篠田真由美のレビュー一覧

  • 桜闇 建築探偵桜井京介の事件簿

    Posted by ブクログ

    短編集。
    二重螺旋を主題にした連作も入っています。
    推理小説からちょっと外れた作品とか入っていますが、この作者らしい内容なので、そう違和感はないでしょう。
    過去の話が多いので、やはり、以前に出版されたものから読んだ方がよいでしょうね。
    「オフィーリア、翔んだ」が一番好きだけれど、シリーズ読者的にはどうなんだろう?(^^;

    0
    2018年11月12日
  • さくらゆき 桜井京介returns

    Posted by ブクログ

    4つの短編と、神代教授のあとがきが楽しめます。
    すっかり忘れていたのだが、このシリーズでは
    時間が流れているのだった。
    蒼は30代。京介は40代になっている。
    が、どうしても今の年齢の蒼と京介を想像するのを
    脳みそが拒否してしまうのです。
    あぁ~困った困った(^◇^;)
    胡散臭い事件を安楽椅子探偵のごとく、解いているけど
    ちょっとまったりした感じかなぁ~
    朱鷺が大好きだったから、今でも交流が続いているのは
    本当に嬉しいのですよ。

    0
    2018年11月03日
  • レディ・ヴィクトリア ロンドン日本人村事件

    Posted by ブクログ

    日本、がブームとなっているロンドンでは
    日本人村が出来、高額で商品が出回っていた。

    日本からやってきた、やたらに丁寧な扱いを受ける家臣。
    これとあのお屋敷の面々と、どう繋がるのか。
    しかも詐欺まで横行しているようで
    どうするつもりなのか、という状態。

    詐欺に対しては、鮮やかに忘れた頃に解決、状態。
    忘れてはなかったですけど、優先順位は
    結構下の方に感じて、そういえば、でした。
    それよりも、日本人村の死体、が問題でした。
    一体それは誰なのか、どうしてなのか。
    記憶喪失、という青年は誰なのか。
    この人があれで、あれがあの人、と思っていたら
    まったく違ったので混乱してしまいました。

    日本人の美

    0
    2018年07月23日
  • レディ・ヴィクトリア 新米メイド ローズの秘密

    Posted by ブクログ

    嘘で塗り固められたメイドが就職したお屋敷は
    何もかも驚きの連続。

    役割はきっちりと、身分制度もきっちりと、が
    普通の世界では、確かにこれは型破り。
    とはいえ、やれる人間がやった方が早い、というのは
    今の感覚なのでしょうか?
    専任なら、確かにスペシャリストになれますけど。

    兄を探しにきた新米メイド、が主役な今回。
    あとがきにありましたが、ここからが本編だそうで。
    確かに、前回とはまったく違う話の運びです。
    連絡がつかなくなった兄は、どこで何をしていて
    どうなっているのか。

    歳を誤魔化して就職して、探しているわけですが
    何だか今回、自称探偵が本物のような動き(笑)
    仕事している! という感じ

    0
    2018年07月19日
  • レディ・ヴィクトリア アンカー・ウォークの魔女たち

    Posted by ブクログ

    社交界には出ない、噂が絶えない前子爵夫人。
    彼女の元に行けば、すべての謎は解き明かされる。

    2話で完結してみたり、1話で終わってみたり。
    しかしそれは、最後に持ち込まれた謎への伏線状態。
    一体彼らの言う敵は誰なのか。
    この地位についた事によって、言われる内容は
    よくある話、です。

    宝石、消えた女性、再びやってきたはずの男を探す探偵
    そして…一番怖いのは、やはり女。
    言い聞かせるように、というよりは
    刷り込むように、洗脳するように。
    あらがえるほどの心がなければ、擦り切れるか
    自分のものとするのか。

    0
    2018年07月19日
  • レディ・ヴィクトリア アンカー・ウォークの魔女たち

    Posted by ブクログ

    「人を愛することは決して罪ではありません、ヴィタ」
    「本当に?」
    「本当ですわ。それは人間に与えられたもっとも素晴らしい本能です」
    (P.274)

    0
    2018年06月02日
  • ホテル・メランコリア

    Posted by ブクログ

    舞台が横浜なので、文章が映像となって頭に入ってきた。
    赤い靴の話が好き。横浜といえば赤い靴!
    ただ、追いかけたいストーリーと全く関係のないストーリー混在していて、ちょっと退屈するところはあったかな。篠田さんの本は2冊目。描く世界観は好きだ。

    0
    2017年12月25日
  • 桜の園 神代教授の日常と謎

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    神代教授を中心とした
    『桜の園』辰野氏と『花の形見に』京介の二本立て。

