池田香代子のレビュー一覧

  • 夜と霧 新版

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    主体性のある生き方の具体例。苛酷な状況においても、主体性のある生き方が可能であることを豊富な具体例を交えて書かれたエッセイ。

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    2025年12月01日
  • 夜と霧 新版

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    収容所施設での壮絶な体験を心理学者が綴った本です。あまりにも悲惨な内容で何度も読むことを中断しようと思いましたが、最後まで読んで本当に良かったということと、想像を絶する辛い経験をされたにも関わらずこの体験記を書いてくださったフランクリン氏への感謝の気持ちが止まりません。
    収容所施設での生活を通し、人間や人生とはどうあるべきかというありふれた問いに対する著者の見解は百読に値します。

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    2025年11月30日
  • 夜と霧 新版

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    副題「心理学者、強制収容所を体験する」
    生死を分ける状況下で人間はどこへ意識を向けるか深く深く考えさせられた。
    「人は強制収容所に人間をぶちこんで、すべてを奪うことができるが、たったひとつ、あたえられた環境でいかにふるまうかという人間としての最後の自由だけは奪えない」この一文が心に残った。内面的なよりどころを持ち「わたし」を見失わなかった人達のことを報告のように読み込んでいったが、表紙の119104は著者の被収容者としての番号だった。

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    2025年11月28日
  • 新装版 ソフィーの世界(下) 哲学者からの不思議な手紙

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    本書は「哲学者からの不思議な手紙」とサブタイトルがあるように、哲学について書かれたファンタジー小説です。

    哲学というと何やら小難しい印象がありますが、小説の形式をとったストーリー仕立てで、物語を楽しみながら読み進めることができました。

    とは言え、上巻と下巻の両方を通して読み終えた時の感想は、ただストーリーをなぞり、それを楽しんだだけで、何か大切なものに気づかず通り過ぎてしまっているような気がして、続けてもう一度読み直しました。以下は上下巻を通して再読しての感想です。

    主人公は「ソフィー」という名の14歳の普通の女の子。そんな彼女のもとに、
    「あなたはだれ?」
    とだけ書かれた差出人不明の手

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    2025年11月27日
  • 新装版 ソフィーの世界(上) 哲学者からの不思議な手紙

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    本書は「哲学者からの不思議な手紙」とサブタイトルがあるように、哲学について書かれたファンタジー小説です。

    哲学というと何やら小難しい印象がありますが、小説の形式をとったストーリー仕立てで、物語を楽しみながら読み進めることができました。

    とは言え、上巻と下巻の両方を通して読み終えた時の感想は、ただストーリーをなぞり、それを楽しんだだけで、何か大切なものに気づかず通り過ぎてしまっているような気がして、続けてもう一度読み直しました。以下は上下巻を通して再読しての感想です。

    主人公は「ソフィー」という名の14歳の普通の女の子。そんな彼女のもとに、
    「あなたはだれ?」
    とだけ書かれた差出人不明の手

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    2025年11月27日
  • 夜と霧 新版

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    タイトルは聞いたことがあったが、読んだことがなかった本書。読書会に参加してくれた方の話題提供が興味を誘い読んでみることに。精神科医でもある著者が実際に体験したナチスの強制収容所での体験を綴った本書。正直読み進めるのが辛いぐらい人間の怖さが深く刺さる。この局面で自分自身は死を選ばずに生を選び続けることができるかどうか常に問われている感覚。そして人は「生きる意味」と言えるような何かがあれば、絶望を生き抜くことができる。その点において本書は希望の書であると受け取りたい。生き残ってこの本を残してくれたフランクルさんに感謝。まぎれもなく死ぬまでに一度は読んだ方が良い一冊。

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    2025年11月24日
  • 夜と霧 新版

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    ナチスドイツ時代の絶滅強制収容所を舞台ですが、歴史・思想等が主題ではなく、人間としての生き方を問われる作品です。
    作者や周囲の方は「極限状態」に置かれていますが、内容としては決して私たちに縁遠いものではなく、むしろより身近に感じるものでした。
    立場・時代を超えて必読の一冊と思います。

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    2025年11月19日
  • 夜と霧 新版

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    人間が人間としての自由や権利や意思を奪われること。

