夏川草介のレビュー一覧
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『スピノザの診察室』の続編です。
甥っ子の龍之介くんは中学生になっており、作中での月日の経過を感じますが、マチ先生が原田病院で多忙な日々を送りながらも患者一人ひとりと真摯に向き合う姿を見て、
「マチ先生、全然変わってないなぁ」と何だかほっとしました。
どれだけ医療が高度に発達しても、治せない病気は少なからず存在するでしょうし、人は誰でも最後には死を迎えます。
それでも、目の前にいる人が今を笑顔で過ごせるために医者は何ができるのかー。
様々な命の在り方と出会うなかで、マチ先生はその答えをずっと探しているのかもしれません。
『人を救うのは、医療ではない。人なんだ。』
偶然にも私自身が今、 -
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内科医、マチ先生シリーズの第二弾。前作もすごく良かったけど、今回はマチ先生の魅力がさらにアップ。映画化するようだけど、早く詳細が知りたい。
優秀な内科医のマチ先生は、妹の忘れ形見である甥っ子を引き取ったため、大学病院を去り、地域病院で働いている。マチ先生が目指すのは、最先端の治療でも看取り医療でもない第三の道。
このシリーズでは医療と哲学がテーマになっているが、「医療で人は救えない。人を救うのは人なんだ」という言葉が、マチ先生の医療に対する姿勢や信念を表していた。患者や家族が笑顔でいられる今の時間を大事にしたい、というのは理想論ではあるけれど、本当に大切なことだと再認識する。
古巣の大学 -
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2024年本屋大賞4位。続編のエピクロスの処方箋は2026年の本屋大賞ノミネート作です。
主人公の雄町哲郎(おまちてつろう)は、京都の町を舞台に、地域病院で働き、親しみをこめて「マチ先生」と呼ばれる。元は大学病院の医局長で、内視鏡内科のスペシャリスト。
そんな彼が、スピノザという哲学者の思想と先端医療との狭間で人の命の在り方、幸せな生き方について問う作品。
本著者は初読みです。医療、哲学と難しい内容なのかなと思いましたが、本作は本当に読みやすい作品でした。マチ先生の温かさ、周りの人もいい人しかいない。
1番心に響いた言葉は、「私たちにできることは、暗闇で凍える隣人に、外套をかけてあげるこ -
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私も灰色の兵士かもしれない。
前作同様でたくさんの名作がオマージュされていた。
あの名作の名言や、名シーンがあちこちに仕掛けられていて読み手を楽しませてくれる。ちょっと上から目線のあのしゃべる猫や灰色の兵士、友達(本)を一生懸命救おうと走る姿はあの名作を彷彿させる。
それらを見付けたときのワクワク感は読み手を本の世界へ引き込み、見事に著者の罠にはまったかもしれないが、こんな罠なら喜んではまりたい。
前作のあの人の登場は「おっ、もしかして」と喜んでしまった。
前作に引き続き猫とともに迷宮を旅する物語であるが、哲学的な要素もビッシリ詰まった内容の哲学ファンタジー。
作中でもはっきりとした答えは -
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ネタバレ有明
進藤辰也
信濃大学医学部の学生。六年生。信州松本に生まれ、松本にある大学に合格して今に至る。実家の蕎麦屋を手伝いながら大学に通うという苦学生のような生活。
栗原一止
高知生まれ。辰也とは一年生以来の長い付き合い。
砂山次郎
北海道の酪農家出身。
草木まどか
岡山出身。昨年までテニス部の部長をつとめ全国大会にも出場したほどの選手。運動神経は抜群だが、学業については追試の常連。数年前から女子学生も受け入れるようになった「有明寮」において、女性の一番乗り。
如月千夏
五年生。一止の誘いを受けて将棋部に所蔵していた。本業はテニス部で、エース級の選手だった。
小野寺誠
エロ外科医。二年先