池田香代子のレビュー一覧

  • 新装版 ソフィーの世界(下) 哲学者からの不思議な手紙

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    下巻も上巻同様とても楽しく読むことができます
    哲学や人類の歴史を振り返りながら飽きることなく学べます
    簡単な言葉でとてもわかりやすく書かれているので、大人から子どもまで幅広く対象となる作品です
    哲学に限らず精神分析学についても触れられている箇所があり、哲学と精神医学に繋がりを感じることができます
    見えないものを学問的に見ようとする部分は似ていますよね
    終盤はものすごくファンタジーです
    好みが分かれそうですが、私はとても好きな世界観です
    とにかく哲学の歴史を知りたい!基礎的な知識を得たい!という人は、本作を手に取れば間違いないでしょう

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    2025年06月19日
  • 夜と霧 新版

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    「一生に一度は読むべき本」として度々紹介されていたので
    いつかは読みたいと思っており、やっと読むことできました。

    心理学者である著者自身も被収容者であることから
    収容所内の飢えや病気、暴力などの悲惨な実状から
    心理学と交え「人間とはなにか」を追求した一冊。
    極限状態でありながら、心身ともにボロボロになり
    自分のことすらも放棄したくなる状況の中でも
    周りを思いやり、日々にささやかな希望を見出しながら前を向こうとする姿に
    人間の尊厳を教えられました。
    私の人生のバイブルになりそうです。

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    2025年10月16日
  • ふたりのロッテ

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    ネタバレ

    大人でも楽しく読める。
    ハッピーエンドになるだろうとは思ってたけど、これ本当にハッピーエンドになるのかな?って途中からハラハラして読んでいた。
    でもちゃんとハッピーエンドだったからよかった、笑

    昔に離婚した父と母を2人なりの作戦でもう一度仲良くなってもらおうと奮闘する姿は、面白かったけど、それ以上に切なく寂しく感じた。
    だからその分、もう一度4人が1つの家族になれた時はすごく嬉しかったし、安心した。

    いつの間にか童心に帰って読んでいた気がした。

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    2025年05月03日
  • 山上徹也と日本の「失われた30年」(集英社インターナショナル)

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    ネタバレ

    もう3年近くも前になるのか…

    旧統一教会の解散命令が昨日出されたとのことですが、

    この事件についてきちんと読んでおらず、今さらながら正直かなり衝撃的というか、心がかなり痛む。

    とくに、山上被告の生々しいツイートを直に読むと普通に涙出そうだし、ちょっと時間が止まる感じがする。

    この本は、事件が起こってから数週間後にYouTubeでも配信された五野井郁夫さんと池田香代子さんお二方の対談(五野井さんへのインタビューという形)を加筆修正したものがメインになっていますが、

    山上被告本人のツイートや生い立ちを読み解き名から、犯行に至るまでのや社会構造について議論されています。

    プロローグの章だ

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    2025年03月27日
  • 世界がもし100人の村だったら

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    教育を受けられて、文字が読めて、安全な水が飲めて、好きな時にご飯が食べられるってことが今の自分に与えられている時点で、すでに自分は恵まれているということ。

    当たり前の幸せは当たり前ではないことを感じさせるのに十分の一冊。

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    2025年02月22日
  • 世界がもし100人の村だったら

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    深い。
    マクロなことをミクロにして考えることの大切さに気づく。
    自分は日本人。字が読めて,こうやってまとめることができる。
    ご飯にも困らない。
    それが,世界の何%なんだろうと思いを馳せるきっかけになるには十分な一冊。

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    2025年02月09日
  • ぼくが子どもだったころ

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    ネタバレ

    洒落たまえがきにはじまり、
    職人技のような流麗たる筆で語り尽くすラスト、そしてまた飄々としたあとがきで終わる なんともケストナーさんな1冊でした。

    ご両親の生まれから 出会い ドレスデンのかつての美しさ。
    ケストナーが生まれてからは まるでエーミールと探偵そのままで、下宿人の先生のことなんて懐かしいとさえ感じてしまいました。

    でもやっぱりお母さま。
    それはそれはやり手なお母さんですが
    しっかりと悩みを抱えていました。

    クリスマスの贈り物を父と母それぞれが競うように用意していたのを感じ取ってしまう繊細な少年ケストナーには、
    何度も母を探し歩く不安な日々がありました。橋の上で川の流れを見つめ

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    2025年01月03日
  • 世界がもし100人の村だったら

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    世界が抱えている問題(貧困など)を勉強しても、出てくる桁数が膨大すぎて俯瞰的に全体像を把握するのが難しかった。
    本書では、100人を基準に世界中でどれくらいの人が深刻な問題に直面しているのか、きれいな写真と共に教えてくれている。
    「100人中○○人が〜」という形で書かれているので、よりその問題を想像しやすくなり、身近に感じられる。
    飢餓がないこと、学べることが当たり前じゃない国がたくさんあるのだと、今自分が置かれている環境に感謝するきっかけにもなった。

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    2024年12月12日
  • 新装版 ソフィーの世界(上) 哲学者からの不思議な手紙

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    今、「自分自身で考えて導き出した/確立したこと」だと思っている知恵や思想や価値観が、実は2000年前から脈々と受け継がれ形成されたものに過ぎないということを、壮大な哲学史をめぐるソフィーとアルベルトとの会話を通して思い知らされる作品です。

