田坂広志のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
そもそも「知性」とは何なのか。
著者は、「答えの無い問いを諦めずに問い続ける能力」だと定義し、本書の全25話において、知性を磨き続けることの大切さを説いていきます。
サラリと読めるけれど、内容は深く、気づきと学びに溢れる良書でした。
さて、「知性」と似た言葉として、「知能」「知識」「智恵」というものがあります。
著者は、これらについても明快に定義。
・知能:答えのある問いに対して素早く正しい答えを見出す能力。
・知識:言葉で表せるものであり書物から学べるもの。
・智恵:言葉で表せないもので経験からしか掴めないもの。
そして、知性の本質は知識ではなく智恵であり、それを効率よく学べる秘訣は存在しないとして、智恵の修得にうまい秘訣を求める安直な精神を否定します。
修得には、当然苦労は伴うべきものなのです。
また、「予測」できない未来を「予見」するにはどうすればよいのか?という問題提起にも興味をそそられました。
このことに関しては、「未来の具体的変化を「予測」することはできないが、未来の大局的変化を「予見」することはできる」。
ではなぜ未来を「予見」する必要があるのか、という点については、「未来を予見できなければ「ビジョン」や「戦略」を描けない」と明快に述べられており、この考え方にも唸らされました。
そのほかにも、「経験」を「体験」に深めることの大切さ、これからは言葉で表せる知識が価値を失っていくこと、自分の中の「多重人格」を開花させることによって「多彩な才能」が開花する、など、これまで意識したことのないような説諭が多く、新たな視点を切り開くきっかけにもなりそうです。
自分自身を高めるとともに、現実を変革していくためにも、知性を磨き続けていくことは大事なのでしょう。 -
Posted by ブクログ
最後に、
この本を読んで霧が晴れたようになったか、霧が深まったか?と問われて
私は霧が晴れたな〜と思ったうちの1人です。
波動 ってスピリチュアルな人(とかちょっと怪しげな人)が使うものと思っていたけど
科学的根拠をもって、すべての物質は 波動 であるとあったので、へぇ〜そうなのかぁ〜
とめちゃくちゃいろんな事に納得がいきました。
個人的には死後の世界とか守護霊とか信じていて、縁のある人と(死んだおじいちゃんに笑)引き合わされていると感じる事があったり
あくまで仮説という事で、確かに仮説だな
とは思うのだけど
真我という言葉の意味とか、いろんなルートで知っていたけど根拠まで知らなかった言葉の意味が腑に落ちたように思います。
宇宙からから生まれた私たちの住む地球で
じゃあなんで今、戦争やテロや飢餓や環境汚染が止まらないの?っていう問いは
残り続けるけど、その事にいての著者の答えにも納得のいく物でした。
自分がすごく幸せな人間だと思っているので、これからもいろいろ引き寄せていきたいと思います。
すごい難しい本なのかと思って読めるかなぁーと思って手に取ったのだけど、すごく読みやすい本でした。強要してこないのもいいと思います。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ今を生き切るという覚悟を決める。そのためには死を見つめることが必要。その覚悟を定め、全ては導かれているという覚悟を定める。力を尽くして進むと、不思議な形でその逆境を越えるための叡智が与えられる。叡智は時に直感や予感の形で与えられ、時にコンステレーションを感じ、シンクロニシティが起こり、運気を引き寄せる形で現れる。これらのことは、自分の中に負の想念を持っていては現れない。
我々の人生は大いなる何かに導かれている。そして、その大いなる何かは、我々に素晴らしい人生を送らせようとしている。それゆえ、我々の人生において起こる不運な出来事や不幸な出来事と思えることは、実は我々に大切なことを教えてくれる出来事であり、我々を成長させてくれるありがたい出来事である。 -
Posted by ブクログ
就活の最中この本と出会い、題名にある"働くとは"という問いに答えを求めて本を手に取った。
働くとは、という問いはどう人生を生きるのかという問いの上に成り立つものだということを知った。