    奪われた者たちは初めは混乱し、抵抗するも、やがて順応してしまうこと。

    しかしながら、人間として決して奪われないものもあるということ。

    奪われたものが返ってきても、もはや受け付けられなくなってしまった者もいたということ……。

    ホロコーストの当事者であった筆者が綴る強制収容所での体験は凄絶だ。同時に、人間や生きることについての分析や考察がユーモラスに綴られてもいる。ちょっとしたおかしみが最後まで読み通す活力となり、また事実の惨たらしさを明らかにしてくれていると思う。

    かつて人類が犯してしまった大きな過ち(残念ながら現代でも根絶しきれてい

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    2025年11月13日
  • 夜と霧 新版

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    〜感想〜
    生きる意味を深く考えさせられた。

    〜特に心に残った部分〜
    この人間の真価は収容所生活でこそ発揮されたのだ。おびただしい被収容者のように無気力にその日その日をやり過ごしたか、あるいは、ごく少数の人びとのように内面的な勝利をかちえたか、ということに。

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    2025年10月25日
  • 夜と霧 新版

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    凄まじい熱量。感情に当てられた。
    今日では、各国々国内の問題に取り憑かれた、
    見えない仮想敵を作り出し、
    自分たちを正当化していてる。
    一昔前の時代に遡ろうとしている。

    人生が私たちを求めている。と言うのは凄く
    この先の人生で柱になる考えだった。

    けれど、やっぱりこんな苦しい人生って
    ないほうがいいよ。
    解放されて地べたに突っ伏し
    夢に見続けた家の開かないドアのまで立ち尽くす。
    あんまりだよ。報われないよ。


    私たちが彼らの人生に何も言得る権利はない
    だからこそ、歴史から、
    私たちは改めて学び直さなければならない。

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    2025年10月24日
  • 夜と霧 新版

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    愛は人が人として到達できる究極にして最高のものだ
    フロム出てきたかなと思ったら原作著者はフロイトやアドラーに師事したと。

    本当にいい本を読んだ。
    重い重いテーマにも関わらず、箇条書きにも似た章分けのせいか、はたまた新訳のせいか、とても読みやすくあっという間に読み終わった。
    何度も読むことができるだろう。

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    2025年10月21日
  • 夜と霧 新版

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    強制収容所。このワードだけでどのような物語かはある程度想像はつく。
    しかし、この本はただ悲劇を語るだけでない。心理学者であるが故の見方から人間の心の状態を分析している。この客観的な分析、ただ苦しい辛いだけでは終わらない「人間の尊厳」に触れていることが150ページしかない本でありながら常に読まれ続けている理由だと思った。

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    2025年10月13日
  • 夜と霧 新版

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    若い頃に読んで衝撃を受けてかなり久々の再読。昔読んだ時は、絶望の中で人間性が変容する様や、自身の未来の捉え方の記述などから人の心の在り方がこれほどまで晒される環境に影響されるのかと驚いた。今回読んで改めて著者の精神性の崇高さと、その結果この本を残せて自分が手に取り、強制収容所のあり様を読む事ができているという事実に感じいった。
    自分の未来を想像して絶望しかない極限状態では何のために生きるのか?という未来志向の問いではなく、まず生きる事が前提としてあり、生きている事にどういう意味づけをするのか?という問いに変える必要がうまれる。そうする事で病にふせる事にも死ぬ事にも意味が生まれる。この考え方はド

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    2025年10月04日
  • 夜と霧 新版

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    本著は、著者のフランクルが長期間にわたって収容所に入れられている人間の特徴を心理学者の観点から記述したロングセラー作品である。

    読み始めたきっかけは、友人の勧めである。自分は人生で何を成し遂げたいのか、頭で考えるほど迷走し始め、もはや、今まで何に対してワクワクした気持ちを持っていたのかも分からなくなった結果、生きる意味について考えていた故である。

