夏川草介のレビュー一覧
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敷島寛治は長野県信濃山病院に勤務する四十二歳の消化器内科医である。 令和二年二月、院長の南郷は横浜港に停泊するクルーズ船内のコロナ患者を受け入れることを決めた。 呼吸器内科医も感染症専門医もいない地域病院の決断は、そこで働く人々と家族に大きな試練を与えることになる。
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これはコロナ禍の病院のドキュメンタリーとして読むのがいいのだろうか。。
もう既にかなり昔の話となり、忘れたい事実ではあるのだけれど、実際の医療現場では、こんなことが日々起こっていたのかと思うと、いたたまれない気持ちになる。
マスクや消毒薬が配給になる
周りの病院がコロナ患者をみない
飲み屋で病院職員は、お断りされる
など -
Posted by ブクログ
理不尽な世界線に、理不尽だと思いつつ、「誠実さ」で立ち向かう。
ある映画が公開される。との事が私の何かを揺さぶり、今私はあの時期を振り替えるべくコロナ関連の小説を読み漁っている。積ん読のまま置いてあったのを(笑)映画観たいけど重いね。思い出したくないね。主演が推しの友人さえも観たくないんだよね~と。見るんならちゃんと観なきゃね。それが私達の周り。そして、気がつくと私達だけが市中で未だにマスクをしていて笑う。
あの頃は自分自身の、そして、周りの人の本性が目に見えすぎて辛かったなあ。解るから。
笑い話だか、メディアが騒ぎ立てるとき「事件は現場で起こってるんだ」と叫んで孤独で泣きそうになった。
そん -
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Posted by ブクログ
夏川草介さん、3冊目。
今回は恋愛色強し。テーマは高齢者医療。
病院は治すところから、どう終わりを迎えるかを考えるところにもなったのか。地域によって異なるのだろうけど、心臓が動いていれば生きてるのかどうか問題。何が正しいのかは誰にも分からないし、誤解を生む可能性もある中で、この話を書いた勇気を感じた。
「死に無関心な人々が突然、身近な人の死に直面すれば当然のごとく混乱する。驚き、慌て、ときには医療者に対して理不尽な怒りをぶつけてくる。そうかと思えば、思考を停止し、すべてを医師に押し付けて見て見ぬふりをする。どちらにしても困った事態だが・・・ただ死というものに対して無知であるだけなのだから。 -
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Posted by ブクログ
雄町哲郎(おまち てつろう)38歳。内科医。
京都市内にある病床48床の原田病院で、午前中は外来を診て、午後は自転車で京都の町の在宅の患者も往診して回る。
自転車、というのが良い。京都の街に合っている。
実は洛都大学の医局で内視鏡の腕を振るっていたが、難病で他界した妹の息子を引き取るために、拘束時間の長い大学病院から、個人の病院に移ったという経歴がある。中学生になった甥の美山龍之介は、哲郎が自分のために、大学病院での華々しい地位をあきらめたのではないかと気にし始める。
「私なりの哲学にしたがってお前を引き受けた」というのがそれに対する答えである。
そして、町の病院で目にしたものが、医療に対し -