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Posted by ブクログ 2017年10月14日
建築探偵桜井京介シリーズの3作目です。
今回の舞台は「碧水閣」。
老舗ホテルの創業者が建てた館で一族の暗い歴史を象徴する存在。
洋風の壁に和風の屋根を載せた帝冠様式の建築です。
それにしても・・・。
創業者の娘を筆頭に生きている人間だけでも4世代、
過去の事件も絡むので創業者も入れれば5世代。
加...続きを読むえて妾腹の血族やら姻族やら「一族」というのに相応しいややこしさ。
巻頭の家系図を確かめてやっと頭に入りました。
一般人には馴染みの薄い旧家ならでは(?)のドロドロは、
ある意味昭和の匂い漂う推理小説という感じでした。
私個人のイメージですけど、こういう設定よくありませんか?
別に悪い意味ではなくて私は楽しく読み耽りました。
明治から大正にかけての建築業界の事情も説明がありましたが、
これは分かり易かったです。
蒼には瞬間的に見たものを細部まで記憶する能力がありますが、
眠っている間にその記憶が整理されて、
結果、見る夢は核心に近い一種推理のようなものになります。
京介は探偵役として、
集められた情報を元に更に理路整然とした推理を展開します。
この二段構えがこのシリーズの推理展開のパターンなんだと、
ここに至ってようやく認識しました。
Posted by ブクログ 2009年10月07日
シリーズ3作目。今回出てくる主な建築家は下田菊太郎。彼の話は次作灰色の砦にも出てくるけれど。登場人物が多くて人物関係を把握するのが大変。まぁ3回目なのでさすがに大丈夫でしたが、1回目はさっぱり分からないまま終わってしまいました。直球勝負の本格ミステリーというよりは、抒情も重視された話で、よかったです...続きを読む。
2008/3/30再読
Posted by ブクログ 2013年01月23日
■異形の館に秘められた謎を京介が追う
長く一族支配が続いた名門ホテルで、内紛が持ち上がった。創業者の娘で95歳になる老女が今も住む別邸・碧水閣の取り壊しをめぐり意見が対立、骨肉の争いに発展したのだ。湖に沈んだ焼死体、血染めの遺書。沼のほとりに佇む異形の館に封印された、百年にわたる秘密とは。桜井京介...続きを読むが鮮やかな推理で解き明かす!
Posted by ブクログ 2010年05月11日
建築探偵シリーズ。純粋に面白い。舞台は日光、複雑な人間模様、ミステリーミステリーしててよい。主人公を中心とした魅力的な登場人物たち、楽しい小説です。
Posted by ブクログ 2009年11月06日
建築探偵シリーズ第三弾
名前だけの登場だった神代教授がようやく帰ってきました。
理想の教授像を絵に描いたようなナイスミドル(〃▽〃)ポッ♪
しかし!京介や深春に対してはベランメェ調の江戸弁?
この凄まじいギャップが、もの凄くよいわぁ~(^◇^;)
今回の事件?は、神代教授の知り合いで
シリーズ1...続きを読む巻に登場した杉原さんから持ち込まれました。
京介が修論で取り上げる予定の建築家が、
その一件に関わっているらしいと・・・
これは行くしかないでしょう。
ということで神代教授、京介、深春、蒼の4人は日光へ向かう。
目的の碧水閣に直接出向けるかと思いきや
その手前にある一族経営のオグラ・ホテルに招待される。
別邸である碧水閣に住んでいる真理亜が入院したという。
95歳にして圧倒的な権力を誇る真理亜。
過去に一族の3人が自殺しているという碧水閣。
真理亜の死と碧水閣の取り壊しを望む一族。
真理亜を守ろうと入院先すら教えない孫の星弥。
星弥の母もまた、碧水閣で自殺している。
対立と内紛。受け継がれた血の呪い?
そして見せられた碧水閣の異様さ。
深夜に碧水閣の前で襲われた深春。
碧水閣前の碧沼に浮かぶ焼死体。
犯人は?その動機とは?
このシリーズで何がいいって
どんでん返しの持って行き方がキレイです。
色んなどんでん返しで驚かされてきましたが
真実がわかった時の読み手の受け取り方が違うんですよ。
驚愕させてくれた方が面白いのかもしれないけど
桜井京介は、建物から人の思いを読取ることが仕事だと言っている。
だから彼が最後の種明かしを淡々と語る中で
捻れた糸を1本1本根気強く解いていった結果
見えてきた真実に「そうだったのか!!」ではなくて
「あぁ~そうだったのね・・・」と思わせる。
驚愕ではなくて、ジーンとするんですよ。
今回は建築探偵らしく、建築家やら建築様式の話しが多いです。
最後がちょともの悲しい雰囲気になっちゃったけど・・・
続きが読みたいです
Posted by ブクログ 2009年10月04日
シリーズ第三作。
レポートをやりながら何日にも分けて読んだので
臨場感が薄くなってしまったがそれは私の責任。
厳しく言うと、トリックの優雅さやストーリーの
緻密さに関して言えば、第一作目には適わないし、似たような作風の綾辻氏には劣っているかなぁという気が。
しかし、このシリーズの魅力...続きを読むの一つは「建築」にこだわっているところと、キャラクター(特にレギュラー陣)の作りこみがしっかりしている点だ。ミステリとしてではなく、普通の人間模様としても読ませるところに強みがあるように思われる。
今回の話は、どうも綾辻氏の館シリーズの一つを思わせるストーリー(祖先に外国人女性の存在があること、その女性の一種のカリスマ性が後代にまで影響を与える点など)だったが、これについては綾辻氏の話も少し難点が多かったという点を加味すると・・・、こちらはこちらの味が出ていたのでそれなりに楽しめたと思う。
Posted by ブクログ 2009年10月04日
良かった。
ここしばらく「館モノ」に飢えていた私を満足させてくれた!
