夏川草介のレビュー一覧
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『お疲れ様でした』
口にするその言葉に託す想い。
雄町哲郎は、以前は大学病院で将来を期待された凄腕の医師だった。しかし今は町中にある地域病院で内科医として働きながら甥の龍之介とともに暮らしている。
甥、患者さん、現職場、前職場の人との関わり。想い。
自分にとって何が大切かを考え、しっかりと選ぶことができる、地に足がついたしなやかな強さ。安定感。
人はいつか死を迎えることになる。
それまでの時をいかに過ごすことができたか、過ごさせてもらえたかによって、残された者の悲傷、沈痛な想いもいつか共に歩む温かな想いへと昇華する手伝いとなる。
一日一日。
いま、この時、この瞬間を、息が止まるそ -
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ネタバレ栗原一止
イチ。本庄病院に勤務する五年目の内科医。信濃大学医学部卒。夏目漱石を敬愛している。南3病棟。御嶽荘の桜の間の住民。御嶽荘でのニックネームはドクトル。当直の夜は普段の一・五倍の患者が来る“引きの栗原”というジンクスがある。学生時代は将棋部に所属。
栗原榛名
ハル。一止の妻。一見すると華奢な普通の女の子。幾つものカメラを抱えて世界を飛び回り、数々の驚くべき写真を撮影してくる山岳写真家。
1年前に一止と結婚した。元松の間の住人。旧姓片島。
大狸先生
板垣。消化器内科部長。太った腹をゆすりながら豪快な笑い声で患者たちを魅了する。一止は大狸先生と呼んでいる。驚くべき内視鏡のテクニックの持ち -
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ネタバレ栗原一止
イチ。本庄病院に勤務する五年目の内科医。信濃大学医学部卒。夏目漱石を敬愛している。南3病棟。御嶽荘の桜の間の住民。御嶽荘でのニックネームはドクトル。当直の夜は普段の一・五倍の患者が来る“引きの栗原”というジンクスがある。学生時代は将棋部に所属。
栗原榛名
ハル。一止の妻。一見すると華奢な普通の女の子。幾つものカメラを抱えて世界を飛び回り、数々の驚くべき写真を撮影してくる山岳写真家。
1年前に一止と結婚した。元松の間の住人。旧姓片島。
大狸先生
消化器内科部長。太った腹をゆすりながら豪快な笑い声で患者たちを魅了する。一止は大狸先生と呼んでいる。驚くべき内視鏡のテクニックの持ち主で、 -
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今作も続編の『エピクロスの処方箋』も本屋大賞にノミネートされているので、気になってまずは『スピノザの診療室』から。
大学病院の出世やら権力闘争やらのガツガツドロドロした人間ドラマを描いたものも面白いが、こちらの主人公マチ先生は、将来を嘱望された内視鏡手術のプロでありながら、家庭の事情でこの白い巨塔から降り、診療所で地域の医療を担うことになった人。
もともとは野心もあったと思うが、今は患者一人ひとりと向き合い、生と死、幸せとは何かを深く考えながら診療するマチ先生の姿は、患者や周囲の人たちのみならず、われわれ読者の心もあたたかくしてくれる。
マチ先生は優しさと同時にものすごく冷めた視点を持っていて -
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ネタバレ栗原一止
イチ。本庄病院に勤務する五年目の内科医。信濃大学医学部卒。夏目漱石を敬愛している。南3病棟。御嶽荘の桜の間の住民。御嶽荘でのニックネームはドクトル。
外村
救急部看護師長。年齢三十?歳にして独身、有能で美人の看護師。
海先生
研修医。
山先生
研修医。
砂山次郎
北海道の牧場農家の生まれの大男。一止とは医学部生時代からの知己で、学生のころは同じ寮の隣りの部屋で四年間も生活してきた腐れ縁がある。
卒業後は大学病院の外科医局に入局、三年後に大学病院の人事にもとづいて本庄病院の外科へ派遣される。水無陽子に惚れている。
水無陽子
病棟看護師。栗色の髪をショートカットにした笑顔が可愛 -
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プロローグ
目の前には、網代笠をかたどった形のソレがある
モッチリとした食感のそれと、アッサリとしたアン
とのマリアージュはサイコーだ
食すまえから、舌鼓を打ってしまう
柔らかいアレを触るように、大事にソレを手に取ると、ゆっくりとそしてほくそ笑みながらソレを頬張った!
本章
『スピノザの診察室』★4
「おおきに、先生」
主人公の人となりと、本作の内容を煎じ詰めたら
この一言に尽きるだろう
素晴らしい物語だ
患者の顔が視える診療
大きな病院では、決して得られることのない
安心感が得られる、小さな街の病院の大先生だ!
主人公の雄町さんは、何となく成瀬に似てるし、
南さんと -
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主人公の仕事に対するプロとしての向き合い方がかっこよくて憧れる。
医療は理系で科学に近い領域だと思っていたが、突き詰めていくと哲学に近づいていく。
死を目前にする人たちがどんな生き方をするのがその人にとって良いかは、科学で答えを出すことができないと思う。また、科学的な発想で考えるなら医療には無限の可能性があって医療が進歩すれば問題を全部解決できると思うかもしれない。でも、どれだけ医療が進んでも人が死ぬということには抗えない。むしろ、最終的に死んでしまうのならば今、自分に何ができるか。その人がどんな生き方を望み、どうすればサポートできるか。答えを出すのではなく、考え、行動し続けることが大切だと知 -
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夏川草介さんの作品、初読みです。
2026年初作家、12人目です!
考えてみたら、医療もののドラマや漫画は大好きなのに、小説はほとんど読んだことがありません。
小説で、医療ミステリーは読んだ事はあるんですけど。
すごい奇跡的な治療で命が救われたり、画期的な術式で手術が行われたりといったエンタメ的な話ではないです。
高齢者の末期癌患者を往診して、頑張れとかあきらめるなとか励ますのではなく、そんな急がなくっていいというマチ先生がすごく良かったです。
スピノザが哲学者だということも知りませんでしたが、生きるということ、死ぬということ、幸せということ色々と考えさせられるお話でした。 -
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ネタバレ医師の話ではない。人間の話をしているのだ。
栗原一止は夏目漱石を敬愛し、信州の「24時間、365日対応」の本庄病院で働く内科医である。写真家である妻・ハルの献身的な支えもあり、多忙な日々を乗り切っている。新年度、内科病棟に一止の旧友・進藤辰也が東京の病院から新任の医師としてやってくる。かつて進藤は“医学部の良心”と呼ばれていた。しかし、彼の医師としての行動は周囲を困惑させるものだった。そして、さらに大きな試練が一止たちを待ち受けていた――。(紹介文より)
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大号泣。
進藤辰也の奥さんの働き方も、
小狐先生の病気も、
涙があふれてとまらない。
寝ずに働いて当たり前、ず