あらすじ
おたがいを知らずに別々の町で育ったふたごの姉妹ルイーゼとロッテ.ある夏,スイスの林間学校で,ふたりは偶然に出会います.父と母の秘密を知ったふたりは,別れた両親を仲直りさせるために,大胆な計画をたてるのですが…….待望の新訳.
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ロッテとルイーズ、そんなことがあるの?双子なことを秘密にして2人を引き裂いておくなんて!良かった。2人がちゃんと出会えて。ルイーズが初めてお母さんの写真を見せてもらって「私のおかあさん」と写真を抱きしめ、ロッテが腕をルイーゼに巻き付けた。2人の幸せな瞬間。そこからの2人は、一生懸命知恵を絞って、一緒になるという夢を実現させた。最後までハラハラしたけど、私も幸せな気持ちに包まれた。
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ルイーゼとロッテは9歳の双子の女の子で、『巻き毛のおてんば』と『おさげのきまじめ』という個性の違いはあるものの、それ以外となると、どっちがどっちなのか見分けがつかない程の瓜二つぶり。
そんな二人も初めて出会った時は大変で、ルイーゼの方が激しく動揺したために、ついロッテに冷たく接してしまったが、その夜、すすり泣くロッテの髪をぎこちなく撫でるルイーゼに、思わず彼女の指を探したくなったロッテ。
そして、翌朝にはロッテの前に立って、きまり悪そうにもじもじと足踏みしているルイーゼに(他の女の子が見たら、あのルイーゼがと、きっと驚くだろう)、ロッテは無理してようやく微笑んでくれて、それは見えないくらいに小さかったけれども、ルイーゼはほっとして微笑み返した瞬間、彼女たちの人生は新たなスタートを切ることになる。
というのも、「ルイーゼ・パルフィー」には父しかいなくて、「ロッテ・ケルナー」には母しかいない、これが何を意味するのかは、なんとなく想像がつくだろうと思う。
大人も人間なので、夫婦間には色々あって当然だろうとは思うけれども、そこで巻き込まれる子どもの気持ちは、いったいどこに行くのだろうという疑問が湧き、親から見た子どもと、子どもから見た親というのはそれぞれに全く同じだとは思わないことからも、大切なのは、子どもにとって両親の存在とは、どのようなものなのかを、彼らがもっと子ども心に寄り添って考えることなのではないかと、本書を読んで何度も思った。
エーリヒ・ケストナーという人は、大人の中に於いて、とても稀有な存在なのかもしれない、子どもへの敬意をはっきりと作品に表す作家であり、『点子ちゃんとアントン』では当時のナチスが台頭した世の中に対して、自分たち大人が何も出来なかったことを子どもたちに謝っているし(ケストナー自身は、政府から目を付けられて命の危険にさらされていたというのに)、本書に於いても、双子の女の子の素敵な作戦がきっかけとなって、周りの大人たちの意識を優しく変化させる展開には、子どもの持つ大好きなものに対する一途さがもたらす不思議な力の可能性を感じられたことに胸を打たれた、そんな彼への賛辞は池田香代子さんのあとがきの、『わたしがほしかったのは同情でもはげましでもなく、この尊敬なのでした』からも実感できた、「子どもなのにえらいね」とか、「けなげだね」といった、『いわば一段高いところからのほめことば』では無い点に、ケストナーの作品は児童書の枠を超えた、子どもだけではなく大人が読んでも充分に考えさせられるものが多いのだと思われた、それはまさに本気で世界を良い方向に変えたい、彼のどこまでも強靱で揺らぐことの無い高い信念に基づいた意志が、たとえ今は清らかな魂になってしまったのだとしても、作品の中にいつまでも残り続けていて、しかもそこに必死さは微塵もなく、親しみやすい語りかけるような文章で温かく読み手を迎えてくれる、そんな優しさが子どもたちへの敬意となり、まさに本書の中の言葉のような『新しいしあわせの一瞬一瞬』を、現代に於いても変わらずに運んできてくれるのである。
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こっそりと生活を入れ
替わる双子の少女。
まんまと担がれる大人
たち。
見た目が一緒のロッテ
とルイーゼをちゃんと
区別できるのは、
パグ犬のペペールだけ。
ドキドキが止まらない
展開と少しの切なさと
ハッピーエンド♪
とっても良かったです。
子どもたちは時に大人
より利口で勇気があり
ますね。
もちろんワンちゃんも
♡
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地の文が独特で頭に入ってきやすい。