奇怪なお城、胡散臭い家族、そして一族に君臨する女帝。
この三拍子がそろった時点で、すでによだれ垂れ流しなのは言わずもがな。あざやかなどんでん返しも気持ちいい。それから、文字を追っているだけなのに豊かな色彩を思い浮かべることができま...続きを読むした。この先、たくさんの館に出会える楽しみと共に、蒼の青春成長記録がとても楽しみです。
Posted by ブクログ 2009年10月04日
桜井京介シリーズ第3弾目。相変わらずの面白さ。読んでいるだけで舞台である碧水閣の情景がわかる文章力には脱帽。ますます建築探偵の名を高めています。愛と憎しみって紙一重なんですよね(謎)。この作品の好きな所は倒錯した人間関係に過去の因果がからみあっている所。蒼君もこの事件を体験して一歩大人に近づきました...続きを読むよん♪
Posted by ブクログ 2017年05月09日
洋風と和風の入り混じった建築物。
日本人の夫とイタリア人の妻。
文章のみなのでなかなかイメージ出来ないけれど
今までで一番建築についての薀蓄が多かった作品。
映像があればなぁ。。。
作家さんの何が凄いって
登場人物も多いのに、ゴチャゴチャしないところ。
不思議だ。。。
京介氏より、蒼の存在のデカ...続きを読むさ、貴重さのが目立つけれど
目立たぬようにしているからなのか。。。
解説倉知淳氏によると
4作目が京介と深雪の出会い。
5作目が蒼の生い立ちについて。
取りあえず5作目を目指して読み進めたい。
Posted by ブクログ 2013年05月23日
シリーズ三作目にして教授登場。主要キャスト出揃った~~。
トリック云々より、堪能しましょうこの雰囲気を ってのがゴシックホラー的楽しみ方だと思うのだ。
美少年、美青年、美中年と、漫画みたいにキャラがたちまくりだけど、過去とかほとんどかかれてない。なぜそこにいるのか、もほとんど説明がないのですが、...続きを読むこれが今後のシリーズ作にかかわってくるようだ。
もはや桜井京介の顔面ちらみせは、水戸黄門の印籠ですな。
でも好き。
Posted by ブクログ 2011年06月22日
長く一族支配が続いた名門ホテルで、内紛が持ち上がった。創業者の娘で95歳になる老女が今も住む別邸・碧水閣の取り壊しをめぐり意見が対立、骨肉の争いに発展したのだ。湖に沈んだ焼死体、血染めの遺書。沼のほとりに佇む異形の館に封印された、百年にわたる秘密とは。桜井京介が鮮やかな推理で解き明かす
Posted by ブクログ 2010年06月28日
2010.6.28再読
神代教授初登場。レギュラー陣が4人そろったところで、和気藹々としているのがまぶしい・・・。事件を中心に人間の思念・怨念が渦巻いているなか、蒼や深春が戯れている姿に救われる。京介もどことなくやわらかい雰囲気のような。ストーリーは「未明の家」と同じテイストで、『普通の』ミステリ...続きを読むっぽい。桜井京介シリーズとしては貴重な雰囲気かとも思います。1作限り(今のところ)の登場人物でも、こうして読み返してみると、味のあるキャラクターが多いなあ。
Posted by ブクログ 2009年10月04日
建築探偵3作目。教授帰還で、レギュラーメンバーがこれで揃ったという感じか。しかしあそこの家は今後どうなるんでしょうねえ……みんなどっかまずい部分あるし。
Posted by ブクログ 2009年10月04日
『建築探偵 桜井京介の事件簿』第3作目!
沼のほとりに佇む異形の館に封印された、百年にわたる秘密とは――。
長く一族支配が続いた名門ホテルで、内紛が持ち上がった。創業者の娘で95歳になる老女が今も住む別邸・碧水閣の取り壊しをめぐり意見が対立、骨肉の争いに発展したのだ。
湖に沈んだ焼死体、血染めの遺書...続きを読む。沼のほとりに佇む異形の館に封印された、百年にわたる秘密とは。
シリーズ第3弾!
教授が登場!
この教授が中々面白いです。容姿と口調のギャップに笑えました。深春とのコント的会話にも(笑)。
それから、蒼の過去がうっすらと…。ものすっごく、気になります。
それに、京介の前髪Open率、高め!で、ちょっとびっくりしました。
教授の帰還で登場人物の幅が延びた感じがしました。建築というものに、ものすごくスポットが当たった物語です。
この物語で、シリーズの転換点になったと言っても過言ではないのかもしれません。
Posted by ブクログ 2009年10月04日
新本格がいろいろとかっ飛んでるので、こういうクラシカル?な本格を読むとほっとしますね。やばいでしょうか、蒼や京介をすっ飛ばして神代さんが一番好きだというのは。そして工藤さん(刑事さん)も大好き。
Posted by ブクログ 2009年10月04日
初めて読んだ桜井京介シリーズですが、一気にスラッと読めるお話でしたし、構成も変に伸ばしたりせずに随所随所でチクチクとこまかい種明かしがあって気持ちよく読めました★
犯罪ドラマにある、犯人探しの場面や何かが意外とあっさりかかれてる反面、犯罪にばかりに物語に囚われないで実は、愛情のお話だったりして…☆
...続きを読むこんなミステリーもあるのか!とびっくりしました