あらすじ
パーティ会場で衆人環視の毒殺。書斎に置かれた浴槽の中の死体。学校に届いた脅迫状に記された謎の言葉……。蒼が桜井京介が神代教授が、再び魅惑的な謎を解き明かす。書き下ろし短篇「さくらゆき」ほか三編を収録。
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本編よりは、少し時間が流れた神代家。
蒼も少し大人になり、京介もいろんな意味で円くなってた。
これから、大人になって行く子達が、巻き込まれる事件。事件自体は悲しいことだが、蒼や京介達と関わることで変化していく様が成長物語のように感じた。
また、読みたい。
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嬉しいなぁ。
京介や蒼や神代センセイにまた会えた。
(でも、潔く終わるシリーズも好きという、わがままなヤツである(笑))
レギュラーシリーズからはずいぶんと年齢を重ねた彼らなのに、
昔のままの雰囲気なのが嬉しい。
40代の京介に30代の蒼!
神代センセイのあとがきには大賛成なので、名残惜しいけれど、
幕はしっかり引くほうがやっぱりいいのだろうな。
書下ろしの表題作の優しさがいい。
よかったね。
Posted by ブクログ
内容(ブックデータベースより)
おかえりなさい。桜井京介、蒼、神代教授。
建築探偵シリーズ完結から2年。新たな予感の短編集。
日本画の大家・野々村白仙(びゃくせん)の養女、美貌で才気溢れる薔子(しょうこ)がクリスマス・パーティの席上、シャンパン・グラスを掲げての乾杯直後、中毒死。事件の後、心因性の不調に悩む高校生の義弟の郁哉に、スクール・カウンセラーの薬師寺香澄(かずみ)は、桜井京介という不思議な男性を紹介する。桜井は、郁哉に「君は僕に、なにを望むのですか?」と訊ねるが……。(「黄金(きん)の薔薇を手にして」)ほか、魅惑的で美しい謎と小さき者への慈愛を描く傑作短編4編を収録。
令和6年4月23日~25日
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4つの短編。
後書きが神代氏によるセリフ調。
深春は一女一男を儲けたそうで。
蒼が30代、京介氏が40代、神代先生が70に血かい60代。
蒼の職業上、子供の出入りがあるようだけれど
彼等は“家族”なのだなぁ、と。
先生の描写はあまりないけれど
蒼は大学生に見え、京介氏は年齢不詳との事。
1作目と2作目に共通の男子学生
3作目と4作目に共通の女子学生。
自分の子供ともいえる年齢だからか京介氏の対応が20代の時よりも柔らかい。
更に
今回登場する女子学生に京介氏は甘いようだから、これからまた新たな一面をみせてくれそうだ。
2作目の、女性が切ない。。。
よく死んだ前妻にはかなわないというけれど
人って、思い出を美化してしまうのだなぁ。。
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新刊チェックで『桜井京介returns』という文字を見たときは、思わず二度見してしまった。
建築探偵シリーズが完結したあの頃から10年程経った彼等が描かれています。
シリーズを読み始めたのは随分と昔で、それからシリーズ完結までを追い続けて来ましたが、、、まさか蒼と同年代になってしまうとは(笑)
蒼、京介、神代教授が3人で穏やかに暮らしている様子がなんとも嬉しいですね。
蒼の職業はなんだか感慨深い。
今回は深春夫妻が出てこなかったのでちょっと寂しくもあるので、続編を期待したい。
神代教授のあとがきも嬉しかったです。
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読み終わってから気付いたのですが、とあるシリーズの番外変らしいですね。
ですがそれを知らない私でも読めたので、初めてさんでも楽しめると思います。。
短編ですが、オチは、ある程度読める(犯人の目星はつきやすい?)ですが、それぞれの世界観が何というか独特で、この本の表紙にとても合っています。切ないというか、寂しいというか……それぞれ殺人事件だの何だの起こりますが、この著者の方が書く人はみなどこか幻想的な印象がありますし、他の本も読んだことがあるのですが、やはりそのような印象を受けました。
なので色んな意味でそれらと調和していて、この著者さんの良さなのではないかなぁ、と改めて認識しました。
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【収録作品】黄金の薔薇を手にして/それは魔法の船/白くてちっちゃな死の天使/さくらゆき
懐かしい人たちのその後を知ることができて、うれしい。こういうのがシリーズ物の醍醐味だと思う。