生きると死ぬは切り離せない関係であり、我々人間は必ず死ぬという事実に早い段階で気づくことができ、この本にはとても感謝している。
死生観や人生観に対する思想を持ち、個人の使命を完遂することが生きるということであり、この過程で仕事に対する考えを獲得することができる。自分にとって働くことで得られるやりがいや幸福がこの本の問いに帰納するということだと本中では示されていなかったが、私はそう感じた。
この本を読んで今日1日の自分の命を大切にしようと考えるようになれた。明日という保証がない中、自分は恵まれた環境で生活することができている。日々の小さなことから大きなことに常に感謝し、自分の使命(夢)を私は完遂する。 -
Posted by ブクログ
ネタバレこれはむせるほど壮大な叙事詩です。
これより前に読んだ「運気を磨く」と内容が被るところが多くあるが、本書の方がよりスケールが大きく読み応えがあると感じた。死の恐怖からくる、人間のエゴ(自我)から解き放たれるとき、それはすなわち死であり、同時にゼロポイントフィールドに身を置くことになる新たな人生のスタートである、と考えると現世における人生の疑問や悩みは薄らぐのではなかろうか。宗教と科学の融合がもたらす人類の新たな境地は自分が生きているうちに見ることは叶わないかもしれないが、それを実現できればと考え、実践している筆者のこの本との出会いには感謝しかない。
人類皆兄弟論、ガイア地球論などもこの本に収れんする。また、大好きなSF作品である「2001年宇宙の旅」「幼年期の終わり」「惑星ソラリス」「Her」等は、もしかしたら天啓によりもたらされた思想を作品にしたのではないかと思える。
終盤で作者が語る、人生の大切さ、尊さに涙し、感謝しました。
邪悪な気持ちが強くなった時に思い出したい本です。作者による関連図書もいずれ読みたいと感じました。 -
Posted by ブクログ
なぜ、マネジメントが壁に突き当たるのか
成長するマネジャー 12の心得
著:田坂 広志
出版社:PHP研究所
PHP文庫 た 51 7
本書を読むと、マネジメントとはなんと複雑なものなのだと思ってしまう
著者が感じたマネジメントに関する12のパラドクスが掲げられています
現代科学では、決して解明できな福雑怪奇な世界がマネジメントと感じます。
マネジメントとは、暗黙知であり、膨大な知識を含んでいて、決して言葉では表せないもの
それは叡智とよばれていること、が、冒頭に掲げられています
また、複雑系というメカニズムがでてきます。全体が変化していて、単純化ができない世界
全体をとらえることでしか考察ができないモデルを言います。
人間の叡智とは、いまだ、世界をとらえることができていないのです。
気になったのは、以下です。
・暗黙知とは、うまく言葉にできないもの、上手に表現ができないもの、であるが、マネジメントにおいては、もっとも高度な能力が発揮されている 「うまく言葉にはできないのだが……」
・われわれは語ることができるよりも、多くのことを知ることができる
我々は知っていることを、すべて言葉にすることはできない
暗黙知とは、言葉でっ語り得ない智恵の世界である
・業務を論理だけで割り切ることはできない、なぜならば、企業とは生き物であるから
すなわち、企業とは、単純な論理で理解することができない複雑な生命体であるから
・世の中には、分析の限界というものがある
分析とは対象を分割し、それぞれを、詳しく調査し、最後に総合する
しかしながら、分析のために、単純な要素に還元したときに、新しい性質が失われてしまう
問題を部分に分割したり、問題を単純化することなく、企業全体をその複雑性のままに理解する手法がもとめられている
それは何か、それは、直観力であり、洞察力である
・直観力、洞察力とは、論理の対極にあるものである
・安易な方法を選ぶな、「狭き門より入れ」、それはマネジメントにおける大切な心得である
・直観は過たない、過つのは判断である
・重要な意思決定の場面で必要なのは、何を選ぶか、ではない、いかなる心境で選ぶか、だ
・現代において、問題分析⇒原因究明⇒原因除去⇒問題解決という直線思考こそが問題解決を妨げている