    全章それぞれで感想を書きたいところではあるが、
    収容所生活中のことが記載されている第2章の感想をメインに書きたいと思う。

    フランクルは収容所生活にて、多くの被収容者と関わっていくなかで、精神の自由の普遍性を見出した。置かれている環境は、ある一定

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    2025年10月03日
  • 夜と霧 新版

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    生きる希望とは、漠然としたものでもいいので将来のとある目標に向けて日々過ごしているから得れるものであって、収容所生活では日々の飢えを凌ぎ、ただ目の前の重労働に耐え、いつ死ぬかわからない恐怖に苛まれ続けることで生きる希望は失われていったものと感じた。
    著者は、この世にもはやなにも残されていなくとも、心の奥底で愛する人の面影に思いをこらせば、ほんのいっときにせよ至福の境地になれる、愛は人が人として到達できる究極にして最高のものだ、という真実を得た。地獄の中でも、唯一にして究極は愛を感じるということなのか。

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    2025年09月29日
  • 夜と霧 新版

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    気が落ちる話しなので人にお勧めできる本では無いが、社会的価値があり高評価。

    第二次世界大戦下のナチスドイツ、アウシュビッツ収容所に入れられたユダヤ人心理学者の実体験記。

    人が人を虐げ、その極限状態では何が起き、どう感じ、事後にどう分析したのか。


    【頭に残った言葉】
    生きること自体に意味があるのなら、苦や死も生きることの一部なので意味がある。
    逆に考えれば、生きることから我々は何かを期待されている。

    外的影響はどうする事も出来ないが、内的影響は自分次第である。
    内的自由を失う事、未来に希望を持たずに諦めた時、人は死ぬ。
    これは精神的な死では無く、物理的に。未来への希望を失うと、ギリギリ

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    2025年09月20日
  • 夜と霧 新版

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    パレスチナ問題について改めて考えたくなったため再読。
    改めて読んでみて、人間の残酷さと尊さの両面を強く感じた。フランクル氏の体験を追体験する中、アウシュヴィッツが記録ではなく、自分の問題として迫ってきた。苦境の中にある人間の心理や尊厳を考えさせられ、今の時代の出来事ともつながって見えた。
    後半で出てきた「境界線は集団を超えて引かれるのだ」「不正を働く権利のある者などいない。たとえ不正を働かれた者であっても例外ではないのだ。」という言葉が今の当事者にはどう響くのだろうと考えさせられた。

    読んだ後に浮かんだ疑問→
    「苦境にさらされたとき、報復ではなく正義を選べるだろうか?」
    「苦しみや怒りを抱え

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    2025年09月16日
  • 夜と霧 新版

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    200ページもないのに、内容が非常に濃い。自分が一生かけても到底たどり着けないであろう思考領域からなされた人間の生物分析や、生きる意味の結論が記載されていて、心から「買ってよかった」と思える一冊になった。
    収容生活の体験談だが、ただ生活を描写しているだけでなく、過酷な環境下で筆者が見出す人間心理の変化や、生への哲学が記載されていて、非常に面白い。

    監視者の残虐性や被収容所の感情やモラルの消失が凄惨に描かれている一方、内面性を深めて道を開いていく内向的な者や、密かに著者への恩義を伝える監視者の姿など、実話ならではの人間の善や純真さも見られる。苦悩から衰弱し、ガス室送りになる者が多いなか「自分が

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    2025年09月15日
  • 新装版 ソフィーの世界(上) 哲学者からの不思議な手紙

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    学生の時以来の再読です
    久しぶりに読みましたが相変わらずわかりやすくて面白いなぁと感じました
    哲学について全く知識がない人でもすんなり読むことができると思います
    むしろ全く知識がない人の方が楽しめるまであるかもしれません
    ミステリ要素もあるので物語としても楽しめます
    多くの日本人がうっすら抱いている宗教への嫌悪感について、本作を読むと違った見方ができるようになるかもしれません
    宗教と哲学は切っても切れない仲なのだということを教えてくれます
    下巻もこのまま読みます!

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    いま、ふたたび自分の存在を問い直すときがきた

    14歳の少女ソフィー

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    2025年06月10日
  • ぼくが子どもだったころ

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    名作だな。これは手元に置いてときどき開いては笑ったり唇を噛んだりするべき本だ。百年の孤独と似たようなところすらある。子どもの本にしておくだけではもったいないよ。買おうかしら。

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    2025年04月26日