夏川草介のレビュー一覧

  • 臨床の砦

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    きっとこれが最前線で受け入れてくれていた病院のリアル。 
    あとがき含めて1冊。

    大切なことは
    負の感情に飲まれないこと。
    怒りに怒りで応じないこと。
    不安に不安で応えないこと。

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    2024年12月04日
  • 命の砦

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    各章ごと視点となる人物が変わるから
    同じ状況下でもそれぞれの環境と本音があって
    フィクションだけどリアルだった。

    未曾有の事態、普通でない。
    正しいことも正解もわからない。手探りでやるしかない。
    そういう時こそ最善を目指して尽くせるか。
    人間として当たり前で大切なことを忘れずにいられるか。

    『病気で苦しむ人々がいたとき、我々が手を差し伸べるのは、医師だからではありません。人間だからです。』

    いいタイミングで読めたし大切にして
    また読み返したい1冊になった。

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    2024年12月03日
  • 臨床の砦

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    作品の時期は長野県で過ごして、他県だけどコロナ病棟でも働いたこともあるからこそ、非常に身近な作品。院内も院外の様子もリアリティあふれる描写で描かれた作品。

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    2024年12月01日
  • 城砦〈上〉

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    登場人物が多すぎて、メモしながら読み進めました。名著!そしてとても読みやすい翻訳のお陰で物語世界にどっぷり入り込んでしまう。夏川先生に感謝!はやく下巻を読みたいです。

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    2024年12月20日
  • 神様のカルテ3

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    大学病院に行くことを決心するまでの葛藤。送別会で部長先生が3席用意していることの意味に気づく場面、これまでのいろいろが思い出されて泣けます。

    「大事なのは続けること」
    変化が重要だと言われる時代に、ハッとさせられるフレーズだった。

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    2024年11月28日
  • 神様のカルテ2

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    今回の一止もよかったなぁ。

    本作では一止の大学時代の同期進藤辰也の赴任と、古狐先生こと内藤の難病罹患が描かれている。

    辰也は一止の同期であり、大学時代は恋敵であった。しかし一止の想いも虚しく辰也と結婚した彼女は、東京は幸せに暮らしていたはずだが、何故か辰也は信州に赴任してきたのだった。そして赴任して早々定時に帰ったり緊急時に電話に出ないなど、病院スタッフからの反感を買ってしまう。その仲裁役に一止は抜擢されるのだが…
    さらに長年一緒に働いてきた古狐先生の難病が発覚。古狐先生を皆で治そうと必死になったり、彼の願いを叶えようとする姿に胸を打たれた。

    果たして辰也は、古狐先生の行く末とはー。

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    2024年11月24日
  • 臨床の砦

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    最初に『命の砦』から読みましたが、どちらから読んでも良作と言える内容でした。
    今回のものは一人の医師に視点が置かれています。その中でコロナとどう向き合っていくかが描かれていて、この時の自分のことを思い出しました。

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    2024年11月23日
  • 城砦〈下〉

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    ネタバレ

    上巻はワクワク、スイスイ読んだが、下巻になると胸が苦しくなるシーンが多かった。
    とくにクリスティンの気持ちを考えるとこちらまで辛かった。
    翻訳が素晴らしく、自分のような医療素人でも違和感なく読み進めることができた。しみじみ出会えてよかったと思える作品だった。
    人名を覚えるのが大変なので、登場人物のメモがあったらよかった。

    以下印象に残ったところをメモ
    ・看護師さんには気をつけて
    ・本人が覆い隠したい事実の指摘は自尊心を大きく傷つける
    ・自尊心を傷つけられた人は復讐する場合がある
    ・傷ついた心の回復には適切な運動とそれに伴う睡眠と食事
    ・志を同じくする友の大切さ

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    2024年11月19日
  • 城砦〈上〉

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    半世紀前は医師なら誰でも知る名著ながら、絶版になり忘れ去られていた作品の新訳ときいて興味を持つ。
    医師で作家の訳がとにかく読みやすく、ストーリーもとても面白い。

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    2024年11月18日
  • 臨床の砦

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    「自分だけが辛いと思えば、人を攻撃するようになる。自分だけが辛いのではないと思えば、踏みとどまる力が生まれる。」
    今、辛いのは私だけではない。私なんかより、夫のほうが何杯も辛い。私が辛いと言ったら、夫はその何倍も、何十倍も辛くなる。
    私は、辛いなどと思ってはならない。

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    2024年11月15日
  • 始まりの木

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    藤崎 旅の準備をしたまえ、このフレーズ好きだわ。ラストの所で出て来るのも粋だね、出だしから奇人扱いだけどちゃんと理由があるし余計な事を言わずに誤解されたまま。最初から最後まで読みたい欲求がある、なんでだろう波長かな、出だしの季節を表現する3〜4行がうま過ぎて、もちろん情景が浮かぶ。十一月の京都は黄と紅の町であるとか。柳田國男の名前は知っていたが語れる程読んでもいない。民俗学から農村の貧しさ和菓子知った所が始まりで使命感になる、神様も信じるじゃなくて感じる!それが民俗学!滅びる!はグッとくる。民俗学は知らないが思わぬ夏川草介さんで学べたこと嬉しく思います

