あらすじ
ファーウェイはなぜこんなに強いのか?
制裁受けても成長し続ける驚異の強さ。
創業30年で、通信機器世界トップの座に上り詰めたファーウェイ(華為技術)。アメリカとの確執や中国共産党との関係ばかりが取りざたされるが、制裁を受けてもなお成長し続ける同社を分析すると、世界中の企業が圧倒される強さの本質が見えてくる。
地方出身の創業者、任正非(レンジェンフェイ)CEO(最高経営責任者)は、一代で巨大企業を築き上げた。その経営の根底に流れるのは、強烈な危機意識と徹底したリスク管理である。
本書では、任正非が約18万人の社員向けに発した数々のメッセージから、ファーウェイのコアコンピタンスに直結する言葉を36取り上げ、マネジメント、組織力、思考法則など、組織の強さに迫る。
ファーウェイに歴史など必要ない。
成長あるのみ、成功などない。
(任正非の言葉より)
一橋ビジネススクール教授 楠木建 氏 監修!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
【印象に残った話】
・ファーウェイの成長の原動力は顧客第一主義、現場主義だ
・顧客第一主義を浸透させるため、下記の事例のような恥を動機付けの材料として人を動かしている
・トップが新年のメッセージに顧客企業のクレームを展開
・研究者を体育館に集め不良品の基盤を展示
・現場主義を浸透させるため、下記の事例のような権限を現場に与え、動機付けしている
・本社マネージャーより現場マネージャーの報酬を高く設定
・現場の若手でも、顧客の要望に起因する内容であれば幹部にいつでも電話一本で交渉することができる
【考えたこと】
・恥やプライドを刺激するやり方は、優秀でプライドの高い社員の多い企業では有効
・自己批判が多すぎると、それはそれで逆にモチベーションが下がるのではないか
Posted by ブクログ
ファーウェイ創業者の経営哲学。
これを読むとファーウェイが単に中国の経済成長や外部環境だけに支えられてグローバル企業に成長したわけではないことがわかる。
自己批判による進化、官僚型にならないための組織造り、歴史科学からの学びなど。
任会長の元部下が本書を書いてるので、若干ファーウェイ、任氏、マンセーな喧伝書籍の面もあるが、
米国でも日本でもない、中国という国で本気で経営に取り組んだ任氏の独自の哲学を学ぶ事は、日本型経営と比較すると本質が見えたり、新たな発見がある。
翻訳も素晴らしいなと思ったら三体の訳者だった。流石です。