    『桜の園』のラストの引用が印象的だったのだが
    (やがて時が経つと、私たちも永久にこの世を別れて、忘れられてしまう。私たちの顔も、声も、何人姉妹だったかということも、みんな忘れられてしまう。
    でも、わたしたちの苦しみは、あとに生きる人たちの悦びに代わって、幸福と平和が、この地上に訪れるだろう)

    チェーホフの作品に『桜の園』と『三人姉妹』があるのか。
    本当、自分の文学作品の知識の疎さが嫌になる。。。

    未婚だが周りに人が集まり、本人も人情厚いが
    実家が大きく関係しているのだろうな、と。
    自分の親の事、ましてや祖父母に関して

    0
    2017年09月19日
  • 燔祭の丘 建築探偵桜井京介の事件簿

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    作者後書きにもあるが、蒼が高校へ行く、という作者にとっても意外な登場人物達が勝手をしだす、
    このあたりからミステリーものではなく物語になったのかなぁ。。
    トリックよりも、事件や罪を犯す人の心情や動機が中心になったというか。

    今作を読むと京介氏が何故探偵をする時、そういう行動をしたのかといった根底にあるものが掴みとれる。

    京介氏といえども、近すぎる偽りを見抜くことは難しかった、という事だろうか??
    前作で散々意思が、とか血が、とか後継者、とか言われていたが。。。
    だからこそ、逆にグレゴリ氏は執念に取りつかれていたのか。。。??

    京介氏が割とアッサリと事件後切り替えることが出来たのはその為な

    0
    2017年08月24日
  • レディ・ヴィクトリア 新米メイド ローズの秘密

    Posted by ブクログ

    「世間では無論、違う意味でそのことばを使うでしょう。ですが、私が思う≪レディ≫の条件は、誇りと気概と意志です。アダムが耕しイヴが紡いだとき誰が貴族であったか、ということばもあります。生まれ育ちや親の持つ財産の多寡ではない、己れの価値は己れが決める。敬意を持って扱われるべき(リスペクタブル)レディとは、そういうものだと思うのです」
    (P.49)

    0
    2017年08月18日
  • 一角獣の繭 建築探偵桜井京介の事件簿

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    タイトルが正に。

    蒼の初恋か?!!それにしては違和感が。。。
    と深春が抱いた印象。

    そういったふわふわした実感の無い感じの蒼がすごく感じられた。

    京介が規則正しい生活を始めた理由が明らかに。
    大分先読みしていたのだな。。

    いつも通りの展開だったので、本作含めて最終章、というのが不思議だったが
    ラストに登場した人物。

    それをもって、始まった という事だろうか。。。

    そっちにもってかれて、より蒼の初恋が霞んでしまった。。

    他の人も書かれているが、建築探偵は置いておいて
    メインの3人、教授、に惹かれて読み進めているのだろうな。。。

    0
    2017年08月18日
  • 聖女の塔 建築探偵桜井京介の事件簿

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    冒頭のセリフが誰のものなのか、読み終えてから再読するのが楽しみ。

    あの心理学者がここまで介入してくるとは思わなかった。
    動機は本当にゲームなのだろうか??

    どうやらバックに大物がいるらしいけれど。。。

    蒼の京介への思いが何か色々とこえてくるけれど
    感情を一般的な言葉に無理にあてはめた結果、そうなってしまうだけで
    全く異質のものなのか、
    本質をついているのか どっちだろう。。。

    蒼の名前は京介が飼っていた猫だけれど
    深春も、京介に情がうつってほっとけないのだろうか。。。
    それとも本人が気づいていないだけで違う感情があるのだろうか。
    毎回いい人で貧乏くじをひいているので不憫。。。

    次の3

    0
    2017年08月18日
  • 胡蝶の鏡 建築探偵桜井京介の事件簿

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    以前ヴェトナム人との駆け落ちに協力した女性再登場。
    事件の中身もさることながら
    (ヴェトナム戦争とか、きちんと知らなければなぁ。。)

    冒頭とラスト、京介氏の挙動不審(ある意味規則正しい)にふれていたが、結局謎のまま。

    蒼の休学の原因は悲しいながらもひと段落ついたが
    京介氏の過去についてはここまでひっぱるのか~。。。
    教授との関係や、生い立ち、いつ判明するのだろう。。。

    蒼を慰める時、血の繋がりが無くとも家族 という関係はこういうものなのだなと思った。
    まぁ伴侶も元は他人であるわけだし。

    是非とも長生きして頂いて、こたつを囲み合う正月を毎年迎えて頂きたい。。。

    0
    2017年08月03日
  • 綺羅の柩 建築探偵桜井京介の事件簿

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    解決中に新しく死人がでるのは切ないだろな。。。

    蚕、幼稚園で育てていたがふわふわしていて不思議な生き物だった。
    (今だと触れないけれど。。。)

