山折哲雄のレビュー一覧

  • こころの作法 生への構え、死への構え

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    山折哲雄氏の本を読むと魂を揺さぶられます。「こころの作法」、2002.9発行です。「夕焼け小焼け」「赤とんぼ」など子守歌(短調のメロディ)が遠くなったと・・・。CMサウンドには一つもないそうです。そんな意識で聞いたことがありませんでした。短調(悲哀の旋律)を忘れた時代、それは、人の悲しみに共感し、涙する心、感性の大切な部分を失いつつあるのではないかと説かれています。
    「こころの作法」、この著者、山折哲雄さんをして、このタイトル、背筋がピンとします。凛としたタイトルでありながら、いつも同様読みやすくわかりやすい内容です。「短調を忘れた時代」になっている。CMサウンドには短調はひとつもない。子守唄

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    2016年07月01日
  • 天災と日本人 寺田寅彦随筆選

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    寺田寅彦は、日本文化や日本事情の授業を担当した私にとっては、よく見ていた名前だったので、良書だと思っていました。で、実際に読んでみてそうでした^^
    「天災は忘れたころにやってくる」という警告を発したということでも有名な寺田寅彦。この随筆集に収録されているのは、昭和25年ぐらいまでのもので、「天災と国防」という短編は昭和9年(1934年)、日本が中国大陸に侵略し始めていたころの時代に、書かれた随筆です。
    この「天災と国防」は、随筆集の冒頭に収録されていますが、文明と災害というテーマで、「陸海軍の防備が十分であっても肝心な戦争の最中に安政程度の大地震や今回の颱風あるいはそれ以上の者が軍事に関する首

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    2015年03月07日
  • 恋愛及び色情

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    京都旅行に向けて谷崎熱を高めんと読んだ本。関東大震災についてなどもあり、なかなか興味深く読めました。東京のものはケチな感じというのは、いま別に感じないけれど、京都の方がお寺にせよなんにせよスケールが大きいというのは京都旅行を通じてなるほどと思いました。しかし、恋愛と色情について、は、あんまり記憶に残っておりません。すみません。

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    2014年12月12日
  • 日本文明とは何か

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    民族と宗教の対立により世界的に不確実性が高まりつつある「文明の衝突」の時代において、日本が平安時代、江戸時代に数百年に亘る平和、パクスヤポニカを実現したことの意味を問い直し、歴史の終わり、最後の人間から脱出するには「無常」戦略と西洋的な生き残り戦略との相互克服が鍵となる、と説くものと理解しました。奥の深い本です。

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    2014年05月19日
  • 仏教用語の基礎知識

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    Ⅰ 仏教とは何か
    Ⅱ 仏教の歴史と人物
    Ⅲ 諸仏・諸尊
    Ⅳ 霊地・霊場
    Ⅴ 葬儀・法会
    Ⅵ 経典
    Ⅶ 仏教芸能と文芸
    Ⅷ お寺の知識
    Ⅸ 祖先とホトケ

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    2014年03月05日
  • 救いとは何か

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    宗教では救われない私たち。では生きる救いとは何か。真摯な語り合い。「誕生肯定」という言葉に涙した。大切な本に出会えた。

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    2013年05月29日
  • 天災と日本人 寺田寅彦随筆選

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    寺田寅彦さんの文章に中学生の頃初めて出会って以来の大ファン。(「茶碗の湯」とか「金平糖」とかだったかな)岩波文庫で全集持ってますが、買ってしまいました。やっぱり好きです。お弟子さんの中谷宇吉郎さんも大好きです。

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    2011年12月23日
  • 天災と日本人 寺田寅彦随筆選

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     今般の東日本大震災を機に、改めて災害に対する備えとそもそも災害も含めた自然観を振り返る意味で手にとった本です。
     著者は物理学者であり随筆の達人寺田寅彦氏。日本列島の地勢の特殊性を踏まえ、自然科学を礎としつつも日本人論にも踏み込んだそれぞれの作品は、今読んでもなお大変示唆に富む興味深いものです。
     特に、「天災と国防」「津波と人間」「颱風雑俎」「災難雑考」等の小文で述べられている寺田氏の主張は、まさに東日本大震災の被害を目の当たりにした現代、この瞬間になおさらに活きる箴言だと思います。

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    2011年10月15日
  • 宗教の力 日本人の心はどこへ行くのか

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    この大いなる空虚の時代を、いかによく生き、よく死ぬか。
    無常観・霊魂信仰の問題から、臓器移植・宇宙時代の死生観といった問題までを、叙情豊かに語った珠玉の講演集。

    [ 目次 ]
    第1部 日本人の「心」の原型(宗教心を見失った日本人 なぜキリスト教は日本に根づかなかったのか 「たたり」に見る日本人の霊魂信仰)
    第2部 自然への信仰(中世日本人は自然をどう見たか 「小さき仏」への愛情 芭蕉が見た落日 宇宙に開かれる神秘体験)
    第3部 生と死を問う(宇宙時代の死生観 移りゆく時代の宗教の力 あらためて問われる「生老病死」)

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ お

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    2011年04月20日
  • [決定版]京都の寺社505を歩く<下> 洛西・洛北(西域)・洛南・洛外編

