山折哲雄のレビュー一覧

  • 仏教とは何か ブッダ誕生から現代宗教まで

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    全体を通して日本の仏教界への問題提起がなされているので、知りたいこととズレがあった。
    1993年当時の仏教に対する世間の印象と、昨今の仏教ブームとの差異も少なからずあるし、在家からすると自明のことのように感じることが、それこそ大袈裟に書かれていたりもして、世襲坊主、袈裟坊主の連中が読んだら説法も少しは面白くなるんじゃないか。
    アリス・ミラーの『魂の殺人』という本は面白そうなので、読んでみたい。
    著者の仏教に対する所見を述べた本。

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    2016年11月22日
  • 親鸞をよむ

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    親鸞を「頭」で読むのではなく、親鸞その人に対面することをめざした本ということですが、親鸞について著者が比較的自由に思索を展開させたエッセイのような叙述になっています。

    『教行信証』の中で、親鸞が「神祇不拝」を主張しつつ、現世利益の源泉としての神祇を肯定的にとらえるような叙述をおこなっているところに注目しているのは、宗教民俗学を専門とする著者らしいという気がします。この問題についての著者の結論は、「あれかこれか」というイデオロギー的な呪縛から解放された親鸞のコスモロジー的思考を積極的に認めるべきだというものです。

    また、親鸞とその妻である恵心尼の関係についても、興味深い考察が展開されています

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    2017年12月03日
  • 人は死ぬとき何を思うのか

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    5人の方が死について書かれている。
    石飛さん以外の方の書籍は読んだ事があったので
    イメージ通りでした。
    「平穏死」というもの。多分昔は当たり前だった事
    それを、受け入れて見守る大切さを考えさせられました
    でも、日本の今のシステムでは難しく
    本人や家族の思う通りにはいけないのかもしれない。

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    2014年12月03日
  • 髑髏となってもかまわない

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    【涅槃願望】

    すごいタイトルで買ったはいいがずっと読んでいなかった。昨晩、素敵な人たちと飲みに行く機会があって、そこで僕は長寿世界一を目指しているんですよ、なんていう話をしたところ、僕以外の皆がピンピンコロリ志向であった。僕は少しずつ死んでいきたい。そんなわけで、引っ張りだしてみた。

    本書にあるような、芭蕉や良寛の、いつなんどき髑髏となってもかまわない、なんていう覚悟は僕にはしばらく出来そうもない。ただ、さあ少しずつでも死んでいくぞ、というのは、涅槃願望としてわからないわけでもない。

    著者の、そして文豪たちの涅槃願望。今の世の中、見たくないものものをそっと遠ざけてくださるから、死について

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    2022年06月01日
  • 山の人生

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    神隠しについて知りたくて読んだので、前半を特におもしろく読みました。山から戻ってきて数日は魂のぬけたようになること。戻ってきてもまた消えてしまう人の多いこと。などなど。
    山男や山姥はなんだか進撃の巨人を思い出す怖さ。(にっこり笑って近づいてくるのが怖い……)
    大人(おおひと)と人間の交流は愛嬌があっておもしろかったです。ごはんとお餅が好きで、それをあげると代わりに仕事を手伝ってくれる、とか。なかよしだな…

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    2014年03月15日
  • 悪と往生 親鸞を裏切る『歎異抄』

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    唯円の『歎異抄』をめぐって著者の考えを記した比較的自由なエッセイです。宗教に帰依する、ないし師の教えにしたがうことと、それによって自由を得ることとのあいだのパラドクスが主題になっています。

    親鸞の死後、弟子や後学の者の間に、他力の宗旨についてさまざまな疑惑が生じました。親鸞が生前に語ったことばを記すことで不審や疑惑の念を一掃したいと考えた唯円は、『歎異抄』を執筆します。著者は、そうした唯円の姿を、太宰治の『駈込み訴え』に描かれたユダの姿に重ねあわせて理解しようとしています。太宰は、イエスに対する愛に導かれて師を売り渡した弟子として、ユダを描きました。著者は、唯円もまた、親鸞の墓の前で、自分こ

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    2017年12月03日
  • 仏教とは何か ブッダ誕生から現代宗教まで

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    仏教の歴史や現代的課題について解説しています。民衆の精神史という広い文脈のなかで日本仏教の意義をとらえなおすべきだという著者の観点が、積極的に押し出されている解説書です。

