山折哲雄のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
遺骨の供養にかかずらうなと言ったブッダの教えに背いたアーナンダにはじまり、仏教はときにはブッダの言葉を裏切りながら、様々な変化を経て現在へ続いている。その是非を問うよりかは、そのような現実を受け入れアーナンダの徒として我々はこれからいかに仏教と向き合うか。新しい時代で仏教はどの様にあるか。おそらくそのような内容の本。
個人的には日本において仏教が日本固有の山岳信仰、浄土観、遺骨信仰と結びついて独自の発達をしたという日本仏教の個性という章と、民族仏教の背景という章が印象に残った。神道もまざってひっちゃかめっちゃかであり、とても興味深い。
しかし入門書としてはあまりおすすめしない。 -
Posted by ブクログ
■「歎異抄」は刺激的だが、弟子唯円の筆によるものでもあり、やはり親鸞自身が著した「教行信証」もひも解くべきである。
■「教行信証」のテーマは、「父殺しは救済されるか」というものであり、親鸞の結論は「善き教師」と「反省」があれば救済されうるとするもの。すなわち条件がある。
■これは「悪人正機説」とやや矛盾するように聞こえるが、そうではない。
・・と、いうようなことが書かれてある(ようだ)。
著者 山折の本は初めて手に取ったが、ずるずるとしたエッセイのようで、思いつきのように論旨が飛んだり、くだくだしい繰り返し!が出てきたりして、何ともいえない味わい。本書は第6章「親鸞を読む〜日本思想史の最も戦慄すべき瞬間」が山のようである。
■親鸞>鏡御影 道元>月見の御影・・両名の肖像は良く似ている。
■親鸞は90歳の長寿を誇る、頑健でしなやかな身体を持っていた。
■道元入滅=西洞院高辻西、親鸞入滅=西洞院松原東 -
Posted by ブクログ
「『源氏物語』のストーリーを紹介しつつ、その舞台となった京の都の各所を紹介して、『物語』に溶けている風光を見ていく」(p.188)という本。新書にしてはやや分厚め。内容としては、ストーリーの要所を紹介しながら、メインは源氏物語に登場した架空のスポットを、ここではないかという推測のもとに紹介し、訪れてみる、という感じになっている。
源氏物語の内容を知っており、かつ京都を訪れることがあるならば面白い本だと思う。観光情報も載っており、京都御所などの参観要領や、観光に際したちょっとしたアドバイスなども含まれている。実際、この本を元に、「清水寺は早朝がおすすめ」とか、「JR宇治駅からよりも京阪宇治駅からまわった方が良い」などは実践してみた。さらに第一章その三を参考にして河原院、本塩釜町、渉成園のあたりも散策してみて、観光に深みが出た感じがする。ただこの本を愉しむためには源氏物語のストーリーを知ってないといけないと思うので(この本だけでストーリを追うのは難しい)、他の本で源氏物語のストーリーを知っておくと良いと思う。(09/02/10)