岡田尊司のレビュー一覧
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私は以前、病院の検査でIQが70台であることを知らされ、「グレーゾーン」だと言われた。当時はあまりピンとこず、自分が特別何かに困っているという実感も薄かった。
しかし、この本をきっかけに自分の特性を調べてみると、口頭での説明を理解するのに時間がかかることや、周囲が気になって集中できないこと、急な予定変更に弱いことなど、思い当たる節がいくつもあった。みんなと同じようにやっているつもりなのに、テスト勉強の時期になるといつも泣きながら取り組んでいたあの辛さは、この特性が理由だったのだと腑に落ちた。
これからは自分の苦手な部分をカバーするための工夫を、個性として前向きに考えていきたい。
また、本書にある「パニックを克服する第七段階」の、原因になった相手の身になって考えるという視点は、私に大きな気づきをくれた。これまでの私は、過去に傷つけられたトラウマから「自分は何もできない出来損ないだ」と、自分軸の視点だけで苦しんでいた。しかし、相手にも何かそうせざるを得ない事情があったのかもしれないと、客観的に相手の人生に向き合ってみることで、自分を縛っていた不安やパニックを和らげる可能性が見つけられるのではないかと思う。
自分が障害を持っているという事実は変わらない。相手を過剰に受け入れるのではなく、一歩引いた客観的な視点を持つことで、私の心はもう少し自由になれるはず。本で得た工夫と新しい視点を大切に、これからはもっと自分のペースで、私らしい生き方を紡いでいきたい。 -
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愛着障害の中でも、「愛着トラウマ(未解決型愛着スタイル)」とそのより深刻な状態である「複雑性PTSD」について、愛着とトラウマという両方の観点から考察している1冊。これまで曖昧だった両者の違いや関係性を理解する助けになった!!
C-PTSDは、不安定な愛着を基盤として形成されることが多いが、それは必須条件ではない。長期にわたるDV、いじめ、戦争体験などの持続的かつ逃れられないトラウマ状況によっても発症しうる。また、不安定な愛着を有する人の中でも、C-PTSDの診断基準を満たすのは一部に限られる。
不安定な環境の中で生き延びるために身につけた処世術はその後生きづらさを生むことがある。でも、症状や問題行動には生き残るための意味があって、それを排除するのではなく受け入れることで回復へとつながっていく。
「トラウマの克服とは、過去を取り戻す事ではなく、未来を取り戻すことなのである」という一文が印象的。過去を取り戻す、癒すことに注力するのは、過去に囚われていることと同義。自分の人生を生きる事ができるように、傷ついても回復する力、レジリエンスを獲得することが真の治療の目的となるべき -
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障害という単語に“害”がなぜ使われているのか。確かに、その症状があることで、社会的にも、対人関係においてもぎこちなさや、生きづらさは感じる。しかし、あくまでもそれは“害”というよりその人がもつ“個性”なのではないか。一人ひとり凹凸があり、ぴったりとハマり合うわけではない。色々な凹凸があり、それがうまく組み合わ去ることで、社会が成り立っている。それは文化や人種、国柄、歴史などでも言えることだと感じる。
私自身、なぜ“他と比べてできないんだ?”と悩み自己嫌悪に陥ってしまうが、できるできない、持っている持っていない、含め私自身なのだと考える。自分の得意・不得意がしっかり反映、うまく噛み合う場所に身をおきたい。
「2対7対1」の法則:2は何をしても好かれる人間関係性。7は日常のコミュニケーションにおける好きや嫌いの関係構築。1は何をしても嫌われる関係性。合う・合わないは必ずしもある。上記凹凸というなの個性・特徴がうまく噛み合うか噛み合わないかの話である。
そのように考えたらまだ気持ちが楽になる。
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人間の幸福とは何かについて考えさせられた。キルケゴールは絶望することが死ぬことだと言っているけど、この本は「愛着障害」が人間が絶望に至る要因の1つだとしている。
愛着障害とはオキシトシンを感じる脳内の受容体がうまく機能していない状態のことで、それによって安心感や幸福感を感じにくなる状態のことだ。
そしてオキシトシンの感じ易さには、幼少期の経験が大きく影響している。
愛情を感じて育ったか、否か。自己肯定感や自己有用感といった自信の源は幼少期の経験が大きく影響している。
オキシトシン、エンドルフィン、ドーパミンという3つの脳内伝達物質が人間に与える影響と、それぞれがどのような時に分泌されるかというのはとても面白かった。充実感や幸福感には感じ方に種類がある。それを言語化できてよかった。 -
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今から10年以上前に出た本なので、
若干内容に「ん?」と感じる部分(やたら母親の愛情が大切だと強調している点など)はありますが、
おおよその内容は納得できるものでした。
この症状はうつ病なのか、ただの不眠症なのか、統合失調症なのか?一見同じに見える症状について、相違点が細かく説明されており、身体の不調と異なり、目に見えない精神疾患の診察がとてもややこしいことが垣間見えます。
自分にとっての「安全基地」となる人との関係をはぐくむことが、精神を壊さないようにするために、必要不可欠なことがよくわかります。
そして、その安全基地を作れないが故に壊れる人が多く、また、生まれ持った性質や生育の過程のせいで、安全基地を作るためのメンタル的土壌を作ることが困難になる人がいることもよくわかります。
様々なパーソナリティー障害についての説明の章は、
職場での人間関係に悩む人には参考になるかと思います。(もちろん素人が安易に他人を「こいつはこういう障害や疾患がある」と決めつけるのは危険ですが)
また、職場だけでなく、家族や友達との関係にも参考にできる箇所はあると思います。
最後の睡眠障害の章で、作者の「寝方」が私と同じで激しく首を縦に振りました。
その方法が、読書入眠法!
