楠木建のレビュー一覧
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よくある最強チームのビルドアップ本。過去の最強チーム系に書いてある内容、直近で流行ったティール組織の良いとこどりのような記述ではあるが、まとめ本としてちょうど良い。
他の本との大きな違いは「ビジョンは後、環境と関係づくりが先。」という点にある。まずは土台があり、そのうえで共通の目的を追えるようになるという当たり前に見えて当たり前にできないことが書かれている。
◯チームのパフォーマンスを上げる3つの鍵
1.安全な環境づくりが一番大事
人がチームをつくる目的は、個々人の長所を発揮し、短所を補う為であり、それが機能するには、お互いに助け合うチームになることが前提であり、その為にはチーム内で安全な心 -
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ネタバレ〈Part 1 変化を生み出す創造的破壊〉
・ブジャデ
既知のものを目の前にしながら新たな視点でそれを見つめ、古い問題から新たな洞察を得ること。
・1つの分野でオリジナリティを発揮したいのであれば、それ以外の分野で確実な行動をとって感情と社会的な安定を得ないことには決してできない。
優れた起業家ほど、この傾向がある。
〈Part 2 大胆に発想し、緻密に進める〉
・オリジナリティを阻む最大の障害はアイデアの「創出」ではなく「選定」。自分自身を評価するときは、えてして自信過剰になりがち。
→自らの評価を適切にできないとすれば、傑作を生み出す方法は多くのアイデアを出すこと。
→オリジナ -
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【印象に残った話】
・ファーウェイの成長の原動力は顧客第一主義、現場主義だ
・顧客第一主義を浸透させるため、下記の事例のような恥を動機付けの材料として人を動かしている
・トップが新年のメッセージに顧客企業のクレームを展開
・研究者を体育館に集め不良品の基盤を展示
・現場主義を浸透させるため、下記の事例のような権限を現場に与え、動機付けしている
・本社マネージャーより現場マネージャーの報酬を高く設定
・現場の若手でも、顧客の要望に起因する内容であれば幹部にいつでも電話一本で交渉することができる
【考えたこと】
・恥やプライドを刺激するやり方は、優秀でプライドの高い社員の多い企業では有効
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著者がこれまで発表してきた書評、解説書の選集。短編から長編論文に匹敵する長さまで、短・中・長編の批評を500頁近くに渡り繰り広げる。書評・解説書というジャンルだが、文調はエッセー風。平易に読者にわかりやすく書いているが実はエッセンスを鋭く突き、そしてえぐり出しているところは凄い。本書は1度で3度美味しい本。膨大な良書を紹介し―筆者の専門分野や興味があるところが中心だが―、長短自在な書評の書き方のお手本を見せ、そして―ここが一番面白い所であるが―著者の人間性、いや人間味が染み出す読書への彼独自の「お作法」。実のところ私自身書評を連載しており、著者の書評を大いに参考にさせて頂いている。あれこれ抜き
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久々に超面白かった。恐らく山口周氏の「ニュータイプの時代」で紹介されていたのだと思う。楠木氏の著書は他も読んでみたい。
・飛び道具トラップ
AI、サブスク、ビッグデータ、DX、SDGs
・激動期トラップ
今こそ激動期、ことごとく外れる未来予測
・テンゼロ論
ソサエティ5.0
・技術は非連続、人間は連続
・「大きな変化」ほどゆっくり進む
インフラは30年にしてならず
要素はシステムに先行する
・遠近歪曲トラップ
隣の芝生は青く見える、シリコンバレー礼賛
・半世紀にわたって崩壊を続ける日本的経営
日本企業もアメリカ企業もない、マクロへのすり替え
アイリスオーヤマ、「ピンチはチャン -
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ネタバレ人間の行動心理をGIVE&TAKEという尺度で捉え、ビジネスでの成功するパターンを疫学のような、様々な実験結果をもとに検証した本。
ギバーは、無償で人にアドバイスや手助けをしてしまう人
更にギバーには、自己犠牲的なギバーと他者志向的なギバーに分かれる
テイカ−は、利己的で自分の利益を最優先する人
マッチャ−は、GIVEとTAKEのバランスをとろうとする人
の大きく4分類として、最も成功するタイプは、どのタイプになるかわかりますか?
結論を先にいうと
他者志向的なギバーの人が最も成功している。テイカ−に食い物にされる危険はあるものの長期的な視野では、ギバーが成功している。
相手にとって、良い結 -
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自分が理想としたいマネジメントやチームの姿がはっきり書かれていてこれを目指したい、と強く思えた。
いいチームを実現するのは小さなシグナルを積み重ねること、これが大事。
・安全な環境、弱さの提示、共通の目標
・チームに悪影響を与える人は、性格が悪い、怠け者、周りを暗くする人
・帰属のシグナルは、交流を大切にするエネルギー、個の尊重、未来志向
・メンバー全員が短いセンテンスでシグナルをテンポよく送り合う、家族のようなチーム
・継続した明確なシグナルを積み重ねる
・あなたはチームの一員である、このチームは特別で高いレベルが期待されている、あなたはそのレベルに到達する力があると信じている
・強者の謙 -
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ネタバレ楠木先生が、Newspicks読者から寄せられて仕事などに関する質問に回答するという形式で書かれた一冊。
読者の悩みが自分の悩みとシンクロする部分も多く、楠木さんの回答が歯に衣着せぬ口調でわかりやすく明確なので、大変面白く一気に読み進んでしまった。
やはり自分の根底にある価値観(好き嫌い)に素直に生きていかなければならないと再確認。
人生において起こる全てのことは自由意志。自分で選択している。誰からやれと頼まれたことなんて何もない。サーブ権は常に自分にある。
普通、仕事について考える時は、自分の好きなことや得意なことが先にあるはず。「こういうことなら人の役に立てる」、「こういうことをやりたい