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    2024年10月29日
  • 勿忘草の咲く町で 安曇野診療記

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    日本は今まさに未曾有の高齢社会となっていると思う。
    人生100年時代と簡単に言うが、誰もが健康に暮らせるわけではない。
    本人の意思に関わらず、医療によって寿命を延ばすのが本当に幸せなのか。
    親が高齢になり、自分も何年か先には直面するであろう問題だ。信州松本の自然の中で奮闘する若き研修医と彼を見守り支えるベテランの医師や看護師達、年老いた患者達のリアルを描いた本書に引き込まれた。
    苦しい選択を迫られる場面もあるが、爽やかで温かい恋愛要素もあり、読んでよかったと思えた。

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    2024年10月22日
  • 神様のカルテ3

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    ネタバレ

    地域医療といわれるものに携わるすべての医療関係者に刺さるのではないか。

    そろそろ冬が始まろうとする気配の感じる信濃川上の駅で読み耽り、小海線の中で読み終わった。


    進路に悩むいま、神様のカルテを読むと患者さんとの距離が近く長く携われる科に行くべきなのかと思う。

    ただ、今日I先生と話す中で人生長いので回り道をした上で慢性期に携わるのもいいのかなと思った。

    大狸先生と古狐先生のお見送りのシーンは、電車の中でも涙なしには読めなかった。

    「だから、栗ちゃん、俺が言えることはただ一つだ。医者にとって大事なことは"続けることだ"ってな。」

    私にとってこの言葉が救いの言葉にな

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    2024年10月21日
  • スピノザの診察室

    QM

    購入済み

    大学病院で最先端医療をバリバリ勉強して難しい症例をこなすことだけが医師の仕事ではない。雄町先生のように少数の患者と向き合っていく医療っていいなあと感じた。 あと京都のお餅が美味しそう。

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    2024年10月10日
  • 神様のカルテ3

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    今回も、とても良かった。ガンの疑いで大手術をしたところ、実はガンではなかったという患者が出てきた。自分の知識不足に気付く主人公。

    思わず父のことを思い出してしまった。

    父は紹介状を持って大学病院に行ったにも関わらず、癌の検査にたどり着くまでに半年も掛かり、更に悪いことに手術のミスで、話すのがとても困難になってしまった。。

    良い先生と出会えるどうかは、本当に運だよなあ。

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    2024年10月13日
  • 神様のカルテ2

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    夏川草介さんは「医学」のみならず、「花」「山」にも精通していて「信州行きてぇ」と思っちゃた。そんな情景を表現し、人情熱さがジーンと伝わる読みやすい文章「文学」には天晴れだ。ファンになっちゃいそう。

    今回のテーマは「家族と患者どちらをとるか」だと感じた。36時間家に帰らないのはザラだ。家に帰っても寝てすぐ出勤、家族とゆっくり過ごしいても携帯がなったら病院に直行。
    この「家族をとるか仕事をとるか」は、我々も悩むのではないだろうか。
    登場人物達は、「良心に恥じぬということだけが、我々の確かな報酬である。」という言葉をキーワードにして悩んだいく。
    私もいつか悩む時がくるのかなー。

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    2024年09月30日
  • 神様のカルテ0

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    大好きなシリーズのサイドストーリー集。
    でありながら、本編と密接に絡む内容も出てくるため、本編を読んだうえで、人物や作品世界への理解をさらに深める位置づけで読むのがオススメ。

    珠玉の作品ばかりで、短編それぞれの完成度が高い。シリーズへの夢中度合いが良い意味で徐々に高まってしまう、短編の順番設計も趣き深い。

    一止(シリーズの主人公)の奥さんである榛名について取り上げた最後の短編が特に好き。榛名の姿と、周りの人間とのやり取りが目に浮かぶようだった。

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    2024年09月22日
  • 君を守ろうとする猫の話

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    ネタバレ

    前作からの登場人物も登場して和む一方、
    より、夏川さんからのメッセージの強い作品だと感じた。
    灰色の男はどこからともなく現れて、
    入り込んでしまう。こと大人には。
    入り込まれていないか?
    人を思う気持ちを忘れていないか?
    振り返り、立ち止まりながら本と向き合い続けよう、
    本を読む仲間を大切にしよう、
    そう、強く思った。
    こんな時代だからこそ「本の力」が必要なのかもしれない。

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    2024年09月17日
  • 神様のカルテ0

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    このシリーズ、はじめてよみました。順番違いですが、人物の背景を知りつつ次の本編を読み進める楽しみができました。

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    2024年09月16日
  • 新章 神様のカルテ

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    「神カル」5部作目、新作のたびに感動が増していく感があり過去1番心揺さぶられた。名言がグッと来て心情や場面をより浮かび上がらせている。 真面目とは真剣勝負という意味、 急がず焦らず投げ出さず、そしてシリーズを通じて多くの銘酒が出てきており全酒制覇したい。 加えてまだまだこのシリーズが続いていく事を待ち望んでいます。

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    2024年09月08日