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    金閣寺、龍安寺、仁和寺の「世界遺産コース」。
    さらに嵐山、嵯峨野まで足をのばし、常寂光寺、清凉寺、化野念仏寺へ―。
    観光バスでまわるだけでは感じられない、ほんとうの古都の魅力。
    寺社をめぐる愉しみは、歩くほどに深まる。
    「大寺社の陰に名刹あり」という発見もある。
    仁和寺と蓮華寺、伏見稲荷と石峰寺、平等院と興聖寺…好対照の妙が、新たな感動を生む。
    長年にわたり古都をくまなくめぐった著者が、京都人も知らない古刹までをも網羅。
    上下巻の総索引がついた、京都寺社事典の決定版。

    [ 目次 ]
    7 洛西の寺社(北区・右京区)
    8 嵐山と嵯峨、周山の寺社(右京区・西京区)
    9 洛北の寺社―西

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    2011年04月19日
  • [決定版]京都の寺社505を歩く<上> 洛東・洛北(東域)・洛中編

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    いにしえの都をたずねて。
    おいでやす、悠久の歴史へ。
    上ル下ル、古都をまわる。
    都を旅する人も、京に住まう人も!
    清水寺、高台寺、八坂神社、そして南禅寺から銀閣寺へ―。
    誰もが訪れたことのある定番の観光コースにも、くりかえし足を運ばなければわからない奥深さがある。
    清水寺なら早朝六時。
    まだ明けやらぬ舞台に立ち、ようよう白くなりゆく街を眺める清爽さは格別だ。
    あるいは世継地蔵の上徳寺、送り鐘の矢田寺、苦抜地蔵の石像寺…観光客が訪れない、普段着の小さな寺社にこそ、古都の素顔がかいま見える。
    五〇〇を超す寺社を全踏破!
    歴史、逸話、みどころ― 京都を知り尽くすための徹底ガイド。

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    2011年04月19日
  • 『源氏物語』の京都を歩く

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    ネタバレ

    この本を片手に京都に行きたくなります。
    内裏や坊条図なども載っていて、当時の京都の様子もわかります。

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    2011年03月26日
  • 図解でわかる 14歳から知るイスラム教

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    戒律が厳しい、男尊女卑のイメージがあったけど、想像していたよりも優しい宗教なんだなあ
    特に一夫多妻制はできた当初は戦争未亡人が多かったからそれを救うためとあって、納得。
    ラマダンが一年のうちの楽しみなイベントというのも目から鱗だった。
    知らないことが多いからか、薄いけど意外にボリュームはしっかりある本という印象

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    2025年11月15日
  • 図解でわかる 14歳から知るインド・中国の宗教と文化

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    インド神話に興味があって読んだのだけど、面白かった!
    久々に歴史の勉強などしたわ〜
    説明が短めで軽く読めるし、絵も入ってて楽しい。
    意外に日本語のこの言葉の語源これなんだ!ってのがいくつか紹介されてて、それも楽しかった!
    ヒンドゥー教と仏教しかないかと思ったら、そこに至るまでに色々あるんだねぇ

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    2025年10月31日
  • キャラ絵で学ぶ! キリスト教図鑑

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    こども向けの易しい言葉で書かれており、キリスト教の成り立ち、三大キリスト教の違いなど、図解されていてわかりやすかったです。

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    2025年09月26日
  • 宗教を知る 人間を知る

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    河合:異教徒も殺してはいけないといった宗教はないでしょう。
    加賀:ないんですよ。異教徒も殺してはいけないと言ったのは、世界中探しても、日本の平和憲法しかない。(中略)日本国憲法の「戦争の放棄」条項は、いろいろな国の人から「なんだ、これは」といわれる。
    という対話が意外だった。異宗教は排除すべきという考え方が外国ではノーマルなんだ。日本人は差別はいけないともっともらしく言っているが、宗教だけは例外なんだということがわかった。

    興味深かった話は、加賀乙彦さんの東京拘置所の医官の時の話で、メッカ殺人事件の死刑犯が、3年間で600通もの手紙をある人物に出していた内容と、母親が持っていた拘置所での日記

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    2025年09月20日
  • わが忘れえぬ人びと 縄文の鬼、都の妖怪に会いに行く

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    河合隼雄さんのところだけ読みました。他の人のは読んでないので積読中。
    河合さんの貧乏ゆすりをする癖から、いろいろな話に展開していておもしろい。
    最後は「そしてそのようなものの見方の中にインド人が考えだした「空」の意味が隠されているのであり、そのことにとりわけ晩年の河合さんは共感しはじめていたのだろうと、私は想像しているのである。」で終わっている。
    インドの「空」とは、仏教の「空」を指しているのか?気になる。

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    2025年09月01日
  • 老いと孤独の作法

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    混迷の時代だからこそ、もう一度、司馬さんの本読み直してみよう。“この国のかたち”の芯探して。比較地獄や嫉妬地獄から抜け出して自分の好きなこと見つけ、知識や財産を周りに還元して生涯終えていければ…。

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    2025年01月09日
  • キャラ絵で学ぶ! 仏教図鑑

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    シンプルにわかりやすかった。市の読書館に置いてあって、いい書籍を見つけたと思います。仏教徒の私は何も知らなかったと恥ずかしくなりましたが、少しわかった気がしています。

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    2024年11月10日
  • 親鸞をよむ

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    「歎異抄」に現れる親鸞の姿は、其の一部でしかないと言う。
    「教行信証」で論じた父殺しの救済にこそ悪人正機の眼目はあった、というのが著者の主張だ。

    梅原猛「親鸞四つの謎」を二度読みして、本書に取り掛かる。
    この本が身に沁みるのは、梅原の本を熟読したからだ。
    親鸞の深い闇を理解して読むと、親鸞の思想の底知れない深さを知ることが出来る。
    読書には連鎖が必要だ。

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    2024年08月09日