夏川草介のレビュー一覧

  • 命の砦

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    先に刊行された文庫版『臨床の砦』の姉妹作品となる。
    令和4年のゴールデンウィークを迎え、コロナ診療もすっかり板についた感のある、本来は消化器内科医である・敷島寛治(しきしま かんじ)が、正体不明のウィルスの恐怖に震えた第一波の過酷さは群を抜いていたと振り返る。

    信濃山病院(しなのやまびょういん)は200床に満たないが、「感染症指定病院」となった。
    「公立病院としての当院の役割だと考えてもらいたい」と南郷院長。
    横浜にクルーズ船が入港したのが令和二年の二月。第一波の頃はすべて手探り。ワクチンはもとより治療薬もない。コロナ患者を受け入れる病院もわずか。発熱があるというだけで診察を拒否された多くの

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    2026年01月09日
  • 命の砦

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    あのコロナの日々、コロナに対峙する先生達はこんな大変な思いをしていたのかと、頭が下がります。厳しい医療の現場の話なのに、切実ではあるが暗よりも温かさを感じるところが夏川さんらしい。あとがきで、(人間の悪の部分よりも)人間の善に関心を持っていると書いていた。ほんとにそれがよく伝わってきた。夏川さんのお話大好きだー。

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    2026年01月03日
  • 神様のカルテ

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    考えさせられました。
    安曇さんの終末期の過ごし方を読むと少しの延命と人生の充実、どっちが大事かを。

    もちろん生死がリアルではないときは、もちろん人生の充実という人が大半なのだろう。
    それが妻だったら、子供だったら、親だったら、友人だったら・・・
    自分が、終末期、特に命の期限を告げられた後の過ごし方をどうするか。自分だったら・・・
    自分だったら・・・
    最後何をしたいだろ、何を口にしたいだろ・・・
    本当は自分は何をしたかったのだろか・・・

    こんな重い命題、結論でません。ただでさえ年末でバタバタしてるのに。もう寝る。

    と思いきや、しまった!
    「妻だったら」を最初に書いてなかったーと気づき無事訂

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    2025年12月24日
  • 勿忘草の咲く町で 安曇野診療記

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    文庫版で再読。

    やはり好きな話だなあ。登場人物がいいのだけど、特に美琴と桂先生が好きなキャラなんだな。

    高齢者医療は生かす、そしてどう看取るかも重要でそこに答えはないから難しい。死神と呼ばれた先生の考え方も分かるもんな…。

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    2025年12月20日
  • 神様のカルテ2

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    この本は小説であり、物語という立て付けだが、
    一般の人は、普段は患者としてしか医者に関わらないので、知ることのない、医者目線からみた医療の現場で起きている課題がよくわかった。

    物語については、
    とにかく登場人物の個性が話し方や過去なども含め、際立っているところが素晴らしく、みんなそれぞれの主人公との距離感ではあるが、やさしく信念を持って生きていると思った。
    読み進めるごとに明かされる各々の登場人物の過去から、自身が主要な登場人物をみんな好きになっていくのを感じた。

    とてもリアルなのに、ドラマがあり、人のあたたかさや、いのちについて思いを馳せることができた。

    文体は、主人公(筆者自身を投影

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    2025年12月17日
  • 本を守ろうとする猫の話

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    表紙とタイトルに惹かれて購入しました。
    作品全体から作者の本への深い愛情が伝わってくる一冊です。
    作中に登場する過去の名著や他の作品にも興味が湧き、探してみたくなりました。

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    2025年12月14日
  • 本を守ろうとする猫の話

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    夏川草介『本を守ろうとする猫の話』を読んで、まず感じたのは物語の“直球さ”だった。
    まっすぐで、時に少し照れくさくなるほど率直なメッセージが込められていて、「本とは何か」「読むとはどういうことか」といった、大切だけれどつい流してしまいがちな問いを真正面から突きつけてくる。
    でも、その直球さこそが心地よく、読み終える頃には胸の奥に確かに残るものがあった。
    押しつけがましくない形で、本を愛する気持ちや物語への敬意が詰まっていて、読んでよかったと思える一冊だった。
    きっと、いつかまた読み返したくなる本だと思う。
    そのときには、今回気づけなかったオマージュや引用の意味がもっと拾えるようになっていたらい

