岡田尊司のレビュー一覧
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うつ病やパニック障害などよく聞く精神疾患の類の原因が「愛着障害」にある場合もあるというもの。
幼少期に満足に形成されなかった「愛着」がのちに「障害」となってその人の人物像の作り上げてしまう。愛着障害によって出てきた症状(うつ病等)を薬物治療で治すことはできても、根本が治っていないから再発する。
気分が沈んだ時に「病気」として捉える前に、自分自身がなぜそう感じるのか、という所に目線を向けられるようになりました。私にとっては障害というか「壁」です。それを乗り越えることで過剰な反応をしなくてもよくなれればいいなと思います。
とても興味深い内容でした。 -
Posted by ブクログ
コロナ禍を通して、「不安」「恐怖」が社会経済をコントロールする上で有意に有効であることを
社会心理学は知ってしまった。
さらにAIの発展に伴い、
文章作成や要約から、プログラムそのものの記述、あるいは絵画や動画などのアートに至るまで、
ありとあらゆる情報とシステムが、
今や生身の人間の手を離れようとしている。
当然ながらフェイクニュースも増え、
情報の氾濫は指数級数的に拡大していく。
それに伴い、
本当に大切で必要な情報が埋もれていく。
私は、Chat GPTが情報源とする2019年まで
の情報のほうが、最新の情報よりも、
上述した意味で全般的に信頼性が高いだろう、
と考えている。
決して -
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先日、愛着障害と
診断されたことをきっかけに
この本を読みました。
自分自身は父子家庭からの
18歳まで養護施設を数箇所経験し、
勉強ができる、大人しいタイプで、
施設にいる人たちとは違い
いわゆる良い子だと思って育ってきました。
社会人になり、キャリアや人間関係のことで
上手くいかないことが多く
クリニック受診し上記診断に至りました。
この本の中では各偉人などを例に挙げながら、
自身で性格悪いと思っていた点や思考の癖などが
書いてあることに当てはまる一方で、
自分の本来の性格とはなんなのか、
自分らしさとは何なのか、
そういったことをより考えさせられ、
きっとこれからも模索していくこと、
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Posted by ブクログ
本書を読んで思うのは、「発達障害という用語自体、どうなのだろう?」ということ。
多くの人が発達障害あるいはそのグレーゾーンに当てはまるのではないか。ジェフ・ベゾス、イーロン・マスク、ビル・ゲイツ、夏目漱石などがその例として挙げられている。更にADHDに至っては、その概念自体が無くなる可能性も指摘されている。
『発達障害』というと「正常に発達することが出来ない/出来なかった」という意味になる。実際そうかもしれないが、この言葉が本当に適切なのか? 差別的なそして劣等感を抱かせる言葉になってないか? 少し前までは『個性』という言葉だったものではないか?
本書の趣旨とは異なるとは思いますが、そういうこ -
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HSP.HSCの理解に有益な書。医者&作家の岡田さんだからこその表現もある。岡田さんの著書を一通り読めば、愛着障害・発達障害・パーソナリティ障害等あらゆる事象や原因を理解できる。本書も学びが多かった。
p.98 音に対する過敏性のような感覚的過敏性でさえ、その遺伝率は36%にすぎなかったという報告を思い出してください。音への過敏性でさえ、三分の二近くは環境要因によって決まるのです。
幼い頃、家庭が安心できる場所ではなく、怒鳴り声に堪えて育ったりした場合も、音に対する過敏性は悪化するに違いありません。実際そういうケースにはたくさん出会います。
そうした人が音に過敏であるだけでなく、人の顔色に -
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表紙のイラストからして、苦しい。
よく分かる気がする。
母が大好きで、母にくっつきたいけど、母は私を見ていない。
私はかつて子どもだったと同時に、今は母だから、子どもたちにも苦しい思いをさせているのかもしれないと思って、それも苦しい。
完全に分かったわけじゃないけど、今の自分の状況を紐解くヒントにはなった。
おそらく私の母は「がむしゃらな親」だ。
母もまた、自分の父のために自分の役割を演じてきたし、結婚してからも義父母との暮らしの中で苦しかっただろう。
母と心が触れ合う交流をしたくても、難しいんだなと理解した。
私も、誰かが私の心に近づきすぎるのを恐れてる。
私にできることは、自分の心