夏川草介のレビュー一覧
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猫の恩返しのような世界観で、寂しい夜にはページをめくれのような、「読書」に対する価値観や自分の考え方を見直すきっかけになるような本で、哲学的な言葉があったりとても良かった。神様のカルテを書かれた方だと知って、そっちも読みたくなった〜!
作品の中に現れる、いわゆるボス?的な人たちはやってること自体は異様だけど、行動の裏側には現代社会の本に対する行動が現れていて何とも言えない気持ちになった。
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1冊の本を十回読む者より、十冊の本を読む者の方が敬意を集める世の中だ。社会で大切なことは、たくさんの本を読んだという事実だ。読んだという事実が人々を魅了し惹きつけるのではないか。違うかね?
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Posted by ブクログ
どんな仕事をしていても、忙しい時に人の本性が出てしまう。
忙しい医師は、人の死に慣れていかないとやり切れないのだと思うけれど、こんなに心優しい自分を保てる栗原先生みたいなお医者さんも、きっとどこかにいるんだと思う。
昔の医療だったら、
できる限りのことをして!
というのがちょうどよかったけど、
今では医療が発達したので、
身体を痛めつけるだけの延命
になってしまうことがあるという話には、心から同感。
私の祖母は、脳梗塞で倒れてから、大好きなお喋りもできず、美味しいものも食べられず、テレビさえ見れなくなって、ただ病院の白い壁を見ながら3年寝たきり。
歩き回るのが大好きで、いつも笑っていて、明 -
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今までの栗原一止を否定する内容であった。
神様のカルテ1,2で、栗原一止は周りの迷っている人に光をかざしてきたが、今作で、栗原一止は悩むことでワンランク上の人間に成長する葛藤が描かれている。
地域医療365日24時間緊急外来の病院に勤め、目の前の患者と全力で向き合えば良いと考えていた。しかし栗原は誤診をしてしまう。それは最新の医療知識がないと仕方のない事だった。栗原は毎日の忙しい診療を理由に最新の医療の勉強を怠っていたと痛感。
患者の診療に追われるのか、それとも日進月歩発展する医療の勉強に力を入れるのか。この両立できない問いに答えはないと思う。悩んで答えを出すために行動に移す事自体が大事だ -
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ネタバレシリーズの1から3までは読んだことがあったが、なぜかそれ以降触れてこなかったため今回読むことにした。
内容はこれまでシリーズに登場してきた人々たちのサイドストーリー。このシリーズの良さはキャラの立ち具合だと思っているので、彼らの過去が描かれるのは素直に嬉しい。
このシリーズには様々な名著が登場するが、3話目において説明される「本の良さ」は、薄っぺらいようで、作者が本の中で別の本を紹介する形を採っている意味を登場人物に語らせているようにも思え、その視点で過去のシリーズを読み返してみるとまた興味深そうである。
4話目は榛名のキャラが明らかにされたとは言い切れず、その点が少し不満ではあるが、全体的に -
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人と本、その繋がりを丁寧に説いた物語です。
読みやすく紡がれた文体に奥深い重なりを感じます。読書は私たちに何を与えてくれるのか?本の未来はこれからどうなる?全てが幸せに終わる訳ではない、その結末の塩梅に作者の誠実さを感じます。読書をする方であればふと、頭の何処かで考えるあの問題についてを論じており、それでも主人公はそれまでの人生の中で培った価値観を基に語ります。
何が正しくて何が間違っているのか。
そんな答えの無い問いに主人公は「読書とは、人に『他者を思いやる心』を与えてくれる」と答えます。
読んでいて思わずハッとしてしまう本でした。
お勧めです。 -
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この頃よく手に取る 夏川草介さんの本
入院しているのは高齢者がほとんどの安曇野の病院が舞台。
高齢者の医療…母が今そういう状態になっているのもあり気になって手に取った。
1年目の研修医と3年目の看護師を中心に物語は進む
それぞれ物語の中に エッセンスとして「花」の存在がある。
秋海棠・山茶花・ダリア・カタクリ… どの花もなくてはならない意味を持っているのだと思う
『死』が身近にある高齢者医療の現場
延命治療 どう看取るか… など 考えざるを得ない場面は多い
読んでいて
「どう生きるか...」ということを考えるのと「どう最期を迎えるか…」を考えることは同じなのではないかと… 言葉にす -
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夏川草介さん このところ気になっている作家さんということで手に取った1冊
神様のカルテ スピノザの診察室とはまた別の世界
「七変化」という言葉がふっと浮かぶくらい…
読み進めていくうちに 物語の世界に…目の前に情景がうかぶくらい包み込まれていく感覚
ちょっと不思議で クスっと笑えるユーモアもある。そしてなんといっても温かい。 ほんとうにあったかい。
あたたかさが伝わって来て涙がこぼれた。
(人ってこんな時にも涙が出るんだ…と初めて知ったかもしれない)
5つの物語 それぞれに登場する「木」がある。
その木の前に実際に立ったらどんな感じがするのだろう…出会いに行ってみたくなった。 -
Posted by ブクログ
2020年、新型コロナウイルス第一波の医療現場を描いた本作。「レッドゾーン」を文庫化するにあたって、改題した、とのこと。
現役の医者でさえ、「今回、あとがきを書くにあたって原稿を再読した私は、その精神面における距離感に、なかば呆然とする思いであった。ここに描かれた恐怖、苛立ち、絶望感といったものに、それを記した私自身が実感を持つことが難しくなっているのである。」
一般人の私たちがコロナのときの恐怖感を忘れつつあるのは、もはや仕方のないことなのかもしれない。
そう考えると、当時「命がけの闘い」をした医療関係者の恐怖、焦燥、孤独、死の覚悟、を記した本作は、将来貴重な記録となるだろう。