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建築探偵シリーズのスピンオフだが、京介以下のシリーズキャラクターの面々は、オブザーバー的にしか物語には関わってこない。ノンシリーズの短編に、物語を終らせるものとして京介が降臨するような感じだろうか。その分、短編としては構成が密で、すっきりしたものとなっているように思う。不可能犯罪のプロットをこねくり回したあげく、ボロボロにしてしまったような「それは魔法の船」が個人的にはベスト。
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4つの短編と、神代教授のあとがきが楽しめます。
すっかり忘れていたのだが、このシリーズでは
時間が流れているのだった。
蒼は30代。京介は40代になっている。
が、どうしても今の年齢の蒼と京介を想像するのを
脳みそが拒否してしまうのです。
あぁ~困った困った(^◇^;)
胡散臭い事件を安楽椅子探偵のごとく、解いているけど
ちょっとまったりした感じかなぁ~
朱鷺が大好きだったから、今でも交流が続いているのは
本当に嬉しいのですよ。
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桜井京介シリーズとしなくてもいいと思うような作品ですが、作中に京介や蒼、神代先生が出てきます。残念ながら深春は居ませんが、誰もが相変わらず幸せそうで良かったです。
ミステリとしては微妙ですが、それでも誰かを救いたいという気持ちが溢れている作品ばかりでした。個人的には庄司ゆきが救われたことは良かったなと思いました。
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絶望して終わった(個人的感想。初期の作品が好きでした…。)桜井京介のシリーズ続編。
さらなる絶望が来るのかと思いつつ、懐かしくて手に取ってしまいました;
このシリーズのキャラ好きな人にはいいんじゃないでしょうか。
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本名を捨て、別の名前で生きてゆくことを選んだ京介と蒼が自分の名前を嫌いつつ、その名で生きてゆかなければいけない庄司ゆきに関わりを持つのは必然だったのかも知れない。絵という共通項があるが、ゆきより郁哉はひ弱だ。巻頭作は犯人は初めから見え見え。キャラがややステレオタイプだ。郁哉の父とか薔子とか。ラノベに近くなったな。
Posted by ブクログ
「シリーズ物は終わりを見失い、ダラダラと惰性のように続けてしまうのが最も見苦しい」というような趣旨を、確か燔祭の丘で書いてらっしゃいましたよね…と突っ込む声もあるでしょう。
私自身もそう思いつつ、それでもやっぱり一緒に年を取ってくれる彼等との再会が嬉しい。おかえりなさい、桜井京介!
不惑にして未だ年齢不詳の美貌を誇っているイケメン探偵と、三十路半ばにしてまだまだ学生でいけるらしい蒼君ですか…ありがとうございますmgmg←
すっかり立派な社会人になった蒼が、困難に直面した人にすっかり立派な家政夫(笑)になった京介を紹介して、京介が「本当に真実知りたいの?」「真実知ったら余計辛いかもよ?」と脅しつつもしっかり探偵する、安楽椅子探偵物です。…謎そのものはかなり物足りない内容ですが…←
本シリーズの中では、周囲の人間にのみ分かりにくい優しさを垣間見せていた京介が、やっぱり分かりにくいけど赤の他人に対しても見せた気遣いが、ちょっぴり新鮮なのでした。彼、こんなに穏やかに話す人だったっけ?
父親との確執が解消し、いったんは蒼や神代教授のもとを離れた彼の何らかの心境の変化があったのかもしれません。シリーズ物以外はほとんど追ってないので、もしかしたらその辺で触れられてるのかしら…。
ミステリファンが、シリーズを読まずにいきなりここから入ると、かなり物足りないと思います。
が、京介や蒼と一緒に年を取ってきた読者にとっては、長年会っていなかった友人と久しぶりに会えたような心地にさせてくれる作品ではないでしょうか。
◎黄金の薔薇を手にして…日本画の巨匠の養女にして才能溢れる若き新鋭が、パーティの席上で乾杯直後に中毒死した。PTSDに悩む被害者の義弟は、スクールカウンセラーに不思議な男を紹介されるが…。
◎それは魔法の船…「彼を殺したのは、君達の中の誰だ?」不審死を遂げた古書店店長の無念を晴らそうと、読書倶楽部のメンバー達を追求していたオーナーが、店内に設置されたバスタブに浸かった遺体となって発見された。関係者とのメールのやり取りの中で、桜井京介は推理を進めていくが…。
◎白くてちっちゃな死の天使…「いじめに対する復讐を学園祭当日に決行する」--物騒な犯行予告文が、有名女子高に届けられた。厳戒態勢の中で祭りの準備が進められたが、とうとう犠牲者が出てしまう。やがて、奇妙な絵を描いた少女が容疑者候補に浮上し、蒼は京介に助力を乞うが…。
◎さくらゆき…少女と神代の会話。少女の名前に込められた想いと、亡き祖母との擦れ違い。