    釈尊は入滅に際して、人びとが望むならば長くこの世にとどまって教えを広めようということを弟子のアーナンダにほのめかしましたが、悪魔にとりつかれていたアーナンダは、釈尊の真意に気づかず、その言葉を聞き流してしまいます。彼の態度を見た釈尊は、悪魔の誘いに応じて3ヶ月後に入滅することを決意します。著者は、『大般涅槃経』に記されているこうしたエピソードを紹介し、ここには仏教徒の釈尊に対する裏切りという問題があるといいます。その後の仏

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    2017年12月03日
  • 蓮如と信長

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    この著者、なんで話があっちゃこっちゃに飛ぶのだろう。確かに評論としてはスリリングかもしれないが、最低限の筋は通してもらわないと、最終的にずっこけてしまう。蓮如と信長で十分突飛なのに、さらに前半でハビヤン、後半で慈円ををぶち込んでくる。端的に、乱脈である。まるで著者の読書ノートを読まされているようである。作品としての準備はこれでいいかもしれないが、仕上げ作業は、これから、という出来の本である。編集者の見識が疑われる。

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    2013年07月15日
  • 奈良の寺社150を歩く

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    奈良の寺社を細かく筆者の目と足で集めた情報が満載。
    有名寺社の回りにある寺社の記述があり、奈良に行く際には参考にしたい情報本である。

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    2013年06月27日
  • [決定版]京都の寺社505を歩く<下> 洛西・洛北(西域)・洛南・洛外編

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    洛北・・西・南、その他地域の寺社仏閣を散策できる範囲ごとに紹介している。
    観光化されていない静かな寺社情報もあり京都に行く際に参考にしたい1冊である。

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    2013年06月13日
  • [決定版] 鎌倉の寺社122を歩く

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    ≪目次≫
    はじめに
    エリア1  鶴岡八幡宮とその周辺の寺社
    エリア2  荏柄天神社から瑞泉寺、滑川沿いの寺社
    エリア3  小町・大町(鎌倉駅東域)の寺社
    エリア4  材木座周辺の寺社
    エリア5  扇ヶ谷と佐助周辺の寺社
    エリア6  長谷界隈と極楽寺、さらに腰越の寺社
    エリア7  北鎌倉駅からめぐる山ノ内の寺社
    エリア8  大船駅周辺と市の北域の寺社
    付けたり 鎌倉とゆかりの深い市外の三寺社

    ≪内容≫
    PHP新書の寺社巡りシリーズ第6弾。京都、奈良、東京と来て鎌倉となった。まあシリーズなので買ったが、鎌倉は中学時代から庭のように歩き回り、かつてのブルーガイドをそれこそ暗記するほど読んだので、こ

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    2013年02月18日
  • 髑髏となってもかまわない

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    死ぬということについて。良寛や芭蕉から鴎外、漱石、子規、茂吉、賢治まで、先人たちの末期を読み、自らの結末を考える。

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    2013年02月01日
  • 日本の「宗教」はどこへいくのか

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    「どこへいくのか」ではなく今まで「どう変わってきたのか」を
    仏教を中心にしてわかりやすく概観できる本。

    日本の宗教史において織田信長の果たしたことの大きさ、現日本人の
    心の中にある宗教的空白、そして今でも深く静かに日本人の根っこの
    ところで息づいている先祖崇拝。ストンと素直に腑に落ちる内容の
    多い本であった。

    それにしても現在の日本人における宗教的空白は震災や原発の問題と
    同じくらい大きな課題だと私は思う。ほとんどの人間は、実は信仰
    なしに生きていけるほどは強くない。

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    2012年08月26日
  • 仏教とは何か ブッダ誕生から現代宗教まで

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    読者の「仏教とは何か」という問いに応えようという本ではなく、
    著者が思い描いている「仏教とは何か」について書いた本だと思う。

    仏教についてさほどくわしくない人にとっては、決してわかりやすくは
    ないだろうし、やや独断的な傾向が見られる本であるだろうことは
    決して否定しない。

    だが大学生当時に著者の講義を受けたこともあって、私は山折哲雄に
    ついては無条件に信頼している節があり、この本も素直に楽しく読む
    ことができた。

    1993年発行のこの本に続き、2011年発行の本を読もうと思っている。
    どう変化しているか、少しだけ楽しみ。

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    2012年08月18日
  • 仏教とは何か ブッダ誕生から現代宗教まで

