夏川草介のレビュー一覧
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【物語に感じた印象】
黎明の森
澄み切った冷気と凛とした樹々たちが、新しい一日のはじまりを教えてくれる。
そんな夜明けの森の中に立っているかのように、自然と背筋が伸びて、心が洗われる作品であった。
【感想】
初読みの作家さん。
土俵である医療小説ではなく、民俗学をテーマにした本作が、記念すべき初読みの一冊目となった。
本書を読む前、ノンフィクションを読んでいた私は、その作品が抱える重苦しい雰囲気にガッツリと呑まれてしまっていた。そういった理由もあって、生命力に溢れた木の表紙に惹かれて手に取ったわけだが、それが大正解であった。
なんて美しい国なのだろう・・・
なんて美しい言葉なのだろう・ -
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Posted by ブクログ
”人間”の話でした
医療の最前線で自らの身体そして心、つまり命を削りながら現場に立つ医師たち
そんな彼らに我々患者は何ができるのか?何を返すことができるのか?
そんなことを考えました
彼らはきっと言うでしょう
感謝されるだけで十分だと
だけどそこに甘えてしまって本当にいいんでしょうか?
「ありがとう」と引き換えに彼らを聖人君子という名の牢獄に閉じ込めてしまってはいないでしょうか
患者としてできることはないか?そんな考えがそもそも間違っているのかもしれません
我々もまた患者である前に人間なのです
彼らが医師である前に人間であるように
答えは見えないけれど、スタートは見えた気がします
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Posted by ブクログ
ネタバレAudibleで聴きました。
ちょうど新聞小説「カンパニュラの祈り」も読んでいたため、二つの作品に登場する医師たちの「死」との向き合い方を、どうしても比べながら聴くことになりました。
「カンパニュラの祈り」では、臓器移植によって誰かの命を救おうとする一方で、移植元となる患者の命を軽んじ、結果として明らかな殺人行為に踏み込んでしまう医師が描かれます。
一方、「勿忘草の咲く町で 安曇野診療記」には、死期が迫った高齢患者に対し、過度な延命処置を行わず、本人の生命力が尽きるのを静かに見守る医師が登場します。周囲からは陰で「死神」と呼ばれていましたが、彼は、わずかな延命のために治療薬や輸血用血液を大 -
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ネタバレ良心に恥じぬということだけが、我々の確かな報酬である。24時間365日診療できる病院を維持することを忠実に守りながら、家庭を犠牲にする古狐先生。小さい子供の世話をしながら、医師としての仕事を悪評を浴びながら続ける進藤先生。いずれも医師であり、人間である二面性のバランスをどうとるか、が大きなテーマとなっている本作。非常に悲しい結末ではあるが、医療現場の苛烈さを痛烈に描写したメッセージ性の高い小説だと思う。1人の人間が亡くなるということは、そこに紐づく絆が途絶えること。のような文言があったが、そんな絆を1つでも増やし、後世に繋げられるような人生にしたいと思った。
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現在の日本における高齢者医療について考えさせられる作品でした。
信州の松本市の北にある安曇野市、梓川のほとりにある病院が作品の舞台。夏川さんの繊細でスッキリとした風景描写と医療のプロフェッショナルの側面と素直で明るく優しい人柄を併せ持った登場人物たちが活躍するストーリー。「神様のカルテ」シリーズとほぼ同じ社会を背景にしています。
「神様のカルテ」では医療の現場の過酷さ、医師の葛藤を柔らかなタッチで描いていましたが、本作のテーマは高齢者医療の現実。
自分自身の経験からいうと、内科、整形外科に行くと高齢者ばかりが目につきます。社会の定義としては私自身も前期高齢者ではあるけれど、その私から見て -
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ほっこりするけどやっぱり泣ける。
人は必ず家族の誰かを看取らねばならないし、自らの死からも逃れられない。人生、出会いの数だけ別れがあり、関係が深くなればなるほど別れは辛くなる。どう自分らしく生きるかに重きが置かれる昨今、どう死ぬか、どう別れるかは見落とされがちではないかと思う。
神様のカルテはそんな事実に目を向けさせると共に医療が患者の死とどう向き合っているのかということに気付かせてくれる。当たり前だけど医者をはじめとする医療従事者が全ての病気を治せるわけではない。死は公平に訪れるけれど、それは辛いし不条理でもある。だからこそしっかり生きたいし家族や友人を大切にしたい。 -
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hibuさんの本棚から
だいぶ前におすすめ頂いたのだが、すっかり遅くなってしまいました
でもちゃんと覚えていた
ひぶ〜にすすめてもらったのをちゃんと覚えていた
そんな自分が愛おしい
っていうか何よこれ!
わいの大好きなやつじゃないか!
もうね10ページくらい読んだところでがっつり掴まれちゃいましたよ
だが調子にのってもらっては困る
これが漱石先生だったら2行で掴んでくるからな
そういえば、こないだ読んだマハさんの『晴れの日の木馬たち』に漱石先生出てたんよな
なんかわいって知らず知らずに連続して繋がりのある物語を読むこと多いんよな
なんか働くんだろうな霊感が
『草枕』も久しぶりに読み直し