岡田尊司のレビュー一覧

  • 社交不安障害 理解と改善のためのプログラム

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    社交不安障害はどういうものなのか、なぜ起こるのか、似たような症状を出すほかの障害との見分け方など専門知識がなくても分かりやすく書かれていた。

    自分以外の社交不安の人の症状も知ることができたし、workなどで自分を振り返ることも出来た。
    克服法全てを実行できるわけではないけれど、頭の中に刻み込んでおこうと思う。

    読み終えたとき少しだけ気が楽になって前向きな気持ちになれました

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    2021年12月30日
  • 人を動かす対話術 心の奇跡はなぜ起きるのか

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    タイトル通りの本。

    内容は心理学の知見に基づいおり、実例も多いので大変参考になる。手元に置いて再読したい。

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    2019年07月07日
  • マインド・コントロール 増補改訂版

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    マインドコントロールについて分かりやすくまとまっている本。
    国家レベルやカルトが使う洗脳というイメージが強かったが、一般の生活や企業活動にも広く使われていることが分かる。内容を知ることで対策も立てられる。良書。

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    2019年07月07日
  • 夫婦という病

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    ネタバレ

    以前読んだ単行本が文庫化されたため自分のバイブルとして購入。
    夫を愛せない妻たちというサブタイトルが消えました。

    全体の構成は変わらず、いろいろなケースの事例を紹介しどのように解決するかどうすればよかったかまで書いてありとても参考になる。

    子供の誕生や、介護、他の家族との別離など、大きな環境の変化で2人の関係が変わることがある。
    そんな時、すぐにどちらかを加害者にして逃げるとか別れるとかを決めるのではなく、原因を分析し、なんとかしてみようとする。
    本書はそのパターンについて細かく解説していて、うまくいかない!という家庭は遠からず当てはまるパターンがあると思う。

    後半以降は、ザロメやヘップバーンを例に取り、女性の幸せについて検討している。
    無理に普通一般の夫婦の形に固執するのではなく、母系に軸をおき少し夫婦の形を変えて、精神的な縛りから解放されてみるのもアリではないかという考え方で完結。

    最後の最後のところは文庫化のための書き下ろしかな。

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    2019年08月20日
  • 夫婦という病

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    ネタバレ

    熟年期になると、夫婦やパートナーの存在意義が移り変わっていく、という記述が印象的でした。
    パートナーの存在意義は、子供を産むという生物的な縛りがなくなる熟年期に大きく形を変えるそうです。子供や家族にとってどうかという視点から、自分らしい生き方にとってどうかという視点に移り変わっていくという部分が印象的でした。

    下記、印象的な記述です。

    熟年期には、真に心豊かに過ごせる相手かどうかが改めて問われる。カギを握るのは、精神的な共有がうまくできているかどうか。
    特に次の三つの共有が以前にも増して重要になってくる。
    1、共感や思いやりという気持ちの共有、2、趣味や楽しみを分かち合う関心の共有、3、人生において何を大事にするかという価値観の共有。
    オードリーヘップバーンも、子供を持つことができない年齢になったときに生物学的呪縛から自由になり、本当に自分が求めているものを見つけることができた。それはいつもそばにいて、優しく支えてくれる存在であるパートナー、ロバート。3人目の夫であるロバートと本当の愛を実現することができた。
    熟年期には、子供のため、家族のためという生き方から、自分のため、自分の生きる意味を実現する使命のためという生き方にシフトしていく。それに伴ってパートナーの存在意義が大きく変わる。

    子育てが落ち着き熟年期になった自分にとって、色々考えさせられる良い本でした。

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    2019年05月05日
  • 境界性パーソナリティ障害

