池田香代子のレビュー一覧

  • 新装版 ソフィーの世界(下) 哲学者からの不思議な手紙

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    ネタバレ

    ソフィーとヒルデが対話する辺りは、ミヒャエル・エンデの「はてしない物語」を連想する。あまりにソフィーとヒルデのキャラが被っているのも混乱の種だね。

    最後にはソフィーもアルベルトも、クナーグ少佐(「ソフィーの世界」の作者であり、ヒルデの父)の物語世界から無事に飛び出して自由を得た(と僕は解釈した)のでした。

    創造主(それは物語の作者かあるいは神か)のお作り給うた世界から飛び出すという発想は、マトリクスも連想したが、その領域に到達するために「あなたはだれ?」という問いから出発するのは、なるほどと思わせた。前編から打って変わって後編は単調だった物語のどんでん返しにフォーカスが当たる。

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    2022年01月05日
  • エーミールと探偵たち

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    エーミールとベルリンの男の子達が、エーミールのお金を盗んだと思しき犯人を追うお話。エーミール達はてきぱきと作戦をたて役割分担し、勇ましく頼もしい。
    (エーミールが自分の悪戯に罪悪感をもつところとかもリアル。)

    登場する大人達も含め、世の中こうあって欲しい、という祈りや願いがこめられた物語のような気もする。

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    2021年09月09日
  • 世界がもし100人の村だったら

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    この本は、自分の生きている現実の見方を変えてくれる。
    この本は、世界の中で自分の生きている場所がいかに恵まれているかに気づかせてくれる。
    この本は、自分の知っている現実が、世界のほんの一部のことでしかないことを教えてくれる。
    この本は、この世界がいかに多様な人たちの集まりで、自分がある面では多数派かもしれないけど、別のある面では少数派になることを示してくれる。

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    2021年09月05日
  • 新装版 ソフィーの世界(下) 哲学者からの不思議な手紙

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    哲学史がわかりやすく説明されていて、かつファンタジーの要素も入っていてとてもおもしろかったですが、哲学の部分はやはり難しかったです。

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    2021年08月29日
  • 新装版 ソフィーの世界(上) 哲学者からの不思議な手紙

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    ネタバレ

    哲学の歴史を14歳の女の子を通して学べた。
    パラレルワールドはネバーエンディングストーリーみたいだった。

    初版時、話題になったけれど、絵が怖くて読めなかった。
    大きさは上下巻分かれている方が持ち運びやすく良いと思う。

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    2021年08月22日
  • 世界がもし100人の村だったら

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    世界がもし100人の村だったら自分にも、人にも優しくなれる。自分は本当に恵まれている。自分の生きている理由を考えることが最近あるけれども、それを考えることができることさえ、幸せなのだと。この中で1番好きな言葉は「たとえあなたが、傷ついていても傷ついたことなどないかのように愛してください」という文章。常に人に対して、社会に対して、何を与えることができるのかというのを考え続けられる、強い人間でありたい。

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    2021年03月21日
  • 点子ちゃんとアントン

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    天真爛漫な点子ちゃんと、誠実で賢いアントンは魅力的なキャラだ。大人が読んでも楽しめる、解説のような“立ち止まって考えたこと”というコーナーがある。

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    2021年02月03日
  • 世界がもし100人の村だったら

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    オリジナルは少し古いものだけど中身は今の世界を反映しているようだった。
    100人に縮めるとまだまだ世界はあまり昔と変わってないみたいだ。
    一方で「FACTFULNESS」を読んでみると世界は思っているよりは豊かになっている。
    これ中学生ぐらいで真面目に授業してみたい。

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    2021年01月14日
  • 点子ちゃんとアントン

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    1931(昭和6)年に発表された児童文学。舞台はベルリン。
    楽しいお話だった。
    訳されたのもその頃(1936)のものを今回読んだので、なんせ言い回しが古くて読みにくかったけど、でも当時としては抜群におもしろい読み物だっただろうな。
    点子ちゃんはハツラツとしててかわいいけど、両親に放っておかれて寂しいんだろうなと親の立場では考える。
    また1931年の時代背景もとても気になって調べてしまった。
    この4年後にオリンピックがベルリンで開かれ、さらに4年後に第二次世界大戦が始まったのだった。
    点子ちゃんがかわいい、とか友だちっていいな、とかだけではない、余計なことまで考えてしまう。

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    2020年05月25日
  • エーミールと探偵たち

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    ケストナー1928年の作品。児童文学としては最初の作品だそうですが、これがめちゃくちゃおもしろい!
    