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    一口に仏教と言っても、日本で論ずるときには注意が必要だ。まず釈迦の考えた「仏教」があり、弟子達が考えた「仏教」があり、日本で文化的・世俗的に融合された「仏教」がある。また統一的な教典を持たない仏教は解釈が多様で、実質仏教と定義できるものはないといっていいだろう。
     また筆者は現代における宗教の役割について懐疑的だが、それは自分も同感。「神様」「天国」を無垢に信じることのできた時代の信仰と「科学」の進んだ時代の信仰とは自ずと性格が違ってくるだろう。新書故にそこまで突っ込んで深く論じてはいないが、宗教論はその点を含んで研究しないと意味がなくなるだろう。

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    2012年04月29日
  • 救いとは何か

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    宗教学者と哲学者という異質な組み合わせの対談。

    「救いとは何か」のタイトルよりも、生死について……そこに関わってくる「魂」をどう捉えるかという部分の方が深く語られている。

    花が供えられていた時に、なんとなく手を合わせたくなる気持ち。
    それがなぜなのか、そこにあるのが何なのか分からないという感覚。

    批判的というより、神や仏という感覚がわからないという立場で問い掛ける森岡氏側から私はこの本を読めた。

    元々宗教的な部分を期待して購入した本書だが、今生きている中で目を逸らしてはいけない部分を、柔らかく提示されてしまったような気がする。

    様々な文学作品や映画に触れて砕かれている為、読みやすい。

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    2012年03月20日
  • 「始末」ということ

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    人生の始末をつけるためには、死について考えておくしかない。ものの始末をつけていくことから始めたい。読まない本は捨てて身軽になる。専門的な資料がいらなくなる定年後まで待てない。

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    2012年10月28日
  • こころの作法 生への構え、死への構え

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    こころが定まらない―。
    こうした思いを抱きながら、わたしたちは日々を送っている。
    日本人のこころに衰えが兆しているのではないか。
    他者と共感する力。
    人間の背後に隠されている“崇高さ”あるいは“凶悪さ”への感受性。
    死に対する態度。
    定まらぬこころがこれらを不確かなものとしている。
    本書は、長年日本人のこころを見つめ思いを巡らせてきた著者による、揺るぎないこころを持つためのレッスンなのである。

    [ 目次 ]
    第1章 こころの原風景
    第2章 「語り」の力
    第3章 人間、この未知なるもの
    第4章 私の死の作法
    第5章 精神性について
    第6章 伝統のこころ、近代のこころ
    第7章 眼差

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    2011年04月03日
  • 悪と往生 親鸞を裏切る『歎異抄』

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    親鸞の教えと『歎異抄』の間には絶対的な距離がある。
    この距離の意味を考えない限り、日本における「根元悪」の問題も、「悪人」の救済という課題も解けはしない。
    中世以来、あたまの人々の心を捉え読み継がれてきた『歎異抄』は、弟子・唯円の手になる聞き書きであった。
    だがその唯円は、「裏切る弟子」=ユダではなかったか。
    本書は、現代社会に濃い影を落とす「悪」という難題に正面から対峙して立つ。
    ―著者の親鸞理解の到達点。

    [ 目次 ]
    1 悪と罪
    2 「宿業」と「不条理」
    3 裏切る「弟子」
    4 唯円の懐疑
    5 唯円とユダ
    6 正統と異端
    7 個とひとり
    8 「親鸞一人」の位相
    9 「自然

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    2011年04月03日
  • 仏教とは何か ブッダ誕生から現代宗教まで

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    遺骨の供養にかかずらうなと言ったブッダの教えに背いたアーナンダにはじまり、仏教はときにはブッダの言葉を裏切りながら、様々な変化を経て現在へ続いている。その是非を問うよりかは、そのような現実を受け入れアーナンダの徒として我々はこれからいかに仏教と向き合うか。新しい時代で仏教はどの様にあるか。おそらくそのような内容の本。
    個人的には日本において仏教が日本固有の山岳信仰、浄土観、遺骨信仰と結びついて独自の発達をしたという日本仏教の個性という章と、民族仏教の背景という章が印象に残った。神道もまざってひっちゃかめっちゃかであり、とても興味深い。
    しかし入門書としてはあまりおすすめしない。

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    2010年10月13日