登場人物のキャラ付けも面白かった。
おてんばなルイーゼと小さな主婦のように落ち着いたロッテ。
若く美しい母に指揮者で芸能肌の父。
父との結婚を目論む女にちゃっかりした家政婦。
離婚という子どもにとってはわりと重いテーマをさらりと、しかしわかりやすく描いている点は脱帽。
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『挑発する少女小説』斎藤美奈子さんの本を読んでたまたま、これは本棚に残ってた。
子どものころ、ケストナーが大好きでこの全集を何度も読み返した図書室の夕方の日差しまでよみがえってくる。
そうそう、ふたりは大人たちをそういった視線から観ていたんだったわ~そりゃあ、怒るよね。シミジミ。
大人になった今、子どもの気持ちが分からないときはまた、ケストナー読み返せばいいんだ!などと気持ちが昂ぶってしまう。
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いきなり「ゼービュール」なんて聞き慣れない村の名前の説明から始まってびっくりしましたが、ドイツ語特有(?)の名前に混乱しそうになるのを除けば岩波少年文庫の中でも読みやすい方だと思います。
子どもたちが夏の休暇の間、親元を離れて共同生活をおくる「子どもの家」。こういうのに憧れたなあと懐かしく思いました。
その後予想外の展開になり、最初に感じた文体の違和感も忘れ、ハラハラドキドキ、夢中になって読み終えました。
訳者の池田香代子さんもあとがきに、「読み進めるうちに、独特のスピード感があって、こういうのもいいな、と思われたのではないでしょうか」と書かれていますがまさにそのとおりでした。
大人が読む意味もあると思いますが、まずは、ロッテたちと同年代の子に出会ってほしい本です。
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幼少期に読んでからずっと好きな作品を、おとなになってから再読。子ども向けだから難しい説明もないけど、これほど感情を揺さぶられるとは…愛らしい双子の姉妹と、娘たちをしっかり愛している父と母、美しい自然の風景、都会の喧騒感、それぞれの“日常”生活、ユーモア溢れるサブキャラたち!これからも大好きな一冊です。
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すごく昔の作品だったのですね!
こんな昔の時代から、オトナの恋愛・結婚に関する事情って対して変わらないんだなーと思います。
子供の感受性の豊かさ。
オトナの子供っぽさ。
いろんなものが、とてもシンプルで、子供の世界観で描かれていてすごく素敵です。
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親が離婚して離れ離れになった姉妹のお話
面白かっです。
2人の計画すごい(⁎⁍̴̆Ɛ⁍̴̆⁎)
でもよくバレないでできたね。まあ似てるからね。
でも寂しくなかったのかな。
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林間学校・サマーキャンプに参加しているルイーゼと、そこへ後からやってきたロッテ、二人の女の子の数奇な運命の物語です。
ルイーゼとロッテは住んでいる場所や性格が全く違う二人ですが、信じられないほど外見がそっくりなのです。
段々と明るみになる真実、そしてそれを知った二人の驚きの行動。
そのドキドキなお話が一風変わった調子で語られ、読者を飽きさせない一冊。
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文章がお芝居のト書きのようだと思いながら読んでいくと、そのわけは訳者のあとがきにちゃんと書かれてありました。
女の子が夏休みを過ごす宿泊施設で、ふたりは出会います。
まだほんの9歳、だけど女の子は早熟で大人びているから、ふたりの活躍がいきいきと描かれていて、こちらもわくわくと楽しく読めました。
小さい頃にこの本に出会っていたら、何度も何度も読み返していたかもしれません。
そして夢のような結末に、心おどるばかりでした。
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至極の名作。
引き裂かれた家族がまた一つになる、親子の愛の物語。
児童向け小説なのだが、大人が読んでも十分に読み応えがある。
世代や経験によって、同じ本を読んでも面白さが変わるものだが、ケストナーの児童文学は、子供から大人まで、それぞれの目線で面白い。