なぜなら、現代の問題は、直線構造ではなく、循環構造をしているから
・現代の問題を複雑系という
複雑系は2つの特徴をもつ
①フィードバック・ループをもつ
②解決にはポジティブ・フィードバックを示すことである
・バタフライ効果 小さな揺らぎが、大きな変動をもたらす
・病むときは、部分にとどまらない、全体が病む
・特効薬はない、全体観察⇒構造理解⇒要所加療⇒全体治癒
循環構造には、最初に手をつけるべき要所がある。東洋の医学では、それをツボという
・大局観にすぐれたマネージャーが使う言葉とは
①バランスがよくない
②筋がわるい
③形を成していない 等々
・どちらも正しいと思えることがある、それを整理するには「割り切り」を行う
「割り切り」を行わないと、自己の精神が安定しないから
精神の厳しさを保持しているなら、「割り切り」ではなく、「腹決め」を行う
・「割り切り」とは、自分が楽になりたいから
「腹決め」とは、現場が動かないから
だから、「割り切り」ではなく、「肚決め」を行うべきである
・細部には神が宿る
だが、細部にはこだわるべき細部と、こだわるべきでない細部がある
・常住坐臥禅:寝てもさめても、日常のふるまいのすべてが禅になっている
・エキスパートを集めた、ベストチームなのに何故動かない
そもそもチームとは、様々な性格や感情をもった生身の集団である
メンバー同士の相性や、メンバーと職場文化との相性などがしばしば問題となる
・人間通という力を身に着けようとしても身につくものではない
人間通という能力を身につけたかったら、人間と「格闘」すること
・部下にどんなに好意をしめしても部下は動かない
部下のため、ではなく、部下を動かすためであれば、部下はそれを感じてしまい「動かない」のである
では、どのように部下に接するのがいいか、それは、「共感」である
部下に共感する、ということは、決して、部下の共感を得る、ために行うものではありません
マネージャーに求められるものは、若い世代のこころと正対し、かれらの声を聞き届け、彼らの思いに深く共感する感性に他なりません。
一途であること
一徹であること
いかなる計算もなく、いかなる駆け引きもない一途さ、一徹さ、です。
・部下を育てること
教育に熱心であってはいけない
育てる、のではなく、育つ
何度ころんでもいい、良い失敗がある
①成長の方法を与える
②成長の目標を持たせる
③成長の場を創る
ではマネージャーは何をするのか
①マネージャー自身が成長すること
②マネージャー自身が成長し続けること
③マネージャー自身が、成長したいと願い続けること
マネージャーは部下が育たないと嘆く前に、自分が成長しているか、を問わなければならない
・暗黙知を伝える3つの方法
①否定法
言葉で表せないこと、ちがうものをひていしつづけることで、暗黙知を伝える
②隠喩法
隠喩をつかうことにより、想像力をかき立てて、暗黙知を伝える
③指示法
暗黙知の内容そのものを伝えるのではなく、
どうやればそのような体験をすれば、暗黙知を獲得できるかを伝える
暗黙知ではなく、暗黙知を伝達する方法を伝える
目次
はじめに
開 講 なぜ、マネジメントには「沈黙は金」の瞬間があるのか
第1講 なぜ、「論理的」な人間が社内を説得できないのか
第2講 なぜ、マネジメントにおける「直観力」が身につかないのか
第3講 なぜ、「原因究明」によって問題を解決できないのか
第4講 なぜ、「矛盾」を安易に解決してはならないのか
第5講 なぜ、「多数」が賛成する案が成功を保証しないのか
第6講 なぜ、成功するマネジメントは「完璧主義」に見えるのか
第7講 なぜ、「成功者」を模倣することができないのか
第8講 なぜ、「経験」だけでは仕事に熟達できないのか
第9講 なぜ、「ベスト・チーム」が必ずしも成功しないのか
第10講 なぜ、「動かそう」とすると部下は動かないのか
第11講 なぜ、「教育」しても部下が成長しないのか
第12講 なぜ、「優秀な上司」の下で部下が育たないのか
閉 講 なぜ、マネジメントは「アート」になっていくのか
ISBN:9784569760384
NDC分類 335.04
Cコード C0134
判型:文庫
ページ数:320ページ
定価:705円(本体)
2013年06月19日第1版第1刷