夏川草介のレビュー一覧

  • エピクロスの処方箋

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    マチ先生。こんな医師ばかりなら安心して病気になれるな。実際医者が読んだら、こんなに現実は甘くないと言うだろうが。
    「戻って来れなかった人も僕はたくさん知っていますが、それでも帰り道はあったのだと信じています。もし世の中に名医というものが存在するのなら、その真っ暗な道の歩き方を知っている医師のことだと僕は思うんですよ」
    命に向き合うことへの難しさ。医師になり、ずっと向き合うことを模索していることが、間違った医者にならないことへの道なのかもしれない。

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    2026年07月06日
  • エピクロスの処方箋

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    ネタバレ

    自分は最期どのようになりたいか、そこに向けてどうやって生きていくか。死についてはっきりと考えることは難しい。

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    2026年07月06日
  • 新章 神様のカルテ

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    『神様のカルテ』シリーズ5作目。

    主人公の栗原一止、大学病院へ。

    いつも通り、細やかな表現でジワジワと感動に引き込んでくれる。そして、今回はシリーズを跨いだ伏線回収などの大技も繰り広げてくれた。
    5作目にしてさらに面白くなっている。このシリーズはどんどん面白さが深まるところが恐ろしい。

    そして、泣けた。

    居酒屋「九兵衛(きゅうべえ)」で、筋肉質のマスターの料理と日本酒を堪能したい。

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    2026年07月05日
  • 命の砦

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    『臨床の砦』の続編
    世の中を恐怖に包んだコロナ禍を医療現場から見たストーリー。病院や医師、地域によってコロナへの対応が異なり、コロナ患者の受け入れをした病院だけが割を食うようなやるせなさも描かれている。どうやっても協力がないと立ち行かない状況なのに、孤闘する病院、その何人かの医師が未知のウイルスに対峙していた。まさに砦だった。
    心情を表す言葉や、情景描写が豊かな言葉で描かれており、登場人物の心の微細な動きが伝わってくる。
    コロナ治療最前線に立っている時でしか書き残せなかったもので、現代版『ペスト』カミュのようにも思える。

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    2026年07月05日
  • エピクロスの処方箋

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    ネタバレ

    エピロクロスの快楽主義は、精神の安定であり、それは気分が良くなること、悪くなることを含めた、安定した感情を目指す物で、医者としてどんな時にでも、冷静に対処する事を心得た主人公ではあるが、家庭、勤務先、患者さんとの診断等の各シーンでは心の動きが感じられ、そんな感情とも折り合いを付けていく感じが文面から受け取れた。

    京都の情景記述も手に取るように感じられ、一気に読み切りました。

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    2026年07月05日
  • スピノザの診察室

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    ネタバレ

    爽やかな読後感。こういう医者にかかりたい。暗闇で凍える隣人に外套をかけてあげること。素晴らしい言葉。京都の和菓子も食べたくなった

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    2026年07月05日
  • エピクロスの処方箋

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    前作同様、緻密でいてキャラクターの魅力が最大出力の、さらに超えるような人間ドラマを描くのが本当にうまい。あやうく泣くところでした。傑作。

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    2026年07月04日
  • エピクロスの処方箋

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    すごく良かった!
    意識がない患者さんとの向き合い方、危篤状態になった時の家族へ伝えた言葉、どれも心に残る。
    マチ先生の言葉で、救われたり、状況を受け入れられるんだなあと思った。

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    2026年07月04日
  • スピノザの診察室

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    主人公の「マチ先生」。おそらく医者としてすごい腕の持ち主なのでしょうに飄々としたイメージが伝わる文体が好きです。

    そして、心に残るフレーズも多い。

    「地位も名誉も金銭も、それが単独で人間を幸福にしてくれるわけじゃない。人間はね、一人で幸福になれる生き物ではないんだよ」

    「患者の顔が見えるということは、共感するということです。共感というのは、心にとってはなかなかの重労働でしてね。とくに悲しみや苦しみに共感するときには、十分に注意が必要です。度が過ぎると、心の器にヒビが入ることがあります。ヒビだけなら涙がこぼれるのみですが、割れてしまえば簡単には元に戻りません。それを、精神科の世界では発病と

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    2026年07月04日
  • エピクロスの処方箋

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    めちゃくちゃよかった。個人的に前作よりもよかったかも!

    今回は医療問題に焦点が当てられていて、若手医師の働き方や医師不足など、社会的な側面も大きかったように思う。
    医師はなんのために患者を診るのか。治療方針や目的は、それぞれの医師の哲学に依るものが大きい。いい先生だと言いたくなる人は、相手のことを思いつつ、自分の哲学の芯をもっているのかもしれない。生と死を扱う医療だからこそ、哲学が必要だといつマチ先生の考え方には頷ける。

    そしてお馴染みのメンバー!京菓子!
    このシリーズにはこれがなくちゃね!!
    人間関係も少し進展?してきて、甥っ子の龍之介も成長著しく……これ絶対もう一作出るでしょ!
    と、勝

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    2026年07月04日
  • エピクロスの処方箋

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    「人が、自分の権利ばかり口にするのは、自分ひとりで生きていけると思っているからです。
    でも人生はそんな甘いものじゃない。」

    ですよねぇ マチ先生

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    2026年07月03日
  • エピクロスの処方箋

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    ずっとこの本の世界にいたい、と思った。
    マチ先生、素敵すぎる。
    神様のカルテとスピノザの診察室は
    この先もシリーズとして続いていくというのは朗報だ。

    南先生との恋も
    龍之介の成長も
    まだまだ見届けなくては!

