大沢在昌のレビュー一覧
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ベンツにはねられて 死んだオトコは、
血液を入れ替えた 液体によって
死んだまま 生き返った。
なぜそうなのか?
刺されても 撃たれても 体液がでないのは
どうしてと言うことは 問う必要がない。
物語の 設定だから。
そして、その『死』を見つめながら
どう、生き残った人生を つかうのかを考える。
そして、恋人に どう向き合うのか?
愛することの責任と守り抜く。
長生太郎 というネーミングが いいね。
体力的に 強くならないのが、大沢作品としては珍しい。
本来ならば ハードに戦うことで、物語を盛り上げるのだが。
ストーリー的には こんな風なんですね。
その新薬をめぐって 日本からの流出を防 -
Posted by ブクログ
たまたま 手に取って 読んでみた。
新宿鮫シリーズの 6番目だった。
鮫島のパワフルな追求力。
桃井のやさしさ。薮の専門力に 支えられている。
マホの独り舞台から はじまる。
この演劇の表現力が 実にいいねぇ。
そして、偶然というべき つながり。
薮が 教えてくれたのだが、そのことについて
薮と 一度も話さないのが 不自然でもあるね。
それにしても、公安 そして CIA。
その裏側には、何が潜んでいるのか?
よくわからないが 立花 という男のもつ
泥を飲み込み、処理をしていくという 影の男が、
諸悪を 背負い込んでいく。
鮫島は ただひたすら、追求めていく。
キャリアの同期の香田が、 -
Posted by ブクログ
「走らなあかん、夜明けまで」でやくざ絡みの事件に巻き込まれ、見事解決へと導いた坂田くん、またまた出張先の北海道で事件に巻き込まれた!
ホント、日本一不運なサラリーマンなのだ。
坂田くん、本当にどこにでもいるような平凡なサラリーマン。
なのに巻き込まれる事件は、一庶民からは遠い話ばかり。
今回はロシアマフィアが絡んできますもん。
笑って読めるのはお話だからにすぎませんが、やる時はやるっきゃない!と奮闘する坂田くんは、めちゃかっこよくなるんです。
本書は北海道が舞台とあって、道産子の私は土地勘もあるしで、とってもおもしろく読むことができました。
某大手のスナックメーカーをモデルにしているなぁ~とわ -
Posted by ブクログ
シリーズ第四弾。直木賞受賞作というだけに読む前には大きな期待があった。
若者を毒牙にかける『アイスキャンディ』という麻薬を巡り、鮫島と麻薬取締が事件を取り合う。事件の黒幕は…鮫島の恋人の晶までも事件の渦に巻き込まれ…
少し厳しい意見かも知れないが、ストーリーに出来過ぎている感があり、迫真性に欠けるところが目に付く。直木賞を受賞するなら、前作の『屍蘭』か『毒猿』が妥当だったのではないだろうか。警察小説の面白さは、迫真性に裏付けられた警察組織の闇の描写とその中で繰り広げられる事件の真相を究明する過程ではないかと思う。
十分面白い作品であり、この先も楽しみなシリーズではある。