岡田尊司のレビュー一覧
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ネタバレ以前読んだ単行本が文庫化されたため自分のバイブルとして購入。
夫を愛せない妻たちというサブタイトルが消えました。
全体の構成は変わらず、いろいろなケースの事例を紹介しどのように解決するかどうすればよかったかまで書いてありとても参考になる。
子供の誕生や、介護、他の家族との別離など、大きな環境の変化で2人の関係が変わることがある。
そんな時、すぐにどちらかを加害者にして逃げるとか別れるとかを決めるのではなく、原因を分析し、なんとかしてみようとする。
本書はそのパターンについて細かく解説していて、うまくいかない!という家庭は遠からず当てはまるパターンがあると思う。
後半以降は、ザロメやヘップ -
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ネタバレ熟年期になると、夫婦やパートナーの存在意義が移り変わっていく、という記述が印象的でした。
パートナーの存在意義は、子供を産むという生物的な縛りがなくなる熟年期に大きく形を変えるそうです。子供や家族にとってどうかという視点から、自分らしい生き方にとってどうかという視点に移り変わっていくという部分が印象的でした。
下記、印象的な記述です。
熟年期には、真に心豊かに過ごせる相手かどうかが改めて問われる。カギを握るのは、精神的な共有がうまくできているかどうか。
特に次の三つの共有が以前にも増して重要になってくる。
1、共感や思いやりという気持ちの共有、2、趣味や楽しみを分かち合う関心の共有、3、人 -
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ネタバレタイトルに惹かれて購入。
境界性パーソナリティー障害について、コンパクトにまとめていて、理解しやすかったです。昔の自分と当てはめてみると、スーっと納得できる部分もありました。
特に印象的だったのは、対人関係の変動の激しさです。最初は意気投合して仲良くなるのに、自分の思い通りにならないことが起こると、急に裏切られた感に苛まれて、評価が裏返り、嫌ってしまう点でした。
今までこのような種類の本を読んできましたが、自分の経験と照らし合わせると、一番納得できた本に出会えました。
著者は精神科医ですが、専門家視点で語っているのではなく、なるべく当事者に近づいているような視点で書かれているので、読みやすかっ -
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この本を読み終わって、
『スマホの電源を切るようにしました』
今現在、以下のTODOを実行しています。
①仕事上や何かの連絡を誰かにしなければいけない状況以外、スマホの電源を切る
②勉強する時、本を読む時は、スマホの電源を切る
③土日は、ほぼスマホの電源を切る
④SNSは仕事上で使う以外は、基本はしない、最低限の連絡手段として、どうしても必要な時に使うのみ。ゲーム、ネットニュース、動画アプリは全て削除
以前から、スマホへの依存がはっきりと自覚するほどありました。どういう状態が依存なのかは、多くの書籍があるので、そちらに譲ります。
この「自分はスマホに依存している」という感覚がタ -
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「簡単に幸せになるには?」その答えは、非常に簡単です。インターネット・ゲームをやればいい。ネットゲームの利点は数えたらキリがない。
まずその利便性。スマホ一つで、すぐに遊ぶことができる。
無料で遊べるものも多数あるし、操作性も簡単。少なくとも学校の勉強より難しくない。
ネットゲームを通して、世界中の人と同じ空間で遊ぶことができる。
そして、多くのゲームには、明確なミッションがあり、目的と役割を与えてくれる。
それらは、悪人から世界を救うものもあれば、宇宙平和を実現するもの、はたまた特定の悪人を倒すものまで、バラエティー豊か、楽しくないはずはない。
現実世界では、決して味わえない興奮や幸福感を -
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ネタバレこざっぱりとした食卓で、家族みんなで夕食を囲んで、和やかに話したりテレビを見て自然に笑うことが許されて落ち着く、なんていう得られなかった場面がどうしてもまだ欲してるというか憧れているのを、これを読んで気づかされてしまう。
母は私の気持ちを理解しようとしてくれていただろうか、汲み取ろうとしていただろうか。
演じず自然に生きるということがどれほど難しいか。
本書の随所随所で過去を振り返ってしまう。
たとえば、両親が喧嘩することを恐れていた感情だけが残ってる場面。母が怒りの感情を手持ち無沙汰にしているように感じた場面。
でもこれは、母親個人の問題ではなく、社会全体の問題なんだと思う。核家族化、 -
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ネタバレ泣きたい気持ちとごめんなさいの気持ちでいっぱいだ
自分の取扱い説明書をやっとやっと得たような感じ。まるで料理のレシピみたいにその通りにいまの自分がつくられてる。
「境界性パーソナリティ障害は、自己を確立するための産みの苦しみが、難産になったようなものである。…けれども、生まれることが自然なプロセスであるように、境界性パーソナリティ障害も、早晩落ち着き、回復を遂げることが自然な経過なのである。…どんなにつらいことがあろうと、とにかく生き続けさえすれば、それは必ず克服され、本来の自分にたどり着いていく。」
支える人に向けて書かれているけれど、当事者側、思い当たる側も必読な本だと思う。
・自分 -
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ネタバレすばらし。
P51 このタイプにとって、何より大切なのは自分であり、わが子といえども、自分の自由や楽しみを制限する不快さのタネとなるとき、腹立たしい邪魔者にすぎなくなる。自分の邪魔をする者には、罵声を浴びせ、暴力をふるうこともいとわない。自分のすることはすべて正しいと思っているので、おれの邪魔をし、おれを怒らせたほうが悪いとのだという理屈で自分を正当化し、自分を省みることはない。 こどもからすれば、自己中心的で、身がってな父親だそんなに自分のことが大事で、子供が邪魔なのなら、子供など最初から作らなければいいのにと、子供のほうが思ってしまうような父親だ。
P128 父親が理想像として貧弱すぎ