夏川草介のレビュー一覧

  • 神様のカルテ2

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    劇的なドラマが起こり、難病の患者を救う話ではない。医療は生かすための道具なだけではない、その道具通じない人にどう寄り添うことができるのかという主題について、私に新しい視点を与えてくれる。闘病中の親が都心の大学附属病院に通院している身として、神様のカルテに描かれている地域の救急病院と環境は違うからこそ、家族としてどうやって死ぬかという問いを考えねばならないと思った。栗原先生のような医者は現実にはいないと思う。過酷な医療環境で潰れざるを得ないだろう。だからこそ家族として親と死について向き合っていこうと思えた素晴らしい作品である。再読したい。

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    2025年02月16日
  • 神様のカルテ3

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    ネタバレ

    神様のカルテは、登場人物の人物像を、詳細に描いてくれるところがいい
    挿絵も何もないのに、それぞれの姿が思い浮かぶから、より一層物語に引き込まれてしまう

    それにしても未だによくわからないのが、男爵
    この人、どうなるんだろう?行く末が気になるので、まだまだシリーズを続けて、いつか男爵の話を進めてもらいたい

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    2025年02月10日
  • 臨床の砦

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    あんなに大変な思いをしたのに、もう忘れてしまっているのか…と、最近感じることがあります。
    マスク、咳エチケット、除菌…
    皆さんにも思い出して欲しいと思います。
    医療現場で頑張ってくださった方々がいたことを。

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    2025年02月05日
  • 臨床の砦

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    医療従事者の皆様に感謝

    コロナ禍、医療従事者の方々の苦労は計り知れない。
    先行きの見えない中、見えない恐怖と戦いながら、最前線で患者を受け入れ続けた医療現場の臨場感が伝わってきました。

    #深い #切ない #感動する

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    2025年02月02日
  • 勿忘草の咲く町で 安曇野診療記

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    ネタバレ

    すごく綺麗な文章で読みやすかったです!

    郊外での高齢者医療。
    現実的な判断や親族との関わり方等、よくある医療系小説とは少し違った部分も より色濃く描かれています。
    リアルですが人間の脆さも強く印象に残りました。
    実際の医療現場を見てきた人間にしか描けない物語だと感じます。
    とある先生の特性上 患者さんを看取るシーンも多く、人間の最後ってこんなに呆気ないんだなと思う瞬間も。

    主人公は看護師と研修医の2人。
    看護師ちゃんはさっぱりした性格でいいですね!!
    研修医さんは少し風変わりですが、優しくて強い。
    2人とも強さと優しさ、そして物事に立ち向かう勇気を持っていて、読んでいる私まで元気づけられま

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    2025年02月02日
  • 神様のカルテ3

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    2014年出版。シリーズ第3作で、一旦の区切り。夏目漱石を主として明治の文豪に心酔し、普段の言動までも染まっている「変人」との愛称?で呼ばれる主人公。の視点で統一して描かれるので、妙に気が散ったり混乱したりが無い。軽妙洒脱な会話も良いし、頻繁に描かれる日本酒を味わうシーンも気に入っている。手頃な日本酒は買って飲んでみた(美味かった!)。この後は「新章」が有る。楽しみだ。

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    2025年01月26日
  • 新章 神様のカルテ

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    3は微妙だったが、新章はなかなかに好きだった。宇佐美先生とのくだり(Birthday含め)と二木さんのくだりが特に好みだった。

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    2025年01月25日
  • 命の砦

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    ネタバレ

    あの頃のことを思い出しながら読み進めたけど、辛かった...。確かに人の善意の限界を初めて見た時期だったように思う。

    未知の病に命をかけて挑むって生半可な気持ちでは出来ないことなのに、その覚悟を決める間もなく患者は増えていく一方で毎日を乗り切るしかなくて。
    エッセンシャルワーカーの人たちに感謝なんて当たり前も当たり前で、感謝という言葉で片付けるのも烏滸がましいような、形容できないもどかしさみたいなものが心に残った。

    でも人間の記憶なんて曖昧なものだから、時間と共にあの頃の感情も経験も記憶も薄れていってしまう。本という形で残してくれてありがとう、と伝えたい。

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    2025年01月18日
  • 君を守ろうとする猫の話

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    ネタバレ

     前作 『本を守ろうとする猫の話』
    林太郎から主人公が変わっていました。
    ワクワク ドキドキ。
    林太郎と沙夜が夫婦になっていて・・・
    つながってた。
    七海は、とても勇敢でした。
    少しずつ強くなる様子が良かった。
    やはり、“1人じゃない”ということが人を強くさせるなと思った。
    「忘れるな。目に見えるものがすべてではない。大切なものは、いつも心の中にある。」
    王の言葉にドキッとしたし、目が覚める感じがした。