それは、物語の核が人間本質的な営みを書いているから。
物語の構造を、子どものために、優しくわかりやすくしてしまえ、などとはしていない。
本来難しい話、色々と込み入っているであろう大人の関係も背景にしっかり忍ばせて、立体的な物語に仕上げている。
ロッテとルイーゼは姿は瓜二つだが、中身はそれぞれの人格を持っている。
二人が入れ替わることで、自分とは何か、そして周りの人たちとの関係が、改めて考えなおされる。
少し過剰に表現すると、アイデンティティの問題に踏み込んでいるとも考えられる。
人から見えるもの(社会的な側面)と、自分の内面(プライベートな人格)との関係。名前をつけること(レッテル貼り)とはどういうことなのかetc
ふたごの子供たちは、自分の考えを持って、行動する。この描写がいきいきとしていて楽しい。
登場人物たちは皆キャラがたっている。
良いところ、悪いところどちらももって、魅力的に書かれている。大人のずるいところ、せこいところもしっかり。
そして語り口が、優しく、そして時に面白く、冷静で、テンポが良い。
大人向けの物語だったら、ちょっとベタになってしまいそうな比喩も子供向けだからこそ。大人が読むとそこが新鮮だったりする。
『ベルが鳴る。幕間がおわる。オペラは進む。人生も進む。』
働くお母さんとお父さんと子供たち、という設定も現代に通じる。
親たちの事情により、子供たちが犠牲になること、弱いものにしわ寄せがくることに対する、ケストナーの抗議が見える。
そして、訳者の池田香代子さんのあとがきのすばらしさ。
『おとなになってケストナーを読んでわかったことですが、子どものころ、悲しみと向き合わなければならなかったとき、わたしがほしかったのは同情でもはげましでもなく、この尊敬なのでした。(中略)困難な立場を力いっぱいひきうけているひとりの人間として、みとめてほしかったのでした。』
何度も読み返したい本。
Posted by ブクログ
河合隼雄さんの『子どもの宇宙』にて紹介されていた一冊。
子どもって親が考えているより何倍も大人のことよく見ていて、色んなことを考えている。
正反対の性格のロッテとルイーゼ。
入れ替わり期間に今まで一緒に暮らしいた父母と離れ、異国の地で暮らすのは、9歳の女の子達にとってどれほど勇気のある行動だろう。
初めての環境に弱音を吐くこともなく、ピンチにも機転をきかせて立ち回る姿は読者をワクワクさせてくれる。
大人目線で読むと、一度別れた夫婦が元サヤに戻ることの難しさを感じる部分はあるが、父親に近づくヒール役の女性の存在が物語のスパイスとなり、リアリティを演出してくれる。
個人的には、入れ替わったロッテが父親にピアノのレッスンをつけてもらったり、ルイーゼが母親とガルミッシュに旅行をしたり、今まで知り得なかった幸せに触れる場面が印象的だった。
Posted by ブクログ
大人でも楽しく読める。
ハッピーエンドになるだろうとは思ってたけど、これ本当にハッピーエンドになるのかな?って途中からハラハラして読んでいた。
でもちゃんとハッピーエンドだったからよかった、笑
昔に離婚した父と母を2人なりの作戦でもう一度仲良くなってもらおうと奮闘する姿は、面白かったけど、それ以上に切なく寂しく感じた。
だからその分、もう一度4人が1つの家族になれた時はすごく嬉しかったし、安心した。
いつの間にか童心に帰って読んでいた気がした。
Posted by ブクログ
久しぶりの再読。
双子が入れ替わるという話は、今では陳腐ですらあるのだが、この時はすごいアイデアだったのだと思う。
大人になって読むと、こんなことあるはずがないと思ってしまうが、ケストナーもそれは重々承知なのである。双子は出会わず、元夫婦が再び夫婦に戻ることもまずない。双子はそれぞれ孤独を抱えて育ち、父はイレーネと再婚するのがリアルだ。しかしあえてそうしなかった。それは読者である子どもが「こうなってほしい」と考える結末を裏切りたくないという気持ちと、(書かれた時代を考えれば)敗戦、ナチス支配という負の歴史に叩きのめされたドイツ人に希望を取り戻してほしいという思いであったろうと思う。そこのところを訳者があとがきでもやさしい言葉で書いている。
必要以上に会話や心情を描くことなく、ちょっとした行動や言葉から登場人物の人となりが伝わり、物語が動くところなど、ケストナーの上手さも堪能できる。
母は娘に頼り過ぎていたこと、娘に大人びたふるまいをさせていたことに気づき、父は娘をほったらかしにしていたこと、家族は自分の仕事に邪魔になる存在なのではなく、仕事の活力になる存在だということに気づく。ここらあたりは現代の親が読んでもはっとさせられるのではないかと思う。