    小説を読むと本質とは別に新しい知識が増えるのがうれしい。

    最近、男女のもつれネタが多いな。。
    霊媒師の女の子と主人公はどうなっていくのだろう。。

    0
    2017年07月10日
  • 月蝕の窓 建築探偵桜井京介の事件簿

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    解説近藤史恵氏。
    長く続くシリーズには少しずつ色彩が変わるおもしろさ。
    成程。。。

    作者の方が後書きで触れていたが、今作京介目線の為苦労したそうで。
    確かに。。。

    過去について、若干触れていたが、あまり明らかにはならなかった。

    何より深春の友情が。
    何があっても見捨てない 寮で出会った当時の約束もずっと守っていそうだし
    こういう人の存在は一生で得るか得られるか位貴重な事だろう。。

    0
    2017年07月06日
  • 仮面の島 建築探偵桜井京介の事件簿

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    蒼の特殊能力が最近出てこないけれど。。。
    意識して、周りも利用しないようにしているのだろうか。。。

    蒼は大学生、けれど周りは就職という形をとっていないので
    今まで通りな関係かと思いきや
    ラスト、色々関係性に悩んでいるようで。。。
    次作、時系列は繋がっている用なので楽しみ。

    事件の動機が。。辛い。。。
    10代の一年は長いというけれど
    24歳で現在53歳、20代の煌きも貴重。。。

    推理物、建築、という印象は薄れ
    最近は人間の真理や動機等の感情=結構文系なものを読んでいる感想を抱く。

    ので、読みやすいのだけれど。。。

    後書き解説が面白かった。
    身近すぎる人って、憧れの対象になり辛いのかなぁ

    0
    2017年07月05日
  • 美貌の帳 建築探偵桜井京介の事件簿

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    二部の一作目。
    蒼は高校生となり、京介はフリーター。
    アンジュではない方を名乗っているのか。。。

    解説が西澤 保彦氏。 偶然ミステリーランドの作品を最近読んだのだが ザ・解説!という感じ。
    難しい。。

    蒼も自分なりに探偵?として調べていくうちに
    事件に関わる事により受ける苦しみ=京介の取るスタンスの理由について考え、気づいていく。

    トリックや建物は相変わらずそこまで重視されていないようなイメージを持ってしまったが
    これはあくまでも
    主役は蒼や京介である、物語なのかなぁ、と。

    時系列は前後するようだが、蒼や登場人物の過去を知って
    彼等について多少理解するようになって
    どんな行動をするのか

    0
    2017年06月29日
  • 原罪の庭 建築探偵桜井京介の事件簿

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    蒼の過去について。

    以前4姉妹の次女に本名を明かすシーンがあったが、どちらの名前を名乗ったのだろう。。。

    本作にも二組の姉妹が登場するのだが、やはり色々と勘ぐって読んでしまう。。。

    教授と主人公が何故同居しているかの説明は特に無かったが
    前作寮の事件から三か月後という事らしく、大学関係者に頼まれての事なのだろうか。

    作中、様々な人の思惑が絡んで、というよりとっ散らかった印象を受けたが、まぁ現実は解決してスッキリ!とか皆バランス良く、とはいかないという事だろうか。。。

    過ぎ去った事件なのでサラリ と流してしまったが壮絶であり、グロテスクなのだが
    蒼はよく克服できたなぁ。。。

    0
    2017年06月26日
  • 灰色の砦 建築探偵桜井京介の事件簿

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    19歳の京介と深春の下宿先のお話。

    京介が若干、可愛らしい気がする。。。それとも、深春と今はもう気の置けない、身内のような友人になれたという事だろうか。。。

    犯人は途中で分かるけれど
    あくまでも推理しながらのミステリーの為、そこまで感情移入せず、坦々と読み進める感じ。

    そう考えると一話や短編で登場人物を好きになるって、作家さんの力量が物凄いのだろうな。。

    ライトというとライト兄弟しか浮かばなかったので、かつての帝国ホテルを設計、またショッキングな事件があったりと
    自分に知識が無い事を再確認。。

    せっかく史実に基づいて建築を絡めてくれている作品なので
    巻末に実際の写真とかあれば嬉しいだ

    0
    2017年05月19日
  • 翡翠の城 建築探偵桜井京介の事件簿

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    洋風と和風の入り混じった建築物。
    日本人の夫とイタリア人の妻。
    文章のみなのでなかなかイメージ出来ないけれど
    今までで一番建築についての薀蓄が多かった作品。
    映像があればなぁ。。。

    作家さんの何が凄いって
    登場人物も多いのに、ゴチャゴチャしないところ。
    不思議だ。。。

    京介氏より、蒼の存在のデカさ、貴重さのが目立つけれど
    目立たぬようにしているからなのか。。。


    解説倉知淳氏によると
    4作目が京介と深雪の出会い。
    5作目が蒼の生い立ちについて。

    取りあえず5作目を目指して読み進めたい。

    0
    2017年05月09日