    田舎町から大都会ベルリンに遊びにきた少年エーミールの大冒険。こんな素敵な冒険、男の子だったら誰でも(もちろん女の子も大人も)してみたいはず。
    
    登場する男の子たちがみんな元気で楽しい。その中を男の子顔負けで通り抜けていくポニー・ヒュートヒェンのかっこよさ。
    
    「いい子」であろうとして「いい子」なエーミールとお母さんとの関係や、ベルリンで突如めばえた友情、話がうまくいきすぎるとは思いますが、児童文学なんだからそれでいいのだ。
    (『飛ぶ教室』のときも思ったけど、ケストナーはちょっと先

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    2020年03月18日
  • 世界がもし100人の村だったら

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    21世紀初頭にインターネット上で話題となった文章を書籍化した一冊です。
    世界を100人の村と仮定し、構成員がどのような暮らしをしているかを小さな数字で説明しています。
    中立の立場から現実の厳しさと幸せについて綴られているのですが、「お金持ちの白人ではないけれど、日本人はまだ恵まれているほうだ」というような偏った受け取り方をしてしまう危険性を感じました。
    100人で考えても多くが不幸であるなら実際の人口では大多数が不幸であるわけなので、個人的な感想としてはこの世には絶望しかない気がするのです。
    特定の人々が幸福で大多数が不幸であることは人類全体の緩やかな死を意味し、国家や社会という人工的なシステ

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    2020年02月04日
  • 新装版 ソフィーの世界(上) 哲学者からの不思議な手紙

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    ネタバレ

    この本のいいとこは、西洋哲学史のお勉強感なく読める点だとおもう。主人公の15歳の少女(ソフィー)の視点から、彼女の日常を織り交ぜて、不思議な手紙を通じて物語が進んで行くので、読みやすかった。この本では、古代ギリシャ〜中世〜ルネサンスの哲学者たちが、自分たちを取り巻く世界がどのように生まれたのか?自分たちはどう生きるべきか?を問い続けている様子が描かれていた。哲学者たちの生きた時代背景、哲学者たちの考えと、そして、後世に与えた影響が説明されていた。筆者が伝えたかった点は、哲学者たちの問いが、現代の我々にも通じる問いであり、それを知ることは意義のあることだってことだとおもう。一般的に歴史は積み重ね

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    2020年01月08日
  • 新装版 ソフィーの世界(下) 哲学者からの不思議な手紙

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    哲学について少しでも知れたような気分になった。

    元々が難しい学問だと思うので読んですぐ理解できるものではないが、かなり哲学をわかりやすく紹介できている本だと思った。

    哲学の持つ、神秘的で人間の根本から考え直させられる、何だか触れてはいけないような雰囲気を知ることができます。

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    2019年11月16日
  • エーミールと探偵たち

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    子供向けの本とはいえ、サスペンス要素と解決の方法を楽しみにしながら最後まで楽しめました。
    母子の愛情や友達との友情、団結しての問題解決と、小学生に刺さる要素で大人も楽しめる。
    ハッピーエンドは約束されているとはいえ素敵な終わり方に満足です。

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    2019年10月31日
  • エーミールと探偵たち

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    ネタバレ

    児童文学ってやっぱり良い!『飛ぶ教室』が大好きで、この本も読んでみた。やっぱり愉快で仕方なかった。冒頭の「話はまだぜんぜんはじまらない」が大好き。
    『飛ぶ教室』と同じで、貧乏の切なさ、それを受け止める子どもが出てくる。とても素敵。
    印象に残っているのは「昔の方が良かったと言う人はどうしても満足しようとしない人だ」という文。
    最後にケストナーが出てきたときは「これこれ!」ってなった

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    2019年08月24日
  • 世界がもし100人の村だったら

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    もし将来子供が出来たら、何よりも最初に読ませたい。内容が理解できるまで読ませたい。「あなたは尊い存在なのよ」って伝えたい。

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    2019年05月22日
  • 点子ちゃんとアントン

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    ケストナー独特のいいまわしがしんどいような、おもしろいような。
    広すぎる心のこととか、尊敬についてとか、反省することしきり。

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    2019年03月06日
  • 日本がもし100人の村だったら

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    この本は民主党が政権を取得した時に出版されたのかな。後書きの対談で政権交代への期待が書かれているが、現在から見ると悲しくなる。日本が100人の村ならどうなのかを見ることができる。低負担低福祉の日本。これからもこれでいいのだろうか?

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    2018年10月20日
  • 世界がもし100人の村だったら お金篇 たった1人の大金持ちと50人の貧しい村人たち

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    読み終わった。
    世界レベルでの貧困から見ると、自分はまだいい方なのだろう。
    そんな自分に出来る事はないか、特に書かれてないところがもどかしい。

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    2018年06月07日
  • 新装版 ソフィーの世界(上) 哲学者からの不思議な手紙

    親のオススメ

    主人公と私の誕生日が一緒らしいです。
    難しいので理解出来るようになりたいので投稿しました。
    有賀さつきさんありがとうございました。

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    2018年02月08日