夏川草介のレビュー一覧

  • エピクロスの処方箋

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    「理屈は措いて、患者のために力を貸してくれ」
    この作品に登場する医師達は皆、立場や思想の違いはあれど、患者の為に在りたいと思う気持ちを共通して持っている。
    立場や思想を超え、患者の為に動く医師達の連帯が激アツだった。
    哲郎と花垣による内視鏡手術…聞いただけでもワクワクする。

    前作と今作を読み比べると、前作は医療の、もしくは医師としての哲学を滔々と語る作品、つまりはスピノザの哲学における前段部分、運命を変える術を人は持たない、という部分に重きを置いていた作品と感じた。
    対して今作は、後段部分、運命を変えられない中でも努力することが重要である、という部分を大々的に描いているように見えた。
    難度の

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    2026年09月10日
  • スピノザの診察室

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    先生たちそれぞれキャラがたっていてなおかつ
    腕もよい
    人間的にもひかれる感じ

    南先生とはどうなるんだろう

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    2026年09月09日
  • 本を守ろうとする猫の話

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    不思議な猫と書店を営む老人の孫、そして同じ学校の女の子と進んでいく本を守る物語。 祖父が無くなりヤケになる主人公を周りが助け、そして本の力や繋がりで主人公もまた周りを助けていく。 また現代の読書離れや分厚い書物を読まないのを「本が痩せる」という表現をしていて見事なものだと思いました、読書離れに警鐘を鳴らすと共に古き良き本にも着目し視野を広げてくれる作品でもありました。 猫の正体は一体なんだったのか、解釈の余地を残してくれているのが1番の高評価ポイントかもしれません。

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    2026年09月08日
  • エピクロスの処方箋

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    夏川先生の医療系の作品はどれもほんとに美しいなと思う。
    それぞれの医師の価値観はどれも違っているけど、皆自分の仕事に真剣に全力で向き合っている。それだけでも自分の荒んだ心が洗われる気がした。
    夏川先生の中にある医師としての異なる価値観を物語の登場人物に落とし込むことでご自身との対話をされているのかなあ。。

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    2026年09月06日
  • エピクロスの処方箋

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    ネタバレ

    前作に引き続き、素晴らしい作品でした。
    とにかく主人公のマチ先生が魅力的で、様々な哲学的な考え方に触れることができます。医療や死について考えるきっかけを与えてくれました。
    私の祖父は末期の食道癌で、胃瘻を断って自宅で静かに余生を楽しみました。胃瘻についての話題が出ましたが、ついつい祖父の姿を重ねながら読んでいました。

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    2026年09月05日
  • エピクロスの処方箋

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    良かった!とても良かった!
    前作、『スピノザの診察室』よりも、さらにマチ先生の魅力が溢れている。

    雄町先生の哲学、医療に対する真摯な考え方、大好きです。
    医師の世界と、死に向き合う苦悩、病気を治すための医療技術、想像もつかない世界を夏川草介さんはいつも教えてくれる。
    そして難しい手術内容でも、とても穏やかに丁寧に描かれているので、すんなりと読める。

    このシリーズはまだまだ続きそうですね。
    甥の龍之介くんの成長と、南先生との関係もまた続きが読みたいところ。
    京都のお菓子も食べてみたいなあ。
    ラスト、ちょっぴり伏線回収(?)というか、行くお店が良いですね!

    『スピノザの診察室』は映画化される

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    2026年09月05日
  • 臨床の砦

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    コロナ第3波にみまわれた2021年1月の地方の病院のコロナ診療の現状が描かれている。著者は実際にコロナ診療に携わり、肉体的にも精神的にも極限状態にあり、寸暇を使って書くことで正常を保てたようだ。リアルタイムで、切迫する現場の状況が書かれたことになる。医療崩壊の現場がどんなものであったか、初めて知った。いろいろな立場の医師が,コロナ診療の状況にどう考えたのかも知ることができた。コロナ罹患患者の病院への受入れの難しさも,触れられている。地域での感染症患者への対応体制が整っていないことが,医療崩壊をおし進めた要因の一つだったが,このときの教訓は生かされているのだろうか。

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    2026年09月05日
  • 勿忘草の咲く町で 安曇野診療記

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    地域の小規模病院での高齢者医療の話。最初は花の名前と高齢者医療のありきたりな話かと思いきや、読み進めていくとなんとも奥が深い。
    80歳超える患者たちの看取りのはなし。植物状態なのに、ただ、命をつなぎ留めるだけだけの治療がいいのか考えさせられる。
    「生きるということはそれだけで誰かに背負われているということであり、同時に誰かを背負うことだ」
    「根が切れるということは、背負うものもなく背負われることもなくなるということ」
    根が切れている患者、切れていない患者。
    いつまでも根を元気に張らせるような生き方をしていきたいって思う。

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    2026年09月05日
  • エピクロスの処方箋

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    今作もとても良かった
    タイトルどおりの、哲学をもって生死に対峙するマチ先生の温かさで、作中、患者さんを何人も看取るシーンがあるのに、哀しいではなくじんわりくるのがすごい

    それから今回も花垣先生カッコよかった
    教授とバチバチやるシーンは痺れました

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    2026年09月05日
  • エピクロスの処方箋

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    達観しているように見えるマチ先生も、思考がぐるぐるなって、シンプルな考えができていないことに気付けないことがある。南先生に気持ちの答えを導かれて気づく部分がいい。
    続編があればまた見たい。

