夏川草介のレビュー一覧

  • 城砦〈下〉

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    上巻のように快進撃的な爽快感はゆるくなり、
    いかに働くか、
    なんのために医師であるのか
    それを問う内容に思えた。

    今の医療のことも思いつつ読むと
    この作品が名作と言われるのがよくわかる。
    夏川草介先生が訳してくれてよかったなぁと、読み終わってからしみじみ思いました。

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    2026年05月30日
  • 勿忘草の咲く町で 安曇野診療記

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    ネタバレ

    Audibleで聴きました。
    ちょうど新聞小説「カンパニュラの祈り」も読んでいたため、二つの作品に登場する医師たちの「死」との向き合い方を、どうしても比べながら聴くことになりました。

    「カンパニュラの祈り」では、臓器移植によって誰かの命を救おうとする一方で、移植元となる患者の命を軽んじ、結果として明らかな殺人行為に踏み込んでしまう医師が描かれます。

    一方、「勿忘草の咲く町で 安曇野診療記」には、死期が迫った高齢患者に対し、過度な延命処置を行わず、本人の生命力が尽きるのを静かに見守る医師が登場します。周囲からは陰で「死神」と呼ばれていましたが、彼は、わずかな延命のために治療薬や輸血用血液を大量に消費し、医療スタッフを疲弊させることは避けるべきだと考えている人物です。限られた医療資源を、これから長い人生を生きられる患者にこそ使うべきだという、現場の現実を踏まえた信念を持っていました。

    二つの作品に登場する医師は、どちらも「命の選別」をしているように見えました。しかし「勿忘草の咲く町で 安曇野診療記」を読み終えたとき、その印象はまったくの誤解だったと気づきました。「カンパニュラの祈り」の医師は命を奪った加害者であり、「勿忘草の咲く町で」の医師は、限られた医療の中で最善を尽くそうとする、まぎれもない医師でした。

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    2026年05月27日
  • 神様のカルテ2

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    ネタバレ

    良心に恥じぬということだけが、我々の確かな報酬である。24時間365日診療できる病院を維持することを忠実に守りながら、家庭を犠牲にする古狐先生。小さい子供の世話をしながら、医師としての仕事を悪評を浴びながら続ける進藤先生。いずれも医師であり、人間である二面性のバランスをどうとるか、が大きなテーマとなっている本作。非常に悲しい結末ではあるが、医療現場の苛烈さを痛烈に描写したメッセージ性の高い小説だと思う。1人の人間が亡くなるということは、そこに紐づく絆が途絶えること。のような文言があったが、そんな絆を1つでも増やし、後世に繋げられるような人生にしたいと思った。

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    2026年05月21日
  • 臨床の砦

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    現役の医師が自身の体験を元に書いた小説。
    命がけで闘う医療従事者や、必死に利用者を助けようとしていた介護施設で働く方々に、心ない言葉を投げかける人がいたことをとても哀しく思う

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    2026年05月12日
  • 神様のカルテ2

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    ほっこりするけどやっぱり泣ける。

    人は必ず家族の誰かを看取らねばならないし、自らの死からも逃れられない。人生、出会いの数だけ別れがあり、関係が深くなればなるほど別れは辛くなる。どう自分らしく生きるかに重きが置かれる昨今、どう死ぬか、どう別れるかは見落とされがちではないかと思う。

    神様のカルテはそんな事実に目を向けさせると共に医療が患者の死とどう向き合っているのかということに気付かせてくれる。当たり前だけど医者をはじめとする医療従事者が全ての病気を治せるわけではない。死は公平に訪れるけれど、それは辛いし不条理でもある。だからこそしっかり生きたいし家族や友人を大切にしたい。

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    2026年05月11日
  • 神様のカルテ2

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    一止の医学部時代の同期進藤辰也が東京の病院から赴任してくるけど夜間に連絡が取れなかったり意外と不評で、、、。

    悲しいお別れもある今作。
    夢中で読み進めました。
    物語の舞台である松本に行きたくなる。

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    2026年05月11日
  • 神様のカルテ3

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    ネタバレ

    3作品目も非常に面白かった。
    物語の中には結局温かみのある良い人たちが多く登場するので、毎回読み終わった後の満足感が大きい。

    島内さんの話の、
    「生きる努力をしてみてもよいのではありませんか?」
    という場面のやり取りが特に印象に残った。相手を思うからこそ生きる道を選ぶべきだという考え方には重みがあり、栗原先生が言うからこそより響く言葉なのだと思った。

    また、男爵の
    「生きるってことは、学歴とか肩書きとかを掻き集めていくことじゃない。今自分にできることを、少しずつ積み上げていくことだ」
    という言葉も心に残った。日々の積み重ねが大切で、誰が見ていようと見ていまいと、自分にできることを地道に続けることが大切なのだと感じた。最後に学士が登場したのも嬉しかった。

    新しく登場した先生については、天海祐希や米倉涼子を思い浮かべながら読んでいた。実写版はまた違うキャストらしいが、勝手に想像しながら読むのも楽しかった。

    また、その先生や前作から登場している辰人に対して、周囲が「不真面目」と感じる場面でも、一止は頭ごなしに否定せず、
    「人は、自分の敬服している人物が、理解できない行動をとった場合、その背景にある哲学を知りたく思うものではありませんか」
    という言葉で返していて、また好きな言葉が増えた。相手を表面的に判断せず、その人の背景や考え方を理解しようとする姿勢が伝わってきて、とてもいい考え方だなと思った。