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    2025年01月16日
  • 臨床の砦

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    今となってはコロナはだいぶ落ち着き、そして対処も出来るようになったが、あの頃は途轍もない脅威に侵されまた誰もが疑心暗鬼になっていた。何を信じれば良いのか、どうしたら元の生活に戻るのか、果たして戻れるのだろうか…と。
    その中、最前線で命を救おうと懸命に戦った人たちがいる。そのことを私たちは覚えておかなければいけない。知らなければいけない。
    その本だと思う。

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    2025年01月15日
  • 神様のカルテ2

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    2013年出版。シリーズ第2作。34歳位に書いたんだな…。現役医師であり、この本の初刊が初めての執筆とは本当に信じられない。主人公が夏目漱石に不覚影響されているという設定に伴い、やや難しい表現が適切に感じられる。正しく読めなかったりもするけど…。展開も情景描写も、ホント凄く素敵。久々に、掛け値なしいい本読んだなぁって思えました。

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    2025年01月06日
  • 城砦〈下〉

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    後半に差し掛かるにつれて面白くなっていった。

    以下、引用
    幸福というものは――たとえ世の皮肉屋が何と言おうと――世俗的な財産からは完全に独立した、ある純粋な心の状態だということが、これまで考えもしなかったほどはっきりとア ンドルーには理解できた。

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    2025年01月03日
  • 神様のカルテ3

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    医者に限らず、自分の仕事に対する向き合い方を考えさせられる一冊だった。そして変わらずに読後感は、じんわりと暖かい。

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    2024年12月29日
  • 神様のカルテ0

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    2024年に読んだ本の中で一番面白かった。
    どの話も良かったが、2話目「彼岸過ぎまで」は本編で何気なく登場する人物のバックグラウンドを知ることができる。
    また3話目「神様のカルテ」では思わず泣いてしまった。
    文庫版を読んだが、解説も共感できた。

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    2024年12月29日
  • 城砦〈下〉

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    名著&良書。
    一金を稼ぐためだけの無意味な治療、不必要な手術、科学的な振りをした何の役にも立たない数々の処方•••。こんなことは、いい加減やめるべきではありませんか。[363頁引用]
    この文章にすべてが詰まっている気がしました。
    翻訳してくださった夏川草介先生に感謝です。

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    2024年12月20日
  • 神様のカルテ2

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    ネタバレ

    折々の花や、山の表情が、作品の空気を作っていて、そこが好き
    出てくる人々がみな優しさを持っていて、素敵な会話も読んでいて楽しい

    一止と辰也、古狐先生と大狸先生
    同期でやり合い、互いに支え合う、男達の素直じゃない友情が素敵

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    2024年12月18日
  • 命の砦

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    コロナ禍の、初めの頃のお話。
    正体が見えない恐怖、先の見えない不安に包まれたあの時の空気感を思い出しました。
    物語という形で書き残してくださったことをありがたく感じた物語でした。

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    2024年12月17日
  • 臨床の砦

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    これは小説であって、小説ではない。
    コロナ最前線で命懸けで診療を続けた現場の医師の偽らざる記録であり、決して忘れてはならないドキュメントである。

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    2024年12月12日
  • 命の砦

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    最前線で戦ってくださった方に感謝しかない。
    忘れかけていたあの時をまだリアルに思い出せる今だからこそ
    この2冊は今読んで良かった
    誠実さとユーモアを忘れずに生きていきたい

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    2024年12月05日
  • 臨床の砦

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    ネタバレ

    敷島先生の中庸なものの見方と、決めきれないからこそのじっくり考える姿勢は、本を読んでいても、落ち着きと安心感を覚える。夏川先生の本は、いつも主人公に「落ち着き」があるので、ホッとさせられるし、短い言葉で端的に綴られる想いや状況はスッと頭に入ってきて、とても読みやすく、刺さる。
    当時、重症化リスクの少ない私は普通に活動したほうが経済面で良いと思っていた。ただ、基本引きこもりなので、双子をベビーカーで土手に連れて行く以外はほぼ外出せず。そんな私の行動も医療従事者にとっては恐怖を感じさせていたのかと気づかされた。都内で過ごす人と、医療現場の人とで、見え方が全く違うのだなぁ(ついでに言えばトップの人も

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    2024年12月04日