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    ネタバレ

    タイトルに惹かれて購入。
    境界性パーソナリティー障害について、コンパクトにまとめていて、理解しやすかったです。昔の自分と当てはめてみると、スーっと納得できる部分もありました。
    特に印象的だったのは、対人関係の変動の激しさです。最初は意気投合して仲良くなるのに、自分の思い通りにならないことが起こると、急に裏切られた感に苛まれて、評価が裏返り、嫌ってしまう点でした。
    今までこのような種類の本を読んできましたが、自分の経験と照らし合わせると、一番納得できた本に出会えました。
    著者は精神科医ですが、専門家視点で語っているのではなく、なるべく当事者に近づいているような視点で書かれているので、読みやすかったです。
    この本で治るというわけではありませんが、一歩前に進ませてくれる対策が多くあり、安心や希望を与えてくれるような本でした。同じような悩みを抱えている方だけでなく、周囲にそういう方がいたら、参考にぜひ読んでいただきたいなと思いました。

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    2019年04月28日
  • 愛着障害の克服~「愛着アプローチ」で、人は変われる~

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    ハンマーで頭をぶん殴られたような衝撃的な本。カウンセラーが一時的に安全基地になることを容認し、メンタライジングやマインドフルネスといった手法を使う。

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    2019年03月21日
  • 社交不安障害 理解と改善のためのプログラム

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    何冊か同じ著者の愛着障害に関する本を読んだので、「考え方一つで、人生は大きく変わる!」という説明文はなんだか浮いている気がしたが、実践的でかなりいいと思った。私は愛着障害(不安型)と社交不安障害が重なってるのかなぁ。そして色々なものを回避してる笑。

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    2019年03月22日
  • 愛着障害の克服~「愛着アプローチ」で、人は変われる~

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    何をやってもぽっかり心に穴が開いた状態になり、途中で躓いてしまう、その根本が愛着障害にあるのではないかと分かった時、過去のことがフラッシュバックされ、それが糸で繋がったように感じた。

    認知からではなく愛着から改善を。それも心にストンと落ちた。今までは考え方とか捉え方とかを変えようと頑張ってきたが、短期的な改善しか見込めなかった。愛着障害が改善できたら、自分が思い描く姿に近くための土台が築けるのではないか、そんな気がしている。

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    2019年03月17日
  • 脳内汚染からの脱出

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    この本を読み終わって、

    『スマホの電源を切るようにしました』

    今現在、以下のTODOを実行しています。

    ①仕事上や何かの連絡を誰かにしなければいけない状況以外、スマホの電源を切る

    ②勉強する時、本を読む時は、スマホの電源を切る

    ③土日は、ほぼスマホの電源を切る

    ④SNSは仕事上で使う以外は、基本はしない、最低限の連絡手段として、どうしても必要な時に使うのみ。ゲーム、ネットニュース、動画アプリは全て削除

    以前から、スマホへの依存がはっきりと自覚するほどありました。どういう状態が依存なのかは、多くの書籍があるので、そちらに譲ります。

    この「自分はスマホに依存している」という感覚がタバコを吸っていた時と、
    非常に酷似していることに、ある時、気がつきました。
    今は禁煙をしていますが、時たま無性に吸いたくなります。
    この感覚が、スマホを使用したい時の体の状態と非常に酷似していることに気が付きました。

    ニコチンへの渇望は、禁煙をした人なら、わかります。
    何か不安や焦りを感じた時に、
    一服すれば、魔法のように軽減したという記憶が呼び起こされます。

    スマホで、どうでもいいニュースを見たり、チャットを見たり、ゲームをしたり、
    YOUTUBE見たりすると、イライラや、不安、退屈、焦りが、軽減する感覚をおぼえます。

    タバコの場合、実際は、吸えば、さらに不安や焦り、そしてニコチン中毒へのはまっていきます。
    なので、禁煙本には、吸っても、吸わなくても、不安や焦り、イライラは根本的には消えない、
    吸ったら「軽減するような感覚」を持つが、実際は、そのように脳が錯覚を起こしているだけで、
    ニコチン依存の体を作るだけなら、吸わない方がいいのではないですかと、論理的に説いています。

    スマホの場合でも、触れれば触れるほど、
    もっと、もっと、スマホを使いたくなります
    タバコと同じです。つまり、不安、焦り、イライラ、退屈は、
    「スマホをやっても、やらなくても、根本的には、自分の状態は変わりません」。