    登場人物たちは、忙しい医療現場の中でも、相手の立場や気持ちを考えながら言葉を選んで接していて、今回も見習うべき部分が多かった。

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    2026年05月11日
  • 命の砦

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    コロナ禍の医療現場を垣間見れて良かったです。フィクションだけど、作者が実際に医者なだけにリアリティがありすぎて、きっとこんな修羅場だったのだろうと推測できます。本当に感謝しかない。目の前の人を助けたい、そんな人としての当たり前の感覚を医者では無い私も持ち続けたいと思いました。ひとまず、医者を目指す息子に一読を勧めました。

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    2026年04月30日
  • 神様のカルテ2

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    文句なし。第一作で感じた微かな違和感が無くなった。慣れたからなのだろうか。
    新しく登場した主人公の同級生の秘密は、予想の範囲、でも読ませる。
    古狐の話は意表をつく。新人があればいなくなる人もいると言うことか。
    ハル、いいな。

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    2026年04月29日
  • 新章 神様のカルテ

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    神様のカルテ、第五作目。
    どんどんストーリーが面白くなっていく。
    一止と榛名夫婦の仲睦まじいやり取りも、冷徹だが芯のある「パン屋」御家老、利休、番長等等新しいブランド人物も個性的で魅力的。
    早く次作が読みたい。

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    2026年04月29日
  • 君を守ろうとする猫の話

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    根拠がなくても希望はよみがえる

    このシリーズは3部作になるみたいだから
    少し不完全な感じも
    自分の中で回収できれば良いなと思う

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    2026年04月26日
  • 君を守ろうとする猫の話

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    ななみちゃんが、しっかり相手に向き合ってまっすぐに言葉を発しているところがとても好きです。
    自分も色々忙しくて大事なことを見失うこともあるけど、そういうときこそ本を読んで自分をしっかり持とうと思いました。

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    2026年04月12日
  • 君を守ろうとする猫の話

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    夏川さんの「本を守ろうとする猫の話」の続編。
    このシリーズはファンタジーの中に数々のメタファーを散りばめて語られていく。
    あらゆる年代にとって読んでほしい、そして年代によって感じ方が異なるであろう作品であるところがふしぎ。
    可能性に満ち溢れている反面苛烈な競争にさらされ始める青少年、「未熟な故の純粋無垢さ」を忘れてしまった大人、それぞれにとって大きな意味のあるメッセージを感じてもらえれば幸いです。

    (でも、世界を混沌たらしめている「揺るぎない利己性をもつ」マジョリティに、本を読む人がマイノリティな現状に、このメッセージをどう届けていくべきだろうな…)

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    2026年04月04日
  • 命の砦

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    現役の医師でありながらどのように執筆の時間を作っているのだろうか

    世の中に日常が戻ってきたことに改めて感謝したい

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    2026年03月27日
  • 神様のカルテ2

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    積み重なる澱は、誰が気づくであろう。気づかないことが悪ではなく、気が付いた時からが勝負。命のやりとりは難しい。だから、懸命になるのであろう。そんな気持ちが強まる作品。

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    2026年03月24日
  • 神様のカルテ0

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    今までのシリーズを読んでから、今回の0を読んだので、そういう事だったんだー等々人間関係を辿っていくのも楽しかったです。

    研修医の頃から栗原一止は栗原一止だったんだなと、しっかりと患者と向き合ってしっかりと患者の話を聞いて、何が最善かを考える。
    神様のカルテシリーズを読むと私も初心を忘れずに相手のカルテの中で何が出来るか考えていかなければという気持ちになります。

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    2026年03月21日
  • 神様のカルテ3

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    迷わない人はいない。だからこそ、存分に迷い、その都度立ち止まり、進むしかない。どの道もどこを通っても、自分が自分であることに変わりはない。そんな気持ちを奮い立たせてくれる作品。

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    2026年03月19日
  • 臨床の砦

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    ネタバレ

    あとがきから読んで、あとがきで泣いた。

    初めから読んで、またあとがきに辿りついたけど、
    物語の続きかと思うような一体感があった。

    コロナ禍が過去のものになりつつあるけど、
    この本をたくさんの人に読んでもらいたい。
    知ってもらいたい。
    知ることで、思いやりの気持ちが生まれるから

    と思った。

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    2026年03月08日
  • 臨床の砦

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    最前線でコロナと闘った人々は、「医療従事者に感謝を!」なんて上辺だけの薄っぺらい感謝にどれだけ心折れ、絶望しただろう。
    それでも、倒れるまで、この砦が崩れるまで闘わない訳にはいかない、それはもう既に使命感などという言葉では足りない。
    崩れた砦の下敷きになった尊き人々のおかげで、今がある。そのことは忘れてはいけない。
    未知の脅威との闘いに正解などない。でも誰かが闘わねばならない。そうして闘い方を学び、前に進むしかないのだ。

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    2026年02月17日
  • 神様のカルテ3

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    ネタバレ

    小幡先生 苛烈だけど、正論すぎる…

    お医者さんには頭が上がりませんわ


    あと送別会の2次会は泣いた

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    2026年02月14日