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長く一族支配が続いた名門ホテルで、内紛が持ち上がった。創業者の娘で95歳になる老女が今も住む別邸・碧水閣(へきすいかく)の取り壊しをめぐり意見が対立、骨肉の争いに発展したのだ。湖に沈んだ焼死体、血染めの遺書。沼のほとりに佇む異形の館に封印された、百年にわたる秘密とは。桜井京介が鮮やかな推理で解き明かす! (講談社文庫)
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Posted by ブクログ
建築探偵桜井京介シリーズの3作目です。 今回の舞台は「碧水閣」。 老舗ホテルの創業者が建てた館で一族の暗い歴史を象徴する存在。 洋風の壁に和風の屋根を載せた帝冠様式の建築です。 それにしても・・・。 創業者の娘を筆頭に生きている人間だけでも4世代、 過去の事件も絡むので創業者も入れれば5世代。 加...続きを読むえて妾腹の血族やら姻族やら「一族」というのに相応しいややこしさ。 巻頭の家系図を確かめてやっと頭に入りました。 一般人には馴染みの薄い旧家ならでは(?)のドロドロは、 ある意味昭和の匂い漂う推理小説という感じでした。 私個人のイメージですけど、こういう設定よくありませんか? 別に悪い意味ではなくて私は楽しく読み耽りました。 明治から大正にかけての建築業界の事情も説明がありましたが、 これは分かり易かったです。 蒼には瞬間的に見たものを細部まで記憶する能力がありますが、 眠っている間にその記憶が整理されて、 結果、見る夢は核心に近い一種推理のようなものになります。 京介は探偵役として、 集められた情報を元に更に理路整然とした推理を展開します。 この二段構えがこのシリーズの推理展開のパターンなんだと、 ここに至ってようやく認識しました。
シリーズ3作目。今回出てくる主な建築家は下田菊太郎。彼の話は次作灰色の砦にも出てくるけれど。登場人物が多くて人物関係を把握するのが大変。まぁ3回目なのでさすがに大丈夫でしたが、1回目はさっぱり分からないまま終わってしまいました。直球勝負の本格ミステリーというよりは、抒情も重視された話で、よかったです...続きを読む。 2008/3/30再読
■異形の館に秘められた謎を京介が追う 長く一族支配が続いた名門ホテルで、内紛が持ち上がった。創業者の娘で95歳になる老女が今も住む別邸・碧水閣の取り壊しをめぐり意見が対立、骨肉の争いに発展したのだ。湖に沈んだ焼死体、血染めの遺書。沼のほとりに佇む異形の館に封印された、百年にわたる秘密とは。桜井京介...続きを読むが鮮やかな推理で解き明かす!
シリーズ3巻。 登場人物の関係がややこしくて何回も家系図を見ました(笑)が、さらっと読みやすい本だと思います。
建築探偵シリーズ。純粋に面白い。舞台は日光、複雑な人間模様、ミステリーミステリーしててよい。主人公を中心とした魅力的な登場人物たち、楽しい小説です。
建築探偵シリーズ第三弾 名前だけの登場だった神代教授がようやく帰ってきました。 理想の教授像を絵に描いたようなナイスミドル(〃▽〃)ポッ♪ しかし!京介や深春に対してはベランメェ調の江戸弁? この凄まじいギャップが、もの凄くよいわぁ~(^◇^;) 今回の事件?は、神代教授の知り合いで シリーズ1...続きを読む巻に登場した杉原さんから持ち込まれました。 京介が修論で取り上げる予定の建築家が、 その一件に関わっているらしいと・・・ これは行くしかないでしょう。 ということで神代教授、京介、深春、蒼の4人は日光へ向かう。 目的の碧水閣に直接出向けるかと思いきや その手前にある一族経営のオグラ・ホテルに招待される。 別邸である碧水閣に住んでいる真理亜が入院したという。 95歳にして圧倒的な権力を誇る真理亜。 過去に一族の3人が自殺しているという碧水閣。 真理亜の死と碧水閣の取り壊しを望む一族。 真理亜を守ろうと入院先すら教えない孫の星弥。 星弥の母もまた、碧水閣で自殺している。 対立と内紛。受け継がれた血の呪い? そして見せられた碧水閣の異様さ。 深夜に碧水閣の前で襲われた深春。 碧水閣前の碧沼に浮かぶ焼死体。 犯人は?その動機とは? このシリーズで何がいいって どんでん返しの持って行き方がキレイです。 色んなどんでん返しで驚かされてきましたが 真実がわかった時の読み手の受け取り方が違うんですよ。 驚愕させてくれた方が面白いのかもしれないけど 桜井京介は、建物から人の思いを読取ることが仕事だと言っている。 だから彼が最後の種明かしを淡々と語る中で 捻れた糸を1本1本根気強く解いていった結果 見えてきた真実に「そうだったのか!!」ではなくて 「あぁ~そうだったのね・・・」と思わせる。 驚愕ではなくて、ジーンとするんですよ。 今回は建築探偵らしく、建築家やら建築様式の話しが多いです。 最後がちょともの悲しい雰囲気になっちゃったけど・・・ 続きが読みたいです
良かった。 ここしばらく「館モノ」に飢えていた私を満足させてくれた! 奇怪なお城、胡散臭い家族、そして一族に君臨する女帝。 この三拍子がそろった時点で、すでによだれ垂れ流しなのは言わずもがな。あざやかなどんでん返しも気持ちいい。それから、文字を追っているだけなのに豊かな色彩を思い浮かべることができま...続きを読むした。この先、たくさんの館に出会える楽しみと共に、蒼の青春成長記録がとても楽しみです。
桜井京介シリーズ第3弾目。相変わらずの面白さ。読んでいるだけで舞台である碧水閣の情景がわかる文章力には脱帽。ますます建築探偵の名を高めています。愛と憎しみって紙一重なんですよね(謎)。この作品の好きな所は倒錯した人間関係に過去の因果がからみあっている所。蒼君もこの事件を体験して一歩大人に近づきました...続きを読むよん♪
シリーズ三作目にして教授登場。主要キャスト出揃った~~。 トリック云々より、堪能しましょうこの雰囲気を ってのがゴシックホラー的楽しみ方だと思うのだ。 美少年、美青年、美中年と、漫画みたいにキャラがたちまくりだけど、過去とかほとんどかかれてない。なぜそこにいるのか、もほとんど説明がないのですが、...続きを読むこれが今後のシリーズ作にかかわってくるようだ。 もはや桜井京介の顔面ちらみせは、水戸黄門の印籠ですな。 でも好き。
長く一族支配が続いた名門ホテルで、内紛が持ち上がった。創業者の娘で95歳になる老女が今も住む別邸・碧水閣の取り壊しをめぐり意見が対立、骨肉の争いに発展したのだ。湖に沈んだ焼死体、血染めの遺書。沼のほとりに佇む異形の館に封印された、百年にわたる秘密とは。桜井京介が鮮やかな推理で解き明かす
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建築探偵桜井京介の事件簿
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篠田真由美
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