夏川草介のレビュー一覧

  • スピノザの診察室

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    おだやかで、優しくあったかい物語。なかなか医療ものでこんな物語は少ない。地域医療と小さめな総合病院、自宅で最期を過ごしたい患者と、さまざまなバックグラウンドをもつ医師たち。患者さんの意思や考えを大切にするってこういうことなのか。否応なく延命することも、逆に死を肯定することもしない、すごい深い言葉が散りばめられていて、とても好きだった。京都の銘菓たちや場所がたくさん出てきて、京都民のわたしは歓喜!!!

    p.189

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    2025年12月31日
  • 本を守ろうとする猫の話

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    人と本、その繋がりを丁寧に説いた物語です。
    読みやすく紡がれた文体に奥深い重なりを感じます。読書は私たちに何を与えてくれるのか?本の未来はこれからどうなる?全てが幸せに終わる訳ではない、その結末の塩梅に作者の誠実さを感じます。読書をする方であればふと、頭の何処かで考えるあの問題についてを論じており、それでも主人公はそれまでの人生の中で培った価値観を基に語ります。
    何が正しくて何が間違っているのか。
    そんな答えの無い問いに主人公は「読書とは、人に『他者を思いやる心』を与えてくれる」と答えます。
    読んでいて思わずハッとしてしまう本でした。
    お勧めです。

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    2025年09月07日
  • 臨床の砦

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    コロナ感染者でも軽症の人達を診ている医療機関は、比較的楽なのではないかと考えられていた時期は確かにあったし、現実はそうではないことを、この本を通して皆さんに知ってもらえることは、本当に大切だと思った
    後書きも、凄く感度した

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    2025年08月31日
  • 本を守ろうとする猫の話

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    本を読むのは好きだけど、「ちゃんと」読めてなかった気になった。本が好きな人ほど、読んでてハッとなるんじゃないかな。

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    2025年08月26日
  • 勿忘草の咲く町で 安曇野診療記

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    この頃よく手に取る 夏川草介さんの本

    入院しているのは高齢者がほとんどの安曇野の病院が舞台。
    高齢者の医療…母が今そういう状態になっているのもあり気になって手に取った。

    1年目の研修医と3年目の看護師を中心に物語は進む
    それぞれ物語の中に エッセンスとして「花」の存在がある。
    秋海棠・山茶花・ダリア・カタクリ… どの花もなくてはならない意味を持っているのだと思う

    『死』が身近にある高齢者医療の現場 
    延命治療 どう看取るか… など 考えざるを得ない場面は多い

    読んでいて 
    「どう生きるか...」ということを考えるのと「どう最期を迎えるか…」を考えることは同じなのではないかと… 言葉にす

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    2025年08月19日
  • 命の砦

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    コロナ禍、本当に病院はとてつもない怒涛の対応だったのだろうなと改めて思う。
    コロナ患者を受け入れるのも受け入れ拒否するのもどちらも正しいとか正しくないとかじゃないから難しい…。
    否定派の視点でも描かれていたので、そこが良かったな。

    医療従事者の方、本当に感謝しかない…。

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    2025年08月09日
  • 始まりの木

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    夏川草介さん このところ気になっている作家さんということで手に取った1冊

    神様のカルテ スピノザの診察室とはまた別の世界 
    「七変化」という言葉がふっと浮かぶくらい…

    読み進めていくうちに 物語の世界に…目の前に情景がうかぶくらい包み込まれていく感覚

    ちょっと不思議で クスっと笑えるユーモアもある。そしてなんといっても温かい。 ほんとうにあったかい。
    あたたかさが伝わって来て涙がこぼれた。
    (人ってこんな時にも涙が出るんだ…と初めて知ったかもしれない)

    5つの物語 それぞれに登場する「木」がある。
    その木の前に実際に立ったらどんな感じがするのだろう…出会いに行ってみたくなった。

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    2025年08月03日
  • 命の砦

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    2020年、新型コロナウイルス第一波の医療現場を描いた本作。「レッドゾーン」を文庫化するにあたって、改題した、とのこと。
    現役の医者でさえ、「今回、あとがきを書くにあたって原稿を再読した私は、その精神面における距離感に、なかば呆然とする思いであった。ここに描かれた恐怖、苛立ち、絶望感といったものに、それを記した私自身が実感を持つことが難しくなっているのである。」
    一般人の私たちがコロナのときの恐怖感を忘れつつあるのは、もはや仕方のないことなのかもしれない。
    そう考えると、当時「命がけの闘い」をした医療関係者の恐怖、焦燥、孤独、死の覚悟、を記した本作は、将来貴重な記録となるだろう。

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    2025年08月02日
  • 神様のカルテ0

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    登場人物たちの過去が語られます。
    タイトル「神様のカルテ」の由来が分かります。
    優しく温かいストーリー。
    ずっと続いて欲しいシリーズです。