    退屈だからスマホを見る、イライラしているから、ゲームをやる。

    不安だから、YOUTUBEで動画を見て、紛らわす。
    しかし、それで、何か自分の状況が、よくなるかというと、何も変わらない。

    ただ、どんどん、見る時間、やる時間が増えていきます。
    タバコは、ニコチンという物質による身体依存ですが、スマホは情報という非物質による、
    脳機能の正常のバランスを壊す恐れのあるものです。

    数分ごと、更新されるネットニュースが気になって仕方がなかったり、
    グループチャット上でのやりとりが気になって、見ると安心したり、
    買いたいものなどがないのに、ネットショップのサイトを、ただただ、覗いたり、
    それで、買ったりすると、変な満足感を覚えたり、
    YOUTUBEなどでは、垂れ流しのように、何時間も見てしまったり、、、、

    たぶん、スマホは、タバコやアルコールなどの依存症を引き起こすものなんかものよりも、
    もっともっと達の悪いもの依存症を自身のカラダに引き起こすものでしょう。

    デジタルヘロインとか、デジタルコカインという言葉がありますが、
    言い得て妙だと思います。SNSなどの100文字も満たないメッセージのやり取りは、
    もうすでに、読むのではなく、ただ「見る」だけになっています。

    文字を「見る」ことが、無思考・無意識下で行われ、ある種の快感を呼び起こす。
    また、文字を「打つ」ことは、それは、主張や意見なのではなく、自己承認欲求を満たしたいだけの、
    行為です。しかし、いくら打っても、そんな欲求を満たすことができません。

    ただ、打てば打つほど、見れば見るほど、快感を感じます。
    その快感は、継続しないと持続できないもので、その症状は覚せい剤使用と酷似しています。

    ある研究では、SNS上のチャット通信では、ほとんど脳の機能が使われていないみたいです。
    脳の機能が使われていないにチャット(おしゃべり)する、ある見方では、
    ものすごくブラックジョークです。だって、実際は、話していないわけですから。
    相手が何を言ったのかも、誰がいったのかも、脳の機能が使われていないのならば、
    記憶もしないし、考えもしないわけです。一昨日チャットした内容を覚えている
    でしょうか?そんなものに、膨大な時間を使うのは、無駄ではないでしょうか?

    自分はオンラインゲームは一時、数時間プレイしたことがあります。
    ただ、怖くなってやめました。これは、絶対にはまると思ったことと、
    以前、一時期、インターネットカフェでバイトをしていて、
    マンガを読む人と、オンラインゲームに取り組んでいる人を比較すると、
    興味深いことを発見しました。オンラインゲームを取り組んでいる人の方が、
    ①無気力 ②暴力的な発言をよく使う/そもそも話さない ③見た目が不健康そう
    であったからです(単なる主観、何も根拠はありませんが)。

    毎日洪水のようにスマホから情報が垂れ流されています。
    それに長時間触れると、自分だけなのか、無気力になったり、判断力も落ちたり、
    また、長い文章が頭に入ってこなくなるような感覚がありました。

    この著作は10年以上前に書かれてたもので、スマホの有害性は、
    語られてませんが、非常に参考になりました。

    もちろんスマホと身体の有害性を語るには、有用性と同じで、いくらでもあります。
    今の社会状況では、なくてはならないものになっていますが、
    正直、車のように免許制にしたり、教育の面で何か対策を徹底的に行う必要があると思います。

    スマホの電源を切るようにしてから、
    不思議ですが、意欲的物事に取り組めるようになったり、
    無気力ややる気のなさ、不思議ですが、朝起きるのが楽になりました。
    また、以前よりも考えが、よくまとまるようになりました。
    これは、ただ、以前の正常な状態に戻っただけで、何かの能力が上がってことでは
    ないことは、重要なポイントです。

