夏川草介のレビュー一覧

  • 本を守ろうとする猫の話

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    猫の恩返しのような世界観で、寂しい夜にはページをめくれのような、「読書」に対する価値観や自分の考え方を見直すきっかけになるような本で、哲学的な言葉があったりとても良かった。神様のカルテを書かれた方だと知って、そっちも読みたくなった〜!

    作品の中に現れる、いわゆるボス?的な人たちはやってること自体は異様だけど、行動の裏側には現代社会の本に対する行動が現れていて何とも言えない気持ちになった。
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    1冊の本を十回読む者より、十冊の本を読む者の方が敬意を集める世の中だ。社会で大切なことは、たくさんの本を読んだという事実だ。読んだという事実が人々を魅了し惹きつけるのではないか。違うかね?
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    2025年10月17日
  • 神様のカルテ

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    どんな仕事をしていても、忙しい時に人の本性が出てしまう。
    忙しい医師は、人の死に慣れていかないとやり切れないのだと思うけれど、こんなに心優しい自分を保てる栗原先生みたいなお医者さんも、きっとどこかにいるんだと思う。

    昔の医療だったら、
    できる限りのことをして!
    というのがちょうどよかったけど、
    今では医療が発達したので、
    身体を痛めつけるだけの延命
    になってしまうことがあるという話には、心から同感。

    私の祖母は、脳梗塞で倒れてから、大好きなお喋りもできず、美味しいものも食べられず、テレビさえ見れなくなって、ただ病院の白い壁を見ながら3年寝たきり。
    歩き回るのが大好きで、いつも笑っていて、明

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    2025年10月15日
  • 君を守ろうとする猫の話

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    「モモ」を読み終わった様な読後感。
    「本を守ろうとする猫の話」から、
    続けて読めてよかった。

    「己の欲望を追求し、より多くの富を貯め、
    より多くの快楽を手に入れる。
    そんな風に欲望のままに生きることが
    「自由」と言われる時代だ。
    そうでない時代もあったのだよ。
    欲望をコントロールし、
    欲望から自由であることこそが、
    真の「自由」だと定義された時代もあった。」

    「希望はよみがえる」
    きっと。

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    2025年10月10日
  • 神様のカルテ3

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    今までの栗原一止を否定する内容であった。
    神様のカルテ1,2で、栗原一止は周りの迷っている人に光をかざしてきたが、今作で、栗原一止は悩むことでワンランク上の人間に成長する葛藤が描かれている。

    地域医療365日24時間緊急外来の病院に勤め、目の前の患者と全力で向き合えば良いと考えていた。しかし栗原は誤診をしてしまう。それは最新の医療知識がないと仕方のない事だった。栗原は毎日の忙しい診療を理由に最新の医療の勉強を怠っていたと痛感。

    患者の診療に追われるのか、それとも日進月歩発展する医療の勉強に力を入れるのか。この両立できない問いに答えはないと思う。悩んで答えを出すために行動に移す事自体が大事だ

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    2025年09月27日
  • 神様のカルテ0

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    ネタバレ

    シリーズの1から3までは読んだことがあったが、なぜかそれ以降触れてこなかったため今回読むことにした。
    内容はこれまでシリーズに登場してきた人々たちのサイドストーリー。このシリーズの良さはキャラの立ち具合だと思っているので、彼らの過去が描かれるのは素直に嬉しい。
    このシリーズには様々な名著が登場するが、3話目において説明される「本の良さ」は、薄っぺらいようで、作者が本の中で別の本を紹介する形を採っている意味を登場人物に語らせているようにも思え、その視点で過去のシリーズを読み返してみるとまた興味深そうである。
    4話目は榛名のキャラが明らかにされたとは言い切れず、その点が少し不満ではあるが、全体的に

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    2025年09月21日
  • 神様のカルテ3

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    ネタバレ

    「看護師が医者に口出しするな」って、言っちゃったね。
    思ってても、言わないほうがいいことってあるよね。
    看護師さんなしでは、病院はまわらないよ。
    看護師さんを敵にまわしてはいけない。

    口は災いの元。私も、何か不穏な考えは、思ってても、外に出さないようにしようと心に誓う。

    シリーズ3は、泣かしにかかってこなかったのが、すごくよかった。
    本が泣かしにかかってくると、泣けるけど冷める感覚ってわかりますか?
    大学病院編も読んでみたい。(新章 神様のカルテ)

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    2025年09月16日
  • 本を守ろうとする猫の話

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    いつかの『罪と罰を読まない』と同じ感じ。果たして「本」とは何なのか、「読む」とはどういうことか。

    頭でっかちになるかもしれないし、何かの助けになるかもしれないし、読んだ後の自分がどうしていくかのほうが大事。

    最後の迷宮のモデルはわかったけど、それまでも同じような構成の話なのかなぁ。となるとわからないし、そもそもそんなこともないのか。

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    2025年09月15日
  • 本を守ろうとする猫の話

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    人と本、その繋がりを丁寧に説いた物語です。
    読みやすく紡がれた文体に奥深い重なりを感じます。読書は私たちに何を与えてくれるのか?本の未来はこれからどうなる?全てが幸せに終わる訳ではない、その結末の塩梅に作者の誠実さを感じます。読書をする方であればふと、頭の何処かで考えるあの問題についてを論じており、それでも主人公はそれまでの人生の中で培った価値観を基に語ります。
    何が正しくて何が間違っているのか。
    そんな答えの無い問いに主人公は「読書とは、人に『他者を思いやる心』を与えてくれる」と答えます。
    読んでいて思わずハッとしてしまう本でした。
    お勧めです。

