夏川草介のレビュー一覧

  • スピノザの診察室

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    季節感や情景の描写の語彙がとても鮮明で素敵だったので、そういった描写も流し読みせずに一文一文丁寧に読んでも、物語に没入してすいすい読めた。

    作者ご本人がお医者さんということを知って読み始めたのもあって、医療現場はこんな感じなのかな?と想像したり、医療者の葛藤もリアルに感じられるような気がして面白かった。

    日々病院で起こる出来事が淡々と進んでいく展開なのに、飽きずにむしろ京都の街の情景や登場人物の想像がどんどん膨らんでいって、とてもお気に入りの本になった。
    マチ先生に会ってみたいなと思った。

    続編のエピクロスの処方箋も、立て続けで読むことにした。

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    2026年08月19日
  • スピノザの診察室

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    マチ先生が素敵すぎて、それを取り巻く人間模様もとても温かく、心がほっこり温かくなるお話でした。
    お医者さま達のハードなお仕事の一端を垣間見て、頭の下がる思いもしました。

    京都の銘菓が出てきて、その描写の美味しそうなこと。
    矢来餅、阿闍梨餅、長五郎餅。

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    2026年08月17日
  • 臨床の砦

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    コロナの時期の病院の現状が本当にリアルに語られている。あの大変な時期に、書くことで心を整理しこれだけの作品ができたことには驚きしかない。
    私自身もコロナにまあまあ初期にかかり、ホテル療養しつつも苦しくて、薬を処方してもらってとても助かった経験を思い出す。どれだけ医療現場は大変だっただろう。

    この先コロナを経験したことがない人に向けても伝えていきたいことだなあと思った。

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    2026年08月16日
  • エピクロスの処方箋

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    「スピノザの診療室」の続編です。マチ先生をはじめとするおなじみの登場人物たちが以前と変わらない立ち位置と環境で出てきたので、すんなりと作品の世界に入り込むことができました(´vωv`*)

    『長いようでわずかであったかもしれない。チェンバロが途切れたタイミングで「ただ」と寅重老人が思い出したように口を開いた。
    「この年になって、好きな物が食えんというのは、ほんまに苦しいもんですわ」
    …「カツ丼が好きだと聞きました」
    老人の皺だらけの頬がふっとゆるんだ。いたずらが見つかった少年のような無邪気な表情であった。
    -第三話 百鬼夜行-』

    『清らかな檜の香り、厚みを感じさせないやわらかな餅皮、雑味のな

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    2026年09月19日
  • 神様のカルテ

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    TV番組で紹介されていたので読んでみましたが、泣けました。
    入院を受け入れている病院って、毎日あんな感じなんですね。
    子供のころに、あの病院に入ると死ぬからかかっちゃダメって
    言っていた大人がいたけど、この作品を読んでこういうことかと
    答えを得た気がしました。
    あと、読むとカステラが食べたくなるから用意しておいてね。

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    2026年08月15日
  • スピノザの診察室

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    ネタバレ

    【きっかけ】
    だいぶ前に、読みたい登録したが、死と向き合う内容であろうことから、読み始めるのが、躊躇われた。
    お盆に入って朝晩少し涼しくなり、読むなら今と判断。

    【読後】
    魅力的な医師たち。
    主人公の医師は、一際、魅力的である。
    達観している感じもするが、決して冷たくなく、諦めているわけでもなければ、過度にがむしゃらというわけでもない。とても落ち着いている。
    どうすれば、このように落ち着いた人間になれるのか。
    命を救っても、その命が、永続するはずもない。
    ドラマのように、奇跡のように、命が救われることばかり、続くこともない。
    人は、死に向かう生き物なのだ。
    龍之介と向き合う哲郎の、選ぶ言葉が

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    2026年08月15日
  • 神様のカルテ3

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    こちらも一瞬で読破。

    なぜか栗原一止が最強だと思っていた自分がいたが、ちゃんとした人間なんだと認識できるような1冊になっている。

    相変わらずの毒舌ぶりで新キャラに対しても、平常運転。

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    2026年08月14日
  • 神様のカルテ2

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    神様のカルテ1を読み速攻で購入
    面白くないわけがない。

    1に引き続き、平常運転の栗原だが、2では感情を露わにする場面がある。
    論理的思考と毒舌が得意な栗原が見せる感情剥き出しの描写は新鮮で趣がある。

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    2026年08月14日
  • 神様のカルテ

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    ネタバレ

    アルジャーノンと同じぐらいに好みな作品

    主人公の栗原一止が夏目漱石を敬愛しているとのことで
    ユニークな笑いあり、病院内での別れ・感動展開ありと感情を揺さぶられるような描写が多い。

    この本を読めば、もちろん誇張はあるだろうが、医者の大変さと理不尽さが学べるだろう。

    個人的に、栗原も好みだが、砂山もキャラが濃くて好み。

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    2026年08月14日
  • 臨床の砦

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    年に数回、この作品に出会えて良かったと思える作品に出会うことがある。
    この本はまさにこんな本。
    すぐに続編の命の砦も買った。

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    2026年08月13日
  • 勿忘草の咲く町で 安曇野診療記

