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Posted by ブクログ
建築探偵桜井京介シリーズの4作目です。
このシリーズでは登場人物たちがちゃんと年を重ねるのですが、
今回は過去にさかのぼって京介と深春が出会ったときの事件です。
舞台は「輝額荘」、1988年当時でも既に古い学生アパートです。
今回の建築に関するうんちくは、
事件の舞台ではなくかの有名な建築家フランク・ロイド・ライトでした。
登場人物たちの事情と重ね合わせるように、
その生涯や作品について書かれています。
事件の舞台となった輝額荘もあるものにちなんで命名されてます。
輝額荘での生活は、風呂なし、トイレ・洗面・台所共用。
その他に茶の間や図書室、宴会用の広間もあって、
外出するときだけ自室の引き戸に南京錠をかける。
皆に慕われていて自身も学生の大家の下、
渡り廊下でつながった良い感じのその共同生活は、
いろいろな問題を抱えた学生達にとって拠り所だったのに、
それが1つの事件を発端に徐々に崩壊していく様は、
読んでいて切なかったです。
1995年の大晦日、深春のアパートでまだ来ない京介を待つ間、
深春が蒼に話して聞かせる、という体裁で始まって終わるので、
最後に京介と深春と蒼のスリーショットになると、
何だかほっとした気分になりました。
Posted by ブクログ
シリーズ第4作。
いつもなら蒼君目線で語られるけど、今回の語り手は深春です。
1995年の大晦日。
京介の涙を見た事があるという深春は、蒼にせがまれ記憶の扉を開く。
19歳だった7年前の12月。
深春が慌しく引っ越した「輝額荘(きがくそう)」で
初めて京介と出会うのだが、クセのある住人はいるものの、
居心地は悪くはなかった。
しかし、住人の1人であるカツが裏庭で変死。
その時から輝額荘は居心地の良い場所ではなくなった。
事件直後に輝額荘に入ってきた建築評論家の飯村。
今度はその秘書が、他殺死体で発見される。
そして意外な依頼人によって、探偵桜井京介が起動し、
相棒に選ばれたのは深春だった。
天才建築家フランク・ロイド・ライトの人生と
飯村の人生を重ね合わせるかのように誘導され
そして京介が紐解いた真実は悲劇的で
結末はあまりにも悲惨だった。
本当なら青春小説バリの内容ではあるけれど
結末があまりにも重過ぎて、ゲッソリ疲れてしまった。
京介の涙は謎として残るけど、後からわかりそうな気配。
それでも出会ったばかりの京介と深春のぎこちなさが
もの凄く新鮮で、「桜井」「栗山君」ってのがコソバユイ。
けれどお互いを細かく観察して理解し信用する過程がもの凄くいい!
前作「翡翠の城」に登場した悲運の建築家・下田菊太郎の話しが
今回も出てきたので、建築好きな人は繋げて読むと面白いかもしれない。
ライトの人生ってのも、興味深い。
今まで読んだ4冊の中では、これが一番好きかも・・・
でも人気の巻は、次の「原罪の庭」らしい・・・
次を読まなくちゃ。
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