夏川草介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
外来、往診、手術と忙しい日々を過ごす内科医の哲郎と、その周囲の家族、同僚、患者のとの交流が書かれる。主に看取り医療に関するテーマが中心。
激怒させた教授の父親を患者として診るという煽り文に惹かれて聴くことにしたのだが、実際にはその話すら課題の1つでしかないほどに様々鬱積しており、その中で自分の医道をどう貫くのか、という話で文句なく面白かった。
様々な性格の医者が登場するが、それぞれに矜持を持って医療にあたっている様が特に良い。
昨今人口減による色々な問題が叫ばれているが、医療問題もその一つ。すでに当たり前が当たり前でなくなる時期になっているのだろうと感じる。
医者になった時点で一般的な人生は -
Posted by ブクログ
ネタバレaudible☆
あらすじと著者からのメッセージを読むとこの物語の流れがよくわかる‼︎
エピクロスが主張している快楽の本質「精神の安定」。快楽の本質なんて考えたことがなかった。なんとなく雰囲気で使っていた。
哲学的要素で「生と死」について考える機会をもらい、これからも考え続けていく課題だと感じた。
そして、快楽と死は真反対にあるものだとも感じた。
哲学ってゆーと難しい、固いとか…学ぶまでに高い壁があるようなイメージだった。
けど、この物語を読むと哲学は身近にあって日々思考している事全てに当てはまる事で、生きる力になる、生きやすくなる源なのかもと思う。
皆んな、哲学者‼︎笑
マチ先生のよぅに寄 -
Posted by ブクログ
audibleで。京都の風情や言葉使いが心地よい。京都という舞台が醸しだす独特な雰囲気が、物語の重いテーマをやんわりと包むような気がする。
雄町先生の哲学、、、医療で人は救えない。
そして、生きることについては考えてきたが、死ぬことについては考えてきただろうか、と今の医学に対しての問い。
まさに、脳梗塞で身内を失った身としては、心に染みる言葉。救えない患者に医師は何もできないのだろうか、、、そう問う雄町先生。何かできる医師が増えて欲しい、そう思う。
医師不足、過剰な勤務状態、命を扱う上での精神的ストレス、、そんなものを抱えてなお、前に進もうとする医療に携わる人たちに頭が下がる。
読み終わった後 -
Posted by ブクログ
作者が医者なこともあり専門的な医療用語は多い。けれどもするすると読めるのは、それぞれの登場人物の特徴が丁寧に描かれているからだと思う。アフロやメガネや、話し方の特徴など、名前で書かれていなくても、あの人だ想像しやすく読みやすい。マチ先生のお菓子への愛が溢れていて好き。食べるお菓子が気になって調べてしまうくらい…長五郎餅、阿闍梨餅などなど…マチ先生は本当に美味しそうに食べるなぁ。
一方で、常に死が近くにある人達の描写に何度も考えさせられた。自分も医療関係者だからこそ、自分だったらどうするの視点が常に出てきてしまった。マチ先生の葛藤しながらも、目の前の死に近い患者と向き合う姿勢に苦しさを感じた。 -