    スマホの電源を消したら、良いことあるよ!という単純なことではありません。
    仮にそのように考えて実行しても、数日で、止めてしまうでしょう。
    〇〇したら、△△になるという動機だけでは、まず継続することはできません。
    なぜなら、良いことなんて、ずっと続かないからです。
    裏を返せば、良いことが起らなければ、止めるということです。
    ただ、スマホの電源を消す習慣(スマホの利用時間を軽減し、スマホとの関係を、
    依存状態から脱却する。禁煙と同じです。)を身に着けることができるだけです。

    「なんぜ、電源を消すまでするのか?スマホを所詮、道具だよ、うまく利用すればいいんだよ」と、
    よく聞かれますが、自分は、その便利な道具を使いこなせる自信はありません。
    麻薬の正しい使い方を考えるのと同じです。医療用には、いいのでしょうが、
    普段の生活用に正しく使うのは、至難の技というか、犯罪です。

    「スマホよ、さようなら、ターンオフ!」です。

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    2019年02月23日
  • 人間アレルギー―なぜ「あの人」を嫌いになるのか―(新潮文庫)

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    専門家が一般向けに分かりやすく述べている。学説や実験事例を交えての説得力もいい。 共感性と自己省察力は表裏一体。相手と信頼関係を深めるには、自分が素直で優しいこころをもつこと。当たり前に聞こえるがなぜそうなのかを教えてくれる。著者略歴によると、哲学を志し大学に入り、気が変わって医学部に入り直した。学力が高いと好きなことができる。2019.2.20

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    2019年02月20日
  • 人を動かす対話術 心の奇跡はなぜ起きるのか

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    精神科医でもある著書が描く対話の技術。
    様々なアプローチ方法について、俯瞰的な目で書かれています。
    非専門家の私にもスッと頭に入ってきて、とてもわかりやすいです。
    アプローチによって、得意・不得意があり使い分けるのが大事ですね。
    文を読んで「両価性」という言葉が何度も登場しています。
    確かに日常で片方に肩入れしてしまっていることは多いなと反省。

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    2018年11月04日
  • カサンドラ症候群 身近な人がアスペルガーだったら

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    カサンドラ症候群 身近な人がアスペルガーだったら。岡田尊司先生の著書。カサンドラ症候群の概要や特徴、カサンドラ症候群の対処法などがわかる良書。本書を読むと、カサンドラ症候群の特徴を持つ人は身近に意外と多いと思うかもしれません。

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    2018年11月04日
  • 誇大自己症候群

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    誇大自己症候群。岡田尊司先生の著書。自己評価やプライドが異常に高い自分第一主義、自分優先主義の人が増えている現代社会。自分に自信を持つことは大切だけれど、誇大自己症候群で世間に迷惑をかけてしまっては本末転倒。適度な自己肯定感を身に着けるための教育制度が不可欠です。

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    2018年10月06日
  • 誇大自己症候群 あなたを脅かす暴君の正体

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    誇大自己症候群 あなたを脅かす暴君の正体。岡田尊司先生の著書。誇大自己症候群は一種の現代病で、有名人にも誇大自己症候群がたくさんいることがわかりました。誇大自己症候群の暴君に出会わないこと、振り回されないことを願うと同時に、自分が誇大自己症候群にならないように心掛けないと。

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    2018年07月12日
  • インターネット・ゲーム依存症 ネトゲからスマホまで

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    「簡単に幸せになるには?」その答えは、非常に簡単です。インターネット・ゲームをやればいい。ネットゲームの利点は数えたらキリがない。
    まずその利便性。スマホ一つで、すぐに遊ぶことができる。
    無料で遊べるものも多数あるし、操作性も簡単。少なくとも学校の勉強より難しくない。

    ネットゲームを通して、世界中の人と同じ空間で遊ぶことができる。
    そして、多くのゲームには、明確なミッションがあり、目的と役割を与えてくれる。
    それらは、悪人から世界を救うものもあれば、宇宙平和を実現するもの、はたまた特定の悪人を倒すものまで、バラエティー豊か、楽しくないはずはない。
    現実世界では、決して味わえない興奮や幸福感を味わうことができる。