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    2025年09月07日
  • 臨床の砦

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    コロナ感染者でも軽症の人達を診ている医療機関は、比較的楽なのではないかと考えられていた時期は確かにあったし、現実はそうではないことを、この本を通して皆さんに知ってもらえることは、本当に大切だと思った
    後書きも、凄く感度した

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    2025年08月31日
  • 本を守ろうとする猫の話

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    本を読むのは好きだけど、「ちゃんと」読めてなかった気になった。本が好きな人ほど、読んでてハッとなるんじゃないかな。

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    2025年08月26日
  • 勿忘草の咲く町で 安曇野診療記

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    この頃よく手に取る 夏川草介さんの本

    入院しているのは高齢者がほとんどの安曇野の病院が舞台。
    高齢者の医療…母が今そういう状態になっているのもあり気になって手に取った。

    1年目の研修医と3年目の看護師を中心に物語は進む
    それぞれ物語の中に エッセンスとして「花」の存在がある。
    秋海棠・山茶花・ダリア・カタクリ… どの花もなくてはならない意味を持っているのだと思う

    『死』が身近にある高齢者医療の現場 
    延命治療 どう看取るか… など 考えざるを得ない場面は多い

    読んでいて 
    「どう生きるか...」ということを考えるのと「どう最期を迎えるか…」を考えることは同じなのではないかと… 言葉にす

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    2025年08月19日
  • 命の砦

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    コロナ禍、本当に病院はとてつもない怒涛の対応だったのだろうなと改めて思う。
    コロナ患者を受け入れるのも受け入れ拒否するのもどちらも正しいとか正しくないとかじゃないから難しい…。
    否定派の視点でも描かれていたので、そこが良かったな。

    医療従事者の方、本当に感謝しかない…。

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    2025年08月09日
  • 始まりの木

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    夏川草介さん このところ気になっている作家さんということで手に取った1冊

    神様のカルテ スピノザの診察室とはまた別の世界 
    「七変化」という言葉がふっと浮かぶくらい…

    読み進めていくうちに 物語の世界に…目の前に情景がうかぶくらい包み込まれていく感覚

    ちょっと不思議で クスっと笑えるユーモアもある。そしてなんといっても温かい。 ほんとうにあったかい。
    あたたかさが伝わって来て涙がこぼれた。
    (人ってこんな時にも涙が出るんだ…と初めて知ったかもしれない)

    5つの物語 それぞれに登場する「木」がある。
    その木の前に実際に立ったらどんな感じがするのだろう…出会いに行ってみたくなった。

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    2025年08月03日
  • 命の砦

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    2020年、新型コロナウイルス第一波の医療現場を描いた本作。「レッドゾーン」を文庫化するにあたって、改題した、とのこと。
    現役の医者でさえ、「今回、あとがきを書くにあたって原稿を再読した私は、その精神面における距離感に、なかば呆然とする思いであった。ここに描かれた恐怖、苛立ち、絶望感といったものに、それを記した私自身が実感を持つことが難しくなっているのである。」
    一般人の私たちがコロナのときの恐怖感を忘れつつあるのは、もはや仕方のないことなのかもしれない。
    そう考えると、当時「命がけの闘い」をした医療関係者の恐怖、焦燥、孤独、死の覚悟、を記した本作は、将来貴重な記録となるだろう。

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    2025年08月02日
  • 神様のカルテ0

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    登場人物たちの過去が語られます。
    タイトル「神様のカルテ」の由来が分かります。
    優しく温かいストーリー。
    ずっと続いて欲しいシリーズです。

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    2025年07月27日
  • 城砦〈下〉

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    前編を読んで、少し冗長と思ったので、飛ばし読みをしてしまったが…
    多分、飛ばし読みをすべきだったのは前編だったかな…
    後の祭りだけど。
    結構心動かす場所があったかも。
    我慢強く読むと割といい本かもしれない。

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    2025年07月21日
  • 神様のカルテ2

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    ネタバレ

    大狸先生の覚悟をここで知る。
    この病院は本当に、人としてスゴイ人たちが集まってますね。
    事務長然り。。。

    かなりもっていかれました。
    まさか、ここで大きな柱を失うとは。

    「神様のカルテ」の意味が原作と映画版で異なっていた、というのは
    原作好きとしてはかなり悔しいところ。。。

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    2025年07月11日
  • 臨床の砦

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    現場のリアルな声がこの本から
    たくさん伝わってきた
    未知なるウィルスとの闘い
    医療現場はここまで過酷だったのかと
    頭を抱えた
    無知のままの私ではなく、
    この本を通して
    "今"知ることができてよかったと思う

    今もまだ消えることのないコロナウィルス
    そしてこれからきっと生まれるであろう
    未知なるウィルスたち

    当たり前に感じてしまいがちな日常に
    改めて感謝をし、
    自分にできることを精一杯
    日々取り組んでいけたらと思う

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    2025年07月07日
  • 始まりの木

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    これの前に読んだのが、物理と数学とそれらの法則から世界のルールを読み解く倫理のお話だったから余計に、日本の民俗学というその土地の風習だったり、自然を感じることや人の心の部分にぐっと惹かれるものがあった。

    “学問”というのは多岐にわたるけれど、後世に残そうとする姿勢や目的意識をもつことの大切を感じた。

    目に見えて答えのあるものだけが真実じゃない。

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    2025年07月06日
  • 神様のカルテ2

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    1巻に続き、患者を一人の人間として接する熱い気持ちがビシビシと伝わってくる。医者も一人の人間であり、病気を治すことだけが仕事ではない。感動した。

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    2025年07月05日