岡田尊司のレビュー一覧
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境界性パーソナリティ障害について,読みやすい文章で,非常に分かりやすく説明されています.
“障害”という名前こそ付いているけれども,実際には,「過去に受けたトラウマや幼少期の親子関係が原因で身についてしまった,本人を苦しめる考え方の癖」という感じなのだろう,ということが分かりました.
本書では様々な具体例が取り上げられています.中には自分自身の経験と重なるようなものもありました.辛い気持ちになりつつも,今までの自分の苦しさに納得がいく思いがしました.
本書では,本人に対する周囲の人の接し方についても,細かく触れられています.また,もしその人が比較的冷静な状態であれば,苦しい本人自身も試してみ -
購入済み
教養として一読は必須の書
是非を短絡的に決めたがるなど、小さな自己思想の放棄は身近ですよね。遠い話ではない可能性も感じてゾッとしました。ゾッとした事による視野の拡がり方を感じるためだけにも、オススメ。
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ネタバレ職場に馴染めず心身が不調になったため読みました。
適応障害になりやすい人、そのメカニズムが種類別に既述されています。
性格のクセ、認知の歪み、愛着障害、マイナス思考かどうか、などなど。
コミュニケーション方法の見直しにも役立つかも。
(適応障害とは別に、わたしは依存型で、自己愛型の人格の人に苦しめられてたんだ…という気づきを得ることができました)
こういう精神的な問題を記した本は弱点を抉られて読めなくなることも多いのですが、この本は著者が「適応障害の解決」を目的として書いているな、というのが分かってスムーズに読むことができました。 -
Posted by ブクログ
とてもためになる本。子供にゲームを与えてしまうことで依存症を引き起こし、社会生活を営めなくなることへの警鐘を鳴らしている。社会全体でゲームの危険性を認識し、排除していく取り組みが大切だと感じた。依存症になってしまった子への対処法も書かれてはいるが、専門知識に乏しくトレーニングを受けたわけではない普通の親だけで対処するには、段階に応じたさらなる具体的な説明がほしい。また、子どもに無関心になりがちな父親をどうやって子どもの安全基地にすればよいのか。そもそも、父親の家庭での役割がしっかりしていれば、子どもは依存症にならないのではないか。親である人・親になる人にはぜひ読んでほしい。
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Posted by ブクログ
題名の『人を動かす対話術』ではなく人を心にした方がより良い気がする。
相手の心を開かせ対話を進める為の具体的な方策、テクニックが分かりやすく書かれており、対人関係を構築する上ですぐに役立つ内容。皆様にお勧めします。
【両価的葛藤】
悩み迷うとき、こちらに進むべきか、あちらに進むべきかわからなくなっている。どちらも、それらしくもっともなところがあり、捨てがたい。どちらを選ぶべきかというジレンマ。p114
【よくある悪いパターン】
①相手を責めたり、感情的な言葉を使ったり、相手の人格を否定したり、辱めたりすること。
②理屈や権威や力で説得しようとする、あるいは、こちらの、考えや価値観を押し付け -
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■自己愛のバランスの良い成熟のためにはその人の自己愛が十分満たされつつ,少しずつ自己愛の満足を断念していくというプロセスをたどっていく必要がある。
・自己愛が十分満たされず不満ばかり味わって育ったり,それまで満たされていた自己愛の満足を急に奪われたり,或いはいつまでも過剰に満たされ続けたりすると,自己愛の健全な成熟が損なわれる
・バランスのとれた成熟には至らず,幼い自己愛の段階にとどまる
・親が未熟な自己愛を抱えると「幼い自己顕示性」「独善性」を示す
・自己愛の強い親は公平に愛せない
■幼い自己愛の親に特有の愛し方
①「鏡転移」:鏡に映し出された自分自身に酔い痴れるようにわが子を自分のコピーや -
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境界性パーソナリティ障害の入門書。
数年前。
「アナと雪の女王」がヒットして、歌も人気が出て、映画館でみんなで歌おう!というのを聞いて、すごいなーと。
私の興味は年末の紅白で、娘が歌っているのを号泣しながら一緒に歌っている聖子ちゃんに集中。
この本を読んで、何となく分かったような気がしました。
境界性パーソナリティ障害の多くの人は、絶対的な親に認めてもらえていない、ということが分かっているそうです。
これやったらダメ、あれもダメ。
何でできないの?できないなんて私の子じゃない。
当たり前の「いいよ」がなく育ってしまうと、それを補うために心が少しずつ壊れてきてしまうそうです。
守ってもらえる親に -
Posted by ブクログ
ネタバレある小説の、『娘の不幸は全て母親から始まる』のように書いた一節を思い出した。母親に愛されたことがないことがその人間に及ぼす影響は、『愛されたことがないから愛し方が分からない』の一言では語り尽くせない影響があるのだと痛感した。
納得するフレーズが多くて、大変勉強となった。心に留めておきたい。本にラインマーカーを引く習慣がないので付箋をつけるに留めていたが、付箋をつけた数が多いのでラインマーカーで塗ろうかどうしようかを迷っている。
以下、作中より引用。
『けれども、子どもの方は、親よりもずっと純粋だ。どんなあさましい親側の都合であれ、子どもはそれを仕方のないこととして受け入れ、親の期待に答 -
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とてもわかりやすく、知りたいことにまっすぐ答えて(応えて)くれた。新書の鑑みたいな本。
アスペルガー症候群とはなにか?特徴的な症状、診断基準、医学的(脳や神経の生理学的)な観点からみた事象や考えられる原因が前半で、後半はアスペルガー症候群の人とどう付き合えばいいのか?親、教師、同僚(上司)の観点からアドバイスしている。
印象的なのは、アスペルガー症候群に特徴的な行動や発想が現代社会ではイノベーションとして強く必要とされていること、そのためにアスペルガー症候群ならではの長所を活かしつつ周りとうまくやっていくためにどうすればよいかを具体的に挙げていること。歴史上の偉人を多くとりあげて「この方もア