     ネットゲームは、テレビゲーム創世以来、数十年に渡る企業努力と技術の蓄積、
    そして、ゲームクリエーターの天才的なアイデアで、
    遊ぶものの脳が気持ち良いと感じる刺激や報酬を得られるように進化してきた。
    言い換えれば今のネットゲームは、私たちが、何の努力もせずに、
    一生かかっても得ることのできない幸福感をボタン一つで得ることのできる魔法だ。

     ただし、1つだけ難点がある。それはネットゲームが私たちの脳に及ぼす影響だ。
    麻薬や覚せい剤のそれと酷似していることが、この数年の研究でわかったきたことだ。

    麻薬中毒者の脳に起きていることが、ネットゲームのユーザーの脳にも、同じことが起きている。

    まさか!嘘だろと思いたいが、そのまさかが、今、確実に起こっている。
    もちろん、国も企業も、この事実は喧伝したがらない。
    ゲーム産業だけで、数兆円の産業だからだ。

     ネットゲームは脳の神経ネットワークそのものの器質変化を引きおこす。
    もっとわかりやすくいうと、脳が壊れてしまうということだ。
    それは、人間が生活する上で、必要な共感性や痛みを感じる能力、
    危険を察知する能力、感情の調整を行う能力、正しい選択をする能力が低下すること意味する。

    残念なことに、それらの能力は一度下がってしまうと、
    麻薬中毒者と同じように、再び回復すること絶望的に困難だということだ。

     一生他人の気持ちに無関心で、冷笑になる。
    これは、まともな社会生活を送れないことを意味する。
    常にうつ状態に陥り、情緒が不安定、危険なことも鈍感になり、注意力が極端に低下する。
    もちろん、麻薬依存症の患者の多くが、統合失調症(以前は、精神分裂病といった)を併発するように、
    ネットゲーム依存患者も統合失調症を患う比率は非常に高いと判明している。
    やはり、無料には理由があって、簡単に幸せになる魔法の道具はなかった。

     2014年の厚生労働省の調査によると、日本には421万人のネット依存と疑われる人がいる。
    その中で、どれぐらいの人がネットゲーム依存かわからない。
    そして、どれらぐいの人が、重度の依存に陥り、麻薬依存者と同様の症状が出ているかもわからない。おそらく、これからも、突っ込んだ調査はしないだろう

    日本のネット依存に対する取り組みは、あまりに後進的である。
    お隣の中国は18歳以下は、1日30分以上ネットゲームを行いない仕組みをとっている。
    では、日本は?野放しの状態だ。好きなだけゲームをできる。
    若い子にとっては、最高の環境だが、ネットゲーム依存になったら、もちろん自己責任。
    日本は専門的外来も数えるほどしかないから、
    「自分の状態が、どうなっているのかもわからないまま」苦しむことになる。
    もちろん、脳機能が極端に落ちているから、まともな人生を歩むことはできない。
    全ては、ゲームをやったことだけど、これって、果たして、自己責任なんだろうか?

    中高生のネット依存は50万人以上いる。
    アンケート調査によると、
    中高生のスマホ利用時間は、
    平日 2時間以上が68.4% 3時間以上が41.6% 6時間以上が8.0%に上り、
    休日に至っては、2時間以上が85.2% 3時間以上が64.8% 6時間以上が18.9%に上っている。アンケートを実施する度に、スマホの利用時間が伸びている。

    1日 3時間を1年使用した場合1095時間 生活時間(16時間)で割ると、
    68日になる。つまり、1日3時間利用しただけで、
    1年の中で、68日、2ヶ月以上に渡ってスマホを利用していることになる。
    10年続けたら約2年間、スマホを使用していることになる。

     中高生は、その膨大な時間スマホで何をしているか?
    1位 SNS 58.9% 2位 動画視聴 16.8% 3位 オンラインゲーム15.2%
    となっている。1日3時間スマホを使用している40%の中高生は、
    1日30分オンラインゲームを使用している計算になる。
    より突っ込んだアンケートを行えば、どれぐらいの割合の中高生がヘビーユーザーだとわかるし、
    その子たちに向けて、依存症になる前の処置を講じることが可能だが、現状では野放しになっている。
    この代償は、あまりに大きくなるだろう。

