山折哲雄のレビュー一覧
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「イスラム教」といえばテロと結びつけるステレオタイプの人間じゃないつもりだけど、持ってる知識は断片的にすぎるなと思い、やさしそうな本で勉強だ。
イスラム教ってキリスト教と比べて平和の宗教じゃないか。偶像を崇拝せず唯一神アッラーから啓示を受けたムハンマドが開祖である。コーランにまとめられた啓示を信じ、助け合って生きていく。
今世紀終わりには世界一の信者数になるというのもうなずける。
長い間のイスラム国家の栄枯盛衰は激し過ぎるほどだが、人々が神のもとに集い、戒律に沿って生活することは変わらない。
駆け足の学習だったがキリスト教より魅力的な宗教だと思えた。
パレスチナ人が屈しない理由のひとつはこれだ -
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図解と歴史の説明のおかげでとても理解しやすかったです。
草食の羊や牛は食べてよくて雑食の豚は食べてはいけないは実に合理的だなと思っていました。
でも1日5回の礼拝に手足を洗い鼻うがいまでしているのには驚きました。
砂漠の砂を払いのけるだけでなくコロナなどの伝染病対策にもなりますね。
最後のパレスチナ問題はユダヤ人とイスラム教徒のアラブ人との問題ではなく、ユダヤ人をキリスト殺しの民として嫌う欧州キリスト教徒の問題だという説明には納得しました。
自分たちの街に突如ユダヤ人が押し寄せ国家が建設されたら大迷惑でしょう。
ただ原因はそうであっても今現在ガザ地区で飢餓にあえいでいるパレスチナの人々はイスラ -
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災害の多い日本だからこその随筆集。大勝から昭和初期に書かれたものだが、災害の様子も寺田寅彦の語る内容も、これって現在のことか?と思えるものばかり。
『天災と国防』昭和9年(1934年)11月
災害の無い時に準備をしなければいけないのに、それをせずに「非常時」と騒いでしまうことについて。
日本は、地理の問題として世界の国々との関係が特殊になり、多くの仮想敵国を想定して防衛の準備をしなければいけない、それと同時に、気象学的地球物理学的にも極めて特殊な場所であるので、常に特殊な天変地異に晒されていることを忘れてはならない。
日本は、陸海空の軍備の他に、科学的国防の常備軍が必要なのではないか?転々の -
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ネタバレ震災の時からずっと読みたかったのですが、本屋で見つけられず、最近やっと購入できました。
昭和の災害について書かれた文章なのにそのまま今も通用する。全く進歩していないのかな日本人。
(読中)面白いです。そして文章がとても読みやすい。戦前の文章なので少し敷居が高かったのですが、すっと頭に入ります。
(読後)何回も読み返すべき本だと思った。
日本人の自然観は日本人の宗教観など精神部分にも触れとても興味深かった。寺田寅彦の時代からこちら、日本でも自然破壊が進み、里山は崩壊し、人の住むところはコンクリートとアスファルトにおおわれて久しいが、日本人の芯の部分はまだ変わっていないと、いいなと思う。 -
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目次換算145寺社中142達成〜〜。
京都来て上下巻買って、ぼちぼち読ながらおやすみ毎にブラブラしていたけど、10月頃から一念発起して「全部まわったる」ということで、歩き回って上巻が(ほぼ)完了。
基本歩いて行けるエリア毎にまとまっているので計画立てればサクサクと進むのだけれど、ポツポツと洛北にある3箇所はまだ。
もっと飛び地まみれな、郊外の寺社を取り上げた下巻はむりっぽいな……。
地図のおかげで分かりやすいけど、通りのどっちから入れるのか、とかが割と分かりづらいところがあった。てかそういう使い方する本でもないのだろうけど。
割と社伝そのままなところがあったりしつつも、これだけの寺社仏閣を一 -
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救いとは何か、にまつわる対談。宗教学者でもある山折さんに対し、宗教的な言葉を用いず、哲学的に語ろうと苦心する森岡さんの、ぎこちないながらも必死に言葉を探そうとする姿には感銘を受けた。
議論の内容も、結論がはっきりと出るようなものばかりではないが、倫理を育むのは結論ではなくむしろ過程だろうし、それでいいと思う。
最終的に森岡さんは「命を大切にしようがしまいが、命自体が尊い」という境地に至り、いつかそのことを哲学の言葉で、論理によって説明できるようになればいいと話す。
そうなればいいと僕も思うし、僕は僕の言葉でそれを見つけたいとも思った。
議論の途中、まさにこのことと対称的な森岡さんの言葉とし