    また哲学史を社会的背景とともに俯瞰することで、社会上「当たり前」と思っていることが、実はわずかこの100〜200年の間に生まれたものに過ぎない、といったことにも気づかせてくれます。こうして今の時代や常識を相対化して捉えることは、つい短期的な論点に縮こまりやすい私たちにとってとても大切な視点だと感じました。

    それにしても、イギリス経験主義者について語り合う

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    2024年11月04日
  • ぼくが子どもだったころ

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    「2人のロッテ」しか読んでない私がこれ読んで楽しめるかな?思ったけど、めちゃ楽しめました。
    作家の自伝好きだからなぁ。

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    2024年10月03日
  • ふたりのロッテ

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    ネタバレ

    久しぶりの再読。
    双子が入れ替わるという話は、今では陳腐ですらあるのだが、この時はすごいアイデアだったのだと思う。
    大人になって読むと、こんなことあるはずがないと思ってしまうが、ケストナーもそれは重々承知なのである。双子は出会わず、元夫婦が再び夫婦に戻ることもまずない。双子はそれぞれ孤独を抱えて育ち、父はイレーネと再婚するのがリアルだ。しかしあえてそうしなかった。それは読者である子どもが「こうなってほしい」と考える結末を裏切りたくないという気持ちと、(書かれた時代を考えれば)敗戦、ナチス支配という負の歴史に叩きのめされたドイツ人に希望を取り戻してほしいという思いであったろうと思う。そこのところ

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    2024年09月16日
  • ふたりのロッテ

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    先日、観劇に劇団四季を訪れたところ、劇団四季「ふたりのロッテ」のポスターが!
    わぁ、懐かしいと思いながらも詳細を全く思い出せなかったので再読。
    児童書は私のインターバルとして、とてもいい仕事をしてくれる。

    ケストナーはうまく表現できない子どもの気持ちを代弁するのがほんとに上手いなぁ…

    訳者の池田香代子さんがあとがきで「おとながときどきケストナーを読んでひやりとするのは、とてもいいことです。」
    と書いていらっしゃるように、ケストナー作品を読むと子どもも大人以上にいろんなことを感じたり傷ついていることを忘れないようにしなければと思う。

    我が子達は、特に海外の古典的な児童書は物語の背景が想像で

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    2024年08月23日
  • ふたりのロッテ

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    双子なことをお互い知らないロッテとルイーゼが夏休みの子どもの家で出会い、ある計画を思いつく。

    秘密の計画はワクワク感があって昔アニメを観ていたのでだいたい内容知ってたけどやっぱり面白い!
    親に対する子どもの複雑な心境を書くのがケストナーは上手いなぁ。

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    2024年08月16日
  • エーミールと探偵たち

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    まさか海外の児童文学で「てやんでい」がたくさん出てくるとは思わなかった。ドイツ語ではなんて言うのか気になる。

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    2024年07月24日
  • ふたりのロッテ

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    赤ちゃんのうちに両親が離婚し離ればなれになった双子が、林間学校で偶然出会うはなし。
    自分たちの幸せのために大胆な行動する双子にドキドキして惹き込まれました。

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    2024年07月22日
  • 飛ぶ教室

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    独特の言い回しがちょっとくどい気がしてたんだけど、
    話はいいねー
    「平和を乱すことがなされたら、それをした者だけでなく
    止めなかった者のも責任はある」
    ちょうど、ナチスが政権をとった年に書かれたんだとか。
    時代を超えて伝えたいメッセージがあるから、いつまでも読まれる古典なんだろう。

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    2024年04月06日
  • 飛ぶ教室

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    わー、子どもの頃に読めばよかった! でも男子の学園物語だから、女子的にはいまいちだったかな? とりあえず面白かった、少年たちの友情や、喧嘩や、よくわからん意地の張り合い、周りの大人たちの温かな目線。昔のお話だからテンポは速くないけど、その方が心地よいよねー

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    2024年02月22日
  • 日本がもし100人の村だったら

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    様々な日本を取り巻く統計を100人という分母に落とし込むことで、いつもより分かりやすく問題点や長所が入ってくる。

    特に印象的な数字は『育児休暇を取るのは女性は100人のうち90人、男性は100人中1人』。男性の育休取得の少なさは未だ問題になっていますが、数字で見るとやはり少ない...。

    ただ、この本は2009年出版ですから、良い方向にも悪い方向にも結構現在の数字は変わっていると思います。是非アップデートして改訂版も出して欲しいな。

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    2024年01月14日
  • 世界がもし100人の村だったら

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    よく取り上げられる話題の本。

    直感的に内容が入ってきやすい。
    なんかAC JAPANのCM書籍版みたいやな

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    2024年01月11日
  • 山上徹也と日本の「失われた30年」(集英社インターナショナル)

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    I am GOD'S CHILD
    この腐敗した世界に堕とされた
    How do I live on such a field?
    こんなもののために生まれたんじゃない

    山上徹也が聞いていた鬼束ちひろの月光を久々に聞いてみた。京大卒の父は自殺。兄は病気で失明し、兄も自殺。祖父の会社は倒産。母はこうした環境に耐えられず、父の生命保険金を統一協会につぎ込んだ。山上は高校までは進学校に進んだが、こうした状況で大学に行けず。非行に走るでもなく、真面目な優等生がプレカリアート化していく。

    宗教組織さえも利用する、政治家を射殺した。
    そこが本来の敵ではない事にも山上は気付いていた。インパクトはある

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    2023年11月22日