    あまり知られていないが、日本の精神疾患の最大の病気はうつ病である。
    うつ病患者は500万にいると言われている。
    その中で、アルコール依存、ギャンブル依存の者も何割かいる。
    つまり、アルコールとギャンブル(ぶっちゃけいうと、パチンコ)がうつ病を作り出している現実がある。
    アルコール産業に、パチンコ産業、そのどれも市場規模が莫大にデカいが、
    それと同様に、桁違いのうつ病患者を作り出している。
    もちろん、いずれは、ネットゲームも仲間入りをする。

     冒頭の「簡単に幸せになるには?」ネットゲームをやればいいが、
    ネットゲームは、あまりに面白くデザインされているので、
    もし「はまってしまい」依存的症状が現れたら、その時点でアウトとなる。
    以後、幸せを感じることはなくなり、一生苦しむことになる。自分なら、正直怖くてできない。
     
     もちろん、ネットゲームの使用が、即、人生の崩壊に結びつくことはない。
    ただ、国も企業もネットゲームの有害性対して、あまりに無知である。
    そして、今もかなりの中高生や成人が、ネットゲーム依存で苦しているのか、
    想像もしていない。実態把握をしない構造が、政府、産業、メディアで、スクラム化している。

    そもそも知ろうとしていないかもしれない。
    インターネットゲーム産業は、アルコール、ギャンブル産業と同じで市場規模が大きいから、経済優先の日本では、仕方がないんだろう。
    でも、このままで良いんだろうか?

    あまり知られていないが、アルコール依存も、ギャンブル依存も、立派な精神疾患に分類されている。
    患っている人も熟知しているように、完治することは決してない。
    1日、1日をやらないようにすることだけが、対処療法としてある。
    麻薬中毒者と同様に一生付き合っていくしかない。
    そのため、途中であまりの辛さに自殺する人が多いことも、
    喧伝されて良いと思う。

    ネットゲーム依存は、まだ、精神疾患にカウントされていないが、
    近いうちに、精神疾患として認知されるだろう。
    その動きとして世界保健機関(WHO)がネットゲームへの過度な依存を病気と指定することにしている。

    もちろん米国や日本のゲーム機メーカーやソフト会社で作る業界団体「エンターテインメント・ソフトウェア協会」(ESA)が「ビデオゲームに中毒作用はないと客観的に証明されている」として反対する声明を出した。ESAには、任天堂やバンダイナムコエンターテインメント、スクウェア・エニックスといった日本の大手ゲーム関連企業も加盟している団体だ。

    タバコが人体に悪影響を与えると認識されて、抜本的な規制が行われるようになるまで、
    80年を要した。「タバコを吸うと、肺がんリスクが数倍になります」と一文を加えるだけで、
    また、タバコ税を課すだけで、それぐらいの時間を要した。その間、タバコと人体の有害性は、客観的に証明されていないと、
    タバコ産業は全力で否定していた。ネットゲームは、いつになったら、そうなるのか?もしくは、ずっとならないのか?
    既に、ネットゲーム依存患者の身体に起こる症状が、麻薬のそれと酷似している科学的に証明されているのにも、
    関わらずにだ。「ネットゲームをやると、脳が壊れるリスクは数倍になります」という一文が、社会的に認知されるまで、
    どれぐらいの時間がかかるだろう。もちろん、それまでは、全て自己責任。
    タバコと違うのは、脳が壊れて、まともな、生活が送れないことだろう。

    アルコール依存は100万人以上、ギャンブル依存は400万人以上、
    そして、ネット依存も400万を超えている。
    アルコール、ギャンブル、ネット、どれも、私たちに手軽に幸福を与えてくれるものだが、
    人工的に作られた幸福は、見ない、やらない、食べない、飲まない、遊ばないほうが良いかもしれない。