    妻が寝たきりの料理屋の店主の、「医者が誰も妻には話しかけず、自分にだけ話すことで、妻がもういない気持ちにさせられた。」という部分。
    胸が締め付けられた。言われれば共感できる気持ちも、当事者でなければ気づかないことがたくさんあるなぁ。

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    2026年09月05日
  • エピクロスの処方箋

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    雄町哲郎の新作。生きるとはなにか、死とはなにか考えさせられる。今回は恋模様もあって好き。そして内視鏡の手術シーンは手に汗握りくぎづけ。第三弾もお待ちしています。

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    2026年09月05日
  • エピクロスの処方箋

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     エピクロスとは、快楽主義を提唱した古代ギリシャの哲学者です。
     私たちが一般的にイメージする快楽主義とは、感覚的な快楽を幸せと考え、自分が気持ち良いと思うことを自由に追求していく思想ではないでしょうか。しかし、エピクロスが説いた快楽の本質は、本文にもあるように「何よりも精神の安定のこと」なのだそうです。
     これは、還暦を過ぎた方なら少し理解できるのではないでしょうか。私自身62歳になった今、物欲や金銭欲、権力欲よりも、「日々を穏やかに過ごせれば、それでいい」と考えることが多くなってきたように思います。
     2年前に読んだ『スピノザの診察室』でも感じたことですが、原田病院のような病院が自宅の近く

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    2026年09月04日
  • 勿忘草の咲く町で 安曇野診療記

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    ほんの少し前にスピノザとエピクロスを一気読みしてその後別作者達の本を読んでいたけど、どうにも読み応えが物足りず、夏川さんの文章に浸りたい、、!となりまた夏川作品に戻ってしまった1冊。笑


    やはり情景描写の表現がとにかく深く、初めて聞く言葉がいくつか出てきても、「難しい表現が多くて読みにくい」ではなく、「どんな意味なんだろう」と思わず調べたくなって、一つ一つの文章を丁寧に読みたくなるしその読み応えがとても心地よいし、病みつきになる。

    今回は高齢者医療(看取り)が中心だった。医療作品なので基本的には他の作品と似通っている雰囲気もあるけど、だからこそ夏川作品を読み重ねるうちに医療の現場の過酷さが

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    2026年09月02日
  • 勿忘草の咲く町で 安曇野診療記

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    地方都市郊外の病院に勤務する1年目の研修医の内科診療を通して、80歳超の高齢者の医療が語られる。そこでは患者は,容易に想像できるように,いろいろな,でも似たような経緯・経過で終末を迎えていく。我が国の現状は、死が我々の生活から切り離されて特別なものになっている、という著者の主張がある。これから迎えるであろう親や自分の終末をどうするか,考えるきっかけを与えてくれた。
    九兵衛や本庄病院勤務経験をもつ信濃大学の医師がちらりと現れるという、著者のお遊び,あるいはサービスも見受けられた。

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    2026年09月06日
  • スピノザの診察室

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    大切にしたい名言があり過ぎて、メモしきれない。
    もう一度、じっくり読み直さねば。

    辻さんといい、鳥居さんといい、出てくる患者さんそれぞれ、「いるいる、こんな人!」って笑えてしまう。
    夏川草介さんが、実際に出会ってきたリアルな患者さん達がモデルになっているんだろうな。

    私もマチ先生にあやかって、
    今度、長五郎餅を買いに行こう。

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    2026年09月01日
  • エピクロスの処方箋

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    「人生の面白さってものは、出世や月給にあるんじゃない。お前が思っているよりずっと複雑で意外性に溢れているんだ。

    世の中には治せない病気が山のようにある。けれども癒せない哀しみはない。

    幸福と快楽とは、とても似ている部分があるが、実際は異なるものだ。

    エピクロスが主張している快楽の本質は、何よりも『精神の安定』のことなんだ。」

    仏教で言うところの、八風におかされぬを賢人というなり、に通じると思う。

    「良かれと思って進んだ道で、かえって患者さんを苦しめてしまうこともある。治すことだけが幸せな人生とは限りません。進むにしても、立ち止まるにしても、覚悟というものが必要です。

    人を救うのは医

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    2026年09月02日
  • 神様のカルテ

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    医者の大変さとやりがいが入り混じった物語
    難しい言葉遣いなので読みにくいが、医者の緩さと張り詰めた緊張感が絶妙

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    2026年09月01日
  • 勿忘草の咲く町で 安曇野診療記

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    素晴らしい作品。
    高齢者医療がテーマの重めの内容だと思うが、ユーモアや美琴と桂の爽やかなラブストーリーがあるので、読後はなんだか胸がいっぱいになった。
    死は悲しいことかもしれないが、読後、生の一部であり、とても自然なことのように思った。
    悩むことをやめないというのは、真摯に物事に向き合うということかもしれない。
    私も花を飾りたくなりました。

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    2026年08月31日
  • エピクロスの処方箋

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    医者とは立場も責任の重さもまったく違う看護師だけど、マチ先生の患者と向き合う姿勢には前作同様感嘆する。私も驕らず努力を怠らず自分にできることを黙々とやっていこうと思う。勉強頑張ろう。

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    2026年08月31日
  • 臨床の砦

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    ネタバレ

     コロナウイルスに挑む医療従事者たちの姿が克明に描かれていた。物語の中で、敷島たちが世間のコロナに対する問題意識が低いことを指摘しているのを読んで、自分もそっち側だったなと感じた。また、コロナ感染の波を耐え抜いたという華々しい部分だけを描くのではなく、医者が声を荒げる場面や、敷島が車中泊中に『自省録』のページを破る場面など、暗い部分も描かれていたのが心に残った。

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    2026年08月31日