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    2025年07月27日
  • 城砦〈下〉

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    前編を読んで、少し冗長と思ったので、飛ばし読みをしてしまったが…
    多分、飛ばし読みをすべきだったのは前編だったかな…
    後の祭りだけど。
    結構心動かす場所があったかも。
    我慢強く読むと割といい本かもしれない。

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    2025年07月21日
  • 神様のカルテ2

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    ネタバレ

    大狸先生の覚悟をここで知る。
    この病院は本当に、人としてスゴイ人たちが集まってますね。
    事務長然り。。。

    かなりもっていかれました。
    まさか、ここで大きな柱を失うとは。

    「神様のカルテ」の意味が原作と映画版で異なっていた、というのは
    原作好きとしてはかなり悔しいところ。。。

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    2025年07月11日
  • 勿忘草の咲く町で 安曇野診療記

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    「花の命は短くて・・・」
    というが、人の命は長すぎる?
    安曇野の自然の中にある『梓川病院』が舞台。
    地元生まれ地元育ちの、月岡美琴(つきおか みこと)は、看護師三年目。無我夢中の新人時代を抜けて、何か分かってきたつもりになりがちな時期?
    信濃大学医学部を出た研修医、桂正太郎(かつら しょうたろう)の実家は、東京の花屋。彼の、花に関する知識が物語の彩りになっている。

    夏川草介氏は、「白い医療物」担当だと思う。
    しかし、生きているのか死んでいるのか分からない老人ばかりが病院を占拠している状況には強い危機感があるのだろう。
    現役のお医者さんが書く小説は常に、医療の現実が抱える問題を大きく取り上げて

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    2025年07月09日
  • 臨床の砦

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    現場のリアルな声がこの本から
    たくさん伝わってきた
    未知なるウィルスとの闘い
    医療現場はここまで過酷だったのかと
    頭を抱えた
    無知のままの私ではなく、
    この本を通して
    "今"知ることができてよかったと思う

    今もまだ消えることのないコロナウィルス
    そしてこれからきっと生まれるであろう
    未知なるウィルスたち

    当たり前に感じてしまいがちな日常に
    改めて感謝をし、
    自分にできることを精一杯
    日々取り組んでいけたらと思う

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    2025年07月07日
  • 始まりの木

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    これの前に読んだのが、物理と数学とそれらの法則から世界のルールを読み解く倫理のお話だったから余計に、日本の民俗学というその土地の風習だったり、自然を感じることや人の心の部分にぐっと惹かれるものがあった。

    “学問”というのは多岐にわたるけれど、後世に残そうとする姿勢や目的意識をもつことの大切を感じた。

    目に見えて答えのあるものだけが真実じゃない。

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    2025年07月06日
  • 神様のカルテ2

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    1巻に続き、患者を一人の人間として接する熱い気持ちがビシビシと伝わってくる。医者も一人の人間であり、病気を治すことだけが仕事ではない。感動した。

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    2025年07月05日
  • 始まりの木

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    古い寺や神社が残る地域に住んでいます。
    土地柄漠然と感じていた、先人達が大切にしてきた失ってはいけないものが心に据えられた気がしました。

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    2025年06月29日
  • 臨床の砦

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    コロナとの闘いのリアルな記録的小説。
    やはり中でコロナに向き合っている医療従事者と他者から情報を得ている人との温度差があるな、と感じさせられた。
    また、向き合っている人たちは恐怖すら感じる余裕がないくらい休みなく働いていて我々一般人は感謝しないといけないよね、と痛感させられた。

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    2025年06月28日
  • 臨床の砦

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    医師を主人公とした夏川さんの作品はいくつか読んでいて、いずれにもどうにもならない生命へのやり切れなさ、その中に見出される優しさを想うものが多かった。
    しかしこの作品にはあとがきにもあるように並ならぬ激しさと恐怖を感じた。きっと忘れてしまうから、せめてこの作品を覚えておきたい。

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    2025年06月28日
  • 神様のカルテ

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    医者というのはキツイ仕事かも知れないが、主人公の周りの人物はみな優しく愛嬌があり、心が重くなることも無くやんわりと読むことができた。
    やはり面白かった。

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    2025年06月26日
  • 命の砦

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    敷島寛治は長野県信濃山病院に勤務する四十二歳の消化器内科医である。 令和二年二月、院長の南郷は横浜港に停泊するクルーズ船内のコロナ患者を受け入れることを決めた。 呼吸器内科医も感染症専門医もいない地域病院の決断は、そこで働く人々と家族に大きな試練を与えることになる。

    ………
    これはコロナ禍の病院のドキュメンタリーとして読むのがいいのだろうか。。
    もう既にかなり昔の話となり、忘れたい事実ではあるのだけれど、実際の医療現場では、こんなことが日々起こっていたのかと思うと、いたたまれない気持ちになる。
    マスクや消毒薬が配給になる
    周りの病院がコロナ患者をみない
    飲み屋で病院職員は、お断りされる
    など

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    2025年06月23日