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    夏川さんは作品も好きだけど、あさイチを見て人柄もそのままで、好きだなあと思った人。
    こちらの作品もとても良かった。看取るのか、治療するのか、体の状態だけじゃなく、周りの人たちやその人の生き様を見て対話をしていくのはまさしく哲学で、生きるということを考えさせられる。医療は技術だけじゃないし、どんな医師に出会えるかって大切だなと感じた。

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    2026年08月11日
  • 神様のカルテ3

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    本作で初登場の女性、栗原より十歳上の小幡先生がすごい。できる上に研究熱心。ところが少しずつ問題を抱えて起こす。そして、栗原が意見しようとすると、「あなたには失望した」とくる。すさまじい展開だ。そして栗原は結局、新展開へ。
    1、2、3と来て絶好調。漱石からの引用がピッタリハマっている。

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    2026年08月07日
  • 神様のカルテ2

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    「神様のカルテ」が、現場の泥にまみれて葛藤する若き夏川先生の原点であり、「スピノザ」、「エピクロス」は到達点(理想と達観)である、と強く感じるのである。

    「スピノザ」、「エピクロス」を読む前にこちらを読んでいたかった、と思ったが、それもタラレバに過ぎないか。まだどちらも読んでいない方は、本書から先に読んで欲しい。そして「1と2」は一気読みをオススメする。

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    2026年08月03日
  • 神様のカルテ0

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    表題作「神様のカルテ」では若き研修医時代の栗原一止の話が入っているが、患者さんとの対話からさまざまなことに想いを巡らせてしまう。
    病気との向き合い方、医療とは何か、生死の優先順位。
    あまり普段の生活のなかでは目を向けない部分だが、私もこの作品が初めて世に出た頃よりは歳を重ねたこともあり深く考えていかなければいけないなと思う次第である。

    この作品の魅力は話のテンポが良いのと何よりも出てくる登場人物たちの心意気や覚悟、キャラクター性に温かみがあるので読み心地が良い。
    更に物語の随所に出てくる信州の大自然と、行きつけの居酒屋の描写になんだかとても癒される。

    重苦しくなってしまいそうなテーマとは裏

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    2026年07月29日
  • 本を守ろうとする猫の話

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    夏川草介さんの考え方を大尊敬しており、その考え方に触れたことへの感動が大きい。
    『エピクロスの処方箋』を起点に夏川草介さんにどハマりしており、その延長でこの本も読む。
    夏川草介さんみたいになれるように精進してまいります。

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    2026年07月27日
  • 勿忘草の咲く町で 安曇野診療記

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    同著者の“神様のカルテ”が好きでこちらも読んでみた。自分自身、地域の高齢者医療に携る身であり、現場における課題がリアルに描かれていて親しみやすかったのと、フィクション小説だからと言ってそれらを丸く収めるわけでもなくこちらも考えさせられるような描き方に好感を持った。花屋の息子の医師というキャラクターと、次々に訪れる課題への彼なりの対処法や考え方がハートフルでとても良かった。こんな医師がたくさんいてほしいと思った。何気ない一場面で挨拶に対しての患者の返答が「はいこんにちは」であり、個人的にかなり嵌った。あるあるすぎて。こんな表現が思いつくなんて、現役医師である著者は、本当に患者に丁寧に接する医師な

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    2026年07月28日
  • 君を守ろうとする猫の話

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    電車で読むんじゃなかった。何かわからんが、涙が出てきた。
    前作との繋がりも好き
    本好きこそ読んでほしい

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    2026年07月25日
  • 勿忘草の咲く町で 安曇野診療記

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    長野県安曇野を舞台に、研修医・桂先生と看護師・美琴さんの視点で描かれる医療小説。テーマは高齢者医療である。
    延命治療をするか、それとも看取るか。正解のない問いが繰り返し登場し、読んでいて心がざわつく場面が多かった。
    医療は今、ひとつの限界点にある。大量の高齢者たちをいかに生かすかではなく、いかに死なせるかという問題に直面している──作中のそうした指摘は重く、目を逸らしてはいけないことだと感じさせられた。
    「どこで治療を引き揚げるべきかのガイドラインは存在しない」
    この一行に、気持ちを全部持っていかれた。医療は昔より確実に進歩し、治療に関するガイドラインも無数にある。それでも、最期の線引きだけは

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    2026年07月19日
  • 本を守ろうとする猫の話

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    面白かった。古書店店主の祖父を亡くし、叔母と暮らすことになるまでに、本を助ける旅に出る少年の話。
    本を読んでいるからこその本への愛と知識と、旅を超えて行くうちに強く、人に優しくなるのがとても素敵だった。
    続きがあるみたいだけど、旅は終わったはずなのにどんな話になるのか、楽しみに読んでみたい。

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    2026年07月19日
  • 命の砦

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    私は介護施設の現場に当時いて、何が正解かわからない中、利用者の命を守るためにどういう判断をすべきなのか、本当に困ったこと思い返された。
    それは病院においても同じで、いや、さらに厳しい状況にあったことを本書で目の当たりにし、改めての衝撃と、ただ戦い続けた人たちの思いやぶつかり、娘の言葉など、たくさん刺さるものがあった。
    後世に残して欲しい本である。

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    2026年07月17日