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    2025年12月07日
  • 新章 神様のカルテ

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    何のために仕事をするのか、考えさせられる本だった。ハイライトは29才の膵がん患者を退院させる場面と、その後の通称「パン屋」と呼ばれる准教授室でのやりとり。多くの人が組織のルールに従うことが目的となり、そもそも何のためにその仕事をするのか忘れてしまう。自分が何のために医師という仕事をするのか、それを忘れずに自分の道を歩く一止は立派だと思う。私自身も何のためにその仕事をするのか時々立ち止まって考え直したい。

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    2025年12月05日
  • 神様のカルテ3

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    今回も良かった。
    医師の倫理や在り方について、主人公が考えさせられるところは、今の日本の医療の現状も踏まえ、考えさせられた。次の展開につながる最後も、期待感あり!

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    2025年12月01日
  • 神様のカルテ2

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    医療に近い仕事をしているので、いわゆるライフワークバランスについて私も思うところがありましたが、主人公や細君たちの思い、言葉にジーンとくるものがありました。やや理想を善として貫いているところが読む人にとってどう思うかな?と感じますが、私はとてもよかった。読後感もよく続きをすぐに読もうと思ってます!

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    2025年11月25日
  • 神様のカルテ0

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    読み終わった後、とても優しい気持ちになり、生きる勇気をもらえました。「私が仕事で志していることは、間違いではないんだ。」と、背中を後押ししてくる内容でした。

    私は施設ケアマネージャーの仕事をしていますが、普段から利用者様や職員を見ていると、「それは利用者様の幸せにつながっているのだろうか?」と思うことがたくさんあります。

    一止の優しさ(延命よりも本人が望む幸せを尊重すること)が嬉しかったです。また、それを共に分かち合う仲間や家族がいることが嬉しく思いました。

    自分の仕事において、自分の考えていることが間違っていないんだと信じさせてくれました。
    誰かの大切な判断をする時は、その人が幸せにな

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    2025年11月19日
  • 城砦〈上〉

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    若い医師が既得権益とも戦いながら、研究も臨床もこなしていく成長物語。人生の苦楽を賢い伴侶と一緒に悩み、悲しみ、怒り、楽しみながら生きていく主人公。下巻も楽しみ!
    夏川草介さんが翻訳されています。
    解説を読んでいると、なんか、神様のカルテのイチさんみたいな感じなので、神様のカルテが好きな人は是非。

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    2025年11月17日
  • 新章 神様のカルテ

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    小春ちゃんという新しい家族が増えて、賑やかになった御嶽荘。イチさんは大学院生になり、臨床しながら研究するという、違う意味での多忙さの中で、御嶽荘取り壊しの危機が起きたり。
    後半はずっと涙が止まりませんでした。しかしこんな風に患者をみてくれる先生に看取られたです。

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    2025年11月16日
  • 神様のカルテ2

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    大狸と古狐の固い絆の理由に、涙が止まらなかった。。。

    夏川さんはなぜこんなにキレイな文章を書けるんだろう。。。男爵に屋久杉くん、大蔵省含め、みんな一癖あるけど、嫌味が全くない。

    いつもこのシリーズを読むたびに、どんな女優さんがハル役にぴったりかなぁ?と想像してしまう。とても、素敵な女性だと思う。。。

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    2025年11月14日
  • 臨床の砦

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    『臨床の砦』の初版発行は2021年4月
    まさにコロナ感染が拡大しているとき。
    読みたい本リストに入れながら…
    でも、2025年の今だから
    冷静に読めたような気がしている。