時代的に仕方ないが、ミュンヘンで編集者をしていた母が再婚してウィーンに来てから、仕事のことが語られないこと。夫はウィーンフィルの常任指揮者兼作曲家なのだから、戦後すぐなら仕事をやめて専業主婦っていうのは自然なのだろうが、現代なら仕事を続けるのではないだろうか。ここはちょっと残念な気がする。
トリアーの絵は大好きだが、今のイラストレーターのように主人公を魅力的に描こうという気持ちはあまりなく、双子の可愛い絵は意外と少ない。父パルフィー氏ももう少しかっこよく描いてもよかったんじゃないかと思うし、アンニ・ハーバーゼッツァーは怖すぎる。(しかも絵が大きい。)
でも、イラストレーターが「魅せる」ことに注意を払わなくていい時代もあったという歴史の証言ではある。
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先日、観劇に劇団四季を訪れたところ、劇団四季「ふたりのロッテ」のポスターが!
わぁ、懐かしいと思いながらも詳細を全く思い出せなかったので再読。
児童書は私のインターバルとして、とてもいい仕事をしてくれる。
ケストナーはうまく表現できない子どもの気持ちを代弁するのがほんとに上手いなぁ…
訳者の池田香代子さんがあとがきで「おとながときどきケストナーを読んでひやりとするのは、とてもいいことです。」
と書いていらっしゃるように、ケストナー作品を読むと子どもも大人以上にいろんなことを感じたり傷ついていることを忘れないようにしなければと思う。
我が子達は、特に海外の古典的な児童書は物語の背景が想像できないようでとても苦手。
写真は写真館でしかとれず、手紙でしかコミュニケーションが取れない…だから写真や手紙が貴重で、待つことの楽しみもある。
そんな時代は現代っ子にはわからないよな…
でもだからこそ、そういう時代の友情の緊張感みたいなものを物語から感じとってほしいな…と思う。
夏休みももうすぐ終わってしまうけれど、大人にも子どもにも夏休みにオススメの一冊。
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双子なことをお互い知らないロッテとルイーゼが夏休みの子どもの家で出会い、ある計画を思いつく。
秘密の計画はワクワク感があって昔アニメを観ていたのでだいたい内容知ってたけどやっぱり面白い!
親に対する子どもの複雑な心境を書くのがケストナーは上手いなぁ。
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赤ちゃんのうちに両親が離婚し離ればなれになった双子が、林間学校で偶然出会うはなし。
自分たちの幸せのために大胆な行動する双子にドキドキして惹き込まれました。
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10年ほど前に、ミュージカルで観た作品。小さいときから本には多く接してきたつもりどったけど、出会ったことのないお話だったので一度は読んでみたい作品でした。
とっても理想的なラストが心をなごませます。大人は子供から学ぶことが多い。受け入れられる柔軟性を持つ大人だけが成長できるんだと改めて気づく。
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P143からの、ロッテがゲルラッハさんに父との結婚を止めさせにいくところ、
ラストのパルフィー(父)とケルナー(母)が再婚するところ、
が好きなシーン。
全ては水面下で進めなければならない計画を、子供なりに精一杯考えて取り組む律儀さ、そして念願叶った瞬間の子供らしい感情を顕にする場面が印象的だった。
大人になって時間が経ち、子供の頃のみずみずしい感情が忘れてしまい、臨場感を持って感情移入できないのが悔しい。。。
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親の離婚で生き別れた双子の女の子が、
サマースクールで再会して、入れ替わる話。
わたしにも地球のどこかに生き別れた双子…いたらいいなぁ、なんて思いながら読んでた。
海外文学って、名前が覚えられなかったり翻訳で文体が変わったり、読みづらくて苦手だったけど、
児童向け小説だと読みやすかったなぁ。
それにしても、登場人物は多いし、メモ取らないとすぐ、これ誰?ってなったけど。笑
なんでタイトル、ふたりの“ロッテ”なんやろう。
最初ルイーゼ視点やし、強いて言うなら『ふたりのルイーゼ』では?
