしなく起きているということは、注意の貧困もまた果てしなく広がっているということだ。今後もその傾向が続くことはまず間違いない。そこに注意がなければ、たくさんの情報に触れてもほとんど意味はない。注意のフィルターを通してみることで、はじめてその情報は自分の血となり、肉となる。貧困になる注意をいかに復興させるかが重要な論点として浮かび上がってくる。
注意と情報の間に必然的なトレードオフがある以上、ITが進歩すればするほど注意が貧困になるのもまた必然。仕事の質を低下させないためには、強い意志を持って注意のフィルターを強化するか、情報を意識的に遮断するしかない、というのが僕の結論だ。
やみくもに知識の量を増やそうとしても、面白くないのは当たり前だ。勉強の面白さは、ひとえに知識の質に関係している。上質な知識とは何か。それは「論理」である。論理は面白い。論理の面白さを分かるようになれば、勉強は苦にならない。それどころか、自然とどんどん勉強が進む。習慣になる。単純に面白いからだ。 論理の面白さ(「知的な面白さ」とか「知識の上質さ」といってもよい)を説明するのは容易ではないが、ようするに「ハッとする」ということ。これが僕の見解だ。
人間はわりと単純にできている。人間の本性と折り合いがつかないことはだいたいうまくいかないと思った方がよい。「面白い」から始めることが大切だ。「意味がある」と思って始めても、知識のインプットそれ自体は面白くないことがほとんどなので、そのうち挫折する。
ただし、である。論理の面白さを知る。これがなかなか難しい。論理に限らず、ものごとを「面白がる力」、これこそが人間の知的能力なり仕事能力のど真ん中にある。面白がれるようになってしまえば、だいたいのことはうまくいく。この真理は勉強に限らないが、勉強にもっともよくあてはまると思う。 -
Posted by ブクログ
超オススメ。
自分や家族・友人などの周りの人生まで豊かに出来る発想に変わる、と思えるようなビジネス本。
中間管理職になったばかりか、なる前くらいの人には勉強になるのでは?と思う。
タイトル通り、
発想を変えるとこんな事が起きました、
変えないからこんな事が起きました、
って話を事例を元に分かりやすく説明している。
かなりメモをした本だった。
特に自分が意識していこうと思った箇所を備忘録に。
p51.私たちが学ぶのは、自分の信念を肯定する為ではない。学びの目的は信念を進化させること。
p129.リレーションシップ・コンフリクト(人間関係で起こる対立)は建設的な話が出来ない。
タスク・コンフリクト(異なる意見がぶつかり合う理性的な対立)はあった方が良い。
p151.討論は何故ではなく、どのように、について話し合う。
p171.交渉相手にどのように考えるべきか指図しない。一緒にダンスをするように働きかけているだけ。
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Posted by ブクログ
管理を強化したり権威を利用するのではなく、心理的に安全だと感じる環境を作り出し、お互いの弱さを開示することで、高いモチベーションで目標に向かって進む高いチームとすると言う内容はとても共感できます。
まさに今の職場で目指していることで、細かな例やテクニックも参考になりました。
日本人は他人を褒めたり感謝したりする事が苦手な人も多いですが、少なくとも自分はちゃんと言葉にして同僚に伝えようと思いました。
ちゃんと人にありがとうと言えそうな人を採用する、もしくは毒リンゴになりそうな人を採用しない、と言う点も意外と重要な事のような気がします。
それぞれの業務を遂行するための能力も必要なわけですから、単純にすぐ効果のあるものではないかもしれませんが、長い目で見て自分たちの組織にはどう言う人が合うのだろう?と言う人物像を持つ事がより重要になると思いました。