    しかし、今の世の中、簡単に幸福感を得られるもので溢れている。
    それに、どっぷりはまった場合、代償はあまりに大きいかもしれない。
    まるで、ずっと日本国内で内戦が起こっているような状況だ。

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    2018年05月11日
  • 愛着障害の克服~「愛着アプローチ」で、人は変われる~

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    “愛着障害”に関し、著者は複数上梓しているので、
    今更ながら、時系列的に、刊行された順番に読んでいくべきだったと読み終えて気づくに至る。

    著者のきわめて論理的な、スキのない文章は説得力があるが、
    とりわけ、ところどころ挿入されている具体例がものすごくわかりやすく、
    身近に感ぜられるとともに切ない気持ちになる。

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    2018年03月21日
  • マインド・コントロール 増補改訂版

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    動機付けと操作性、洗脳と脱洗脳、そしてパーソナリティーこと などなど。医療や教育そして宗教の裏表。歴史も細かく記述してありよく整理がデキた。タフな仕事ですな、これに対峙するのは。

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    2018年02月18日
  • 母という病

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    ネタバレ

    こざっぱりとした食卓で、家族みんなで夕食を囲んで、和やかに話したりテレビを見て自然に笑うことが許されて落ち着く、なんていう得られなかった場面がどうしてもまだ欲してるというか憧れているのを、これを読んで気づかされてしまう。

    母は私の気持ちを理解しようとしてくれていただろうか、汲み取ろうとしていただろうか。
    演じず自然に生きるということがどれほど難しいか。
    本書の随所随所で過去を振り返ってしまう。

    たとえば、両親が喧嘩することを恐れていた感情だけが残ってる場面。母が怒りの感情を手持ち無沙汰にしているように感じた場面。

    でもこれは、母親個人の問題ではなく、社会全体の問題なんだと思う。核家族化、ひとり親家庭といった普段ネガティヴに取り上げられるだけでなく、ポジティブに捉えられる女性の社会進出へのまなざしも必要なんだろうな。女性が働きながら母親の役割を果たすために、なんらかの新しい手立てが生まれるべき。

    いま現代の1/3の人が母という病をなんらかの形で抱えているという。多くの人に読まれ多くの人とともに考え、ともに支え合っていける社会になってゆけたらなあと思う。


    〈以下引用〉
    ‪この世に唯一変わらないものがあるとしたら、それは母親に愛されたいという子どもの願いかもしれない。そこには何の掛け値も打算もない。愛されなかった子どもほど、その思いは強烈で一途だ。‬

    豊かで快適になったはずの社会は、子どもから、本来の母親を奪ってしまってきたように思える。それが、母という病の増加をもたらしている大きな原因ではないだろうか。経済が豊かになっても、幸福になるどころか、生きることすら意味が感じられず、空虚感に苛まれる人が増えている一因が、そこにあるように思えてならない。

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    2018年02月09日
  • 境界性パーソナリティ障害

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    ネタバレ

    泣きたい気持ちとごめんなさいの気持ちでいっぱいだ

    自分の取扱い説明書をやっとやっと得たような感じ。まるで料理のレシピみたいにその通りにいまの自分がつくられてる。

    「境界性パーソナリティ障害は、自己を確立するための産みの苦しみが、難産になったようなものである。…けれども、生まれることが自然なプロセスであるように、境界性パーソナリティ障害も、早晩落ち着き、回復を遂げることが自然な経過なのである。…どんなにつらいことがあろうと、とにかく生き続けさえすれば、それは必ず克服され、本来の自分にたどり着いていく。」

    支える人に向けて書かれているけれど、当事者側、思い当たる側も必読な本だと思う。
    ・自分の特性を理解すること、自分をコントロールする術を知ること
    ・一旦「過去の自分が死ぬ」というフェーズを経ること
    ・生活習慣を整え、規則正しい生活を送ること
    ・自分史をつくり、過去の自分と現在の自分を統合させること

    わたしは、これを乗り越えて、生きて生きたいと強く思う。

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    2018年02月02日