もしくは、『ふたりのパルフィー』なんかな…?
タイトルはロッテ視点なんやぁ…って思っちゃった。
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子供の頃に読んだけど
たしかサマースクールに行ったことが
ふたりの出会いだったような気がして再読。
そうそう、やっぱり。
ウィーンに指揮者の父と住むルイーゼと
南ドイツに出版社勤めの母と住むロッテが
夏休みの児童宿泊施設で出会い
実はふたごだったことに気がついて
もう一度両親と一緒に暮らそうと画策する話!
ロッテがルイーゼに、ルイーゼがロッテになって
それぞれの親のもとで正体を隠して過ごすけど
ふたごといえど性格も行動も違っていて
バレやしないかとヒヤヒヤする。
あと、父親に言い寄ってくる女性がいた。
そんな展開だったっけ!?
この妙に現実味を帯びているところ
私がケストナーを好きな部分。
Posted by ブクログ
この本は子供向けで 大抵の人は読まれていると思いますが、私は手に取る事もなく 大人になってしまったので 今更ですが 読んでみました。
大胆な双子の行動力は読んでいて気持ち良かったし 繊細な子供の心も描かれていて良かったです。
この著書は 以前読んだ動物会議も書かれていたそうで 子供への 愛情たっぷりの作家さんだと思いました。
Posted by ブクログ
ケストナーは苦手、というか、いまいち相性がよくないので、もう一生読まないだろうと思っていたのだが、齋藤美奈子が紹介していたのを読んで読みたくなってしまった。
なるほど、少女小説とはいえ、なかなかに鋭いところをついたお話で、楽しく読みました。
Posted by ブクログ
スイスの林間学校で出会ったルイーゼとロッテはそっくりな容姿にびっくり!父と母のことを知ったふたりはみんなで暮らせるように入れ替わって…という物語。入れ替わっている間にお互いにないものに気づき成長していくところがよかった。ラストでケルナーさんが仕事をどうしたのかが気になった。
地の文がナレーションみたいな感じで特徴的だと思いながら読んでいたが、あとがきを読んで納得した。
Posted by ブクログ
はじめは仲が悪かったロッテとルイーゼが、二人が双子だと判明して仲良くなっていく過程や、双子であるとを利用して入れ替わる場面は楽しいしかわいかった。
立場の変化によってそれぞれの苦手だったことができるようになってゆく場面もまた感動的だったが、終盤になるにつれて展開が読めてしまい飽きてしまった…。
Posted by ブクログ
親の離婚に振り回される双子の話。ルイーゼとロッテのわくわくドキドキする入れ替わり、2人だけの秘密の大冒険の背景にはこんなにも悲しい理由がある。
こんなに重いテーマだと知らずに読み始めたから途中で驚いた。
ルイーゼとロッテの願いはただひとつだけで、お母さんとお父さんと一緒に暮らすこと、子どもたちの願いは非常に殊勝で大人の身勝手さが浮き彫りになる。
ルイーゼとロッテが小さいながらにも頑張って幸せを掴もうとする姿は見ていると勇気づけられるし大人も見習うべきだと思った。
私は未婚だけど、子どもを持つ親の立場で見たらもっと色々なことを考えるんだろうと思う。
ケストナー作品をもっと読みたいと思った。
ドイツが舞台で実際の地名やそこでの文化が登場するので、それもまた面白い。登場人物も個性的で離婚という重いテーマを扱いながらも楽しく読むことができる。子どもにとっても読みやすい作品だと思う。 むしろテーマの重さに囚われない子どもの方が楽しめるのかな…?気になる点である。