篠田真由美のレビュー一覧
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日本、がブームとなっているロンドンでは
日本人村が出来、高額で商品が出回っていた。
日本からやってきた、やたらに丁寧な扱いを受ける家臣。
これとあのお屋敷の面々と、どう繋がるのか。
しかも詐欺まで横行しているようで
どうするつもりなのか、という状態。
詐欺に対しては、鮮やかに忘れた頃に解決、状態。
忘れてはなかったですけど、優先順位は
結構下の方に感じて、そういえば、でした。
それよりも、日本人村の死体、が問題でした。
一体それは誰なのか、どうしてなのか。
記憶喪失、という青年は誰なのか。
この人があれで、あれがあの人、と思っていたら
まったく違ったので混乱してしまいました。
日本人の美 -
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嘘で塗り固められたメイドが就職したお屋敷は
何もかも驚きの連続。
役割はきっちりと、身分制度もきっちりと、が
普通の世界では、確かにこれは型破り。
とはいえ、やれる人間がやった方が早い、というのは
今の感覚なのでしょうか?
専任なら、確かにスペシャリストになれますけど。
兄を探しにきた新米メイド、が主役な今回。
あとがきにありましたが、ここからが本編だそうで。
確かに、前回とはまったく違う話の運びです。
連絡がつかなくなった兄は、どこで何をしていて
どうなっているのか。
歳を誤魔化して就職して、探しているわけですが
何だか今回、自称探偵が本物のような動き(笑)
仕事している! という感じ -
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ネタバレ神代教授を中心とした
『桜の園』辰野氏と『花の形見に』京介の二本立て。
『桜の園』のラストの引用が印象的だったのだが
(やがて時が経つと、私たちも永久にこの世を別れて、忘れられてしまう。私たちの顔も、声も、何人姉妹だったかということも、みんな忘れられてしまう。
でも、わたしたちの苦しみは、あとに生きる人たちの悦びに代わって、幸福と平和が、この地上に訪れるだろう)
チェーホフの作品に『桜の園』と『三人姉妹』があるのか。
本当、自分の文学作品の知識の疎さが嫌になる。。。
未婚だが周りに人が集まり、本人も人情厚いが
実家が大きく関係しているのだろうな、と。
自分の親の事、ましてや祖父母に関して -
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ネタバレ作者後書きにもあるが、蒼が高校へ行く、という作者にとっても意外な登場人物達が勝手をしだす、
このあたりからミステリーものではなく物語になったのかなぁ。。
トリックよりも、事件や罪を犯す人の心情や動機が中心になったというか。
今作を読むと京介氏が何故探偵をする時、そういう行動をしたのかといった根底にあるものが掴みとれる。
京介氏といえども、近すぎる偽りを見抜くことは難しかった、という事だろうか??
前作で散々意思が、とか血が、とか後継者、とか言われていたが。。。
だからこそ、逆にグレゴリ氏は執念に取りつかれていたのか。。。??
京介氏が割とアッサリと事件後切り替えることが出来たのはその為な -
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ネタバレ冒頭のセリフが誰のものなのか、読み終えてから再読するのが楽しみ。
あの心理学者がここまで介入してくるとは思わなかった。
動機は本当にゲームなのだろうか??
どうやらバックに大物がいるらしいけれど。。。
蒼の京介への思いが何か色々とこえてくるけれど
感情を一般的な言葉に無理にあてはめた結果、そうなってしまうだけで
全く異質のものなのか、
本質をついているのか どっちだろう。。。
蒼の名前は京介が飼っていた猫だけれど
深春も、京介に情がうつってほっとけないのだろうか。。。
それとも本人が気づいていないだけで違う感情があるのだろうか。
毎回いい人で貧乏くじをひいているので不憫。。。
次の3 -
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ネタバレ以前ヴェトナム人との駆け落ちに協力した女性再登場。
事件の中身もさることながら
(ヴェトナム戦争とか、きちんと知らなければなぁ。。)
冒頭とラスト、京介氏の挙動不審(ある意味規則正しい)にふれていたが、結局謎のまま。
蒼の休学の原因は悲しいながらもひと段落ついたが
京介氏の過去についてはここまでひっぱるのか~。。。
教授との関係や、生い立ち、いつ判明するのだろう。。。
蒼を慰める時、血の繋がりが無くとも家族 という関係はこういうものなのだなと思った。
まぁ伴侶も元は他人であるわけだし。
是非とも長生きして頂いて、こたつを囲み合う正月を毎年迎えて頂きたい。。。 -
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ネタバレ蒼の特殊能力が最近出てこないけれど。。。
意識して、周りも利用しないようにしているのだろうか。。。
蒼は大学生、けれど周りは就職という形をとっていないので
今まで通りな関係かと思いきや
ラスト、色々関係性に悩んでいるようで。。。
次作、時系列は繋がっている用なので楽しみ。
事件の動機が。。辛い。。。
10代の一年は長いというけれど
24歳で現在53歳、20代の煌きも貴重。。。
推理物、建築、という印象は薄れ
最近は人間の真理や動機等の感情=結構文系なものを読んでいる感想を抱く。
ので、読みやすいのだけれど。。。
後書き解説が面白かった。
身近すぎる人って、憧れの対象になり辛いのかなぁ -
Posted by ブクログ
ネタバレ二部の一作目。
蒼は高校生となり、京介はフリーター。
アンジュではない方を名乗っているのか。。。
解説が西澤 保彦氏。 偶然ミステリーランドの作品を最近読んだのだが ザ・解説!という感じ。
難しい。。
蒼も自分なりに探偵?として調べていくうちに
事件に関わる事により受ける苦しみ=京介の取るスタンスの理由について考え、気づいていく。
トリックや建物は相変わらずそこまで重視されていないようなイメージを持ってしまったが
これはあくまでも
主役は蒼や京介である、物語なのかなぁ、と。
時系列は前後するようだが、蒼や登場人物の過去を知って
彼等について多少理解するようになって
どんな行動をするのか -
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ネタバレ蒼の過去について。
以前4姉妹の次女に本名を明かすシーンがあったが、どちらの名前を名乗ったのだろう。。。
本作にも二組の姉妹が登場するのだが、やはり色々と勘ぐって読んでしまう。。。
教授と主人公が何故同居しているかの説明は特に無かったが
前作寮の事件から三か月後という事らしく、大学関係者に頼まれての事なのだろうか。
作中、様々な人の思惑が絡んで、というよりとっ散らかった印象を受けたが、まぁ現実は解決してスッキリ!とか皆バランス良く、とはいかないという事だろうか。。。
過ぎ去った事件なのでサラリ と流してしまったが壮絶であり、グロテスクなのだが
蒼はよく克服できたなぁ。。。 -
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ネタバレ19歳の京介と深春の下宿先のお話。
京介が若干、可愛らしい気がする。。。それとも、深春と今はもう気の置けない、身内のような友人になれたという事だろうか。。。
犯人は途中で分かるけれど
あくまでも推理しながらのミステリーの為、そこまで感情移入せず、坦々と読み進める感じ。
そう考えると一話や短編で登場人物を好きになるって、作家さんの力量が物凄いのだろうな。。
ライトというとライト兄弟しか浮かばなかったので、かつての帝国ホテルを設計、またショッキングな事件があったりと
自分に知識が無い事を再確認。。
せっかく史実に基づいて建築を絡めてくれている作品なので
巻末に実際の写真とかあれば嬉しいだ