夏川草介のレビュー一覧
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やっぱり感動します
神様のカルテには小説から入りました。
作者の情景描写の素晴らしいマジックに、さらには淡々と進むストーリーに、大笑いしながらも、ポロっと涙の連続です。
ですから、漫画の世界には少し抵抗もあったのですが、いざ読んでみると全く同じ世界観が広がっています。是非とも皆さんにもおススメします。 -
Posted by ブクログ
将来を嘱望されつつも地域病院で働く内科医のマチ先生。彼のもとに、因縁ある大学教授の父親についての困難な症例が持ち込まれ……。
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医療行為・オペの難しさや症例についての話がすんなり入ってくるのがすごい。オペってこんなに固唾をのんで見守ったり静かにエキサイトするものなんだな。
最先端の大学病院と地域医療の狭間で、限界を知りながらも真摯に患者と向き合うマチ先生の姿に深く胸を打たれます。
前作から続く「幸福とは何か」という哲学的な問い。京都の美しい情景や美味しそうな和菓子の描写とともに優しく綴る。
「治せない病はあっても癒せない哀しみはない」…しみじみいい言葉だな。医師は希望を灯す人になり得 -
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Posted by ブクログ
現役のお医者さんが描く小説だからこそ、医療の、特に医師不足の現状が伝わって来て、物語全部が実際に存在しているお話のような感覚で最後まで読み終えました。
マチ先生の言葉に耳を傾けていると、
本当に見える世界が変わりました。
胃瘻患者の下りは、考えさせられるものがあり、見方が少し変わりました。
そして、マチ先生が龍之介くんにかけた「動くべきときに動ける大人になってほしいんだ」という言葉が、私にもささりました。
マチ先生以外の登場人物の言葉にも揺さぶられるものがありました。
平泉教授の医師に対する覚悟には、なまった体や心に活を入れられたみたいに感じました。
前作に続いて、今回もマチ先生みたいなお医 -
Posted by ブクログ
「スピノザの診察室」と「エピクロスの処方箋」を先に読んだので、当作も京都の雄町雄介シリーズだと思っていたら全然違った。文調もいささかギャグ路線で上記2作とのギャップに読み始めのうちは戸惑った。
しかし読み進めるうちに、雄町雄介シリーズと同じく味わいを感じるようになった。舞台は信州松本。さりげなく地酒が紹介されたり、豊かだが厳しい自然の空気感が伝わったりと、その風土の想像を楽しめた。当作も大学医局と地域の草の根医療の対峙という社会テーマをベースにしている。そのジレンマの中で描かれる人間と人間の関わりには深く感銘を受けた。読後の余韻も良かった。傑作に出会えて満足である。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ夏川さんの医療への哲学を色濃く感じた気がする。
神様のカルテが大好きなので、どうしても比較対象になってしまうのだが、神様のカルテは心温まる物語という感じだったのに対して、本作スピノザの診察室は心休まる物語という感じ。 神様のカルテは海から昇る朝日を見るようで、スピノザの診察室はひたすら穏やかな波を見ているというイメージ。温度は低いんだけど、心地いいみたいな。
スピノザに辛さじゃなくて希望を見出すマチ先生の考え方に個人的に共感できた。限界を知っているからこそ、希望がないからこそ、湧いてくるやる気があるというか。変えられないことが寧ろ希望なのが個人的に非常に分かるなと思っていた。
「なけなしの