大沢在昌のレビュー一覧
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シリーズに登場する個性的な人物たちの意外なエピソードから、人気コミックの共演まで、孤高の刑事・鮫島の知られざる一面が垣間見える短編集。(オーディブル)
私の好きなシリーズで、これまでの長編の醍醐味を味わってきた身からすると、短編でそれが感じられるのか、手を出すのを躊躇していたのですが、それは杞憂でした。
これまで描かれることのなかった鮫島とキャラクターとの関わりが描かれており、まさに、スピンオフの魅力が詰まっていました。
しかも、あのジャンプの人気キャラが二人も共演しており、私たち世代にとっては、やられた感じでした。
それぞれのエピソードを通して、鮫島の孤高の生き様が貫かれているところも「新宿鮫」ファンとして安心して読めました。 -
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「ボディーガードキリ」シリーズ第3弾。
安定の大沢在昌節。序盤はロバート・B・パーカーのスペンサーシリーズを彷彿とさせる、関係者を順繰りに訪ねて、小悪党を小突いて情報を取る手法の捜査。弥生とのバディもスペンサーとホークを思い出してニンマリ。中盤以降はそれまでの登場人物が絡み合ってややこしいが、そんな事も気にせず面白く読み進められた。真犯人以外の途中で敵対してた人物達が、最終的に仲間になって大円団となる展開は、かつてジャンプ漫画を読んでいた世代には胸熱。三角関係も微笑ましく、ヒリヒリするストーリーに和やかさが加わった。次作もこの三角関係を続けて欲しい。 -
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新宿鮫シリーズ第4弾
1994年第110回直木賞
今作は、若者をターゲットにしたかのようキャンディタイプにされた覚醒剤の販売から製造元までのルートを追う
そして主人公は 製造元である地方財閥に関係する兄弟になります
4作目で直木賞という事で
多少意識しながら読むことになります
好みなら3“屍蘭”の女性の陰湿さが
ハードボイルドなら2“毒猿”の頑なさが
推せます
ですから、ここまでの軌跡で直木賞でしょうか
製造元となる兄弟の
恵まれはいるが、地方名家分家としての立場
自由にならない家系、恋愛
その社会ごと汚したかった兄と従属する弟
そこに覚醒剤があったがために
慣れない犯罪に染まっていくふたり
薬で操ろうとした社会だけれど
結局操られてしまう
犯罪根拠としては、ゆるいかなとは思いますが
それだけ 自分の故郷、生家への遺恨が切なくて
タイトル“無間人形”は何を指すのか
表紙には、poisoning doll
操るはずが操られる闇社会
薬物で無間地獄に堕ちていく罪深き者達
という感じでしょうか?
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バンパイアウイルスに感染した刑事岬田は、太陽の光にあたると皮膚を火傷をするが、暗闇で目が効き聴力が発達し外傷に強い体質を得た。
謎の工作員のマコと疑心のなか協力しながら、感染者グリーンボマーとそれを排斥するバンヘルシングの抗争に踏み入れていく。
吸血鬼のような体質の刑事という新たなカテゴリーの警察小説には、ハヤカワミステリーからの出版かと思ったくらいだった。
斬新な読み応えもあり、お得意のお色気要素も盛ってあり、謎解きの妙味もあり、飽きさせず読ませてくれた。
小説の結末も、以降の作品に乞うご期待的な終わり方がよい。
ただ「大沢在昌の警察小説」を期待して読み始めたが、リアルな物語とは少々道をずらした感があり⭐️1つ減と評価した。
でも面白かった。 -
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面白いのかもしれない
1990年第3回このミステリーがすごい!
1991年第12回吉川英治文学新人賞
1991年第44回日本推理作家協会賞 受賞
新宿署の鮫島警部で、“新宿鮫”
あまりの直球
キャリアとして警察庁に入ったエリートだった
鮫島
ノンキャリアの警察官との暴力事件
(これで首に傷が残り後ろがちょっとロングヘア)
そして同期キャリアの自殺
その真相の遺書的手紙を受け取る
そんなこんなで 新宿署防犯課(現在生活安全課)
へ左遷人事
荒れた新宿署でペアを組む相棒を得られず
一匹狼ならぬ一匹鮫
それでも検挙率はトップ
犯罪も罪深いけど 警察組織も闇深い
第1巻から単独行動でかなりの痛手を負っている
身体は持つのだろうかと心配するけど
もう12巻まで出ているのです
新宿らしさの冒頭シーンがラストに効いてきて
おおーってなる
新宿署に竜崎が必要かも -
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ネタバレ脳移植を受けた美人麻薬取締官の神崎アスカと、同じく脳移植者のロシアの殺人鬼ヴォールク。
二人は世界で、ただ二人の脳移植者という事実に、互いに強く相手を意識しあう。
「ヴォールク(狼)」は、幼い頃に森で生き別れに成った妹のワーニャをアスカに置き換え、アスカをロシアへ連れ帰ろうとする。
アスカが古芳という刑事と恋人関係だと知ると、ヴォールクは古芳に憎しみを感じた。
ロシアの諜報機関SVRのソコロフは、ヴォールクとその仲間のミドヴィエーチ(熊)に、チェチェン人に奪われた偽札の回収をするため、日本への派遣を命じた。
ヴォールクはアスカに会いたい為に、その任務を引き受けた。
日本に来たヴォールクはアスカを探し、日本にいるチェチェン人、日本の公安、警察、暴力団を巻き添えにしながら、いとも簡単に殺人を繰り返す。
アスカはアメリカで勤務していた頃に知り合ったCIAのブルックに協力を申し入れた。
CIAはロシアで成功した脳移植のノウハウを手に入れたかった。
脳移植を成功させた、コワルスキー博士は、アスカが極めて順調に回復したのは、「アフター・バーナー」という麻薬をアスカの体の持ち主であるクラインのボスの愛人の「はつみ」が接種していたからだと知った。
「アフター・バーナー」のサンプルと化学構造式はアスカが所属する麻薬取締部が保管していた。
「アフター・バーナー」の化学構造式を手に入れたいソコロフは、ヴォールクとミドヴィエーチにその回収を命じる。
再び、古芳とタッグを組んだアスカが、ヴォールクと対決する。
日本の警察、ロシアのSVR、アメリカのCIAを巻き込んで、アスカはヴォールクに闘いを挑む。
奇想天外な壮大な設定だが、いかにも現実世界で起きても不思議は無いようなシチュエーションの設定などに頷かせられる。
危機的状況の展開に次に何が起きるのか、予測できない状況など、物語の展開は秀逸だ。
一気読み必死の一冊だった。