ちょっと小難しい本(私の場合は世界史の本や宗教や文化について書かれた本、あるいはいしいひさいちの「ののちゃん」(適度に脱力した線が眠気を誘うのです)を読みます)を枕元で読む。そのうちに眠気で本んを落としてしまったら電気を切って寝る、というものです。
もし寝る前にスマホ触ってしまって寝られない、など寝る前のルーティンに悩みがある方は実践してみてほしいと思います。(寝られなくても本を読めた、という実感は残るのがこの方法の良い点です)
「白黒つけすぎない」「物事を0-100で考えない」「グレーを受け入れる」、もっと気楽な言い方をすると「まぁいいか」と思うようにすることがストレスから自分を守る最善策なのかも知れない、と本書を読んで感じました。 -
Posted by ブクログ
ワークなども少し載っていて取り組みやすいように感じた。ただ、この本に辿り着く時点でカウンセリングは必須のような気がする。日本のカウンセラーはあまり質が良くないと経験上感じる。海外で自身もセラピーを何十時間も受けた日本人カウンセラーは確かに実力があると感じた。
かくいう私もここで語られる内在化タイプでずいぶん苦労してきた。周りには自己愛性パーソナリティ障害のような人が多く、いつも自分の感覚を疑って生きてきたからだ。
実力のあるカウンセラーとのセラピーを何百回とも受けてきて思うのは本書で語られる通りの内容だった。押し込めてしまってきた感情を、適切なサポートのもと開放していけば、ゆっくりではあるが解決していくのでどうか諦めないで欲しい。 -
Posted by ブクログ
一般の方向けに書かれているから分かりやすかった。
ASD、ADHDそれぞれの特性に対する理解を深めることができたし、WAISの見方、検査結果からその人が日常のどんな点に困りやすいのか想像しやすくなった。
ADHD傾向があり、意思決定やプランニングに課題がある場合、まずはすぐに決断せず、手に入れるのを焦らない習慣を身につけることが推奨されていて、特に刺さった。
重要な決定を下す際、大きな失敗を防ごうとするなら決定前に以下の2つのことを必ず行うとよいとのこと。
一つ目が、決断すべき選択肢を全て書き出し、それぞれのメリット、デメリットを現在だけでなく数年、10年先といった将来的な視点も含めて書き出し、それぞれ数字化(点数や収支)し、その合計点数で比較する。
二つ目が、厳しい意見も言ってくれる人を含めて何人かに相談して意見を聞くこと。
このアドバイスに関しては10年以上前に聞いておきたかった。でも今だから、大きな失敗を経験したあとだから響くのかもしれない。
仕事でも子育てにおいても有益な内容が多く、学んだ知識を定着させられるよう折に触れて再読しながら勉強していきたい。 -
Posted by ブクログ
漫画で分かりやすくとても読みやすかったです。
愛着障害にも種類があってそれを治す事が出来る事を初めて知りました。
自分自身愛着障害で困ってるとかではなく子どもがもしなるならどのように対策対応すべきなのかと思い読もうと手に取った本だったのですが
原因が家庭での安全地帯の消失だったり親からの愛情不足だったりしたので杞憂でした。(でも歪んだ愛情だったり間違った愛情だったりにならないように子育てしていきたい)
愛着障害を持った子どもの場合どういった行動(または問題行動)をとるのかとかが知りたかったけど多分また分野が違うんだろうな…
とりあえず今、親の立場になっているので子どもに沢山抱っこしてあげたいと思いました。