夏川草介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ここ最近読んだシリーズものの中ではホントに面白くて一気読みしてしまった1冊でした。電車で読んでた時に何度も目頭が熱くなってヤバかった〜(笑)
これまで個人的に意識して感じた事はないんだけど、作者の夏川さんの単語のチョイスが絶妙におしゃれで文章にこだわりを感じました。
『折柄の曇天で辺りは薄暗く、端正に刈り込まれた躑躅や五葉松の起伏が、借景の東山と和してあい然たる空気がある』
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いやこのセンス!あい然って漢字難しい字で変換にすら出てこなかった
なのに読みやすくて、キャラクターが皆しっかりしていて、何よりドラマが面白くて、哲学的で、読んでない人には是非読んでほしい作品です。
一応これは2 -
Posted by ブクログ
ネタバレ良心に恥じぬということだけが、我々の確かな報酬である。24時間365日診療できる病院を維持することを忠実に守りながら、家庭を犠牲にする古狐先生。小さい子供の世話をしながら、医師としての仕事を悪評を浴びながら続ける進藤先生。いずれも医師であり、人間である二面性のバランスをどうとるか、が大きなテーマとなっている本作。非常に悲しい結末ではあるが、医療現場の苛烈さを痛烈に描写したメッセージ性の高い小説だと思う。1人の人間が亡くなるということは、そこに紐づく絆が途絶えること。のような文言があったが、そんな絆を1つでも増やし、後世に繋げられるような人生にしたいと思った。
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Posted by ブクログ
ネタバレ前作のスピノザの診察室に続き、とても考えさせられた。死と向き合う考え方やケア的な関わりについて、マチ先生の言葉や仕事ぶりから学ぶことが多かった。
また、物語としても医療現場の政治的な構造や研究と臨床の二面生、人手不足や世代間の価値観の違いなどにも踏み込んだ内容だったと感じた。
特に印象的だったのは、まち先生が研修医である南先生に話した言葉である。
「誰かの努力によって変えられるほど世界は脆弱ではないんだ。だけどその理不尽で強固な世界の中でも我々にできることはたくさんある。降り続く雨を止めることはできないが、傘をさすことはできる。暗くて危険な夜道に灯を灯すこともできる。私が目指しているのは -
Posted by ブクログ
ネタバレ今回は東西主任をいっそう好きになり、小幡先生の哲学に刺激を受け、イチとハルを尊くそして誇らしく思う回であった。
「あの、いつでも端然とかまえてゆるがぬ東西の態度の根底には、十年前の思い出が今も確かに息づいているのである。」
冷静で強くて、指導力も周りを見る力もあって。軽口も叩けておちゃめな部分もあって。1からずっと私をクスッとさせてくれたそんな東西主任の、軸となる部分をここで知ることができて良かった。私はハルにも憧れるし、東西主任のような女性になりたいなとも思う。
「私は目を閉じ、束の間、その流れ込んでくる日常の旋律に身をゆだねた。」
「まるで打ち上げた花火の轟音が、光に一瞬遅れてから届く