【感想・ネタバレ】蓮如と信長のレビュー

あらすじ

小説家の創造力をあざ笑うように起きる数々の奇っ怪な事件。自浄作用を全く失ってしまった政財官の腐敗。本来、安らぎの場であるにもかかわらず、もはやその役目を果たさなくなってしまった家庭……。外国に例を見ることのない日本人固有の勤勉さや倫理観は、いったいどこに消えたのだろうか。そして、これからの日本と日本人は、どこに向かって歩もうとしているのだろうか。その方向性を探る一つの手だては、歴史を見つめ直すことにある。本書は日本人の宗教観、精神構造研究の第一人者として活躍する著者が、貴族的価値に支配された古い日本を壊した蓮如と、現代につながる新しい日本を創造した人物として信長を取り上げ、日本史を画した二人の思想と行動を通して、現代という時代を見定めることに挑んだ歴史評論である。構造改革が叫ばれるいま、日本人の意識が変わらぬことには掛け声に終始することは明らかだ。日本人とは何かを考えさせられる一冊である。

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Posted by ブクログ

この著者、なんで話があっちゃこっちゃに飛ぶのだろう。確かに評論としてはスリリングかもしれないが、最低限の筋は通してもらわないと、最終的にずっこけてしまう。蓮如と信長で十分突飛なのに、さらに前半でハビヤン、後半で慈円ををぶち込んでくる。端的に、乱脈である。まるで著者の読書ノートを読まされているようである。作品としての準備はこれでいいかもしれないが、仕上げ作業は、これから、という出来の本である。編集者の見識が疑われる。

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2013年07月15日

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