    今作のメインは
    辞めた大学病院の教授や花垣助教授との関係と
    教授の父親を救うための
    難しい内視鏡術に挑み、成功させる話だ。

    疾患や処置に関する描写や
    大学病院の特殊な構造。
    このあたりは現役医師だからこそのリアリティだ。

    ちょうど半分くらい読み終わったとき、
    コーヒーブレイクにと
    ダイニングテーブルに向かうと、
    なんと阿闍梨餅が!
    マチ先生ーー!
    って叫びたくなった!
    夫が土産でい

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    2026年07月03日
  • 神様のカルテ0

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    『神様のカルテ』にまつわる人々の前日譚。

    描かれるのは
    医師国家試験直前の一止、辰也、千夏、 次郎ら仲間たちの友情。
    本庄病院の内科部長・板垣(大狸)先生と敵対する事務長・金山の不思議な交流。
    本庄病院で働くことになった研修医・一止の葛藤。
    山岳写真家である一止の妻・榛名の信念。

    人気シリーズとなった作品の前日譚は、ある程度お約束。しかし、1~3までを読んだファンにはタマラナイ内容だ。
    このような前日譚を作ることは著者自らのアイデアとして湧いてくるのか?編集者サイドからの依頼(提案)なのか?ちょっと気になるところでもある。

    そして、オーディブルに導かれるままに「新章」へ

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    2026年07月02日
  • 神様のカルテ3

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    オーディブルに導かれて3へ。
    このシリーズには「スゴイ人」がけっこう登場してくる。『キングダム』で各国にスゴイ武将がいるかのように…。
    そして、「2」に続き、「3」は前作を越えてきた。

    最新医療を追いかける小幡先生の姿。そして、主人公「一止」の決断。「1」「2」とは異なる空気を感じた。

    「最新の理論・技術を身に着ける」

    実は医者に限らずプロフェッショナルがその職務を続けるためにに必要なことのはずだ。
    と、自分自身に向けての刃が飛んでくる気配を感じた。

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    2026年06月30日
  • 神様のカルテ2

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    「1」に続きオーディブル。
    耳が慣れたこともあるかもしれないが、「1」以上に引き込まれた。

    描かれている人の心と哲学。それらがサクサクと刺さってくる。まさに、
    「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角(とかく)に人の世は住みにくい。」
    だ。

    街の描写も魅力的。松本市、訪れてみたい。

    そして、オーディブルに導かれて「3」へ

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    2026年06月30日
  • 勿忘草の咲く町で 安曇野診療記

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    穂高に縁のある者として、美しい山々を思い出しながら読みました。
    テーマは重いものであり、我が身に置き換えつつ

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    2026年06月29日
  • エピクロスの処方箋

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    ネタバレ

    オーディブル読書。
    2026年本屋大賞作品ということで読んだ。
    『スピノザの診療所』の続編だったから、その後がどう描かれるのか楽しみ〜!
    今回も最後までやさしくて穏やかな世界観。
    この空気感、本当にいいね!
    本当の意味で人を救うには、原田病院みたいに患者さんとお医者さんが最後まで並走するみたいなのが1番だなと。マチ先生めっちゃ理想的なところにいるじゃん。
    そりゃ大学病院に戻らんわな。でも、花垣先生と飛良泉先生がタッグを組んだらすごい強そう。そこに南も加わるしな〜。どうなるのか先が読みたい。
    あと、快楽と幸福は違うものなのかと。おいしいものを食べるのも幸福でよくない?
    エピクロスが気になって探し

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    2026年06月28日
  • 勿忘草の咲く町で 安曇野診療記

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    ​夏川草介先生に終末期医療をテーマに書かせたら、やはり右に出る者はいない。
    本作の素晴らしさは、決して明るいとは言えない重厚な題材を扱いながらも、現実をごまかさず、かといって過度に悲壮感を漂わせずに描き切っている点にある。
    毎回のことながら、登場人物たちが皆一癖ありつつも愛すべき個性を持っており、また、時に爽やかな恋愛模様を展開する点も趣深い
    総じて非常に完成度が高く、テレビドラマ化されるのも大いに納得の、太鼓判を押せる名作につき、ぜひ読んでいただきたい

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    2026年06月28日
  • エピクロスの処方箋

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    ネタバレ

    スピノザの診察室に続いて、とても良かった。
    手術シーンを詳しく描かないところも好きだった。

    何より、登場する人それぞれが高い信念を持って、性格が合う合わないはあっても、それぞれ尊敬し合っているのが、読んでいてとても心地よい。

    職種は違えど、こうありたい、と思わせてくれる、気持ちが引き締まる読後感。

    京都に行ったら、御鎌餅も食べに行かないと。

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    2026年06月26日
  • エピクロスの処方箋

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    すごく静かなお話なんですけど、哲学と美学が行き届いてるのでめちゃくちゃ面白くて読みやすいんですよね。
    人間は生きてきたようにしか死ねないので、死ぬことを考えることも多分生きることの一部なんですけど、それを切り分けてしまう自分がいる。
    マチ先生の諦観の中にある信念のようなものがとてもすき。

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    2026年06月25日