    2020年1月16日
    国内で初めてコロナ感染者が確認された。
    その後、未知の感染症による感染は拡大を続け…

    テレビや新聞などから
    毎日、感染者数、死者数
    感染しても入院できない
    自宅待機中に様態悪化、等々の
    正常な思考が働かなくなるような報道ばかりを受け止めていた。

    ワクチンが接種できるようになれば感染は収束に向かうのかと思ったが
    ワクチン接種が始まっても
    ワクチン不足で打つことができず
    さらなる不安が募った。

    治療

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    2025年11月08日
  • 始まりの木

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    ネタバレ

    古屋先生の言葉をもっともっと聞いていたい
    偏屈でも、揺るぎない信念をもっている彼のファンになる気持ちがよく分かる

    ここ最近哲学や死について考えることが多かったわたしにとって、今読むべき本だったと感じる
    死を目前にした住職の様子にもはっとさせられた

    各章のラスト一文で感じる余韻がとても好きでした
    千佳がどんな道を進むのか、また見れたらいいのに

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    2025年10月30日
  • 命の砦

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    ネタバレ

    『臨床の砦』の続編で『レッドゾーン』の改題作品。
    夏川草介作品11作品目。

    コロナ第一波の医療現場の作品で、『臨床の砦』を読んだ後だと 補足的な位置になる作品かな。
    引き続き 敷島先生が主の話もあれば コロナ診療チームの先生[日進先生·千歳先生]視点の話もあり。

    [地域で6箇所ある総合病院のうち 5箇所が一般診療に注力。コロナ患者の入院はもとより 発熱外来も開設する予定なし。]
    [感染が拡がれば 『信濃山病院』が1病棟を まるごとコロナ専用に切り替える36床案まで提出。]

    同じ医師·病院の立場でも コロナ診療の内外でも 随分 違うものなのだと よく分かりました。
    医師·看護師にも家族がい

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    2025年10月27日
  • 神様のカルテ2

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    ものすごい一冊だった。
    以下ネタバレ含みます。



    前半。
    栗原と再会した旧友の進藤先生にまつわるエピソードが始まる。

    連絡に出ないことや早く帰ってしまうという苦情が溜まっていく中で、私生活を犠牲にして働くことは狂っているという、進藤先生の言葉が響く。

    それなら医者にならなければいい。
    そうなのだろうか?
    自分を擲つ覚悟をしなければ就けない職というものの意味を、少し考えてしまう。

    そうして、その覚悟に身を投じてきた古狐先生が倒れていまう、後半。

    ゆっくり二人の時間を作ることもままならなかった、妻の千代さんは何を思うのだろう。
    そうして、栗原先生の横にいるハルちゃんもまた、何を感じるん

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    2025年10月25日
  • 新章 神様のカルテ

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    ピアノとSwitchと新しいiPad Airと安楽椅子が届いて、私のQOLは爆上がりした。
    今年は清水の舞台から飛び降りるシーンが何度となくあった。今年はそんな年なんだろうなと実感。(買い物だけでなく)まぁ、人生の中で1年くらいそんな年があってもよかろう。と変に達観して自分を眺めている。
    占いを見てみると

    全体運:「準備の年」であり、2026年に向けて心と環境を整える時期です。柔軟性を持って新しいことに挑戦し、自分のペースで進むことが成長とチャンスにつながります

    とのこと、来年は乱気の年となるようなので、なるほどその前に環境を整えよと言うことか!
    ↑無理やり自分を納得させてる


    ‥‥‥あ

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    2025年10月23日
  • エピクロスの処方箋

    購入済み

    レビュー1番手?

    発刊同時に一気読み
    家内用に書籍も購入。

    今回も清々しく何度見てもホロりとする場面が多数
    やはり先書のスピノザから読まれてからをオススメ

    また京の街の銘菓巡りへ出掛ける用事が出来ました
    前書拝読後、銘菓巡りのバス停待ちで後ろ走る自転車が
    同じお店の名前の話しをしながら通り過ぎていったのは
    いい想い出

    #エモい

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    2025年10月06日